<   2009年 05月 ( 15 )   > この月の画像一覧

「子供の情景」

「Buda as sharm foru rikht 」...aka「Buddha Collapsed Out of Shame 」2007  イラン

“子供たちは、大人がつくった世界で生きている。”

バクタイにニクバクト・ノルーズ。
アッバスにアッバス・アリジョメ。
監督はハナ・マフマルバフ。

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タリバンによって破壊(2001年3月)された仏像の瓦礫が今も残るバーミヤン。
ある日、6歳の少女バクタイは隣に住む少年アッバスが教科書を読んでいるのを見て、自分も学校へ行って勉強したい気持ちを募らす。しかし学校へ行くにはノートと鉛筆が必要。お金をもらおうと、水汲みに行った母親を探すが何処へ行っても見つからない。そこでバクタイは家から卵を持ち出し売ろうと考え町へと向かう...
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19歳でこの長編映画を作ったイラン人女性ハナ・マフマルバフ。
オフィシャル・サイトによると、“童話とドキュメンタリーの要素をあわせ持ち.....寓話的に描く。”と書いてある。ドキュメンタリーって雰囲気でもないし、童話という言葉は全く持って違う気がする。
岩波ホールで「シリアの花嫁/2004」を観た際にこの映画の予告がかかった。対外、予告って惹き付けられるので、公開されたら観なきゃなんて思っていて、気持ちは少々迷っていたけど観に行ってしまった。

まだ歩けない妹の面倒を見る6歳の少女バクタイ。母を探しに向かう道のり、岩場の切り込みにはまりそうになったり、卵を落として割ってしまうシーン等、小さな少女の行動にハラハラしてしまう。
大勢の中から選ばれたバクタイを演じるニクバクト・ノルーズ。幼気で、健気で、もうなんとも表現出来かねるくらい可愛い。
やっと辿り着いた女学校でのシーン...鉛筆の変わりに持参した母親の口紅で遊んでしまうのも可愛い女の子の世界。
人によってそれぞれ感じ方が違うだろうが、とてもリアルに見え、戦争ごっこをする少年たちに虐められ、涙を流すバクタイの姿が辛過ぎる。
神保町 岩波ホールにて...
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by margot2005 | 2009-05-31 23:00 | アジア | Trackback(3) | Comments(2)

「ブッシュ」

「W. 」USA/香港/ドイツ/UK/オーストラリア

“世界でいちばん有名な大統領は、世界でいちばん寂しい人でした”..社会派オリヴァー・ストーンが描く伝記ドラマ。
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ジョージ・W・ブッシュに「アメリカン・ギャングスター/2007」「告発のとき/2007」「ミルク/2008」のジョシュ・ブローリン。
ローラ・ブッシュに「シービスケット/2003」のエリザベス・バンクス
ジョージ・H・W・ブッシュに「L.A.コンフィデンシャル/1997」「クィーン/2006」のジェームズ・クロムウェル。
バーバラ・ブッシュに「ファウンテン/2006」のエレン・バースティン。
ディック・チェイニー副大統領に「JAWS/ジョーズ/1975」「グッバイガール/1977」「ポセイドン/2006」のリチャード・ドレイファス。
ドナルド・ラムズフェルド国防長官に「フリーダム・ライダーズ/2007」「ボーン・アルティメイタム/2007」「最後の初恋/2008」のスコット・グレン。
コンドリーザ・ライス大統領補佐官に「クラッシュ/2004」「幸せのちから/2006」「ロックンローラ/2008」のタンディ・ニュートン。
コリン・パウエル国務長官に「007/カジノ・ロワイヤル/2006」 「インベージョン/2007」「007/慰めの報酬/2008」のジェフリー・ライト。
カール・ローブ次席補佐官に「エリザベス1世 〜愛と陰謀の王宮〜/2005」「フロスト×ニクソン/2008」のトビー・ジョーンズ。
英国首相トニー・ブレアに「キング・アーサー /2004」のヨアン・グリフィズ。
監督は「JFK/1991」「ニクソン/1995」「アレキサンダー/2004 」「ワールド・トレード・センター/2006」のオリヴァー・ストーン。

アメリカの名門ブッシュ家。Wことジョージ・W・ブッシュは第41代大統領ジョージ・H・W・ブッシュの長男。祖父も上院議員であった。名門イェール大学に入学したもののトラブルまみれの日々。卒業後も仕事は続かず、家名を汚す長男に父親はあきれるばかり。そこで父親の期待は次男ジェフに向けられるようになる。1977年に家業である政治家となるためテキサス州から下院議員に立候補するが落選。その頃後に妻となるローラと出会う。そして、その後1994年にテキサス州の知事選に立候補し当選を果たすのだった...
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机に突っ伏すポスターが気になり観に行ってしまった。
長男のWではなく次男のジェフばかり期待され、いつか父親に認めてもらいたい!と終始感じていたダメ人間W。彼がテキサス州の知事になり、その後大統領になったのは、父親に認めてもらいたかったという事に尽きると思う。
ジョッシュ・ブローリンとW、似てはいないのだが、観ていてちょっとしたそぶりとかが似てる、似てるのお二人。
副大統領のディック・チェイニー、大統領補佐官コンドリーザ・ライス、国務長官コリン・パウエルがかなり似ている。
国防長官ドナルド・ラムズフェルド、次席補佐官カール・ローブ、英国首相トニー・ブレアは今イチ似てないけど、中々のナイス・キャスティング。
トニー・ブレアを演じたヨアン・グリフィズはワンシーンのみの登場。
「ノーカントリー/2007」や「ミルク」での名脇役ジョッシュ・ブローリンの主演映画はシアターで初めて観た。彼は脇役でもとても存在感のある俳優で、この作品ではまさしく出すっぱりでジョッシュ・ブローリンここにあり!だった。
副大統領を演じたオスカー俳優のリチャード・ドレイファスと、ママ、バーバラを演じた同じくオスカー女優のエレン・バースティンはやはり上手い。
パパW役のジェームズ・クロムウェルは「クイーン」で女王の夫フィリップを演じていたが、この方貫禄勝ち。
タンディ・ニュートン普段とは違った独特の話し方で、スタイリッシュな彼女もホワイト・ハウスにマッチしたダサイ髪型やドレスが似合っている。

Wは何歳になっても父親の事を“pappy”と呼び、副大統領(vice-president)のことは、そのまんま“vice”と呼ぶ。そして、妻ローラは夫をテキサスなまりで“W”と呼んでいる。それぞれの呼び方が可笑しくて笑える。
側近たちとのミーティングの後、必ず神に祈りを捧げるWは熱心なクリスチャン。そんな彼が“お前が大統領になるのだ”という神のお告げを聞いて、本当に大統領になってしまったのはスゴイこと。
大学時代に逮捕歴があり、かつてはアル中だった。期待されるのは弟のジェフばかり...なんて、自由な国アメリカならではの大統領批判映画。アメリカ本国ではWが在任中(退任直前)に公開されたそう。しかしここまでこき下ろしてもOKなんて、マジでアメリカって自由なお国で羨ましい。
一時期テキサス・レンジャーズの大株主だったWは野球が大好きで、ホントは野球を仕事としたかったただのoyaji。
コメディ・タッチで描かれたストーリーは以外や、以外、面白くてWの生き様を楽しめる。
oyaji映画ながら水曜割引に観たためシアター女性が多かった。
有楽町 スバル座にて...
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by margot2005 | 2009-05-25 00:58 | USA | Trackback(7) | Comments(4)

「夏時間の庭」

「L'heure d'été 」...aka「Summer Hours 」2008 フランス
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長男フレデリクに「ソフィー・マルソーの愛人〈ラマン〉/2003」「恋は足手まとい/3005」のシャルル・ベルリング。
長女アドリエンヌに「隠された記憶/2005」「こわれゆく世界の中で/2006」「パリ/2008」のジュリエット・ビノシュ。
次男ジェレミーに「ある子供/2005」「ロルナの祈り/2008」のジェレミー・レニエ。
3人の母エレーヌに「ポンヌフの恋人/1991」「アドルフ/2002・ヴォン・ヴォヤージュ/2003」のエディット・スコブ。
エロイーズにイザベル・サドヤン。
フレデリクの妻リサにドミニク・レイモン。
ジェレミーの妻アンジェラにヴァレリー・ボネトン。
アドリエンヌのアメリカ人の恋人ジェームスに「グラン・トリノ/2008」のカイル・イーストウッド。
フレデリクの娘シルヴィーにアリス・ドゥ・ランクサン。
監督、脚本に「溺れゆく女/1998」「クリーン/2004」「パリ、ジュテーム/2006」のオリヴィエ・アサヤス。

イル・ド・フランスの小さな町ヴァルモンドワ。そこはかつて印象派の画家たちが愛した美しいスポット。画家だった大叔父が生前使っていたアトリエのある瀟洒な屋敷。今ではエレーヌが使用人のエロイーズと暮らしている。
エレーヌの誕生日に集まった家族。長男のフレデリクは経済学者者で妻と二人の子供と共にパリ在住。バツイチのアドリエンヌはNYを拠点に世界中を飛び回るデザイナー。そして次男のジェレミーは妻子と共に移住した中国で仕事をしている。
つかの間の再会。食事の後エレーヌは長男を自室に呼ぶ。そこで彼女は自分が死んだら屋敷も美術品も売却して3等分して欲しいと話し始める。突然の母の申し出にショックを隠しきれないフレデリク。そして1年後、母が亡くなる...
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今年のフランス映画祭オープニング作品。
パリのオルセー美術館開館20周年企画として作られた作品で、オルセーから貸し出されたという美術品の数々が映画に登場する。
パリに行った時もちろん訪れたオルセー。印象派絵画の宝庫のようなオルセーは素晴らしい美術館。映画でも少しだけ登場する。
映画の舞台となったのはパリ郊外イル・ド・フランスの町ヴァルモンドワ。家族が集合し食事をする庭を始めとして、屋敷周辺の景色が素晴らしく美しい。この地は印象派の画家たちが愛してやまなかった場所だそう。
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財産全て売り払って3兄弟で3分割して欲しいと長男に言葉を残した母。しかし母が亡くなって屋敷や思い出の美術品を売り払う事に躊躇するフレデリク。しかしアドリエンヌもジェレミーもフランス、パリから遠く離れた場所を生活の場としている。協議の結果、屋敷も、美術品も売り払う事に決めたが、思い出の詰まった屋敷に執着を見せるフレデリク。全く持ってあり得ないことだが、このようなシチュエイションに遭遇したらどうするだろう?と考えさせられた。
まともな役(職業を持つ妻子ある身)のジェレミー・レニエはとっても素敵なフランス青年(ベルギー出身)でびっくり。彼の過去の役柄とは打って変わって、まるで別人のよう。
過去作品よりもう〜んと若く見え、多分若い役柄のビノシュはスゴくチャーミング。NYを拠点にモダン・アートに携わる彼女のワードローブがコレまたモダン・アートのようで素敵な演出。
しかしこの映画は美しい景色と、美しい本物の美術品が主人公。観るものは、しばしその美しいアートたちに魅せられることだろう。
銀座 テアトルシネマにて...
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by margot2005 | 2009-05-23 19:52 | フランス | Trackback(16) | Comments(9)

「グラン・トリノ」

「Gran Torino」 2008 USA/オーストラリア

ウォルト・コワルスキーにクリント・イーストウッド。
タオにビー・ヴァン。
スーにアーニー・ハー。
ヤノビッチ神父にクリストファー・カーリー。
監督、製作に「チェンジリング/2008」のクリント・イーストウッド。
音楽はクリントの息子カイル・イーストウッドとマイケル・スティーヴンス。
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愛妻に先立たれた偏屈で頑固おやじのウォルト・コワルスキー。彼は元軍人で、かつてフォード社の自動車工だった。妻の葬儀が終わり神父が尋ねて来る。彼はウォルトに、生前奥さんから“懺悔に来るよう勧めて欲しい”と頼まれていたと言う。しかし“若造に何が出来る?妻をたぶらかしたのか?”と神父をののしり追い返す始末。
年老いた愛犬デイジーと日がな一日ポーチに座り、ビールを飲んではタバコをくゆらすウォルト。二人いる息子たちともそりが合わず、大事に、大事にする愛車グラン・トリノが心の友。そんなある日、グラン・トリノを盗もうとした不良少年たちに銃を向け、彼らともみ合っていたタオを助ける。タオは隣に住むモン族(東南アジアに住む民族の一つ)の気弱な少年。次の日、タオを救ったことに感謝した彼の母親と姉がウォルトを訪ねて来る...

公開されたら直ぐに観に行こうと思っていながら、中々行けずでやっと観ることが出来た。
偏見の固まりの頑固爺さんが、マイノリティである東南アジア移民の家族と友情を育むという心温まる物語。これには久方ぶりに感動した。席を立つのも忘れるくらい...ぼぅ〜としてしまった。
クリント爺さん最後の映画出演だそうだが、まぁ映画に出るのはこれっきりで良いかと思う。彼はそろそろ80歳だが、コレからもひたすら映画を作っていただきたい。確かに見かけは爺さんだけど、感性が素晴らしく、きっと青年のような心を持った方なのだろう。
イーストウッド以下マイナーな俳優人ばかりの出演ながら、心に染みるとても素晴らしい作品だった。
ラストに流れるテーマ・ソング“グラン・トリノ”これがまた素晴らしく胸を打つ。
映画ではビーフ・ジャーキーにビールがぶ飲み、おまけにタバコ(噛みタバコも)スパスパ。実際は違うんだろうな?お腹出てないしねクリント爺さん。
イーストウッドと言えば“ダーティ・ハリー”。この映画でも銃を構えるポーズが出て来る。眉間にシワを寄せ、まぶしそうな目で相手を見、銃を構える仕草はダーティ・ハリーを彷彿とさせる。
ポーランド系のウォルトがイタリア系の床屋にタオを連れて行く。あのシーンはとても良かった。
ワーナー・マイカル・シネマズ 板橋にて...
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by margot2005 | 2009-05-19 23:49 | USA | Trackback(20) | Comments(6)

「天使と悪魔」

「Angels & Demons」2009 USA
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ロバート・ラングドンに「ダ・ヴィンチ・コード/2006」「チャーリー・ウイルソンズ・ウォー/2007」のトム・ハンクス。
ヴィットリア・ヴェトラに「ミュンヘン/2005」「ヴァンテージ・ポイント/2008」のアイェレット・ゾラー。
カメルレンゴに「ミス・ポター/2006」「彼が二度愛したS/2008」のユアン・マクレガー。
司令官リヒターに「宮廷画家ゴヤは見た/2006」「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマン・チェスト/2006」のステラン・スカルスガルド。
ヴァチカン、スイス衛兵隊隊長オリヴェッティに「家の鍵/2004」「題名のない子守唄/2006」「対角に土星/2007」のピエルフランチェスコ・ファヴィーノ。
アサシンに「しあわせな孤独/2002」「ある愛の風景/2004」のニコライ・リー・コス。
枢機卿ストラウスに「ザ・バンク 堕ちた巨像/2009」のアーミン・ミューラー・スタール。
スイス衛兵隊少将シャルトランに「青い棘/2004」のトゥーレ・リンハーツ。
枢機卿バッジアに「シルク/2007」のマルク・フィオリーニ。
監督は「ダ・ヴィンチ・コード」「フロスト×ニクソン/2008」のロン・ハワード。
脚本は「ダ・ヴィンチ・コード」のアキヴァ・ゴールズマン。
原作は「ダ・ヴィンチ・コード」のダン・ブラウン。

ある日、ハーヴァード大学の宗教象徴学者ロバート・ラングドン教授はプールで遊泳中ヴァチカンからの使者に協力要請を受ける。それは秘密結社イルミナティが教皇候補4人の暗殺を企てているという事実だった。半信半疑でローマに飛んだラングドンは、セルンの科学者ヴィットリア・ヴェトラと共に事件解決に奔走する...
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世界同時公開ということで初日に観に行った。
3年前「ダ・ヴィンチ・コード」が公開される前にダン・ブラウンの小説を読んだ。展開があまりに面白くて一気読み。そして読み終えてすぐ本屋に走り「天使と悪魔」の単行本を発見。3年前は文庫になっておらずそれほど評判でもなかったこの小説。やはり一気に読んだ。そして3年後「天使と悪魔」公開前に今一度気合い入れて一気に読んだ。やはりダン・ブラウンの小説は面白い!ロバート・ラングドン、シリーズ3作目の“The Lost Symbol ”翻訳本出版して!

映画では、主要な登場人物と、それらの名前が原作と異なっている。
原作に登場し、重要な鍵を握るセルンの所長マクシミリアン・コーラーと、スイス衛兵隊副隊長ロシェが映画には登場しない。BBCの記者とカメラマンもカットしてある。
コーラーの変わりにリヒターがカメルレンゴと対決する人物に設定されている。
オープニングとエンディングも原作とは異なり、映画らしい展開となっている。
340ページ余りの単行本2冊を2時間30分の映画にしてあるので、「ダ・ヴィンチ・コード」同様かなり端折ってあるが、「ダ・ヴィンチ・コード」よりも分りやすく本を読んでなくともストーリーは理解できる。
しかしながら、あまりにも早く、即座に次はあこ!次は!と次々に枢機卿たちが捕われている場所をラングドンが示すあたりは説明がなされてなく、なんであんな簡単に分るの??なんて思えるが、まぁ映画なので、時間がないから致し方ない。
ヴィットリアの生い立ちは語られなくとも良しとするけど、カメルレンゴの事は映画でも描いて欲しかった。それってかなり重要なパートだと思えるのだが...
映画解説では“ガリレオの暗号コードの解明に乗り出す...”と書いてあるが、残念なことに、このあたりの展開はかなり簡単に片付けられてしまっている。

以前イタリア大周遊ツアーに行った。その際ヴァチカン市国だけゆっくりと見て回る事が出来たので、ベルニーニが設計したサン・ピエトロ広場が目に浮ぶ。
建築家であり、彫刻家で、ミケランジェロと並ぶ、天才ベルニーニ。彼については殆ど知らなかった部類なので、今一度ローマへ行って、彼の世界的に有名な彫刻を見たい気持ちが俄然深まって来た。

夜景が美しいヴァチカンとローマ市内をラングドンとヴィットリアが案内してくれる。
ヴァチカンでロケはされているようだが、あの広場に集まった群衆を空から写した映像はCGIでしょうね?
カメルレンゴ役のユアン・マクレガーは本から現れたように役にマッチしていて、ユアン素晴らしい!
ロバート・ラングドン演じるトム・ハンクスはもちろんのこと、ヴィットリア・ヴェトラ役のアイレット・ゾラー、アサシン役のニコライ・リー・コスもそれぞれナイス・キャスティング。
コンクラーベ進行役のモルターティは映画ではドイツ人枢機卿ストラウスで、彼を演じるアーミン・ミューラー・スタールは毎度ながらの名優。
出演陣の顔ぶれが、イスラエル、UK、イタリア、スエーデン、デンマーク、ドイツと、素晴らしくInternational!
小説とは違った趣のハリウッド発エンタテーメント映画として観ると面白い。
ワーナー・マイカル板橋にて...
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by margot2005 | 2009-05-17 19:28 | USA | Trackback(35) | Comments(6)

「デュプリシティ 〜スパイは、スパイに嘘をつく〜」

「Duplicity」2009 USA/ドイツ

レイ・コヴァルに「インサイドマン/2006」「エリザベス:ゴールデン・エイジ/2007」「ザ・バンク 堕ちた巨像/2009」のクライヴ・オーエン。
クレア・ステインウィックに「チャーリー・ウイルソンズ・ウォー/2007」のジュリア・ロバーツ。
ハワード・タリーに「フィクサー/2007」「ロックンローラ/2008」のトム・ウィルキンソン。
ディック・ガーシックに「幻影師アイゼンハイム/2006」のポール・ジアマッティ。
監督、脚本に「フィクサー」のトニー・ギルロイ。
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英国MI6所属の諜報員だったレイはニューヨークにあるトイレタリー新興企業エクイクロム社の一員。彼は老舗で、宿敵のB&R社を探るスパイとして雇われている。一方で元CIA諜報員クレアはB&R社に雇われた産業スパイ。ある日二人は偶然にも再会する...

クライヴ・オーエン狙いで観に行ったクライム・エンターテインメント。
熾烈を極めるトイレタリー業界。発明されればノーベル賞と誰もが確信する新商品を発売するという。そりゃ血眼になり互いの企業にスパイを送ることだろう。
老舗B&R社のCEOと新興企業エクイクロム社CEOをぞれぞれ演じるトム・ウイルキンソン&ポール・ジアマッティがナイス。お気に入りのUK俳優トム・ウイルキンソンはボスが似合う。
しかしラスト、産業スパイの二人はお気の毒だった。
全体的に見てとても面白い!といった映画ではない。ストーリーが時系列で描かれてなく、しょっちゅう過去に飛ぶ。分けが分らないって事はないが、あの展開は好きじゃない。
クライヴ・オーエン、ファン&ジュリア・ロバーツ、ファンが観れば満足するかな?
観たのが日比谷で、最終回ってこともあるが、ジュリア、ファンのojisamaがいっぱい観に来ていたのが印象的だった。
IMDbによると、英国のスーパー・スター、クライヴ・オーエンはトップ・ランクにブレイクし、ハリウッドで大活躍中。彼の魅力は深くドラマティックなバリトン・ヴォイスと表現している。賛成!彼のバリトン・ヴォイスは素敵。
「グリーンフィンガーズ/2000」以来ファンになったクライヴ・オーエン。先だってwowowで放映されてた「シューテム・アップ/2007」を観た。観終わってシアターに行かないで良かったとは思ったけど、撃ちまくるクライヴにはホレボレする。
「ボーン・アイデンティティ/2000」の孤独な殺し屋はハマり役だったし、「インサイドマン」のもの静かな銀行強盗も中々イケてた。でもなんてたって「キング・アーサー/2004」のクライヴは最高!
ジュリア・ロバーツはオーラのある女優でさすがの貫禄。
「ある愛の風景/2004」「ザ・バンク 堕ちた巨像」のウルリク・トムセンがスイス人大物重役でワン・シーン出演している。
日比谷 みゆき座にて...
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by margot2005 | 2009-05-17 00:36 | USA | Trackback(7) | Comments(0)

イタリア映画祭2009...「赤い肌の大地」

「BirdWatchers - La terra degli uomini rossi 」2008 イタリア/ブラジル

先住民オズヴァウドにアブリショ・ダ・シウヴァ・ペドロ。
先住民リアにアリセリア・バチスタ・カブレイラ。
先住民ナジオにアンブロージョ・ヴィリャウヴァ。
雇われ見張り人ロベルトに「007/カジノ・ロワイヤル/2006」のクラウディオ・サンタマリア。
農場主夫人に「リプリーズ・ゲーム/2003」のキアラ・カゼッリ。
監督、原案、脚本はマルコ・ベギス。
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ブラジル南部アマゾンの奥地。先住民の住む特別保留地では貧困や若者の自殺に苦しんでいた。ナジオたち先住民は先祖の土地に移り住んで来る。しかしそこはヨーロッパからやって来た入植者の所有地だった。ある農場主一家はプール付きの豪邸に暮らし、観光客相手にバード・ウオッチングに興じる日々を送っている。そして豪邸では先住民の女性がメードとして働いている。
ある日、雇われ見張りがやって来て先住民追い出し作戦が始まる...
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プール&テニスコート付きの豪邸に住む農場主一家。何でもお金で解決する傲慢なマダム。そしてその娘は先住民オズヴァウドを誘惑する。一方で見張り人として雇われたロベルトを誘惑する先住民のリア。娘がオズヴァウドを誘惑したのは単なる好奇心からで、オズヴァウドも娘に惹かれる。しかしリアがロベルトを誘惑したのは、先住民追い出し作戦に雇われた彼を追い払うためだった。それは見事成功するが、最後に農場主が選んだ解決法は暴力によるものだった。
ブラジルの奥地に今だ先住民と入植者が相容れない状態にあるという現実。全く知らない世界で驚いた。
リアにしてやられるロベルトを演じるイタリア人俳優クラウディオ・サンタマリアってイケメンぽいのに滑稽な役柄で笑える。

イタリア映画ってどうして公開されないのだろう?昨年はイタリア映画祭以外では「マリア・カラス 最後の恋/2005」一本観ただけ。厳密に言えばこれもイタリア/フランス合作映画。今年もイタリア映画祭以前にイタリア映画は観ていない。
40〜60年代はイタリア映画がよく公開されていたらしい。日本でも人気ある、名の知れた俳優が存在したせいもあるし、その時代に観る人々が共感出来る内容の映画が多かったのかも知れない。日本の配給会社って出演者で選ぶ傾向があるよう。イタリアじゃ売れていても、日本で知られていない俳優が出演する映画はリスクが高くて公開がためらわれるのだろう。
今年のイタリア映画祭で公開された12本のうち配給が決まっているのは「ジョヴァンナのパパ」一本のみ。他はなんとかDVDにならないかな?と待つ以外にない。

映画祭が終了して1週間以上経った。映画祭の前と後にも新作映画を観ていて、それらのレビューも書きたいのだが、時間がないのが実に哀しい。おまけにPCの調子が悪くて、そろそろ寿命かも。
で、7本+短編1本観た中の最後の2本も実話&ドキュメンタリー・タッチの作品。
今年観た作品は「私を撮って」以外全て重厚な映画だった。
有楽町 朝日ホールにて...
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by margot2005 | 2009-05-16 01:48 | 映画祭 | Trackback | Comments(0)

イタリア映画祭2009...「イル・ディーヴォ-魔王と呼ばれた男-」

「Il divo 」2008 イタリア

ジュリオ·アンドレオッティに「湖のほとりで/2007」のトニ·セルヴィッロ。
リヴィア·アンドレオッティにアンナ·ボナユート。
アンドレオッティの側近サルヴォ・リマにジョルジュ・コランジェリ。
監督、脚本にパオロ・ソレンティーノ。
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1990年代始めイタリアの首都ローマ。7期に渡って首相を務めるジュリオ・アンドレオッティ。彼にはマフィアとの親交を始めとして黒い噂がつきまとっていた。首相退任後大統領選に出馬するが大差で敗北してしまう。
やがて、1993年、マフィアのドンとの癒着、そして元モロ首相誘拐暗殺事件に関する重大な情報を掴んでいたとされるジャーナリスト、ペコレッリ殺害容疑で起訴されたアンドレオッティは裁判に挑む...
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こちらも実話の映画化。
オープニング、次から、次へと殺人が起こる...それは例えば「夜よこんにちは/2003」で描かれた元モロ首相誘拐暗殺事件や、「運命に逆らったシチリアの少女/2008」に登場する反マフィア治安判事ボルセリーノの暗殺事件だったりと...
イタリアの知らない政治家の姿を描いた作品なので良く分らない。しかし物語はとってもスタイリッシュに描かれていて惹き付けられる。主演俳優のトニ・セルヴィッロの演技はお見事!元首相を怪演した彼はカンヌ国際映画祭(2008)で審査員賞を受賞したというのにも納得する。
長い年月生きて来たアンドレオッティ夫婦。深いシワが刻まれた彼らのアップ...二人の年月を感じさせる演出が素晴らしい。
「隣の女/1982」「恍惚/2003」のフランス人女優ファニー・アルダンがフランス大使夫人役でアンクレジットで出演している。
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by margot2005 | 2009-05-16 01:43 | 映画祭 | Trackback | Comments(0)

イタリア映画祭2009...「運命に逆らったシチリアの少女」

「La siciliana ribelle 」...aka「La sicilienne 」「The Sicilian Girl」2008 イタリア/フランス
リタ·マンクーソにヴェロニカ·ダゴスティーノ。
反マフィア治安判事に「コーラス/2004」のジェラール·ジニョ。
判事の部下ブルーニにパオロ·ブリグッリャ。
ドン·サルヴォにマリオ·プペッラ。
リタの恋人ヴィートにマルチェロ·マッツァレッラ。
監督、原案、脚本にマルコ·アメンタ。
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1985年、シチリア、バラータ。
幼い少女リタの目の前で父親が殺される。リタの兄はマフィアのボスの一人で彼らの叔父であるドン·サルヴォの仕業だと確信する。しかし彼らにはなす術がない。
6年後の1991年に兄も殺されたリタはドン·サルヴォに怒りを覚える。しかし恋人ヴィートに説き伏せられ思い留まるリタ。ヴィートもドン·サルヴォの一員だった。リタは父親が殺された少女の頃より日記をつけていた。ドン·サルヴォの悪事が詳細に書かれた日記を携えリタはパレルモへと向かう。日記を読んだ判事とブルーニはリタと共にマフィアに闘いを挑む...
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実話に基づいたドラマ。1991年11月5日。17歳のリタはパレルモ検察庁で父と兄を殺したマフィアのメンバーを告発する。
名前も素性も変え保護観察の下に誰にも連絡を取らず一人暮らすリタ。
一時期ローマに暮らしていたリタはコロッセオを見学中誰かに付けられていると疑う。しかしそれは単なるナンパ男だった。寂しい気持ちから彼と交際を始めるが、保護観察下にある身。素性を明かさないリタにやがて彼も去って行く。
父親を亡くしたリタの証言を聞き保護したのは、自身にも娘がいる判事だった。しかし、判事はマフィアが車に仕掛けた爆弾により殺され、母親に拒絶され、恋人ヴィートにも頼れないと知ったリタは判事の死の1週間後に投身自殺を図る。
実話ながら、まるでハリウッド映画の「ゴッド·ファーザー」を観ているような気分。
17歳でマフィアの親分と闘おうとしたリタってスゴイ根性。少女の頃より勝ち気で、信念を持った強い女性だったリタ。
娘の行いに終始反対し続けた母親。ラスト亡くなった娘の墓でのシーンは惨い。
今回のイタリア映画祭は実話&ドキュメンタリーっぽいシリアスな作品が多く、これもかなりインパクトあった。
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by margot2005 | 2009-05-12 23:49 | 映画祭 | Trackback | Comments(0)

イタリア映画祭2009...「ソネタウラ」

「Sonetàula」2008 イタリア/フランス/ベルギー

ソネタウラにフランチェスコ·フルケット。
マッダレーナにマヌエラ·マルテッリ。
ジュゼッピーノにアントニオ·クリスポーニ。
監督、脚本はサルヴァトーレ·メレウ。
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1938年サルデーニャ。ソネタウラ(樹の音)と呼ばれる少年ズアンニは殺人容疑で投獄された父親の変わりに羊飼い生活を始める。やがて父が無実で投獄された後亡くなった事を知らされる。
幼なじみのマッダレーナに想いを寄せ始めるズアンニ。そして、18歳になった彼は一匹の羊を盗まれたことに腹を立て、相手の羊の群れ全てを殺してしまう。警察から逃れたズアンニは山へ逃げ込み山賊の一味に加わるが、後に一人逃亡生活を送る。数年後再会した幼友達ジュゼッピーノも又マッダレーナに想いを寄せていた...
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この作品もシアターに駆け込んだ所当日(5/2)チケットがあり観る事にした。
映画は少々長過ぎで、全く聞き覚えのないサルデーニャ語の台詞の上、イタリア語の字幕スーパー付き...眠くて困った。
サルデーニャは地中海に浮かぶイタリア共和国の島。この作品ではサルデーニャの山岳地帯が舞台なため、美しい地中海はスクリーンに登場しない。
森、草原、小川、羊、時に血まみれになった羊たち、そして土砂降りの雨...ズアンニの心は孤独、不安、恐怖に苛まれ、スクリーンに映る映像はモノトーンで描かれたように薄暗く、まるでドキュメンタリーのようにも見える。
無実の罪で投獄された父親への復讐、幼なじみマッダレーナへ寄せる想い、別れる時、母親を守れと言い残した父、しかし祖父と暮らす母親の元へは戻らず逃亡生活を送る日々。彼には計り知れないくらいの葛藤があったに違いない。
10代から20代までを演じるフランチェスコ·フルケットがソネタウラに成りきっている。
監督はフランチェスコ·フルケットを始めとしてノンプロの俳優を起用したという。出演者全員がサルデーニャで生きる人々のように映る。
まるでドリュメンタリーのように...と書いたが監督はドキュメンタリーのように撮影したという。
上映後舞台に登壇した監督サルヴァトーレ·メレウの話は聞かないで席を立った...映画が長くて疲れたのと、朝日ホールの椅子(前方)の座りごこちの悪さも災いしている。
有楽町 朝日ホールにて...
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by margot2005 | 2009-05-11 23:27 | 映画祭 | Trackback | Comments(0)