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「ダークナイト」

a0051234_23401783.jpg「The Dark Knight 」2008 USA

ゴッザムシティに現れた極悪犯罪人ジョーカーと闘うバットマンの姿を描いた「バットマンビギンズ/2005」の続編。

1ヶ月以上前に観に行こうとしたが、上映している場所と時間が合わず...その後すっかり忘れていたこの映画。DVDで観ることになってしまうのか?と思っていたが、まだ上映していたシネコンのレイトショー(9/26で上映終了)でやっと観る事が出来た。
いや良かった、良かった!文句なしのハリウッド娯楽映画。
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ブルース・ウェイン/バットマンに「ニュー・ワールド/2005」「アイム・ノット・ゼア/2007」のクリスチャン・ベール。
ジョーカーに「カサノバ/2005」「キャンディ/2006」「アイム・ノット・ゼア」のヒース・レジャー。
ブルースの執事アルフレッドに「スルース/2007」のマイケル・ケイン。
ゴードン警部補に「スカーレット・レター/1995」のゲイリー・オールドマン。
地方検事ハービー・デントに「サンキュー・スモーキング/2005」「ブラック・ダリア/2006」「幸せのレシピ/2007」のアーロン・エッカート。
ルーシャス・フォックスに「最高の人生の見つけ方/2007」「ウォンテッド/2008」
のモーガン・フリーマン。
レイチェルに「主人公は僕だった/2006」「パリ、ジュテーム/2006」のマギー・ギレンホール。
スケアクロウに「プルートで朝食を/2005」「麦の穂をゆらす風/2006」のキリアン・マーフィー。
監督、脚本は前作「バットマンビギンズ」や「メメント/2000」「プレステージ/2006」のクリストファー・ノーラン。
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初代バットマンはマイケル・キートンが演じて「バットマン/1989」「バットマンリターンズ/1992」の2作。
「バットマンフォーエバー/1995」はヴァル・キルマー。
「バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲/1997」はジョージ・クルーニー。Mr.フリーズ役はカリフォルニア州知事のシュワちゃん。
ハル・ベリーの「キャットウーマン/2004」というのもあって、「バットマンビギンズ/2005」でクリスチャン・ベールがバットマン(ブルース・ウェイン)を演じた。
このシリーズにはキラ星のごとく有名ハリウッド俳優が出演している。
全てシアターで観て来たはず...

過去にジャック・ニコルソンが演じたジョーカーをヒース・レジャーが...巷で噂のヒース。さすがの怪演でヒース亡き後、次は誰がジョーカー役?と誰もが思っただろう。
前作より続くブルースの執事アルフレッド役のマイケル・ケインと、ブルースがオーナーの会社の役員ルーシャス役のモーガン・フリーマンの存在感が素敵。
特にアルフレッドは素敵なキャラ。
クリスチャン・ベールは滅茶クールだし、ゴードン警部補のゲーリー・オールドマンもgoodだし、言う事無し。
検事役のアーロン・エッカートの破壊された顔は笑わずにいられなかったけど、前作にも出ていたキリアン・マーフィーってワン・シーンだけ?
“ダーク”の世界へ身を投じた次回の”バットマン”が楽しみ!
ワーナー・マイカルにて...
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by margot2005 | 2008-09-30 00:05 | USA | Trackback(12) | Comments(2)

「ウォンテッド」

「Wanted」2008 USA /ドイツ
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“1を倒して、1000を救う”スーパー・アクション・サスペンス。

ウェスリーに「つぐない/2007」のジェームス・マカヴォイ。
フォックスに「グッド・シェパード/2006」「マイティ・ハート/愛と絆/2007」のアンジェリーナ・ジョリー。
スローンに「最高の人生の見つけ方/2007」のモーガン・フリーマン。
「コレクター/1965」の名優で「ぼくの妻はシャルロット・ゲンズブール/2001」のテレンス・スタンプがウェスリーの父親を知るペクワースキー役。
東ドイツ出身で「ヒトラー 〜最期の12日間〜/2004」や「キングコング/2005」のトーマス・クレッチマンがクロス役で出演している。
原作は英国のマーク・ミラーによるコミック・ブック“Wanted”。
監督は旧ソ連、カザフスタン出身のティムール・ベクマンベトフ。
ティムール・ベクマンベトフ作品は初めて観た。
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冴えない仕事に、冴えない私生活を送る青年ウェスリー。
ある夜、スーパーマーケットでいきなり銃撃戦に遭遇し謎の美女フォックスに拉致される。
カーチェイスの後、彼女に連れて行かれた倉庫には男が待っていた。彼は“フラタニティ”という秘密の暗殺組織のスローンと名乗り、ウェスリーの父親は“フラタニティ”のメンバーだったと告げる。
一夜明け、悪夢か?と信じられないウェスリーだったが、ポケットにガンが入っていて悪夢ではなかったと納得し、組織へと向かう...
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“1を倒して、1000を救う”...てどういう事なんだろう?観ても理解は出来ない。
予告を観る限りアンジェリーナ・ジョリーがヒロインのように描かれているが、主演はジェームス・マカヴォイ。
ストーリー自体あり得ないので、それぞれのシーンは“マジ?!あり得ない!”の連続だが、こういった過激なアクション映画はストレス解消にはもってこいで好き!
監督が”この映画はオフィスのストレスへの特効薬です。”とコメントしている記事を読んだが、私的にもオフィスでストレスたまりまくりの日々なので...少々解消されたかも??
だが欧米ではポスターの絵に批判が集まったとの記事を読んだ覚えがある。
原作はコミックなので、やはり漫画のように観ることが出来れば良いなと感じる。
アンジーは「Mr.&Mrs.スミス/2005」同様、待つ女より攻撃的な女が似合う。
そういやアンジーはスゴく痩せている。ちょうどこの映画が撮影された頃と合致するが、ハリウッド・ゴシップで“アンジー、激やせ、拒食症か?”といった記事があった。
あの痩せた、細い二の腕で、あのガンさばきは少々無理があるのだが、CGではなんでもありだからOKなのだろう。
冴えない青年からクールな殺し屋へと変貌して行くマカヴォイがナイス!
あり得ないあのリカバリー風呂は家に一つ欲しい!
モーガン・フリーマンは大好きなハリウッド俳優の一人だが、この方の存在感はスゴイ!さすがの名優。
チェコ・リパブリックで撮影された橋のシーン。あの橋は「落下の王国/2006」にも出て来る。
橋から列車が落ちるシーンは大陸縦断超特急の中で起こるパニック映画「カサンドラ・クロス/1976」を思い出しあっと驚く。監督きっとこの映画観ただろうな?
ワーナー・マイカルにて...
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by margot2005 | 2008-09-26 23:56 | USA | Trackback(28) | Comments(8)

「あぁ、結婚生活」

a0051234_1394722.jpg「Married Life」2007 USA/カナダ

若くて美しい愛人と結婚したい中年男が妻殺しを計画するブラック・コメディ。

夫ハリーに「美しき家、わたしのイタリア/20003」「カポーティ/2005」
「アメリカを売った男/2007」のクリス・クーパー。
妻パットに「幸せのレシピ/2007」のパトリシア・クラークソン。
ハリーの親友リチャードに元ジェームズ・ボンドで、「トーマス・クラウン・アフェアー/1999」のピアース・ブロスナン。
ケイに「君に読む物語/2004」「幸せのポートレート/2005」のレイチェル・マクアダムス。
監督、脚本はアイラ・サックス。

1949年アメリカ。
子供たちが独立した会社重役のハリーは、妻と二人で郊外の瀟洒な家に住み、別荘も所有するリッチマン。
ハリーはある日、親友のリチャードに若くて美しいケイを紹介する。ケイを愛しているので妻パットと別れたいというハリー。リチャードはシングル。親友の愛人だとわかっていながら、彼もまたケイの若さと美しさのとりこになって行くのだった...
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子供が独立し夫婦だけになった男と女。長年暮らした伴侶に飽きてしまって、もし許されるならば別の人と暮らしてみたい...なんて誰もが感じると思う(少数派で何年たっても互いにぞっこんて夫婦もいるだろうが...私も含めて友人にもそんな人はいない)。
でも長年連れ添った夫婦って空気みたいで...例えばレストランで食事をしているカップル。
若いカップル(若くないカップルは愛人関係かも?)はおしゃべりに夢中だが、あまりおしゃべりをしないで二人だけで食事をしているのは絶対夫婦。話さないでも場(間)が持つから...
せっかく空気のような存在になれたのに、熟年離婚なんて考えられない..が、しかし人間てふと魔がさすのかも知れない。
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若いブロンド美人にめろめろになった中年男の哀歌が描かれていて笑える。
クリス・クーパーとピアース・ブロスナンは似たような年(50代半ば)だが、元ジェームス・ボンドのブロスナンは相変わらずSexy。
レイチェル・マクアダムスはプラチナ・ブロンドの髪に、40年代のファッションとメイクがとても似合い、「君に読む物語」や「幸せのポートレート」とは別人の妖艶さ。
ハリウッドの名脇役パトリシア・クラークソンは「エデンより彼方に/2002」や「グッドナイト&グッドラック/2005」の時もそうだったが、時代物がぴったしの女優。
この映画全ての方にはお勧めではない。やはりシアターはガラガラ。
若い、特に未婚の人が観ても面白くはないと思う。
私的には中々興味深くお洒落で、粋な大人の映画だった。
渋谷Bunkamuraにて...
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by margot2005 | 2008-09-25 01:54 | MINI THEATER | Trackback(7) | Comments(4)

「幸せの1ページ」

a0051234_22475953.jpg「Nim's Island」2008 USA

孤島に暮らす少女のハートフル・アドヴェンチャー。

主演の少女ニムに「リトル・ミス・サンシャイン/2006」「幸せのレシピ/2007」のアビゲイル・プレスリン。
冒険小説家アレクサンドラ・ローバーに「フライト・プラン/2005」「インサイドマン/2006」
「ブレイブ・ワン/2007」のジョディ・フォスター。
ニムのパパ ジャック(小説のヒーロー役アレックス・ローバー役とダブル)に「300/2007」のジェラルド・バトラー。
監督、脚本はマーク・レヴィン。
原作はオーストラリア人のウェンディー・オルーの児童小説“秘密の島のニム”
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冒険小説を書くベストセラー作家アレクサンドラ・ローバーはサンフランシスコ在住。
大冒険を書いているにも関わらず本人は潔癖性の上引きこもりで、ここ数ヶ月家から一歩も出ていない。
ある日、小説のネタにつまりネット・サーフィンで見つけた海洋生物学者ジャック・ルソーにEメールを送る。
ジャックの留守中に彼のパソコンに届いたメールの送り主は、他でもないニムが大ファンのアレックス・ローバーからだった。早速ジャックのアシスタントのふりしてメールにレスをするニム。
メールのやり取りをするうちニムの住む島は嵐に襲われ、出かけたジャックも帰って来ない。
不安になったニムはアレックス・ローバーに助けを求めるメールを送るのだった...
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観るかどうか迷っていたが、大好きなジョディ&ジェラルドが出ているし、舞台は南の孤島。気分転換にちょっと観て観るかなんて思ってシネコンへ...
私的に今やパソコンのない生活って考えられないが、孤島に住む住人にとって必要不可欠なものは食糧の次にパソコンかも?
11才の少女が数日間一人で孤島に暮らすっていうのは考えられない現実だが、児童小説が原作なので許してしまった。
あの美しい島はオーストラリア、クイーンズランド州、ゴールドコーストで撮影された。
観る前、児童小説が原作とは知らなく、オープニング・クレジットの最初にアビゲイル・プレスリン。そしてイラストで始まったこの物語...やはりお子様映画だった。
まぁでも気分転換出来て満足、満足。
過去の映画ではアグレッシブな役のジョディしか観られないので、こんな彼女はとっても新鮮で一見の価値がある。
私生活では独身のジェラルド・バトラー パパ役が似合う。
来日したジョディ・フォスターがTVに出演していて、“今迄の映画は自分の子供たちには見せられなかったが、この作品は一緒にロケに参加し子供たちも楽しんでくれた。”とコメントしていた。彼女の映画って殆どR指定かも知れない?
ジェラルド・バトラーは「300」がスゴかったけど、変わりなくナイス・バディで...この方素敵!
ジョディ・フォスターの「ブレイヴ・ワン」は過激だが大好きな映画。
でもジョディ・フォスターと言えば「パニック・ルーム/2002」も良かったけど、二度のオスカーに輝いた「告発の行方/1988」「羊達の沈黙/1990」が最高作。
ジェラルド・バトラー映画は「Dear フランキー/2004」が一番好きかな?来月公開の「P.S.アイ・ラヴ・ユー」が楽しみ!
アビゲイル・プレスリンちゃんの存在感は言うまでもない。
相変わらずの邦題だが、邦題考える人って“幸せ”の文字がお好きらしい。
ワーナー・マイカルにて...
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by margot2005 | 2008-09-23 23:17 | USA | Trackback(12) | Comments(0)

「落下の王国」

「The Fall」2006 インド/UK/USA
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世界遺産を舞台に繰り広げられる愛の冒険ファンタジー。

スタントマン ロイ/黒山賊に「グッド・シェパード/2006」のリー・ペイス。
ナース エヴリン/エヴリン姫に南アフリカ出身のジャスティン・ワデル。
アレクサンドリアにルーマニア人のカティンカ・ウンタルー。
監督、原案、脚本はインド出身で「ザ・セル/2000」のターセム・シン。

昔、昔のL.A.
事故で半身不随になったスタントマンのロイは自暴自棄から死にたい気持ちになっている。
ある日、ロイは同じ病院に骨折で入院している5才のアレクサンドリアと出会う。お話を聞かせてあげるから、モルヒネを盗んでくるようにと持ちかける。
ロイの語るお話の続きが聞きたいアレクサンドリアは盗んだモルヒネを彼に差し出すのだった...
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オープニングで“昔、昔のロサンゼルス”という字幕が出る。
スタントマン ロイがハリウッドの無声映画で活躍したのは1910年代。
この手の映画に解説はいらない。ビジュアルを楽しむアート系映画。

ターセム・シンが作ったジェニファー・ロペス主演の「ザ・セル」はかなり変わった作品だった。観てから随分と時間がたっているので、記憶は薄いが奇想天外な作品だった覚えはある。しかし、ビジュアルはスゴかった。
この作品も少々奇想天外ではあるが、映像がとにかく美しい!!
ロイがアレクサンドリアに話して聞かせるお話。アレクサンドリアがロイに“早く続き聞かせて!”とせがむように、観ている観客までロイが語る物語の続きが聞きたくなってしまう。
ロケされた世界遺産は素晴らしい!の一言。
ローマのコロッセオやパリのエッフェル、そして中国の万里の頂上やエジプトのピラミッド、インドのタージマハールはちらっとだけの映像。
一度は見て見たいインドネシア、バリの棚田や、インドのブルー・シティ、カンボジアのアンコールワット、南太平洋フィジーに浮かぶ小島などなどyodareが出そうだった。
ロイとアレクサンドリアが入院する病院は南アフリカのケープタウンで撮影された。
ラスト、再びロイのために盗みに入った調剤室で足を踏み外し、頭に怪我を負ったアレクサンドリアを車椅子で見舞ったロイ。アレクサンドリアはお話の結末が聞きたくて仕方がない。
語りたくないロイに“続きを聞かせて!”と懇願するアレクサンドリア。あの二人のシーンにはジーンと来る。
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この映画も予告を何度も観た。シアターの大画面にかかる予告編はとてもインパクトがあるので、つい期待してしまう。しかし期待を裏切られる事は何度もあり。でもでもこれは期待以上に素晴らしい映画で大満足だった。
ロイを演じたリー・ペイスってUK俳優なのかな?と思っていたがオクラホマ州出身のアメリカン。「上海の伯爵夫人/2005」に端役で出演している。
リー・ペイスがかっこ良くてノックアウトされてしてしまった。
ちょっと太めのアレクサンドリア役のカティンカ・ウンタルーが可愛いくて、可愛いくてどうしようもない。
衣装担当は石岡瑛子。ウエディングのシーンの衣装は最高に素晴らしかった。
タイトルの“落下”は絶望の淵にいるロイと、散々落下して来たスタントマン ロイそのもの。
シネスィッチ銀座にて...
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by margot2005 | 2008-09-20 01:09 | アジア | Trackback(15) | Comments(8)

フランス映画の秘宝...「三重スパイ」

「Triple agent」 2003 フランス/イタリア/スペイン/ギリシャ/ロシア

監督、脚本は「海辺のポーリーヌ/1983」のエリック・ロメール。
ヒロイン アルシノエにギリシャ人女優のカテリーナ・ディダスカル。
夫フョードルにウクライナ出身のセルジュ・レンコ。
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1930年代、フランス人民戦線下のパリ。
旧ロシア帝国軍の将軍であったフョードル・ヴォロニンはロシア革命に反対し、ギリシャ人の妻アルシノエとフランスに亡命する。
諜報活動を行う夫。一方で政治には全く無関心の妻アルシノエは絵を描く事が一番の楽しみであった。
ある日、上の階に引っ越して来たコミュニスト一家と知り合い、親しくなる。
アルシノエは友人からフョードルをベルリンで見かけた人がいるという話を聞き不安になるが、フョードルは取り合ってくれない。
やがて、持病を持つアルシノエのため、フョードルは空き家となっているパリ郊外の友人の別荘に移り住むのだった...
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この作品は実話を元にしたスパイもの。基本的に、諜報活動をしない妻の目から見た現実が描かれている。
“三重スパイ”というタイトルに、複雑極まるストーリーかと想像していたが、展開はそれほど複雑ではなく、夫婦の愛情物語のような見方も出来る作品。
パリに住む、子供のいない外国人夫婦。
夫婦の深い愛情がひしひしと伝わって来る。これもロメールが好んで作るというラヴ・ストーリーの一つなのかも知れない。
ヒロインや、ヒロインの友人が着る30年代のファッションがお洒落だし、ナイト・ガウンとして纏う日本のkimonoも素敵に映る。
“三重スパイ”のタイトル通りの結末だが、スパイである夫の実情を良く知らない妻が、投獄され、病気で獄死するのは気の毒過ぎ。

“フランス映画の秘宝”の映画解説には“現代の若者の恋愛模様を描いてきたエリック・ロメール...”とある。残念ながらこの監督の作品は、多分「パリところどころ/1965」と「海辺のポーリーヌ」しか観ていないと思う。

日仏交流150周年を記念して催された“フランス映画の秘宝”。
未公開作品13本上映。ビデオ(DVDではない)になっている作品はあるようだが、廃盤のものがほとんどで、今回このような形で観る事が出来たフランス映画に感謝したい。
有楽町 朝日ホールにて...
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by margot2005 | 2008-09-18 23:32 | 映画祭 | Trackback | Comments(0)

フランス映画の秘宝...「曳き船」

a0051234_0393792.jpg「Remorques」...aka「Stormy Waters」1941 フランス

サイクロン号の船長アンドレ・ローランにジャン・ギャバン。
アンドレが出会うカトリーヌにミッシェル・モルガン。
アンドレの妻イヴォンヌにマドレーヌ・ルノー。
監督はジャン・グレミヨン。

フランス西部、ブルターニュ半島ブレスト。
海難救助“サイクロン号/曳き船”の船長アンドレ・ローランは、ある日船員の結婚式に妻イヴォンヌと出席する。宴もたけなわの頃、救助要請の指令が入り船長以下船員たちは港へと向かう。救援を求めていたミネルヴァ号を救助し港へと曳航するアンドレだったが、二度も引き綱が切れた後、ミネルヴァ号の船長は自力で航行するという。
ミネルヴァ号の船長の妻カトリーヌは夫から逃げたい一心で船員らとボートで脱出したが、アンドレによって引き戻されてしまう。そして、曳航費用を支払いたくない強欲な船長は、綱は切れたと主張するのだった...

強欲な夫から逃れて来たカトリーヌとアンドレが再び出会い急速に惹かれ合う。
アンドレの妻イヴォンヌは心臓を患っているが、彼は妻の病状を知らない。
寡黙な海の男、病弱なその妻。そしてそこに現れた美しく強い女性。
些細な事で妻と喧嘩したアンドレは美しいビーチでカトリーヌと密会する。
ラストは海の男そのもの。哀しみに打ちひしがれながら海へと向かうアンドレ...あぁこれぞ究極のメロ・ドラマ。
1939年に撮影を開始した映画だそうで、戦争(第二次世界大戦)により途中で中断し、1941年に完成したという。
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「タイタニック/1997」のジェームス・キャメロンが観たらどう思うだろう...の船のシーン。荒れ狂う海で揺れるその船は模型。どう見てもやはり模型にしか見えない船。だが、これが中々臨場感があってスゴイ!

ジャン・ギャバンと言えばアラン・ドロンと共演の「地下室のメロディ/1963」での刑務所帰りの老やくざ役と、同じくドロン映画の「暗黒街のふたり/1973」での保護監察司役。そしてブリジット・バルドー主演の「可愛い悪魔/1958」での愛人役が記憶に残る。
彼は山ほど映画に出演しているが、殆ど観てないのが現実。既にお亡くなりになったフランスの名優。
ミッシェル・モルガンはジェラール・フィリップ主演の「夜の騎士道/1955」「名誉と栄光のためでなく/1966」「めざめ/1968」は見たかな?そしてジュゼッペ・トルナトーレ監督、マルチェロ・マストロヤンニ主演の「みんな元気/1990」でBasanになっても映画に出演しているフランスの名女優。
セックス・シンボルだったそうだが、若い頃はいわゆるクール・ビューティそのもの。

観られる日にちと時間に合わせて13本の中から5本を選んだ。その中でコレが一番観たかった作品。
この作品二回目上映の9/14(日曜日)に観た。当日チケット完売の案内。他に観た作品はどれも完売ではなかったが、往年のフランス名俳優共演のこの作品に人が集まったように思える。中高年の人々で一杯だった。しかし若い男性が以外に多く見に来てるのが謎?なのだけど...
有楽町 朝日ホールにて...
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by margot2005 | 2008-09-17 01:12 | 映画祭 | Trackback | Comments(0)

フランス映画の秘宝...「刑事物語」

a0051234_21451371.jpg「Police」1985 フランス

妻を亡くした子持ちの刑事と、チュニジア人の麻薬密売人の恋人。二人が麻薬絡みの捜査で出会い、恋愛関係に発展するフリック・ストーリー。

刑事マンジャンに 「あるいは裏切りという名の犬/2004」「ダニエラという女/2005」のジェラール・ドパルデュー。
麻薬密売人の恋人ノリアに「暗闇の女たち/2007」のソフィー・マルソー。
マンジャンの友人で弁護士のランベールにリシャール・アンコニナ。
娼婦リディに「親密すぎるうちあけ話/2004」「灯台守の恋/2004」のサンドリーヌ・ボネール。
監督、脚本はジェラール・ドパルデュー主演の「パパと呼ばないで/1995」のモーリス・ピアラ。
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日本でビデオになった際「ソフィー・マルソーの刑事物語」というタイトルが付けられている。
ドパルデューはこれ以前に「料理は冷たくして/1979」「終電車/1980」「隣の女/1981」etc.と優れた作品に出演している。マルソーも「ラ・ブーム/1980」「ラ・ブーム2/1982」でブレイクしたばかり。当時二人の共演でフランス本国ではヒットした作品らしい。
しかし映画はかなり地味。日本で公開されなかったのは頷ける。
ストーリーが盛り上がり、見せ場たっぷりの“刑事(フリック)もの”ではなく、妻を亡くした刑事マンジャンの心情を描くストーリーとなっている。
サンドリーヌ・ボネールがフル・ヌードで19才の娼婦を演じていてびっくり。この後「仕立て屋の恋/1989」で有名になった彼女の初期作品。
撮影時、マルソー17才、ボネール16才と二人ともとっても、とっても初々しい。
ドパルデュー映画はたくさん観て来たが、この方、中年となった今もフランス映画は勿論、ハリウッド映画でも活躍している素晴らしい俳優。
有楽町 朝日ホールにて...
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by margot2005 | 2008-09-15 22:01 | 映画祭 | Trackback | Comments(0)

「わが教え子、ヒトラー」

a0051234_2233192.jpg「Mein Führer-Die wirklich wahrste Wahrheit über Adolf Hitler」...aka「Mein Führer:The Truly Truest Truth About Adolf Hitler」 2007 ドイツ

自信喪失に陥ったアドルフ・ヒトラーを再生しようと奔走する側近たちの姿を描いたブラック・コメディ。

アドルフ・グリュンバウム教授に「善き人のためのソナタ/2006」のウルリッヒ・ミューエ。
2007年7月に亡くなったウルリッヒ・ミューエの遺作である。
アドルフ・ヒトラーにヘルゲ・シュナイダー。
ヨーゼフ・ゲッベルスにシルヴェスター・グロート。
監督、脚本にダニー・レヴィ。
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1944年12月。宣伝大臣を務めるヨーゼフ・ゲッベルスの手配で強制収容所から連れて来られたユダヤ人のアドルフ・グリュンバウム教授。元俳優の彼は自信喪失に陥ったアドルフ・ヒトラーに演技指導を始める。1945年1月1日、新年の演説のために...
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子供時代、理由もなく父親に打たれ続けたアドルフ。過去のトラウマから、真夜中悪夢に目覚めた彼は独り寝が寂しく、グリュンバウム夫妻のベッドに潜り込み添い寝する。グリュンバウム夫人はこの時とばかりアドルフの上にのしかかり窒息死させようとするが、“お父さん!”やめて!”と寝言をいう始末。
執務室に飼われている“ハイル・ヒトラー”ポーズがお得意のお馬鹿なシェパード。
お風呂に戦艦を浮かべての入浴シーン。
ベルリンが陥落し、瓦礫となった街を必死に隠そうとするゲッベルスを始めとしたヒトラーの取り巻きたち...
笑いネタがそこかしこにはある。大笑いするほどでもないが...シアター中高年が多く、近くにいたojisamaは一人で大笑いしていたけど...
観る前は、もっと、もっとブラック・ユーモア炸裂か!?と期待していた。しかし想像したほどではなく、コレを観た限りではヒトラーはゲッベルスの操り人形のように映り、ヒトラーが悪者でないように見えてしまって非情に困った。
「ヒトラー 〜最期の12日間〜/2004」と比較して観ると面白いかも知れない。
「ヒトラー 〜最期の12日間〜」でヒトラーを演じたブルーノ・ガンツもそっくりだったが、この作品でのヘルゲ・シュナイダーも実に良く似ている。
「善き人のためのソナタ」の時も素晴らしかったが、ウルリッヒ・ミューエは本当に素晴らしい俳優。惜しい人が亡くなったものだ。まだ50代なのに...
ヨーゼフ・ゲッベルスを演じたシルヴェスター・グロートは粋な俳優。
原タイトルの“アドルフ・ヒトラーに関しての本当の、本当の真実”というのはシャレなのか?ユーモアなのか??
渋谷Bunkamuraル・シネマにて...
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by margot2005 | 2008-09-12 23:39 | ドイツ | Trackback(12) | Comments(8)

フランス映画の秘宝...「肉屋」

a0051234_23205838.jpg「Le Boucher」1969 フランス
監督、脚本は「いとこ同志/1959」「パリところどころ/1965」のクロード・シャブロル。
ブノワ・マジメル主演の「石の微笑/2004」の監督でもある。
女教師エレーヌに「いとこ同志」「赤と青のブルース/1960」のステファーヌ・オードラン。
肉屋のポポールに「プロヴァンスの恋/1995」「アドルフ(イザベル・アジャーニの惑い)/2002」のジャン・ヤンヌ。
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フランスの片田舎。都会からやって来たエレーヌは村の小学校教師。
招待された結婚式の披露宴で肉屋のポポールと隣合わせる。
ある夜、ポポールは肉を手みやげにエレーヌの部屋へやって来る。そして子供たちとのキノコ狩りにポポールを誘うエレーヌ。急速に親密になって行く二人。
ある日、子供たちを連れて遠足に出かけたエレーヌ。彼女はそこで同僚教師の惨殺死体を発見する。その現場には一つのライターが残されていた。それはエレーヌがポポールの誕生日にプレゼントしたものと同じものだった...
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犯人と、第一発見者の心情を描いたドラマで、謎解きサスペンスではない。
21世紀の今、このようなシンプルなサスペンスにはお目にかかれないので、この60年代のサスペンスは新鮮に映る。
一時期監督の妻だったヒロインのステファーヌ・オードラン。凛とした姿が魅力的なフランス女優。
過去の恋愛に傷つき人を愛せなくなったエレーヌと、アルジェリア戦争の帰還兵である肉屋のポポール。心に傷を持った者同士ゆえ急速に親密になって行ったのだろうか?
ポポールはエレーヌを愛するようになるが、エレーヌは決して心を開かない。
そして事件が起こる。現場に残された証拠品のライターを思わず持ち帰るエレーヌ。そして刑事の尋問にも黙秘を貫く。
エレーヌは粗野だが温厚な田舎人のポポールを信じていた。まさか彼が?と疑いたくはなかったが、動揺し、恐怖感を抱き始めるエレーヌの表情に引きつけられる。
ポポールを演じるジャン・ヤンヌもぴったりの役柄。
監督のクロード・シャブロルはフランス ヌーヴェルヴァーグ(1950年代末より始まる)の一角を担った人というが、21世紀(70代)になっても映画を作り続けているとはスゴイ!
有楽町朝日ホールにて...
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by margot2005 | 2008-09-11 23:45 | 映画祭 | Trackback | Comments(0)