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「パリ、恋人たちの2日間」

a0051234_029101.jpg「2 Days in Paris」...aka「Deux jours à Paris」 2007 フランス/ドイツ
インテリア・デザイナーでアメリカンのジャックと、フォトグラファーでパリジェンヌのマリオン。彼らのパリでの二日間を描いたロマンティック・コメディ(ストーリーは全然ロマンティックじゃないので、ただのコメディの方がふさわしいかも?)。

マリオンに「ビフォア・サンセット/2004」「ブロークン・フラワーズ/2005」のジュリー・デルピー。
ジャックに「ゾディアック/2006」「デジャヴ/2006」のアダム・ゴールドバーグ。
「サルバドールの朝/2006」のダニエル・ブリュールが妖精(ゲイ)ルーカス役でワン・シーン出演している。
マリオンの両親役はジュリー・デルピーの実の両親、アルベール・デルピー&マリー・ピレ(共に俳優)が演じている。
監督、脚本、編集、音楽、全てジュリー・デルピー。
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ベニス旅行の帰り道、マリオンは恋人ジャックを伴って両親に預けたネコを引き取りにパリのアパルトマンへと向かう。
マリオンの両親とディナーに臨むジャック。
ディナーのメインは父親の作ったウサギ料理。ジャックはかつて飼っていたウサギを思い出しひるむ。
マルシェに連れていかれたジャックは、そこでも吊るされた子豚を見て気分が悪くなる。
街を歩けばマリオンの元カレと遭遇。
夜は、夜でマリオンに連行されたパーティで、又また彼女の元カレと出会う始末。
そして、タクシーに乗れば、人種差別気味の運転手に“アメリカ人は嫌いだ!”といわれヘコむジャック。
やがて、我慢に、我慢を重ねた彼もついにキレて“I hate Paris!”と叫んでしまうのだった...
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フランス語が話せないとマリオンの父親に馬鹿にされ、元カレを始めとして、マリオンの友人たちにも怪訝な目で見られるジャック...
アメリカ人てフランス人に嫌われているんだなぁ...多分ヨーロッパ人に嫌われているのかも知れない?アメリカ人とて、元はといえばヨーロッパ人なのにマカ不思議である。

パリ見物に出かける際、マリオンに“どこか行きたい所ある?”と聞かれ、二つ返事で“ペール・ラシェーズ墓地!”と答えるジャック。著名人が多々眠るそこには、パリで亡くなったアメリカのロック・ミュージシャン ジム・モリソンも眠っている。
「ドアーズ/1991」でジム・モリソン役を演じたヴァル・キルマーとは「デジャブ」で共演した仲のゴールドバーグ。映画の中で、ヴァル・キルマーの大ファンだなんていう台詞もあり、デルピーの脚本はウイットに飛びまくっている。
Sex好きと世界が認めているフランス人。元カレから意味深なメールが頻繁に送られて来たり、ヒロインは母親譲りのSex好きだとか、Sexがらみの台詞が炸裂する。
最近ここまで大笑いして観た映画って久しぶりかも?
19:20の上映回、シアター満席(水曜割引)だった。

「プライベート・ライアン/1998」「ビューティフル・マインド/2001」「ゾディアック」etc.ハリウッド大作に脇役として出演しているゴールドバーグ。これは初めて観た彼の主演作品。
こんなゴールドバーグ初めて観た。しかしコメディ似合う。コレからこの路線で活躍していただきたいものだ。
ジュリー・デルピーも「トリコロール・白の愛/1994」以来のファンだが、彼女もコメディ路線で行っていただきたいと願う。obasan化が加速していってるジュリー・デルピーも中々チャーミング。将来あのママンのようになるのか?の親子競演で笑える。
恵比寿ガーデン・シネマにて...
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by margot2005 | 2008-05-31 00:50 | フランス | Trackback(14) | Comments(8)

「幻影師アイゼンハイム」

a0051234_222814100.jpg「The Illusionist」2006 USA/チェコ・リパブリック
天才イリュージニストと公爵令嬢の禁断の愛を描いたサスペンス・ラヴ・ドラマ。

幻影師アイゼンハイムに「ファイト・クラブ/1999」のエドワード・ノートン。
ソフィーに「エリザベスタウン」のジェシカ・ビール。
警部ウイルに「サイドウエイ/2004」のポール・ジアマッティ。
皇太子レオポルドに「ホリデイ/2006」
「パリ、ジュテーム/2006」のルーファス・シーウェル。
監督、脚本はニール・バーガー。
原作はピュリッツァー賞受賞作家スティーヴン・ミルハウザーの“Eisenheim the Illusionist”。
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19世紀末のウイーン。
天才と評され、市民より圧倒的な人気を得る幻影師アイゼンハイム。
ある日、評判を聞いたハプスブルグ帝国の皇太子レオポルドがフィアンセ ソフィーを伴って観覧に訪れる。
ショーの舞台にソフィーを迎えたアイゼンハイムは、彼女が幼なじみのソフィーだと気づく。
アイゼンハイムとソフィーは階級の違いゆえ、10代の頃大人たちによって引き離された仲だった。
アイゼンハイムのイリュージョンに感動した皇太子は彼を宮殿に招く。
ソフィーが皇太子のフィアンセということを知ってか、宮殿でトリックを披露したアイゼンハイムは、皇太子を挑発する行動に出る。
侮辱された皇太子は逆上し、アイゼンハイムを失脚させるよう、彼に仕える警部ウールに命令するのだった...

19世紀末のウイーンをチェコ・リパブリックで撮影した模様。
街並が美しく、ラストはまぁ素敵なことこの上ない。しかしあのラストにはマジで驚いた。
久しぶりで観たエドワード・ノートンが素敵なのだ。舞台でのパフォーマンスも様になっている。
ポール・ジアマッティは味な俳優で、色んな作品に出ているがやはり「サイドウエイ」の彼はナイスである。
ジェシカ・ビールの映画をシアターで観たのは初めて。
DVDで「セルラー/2004」と「エリザベスタウン/2005」を観ているが、彼女の役は若い女の子役の印象のみ...
コレでは撮影時24才なのに、しっとりとした雰囲気が似合う素敵な女優である。
時代物似合うルーファス・シーウェルはちょっと情け無い役でお気の毒だった。
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予告を観てなんとなく観たいな...とそれほど期待せずに観に行ったが、中々goodでエドワード・ノートンやっぱり良いわ!と思った一作。
ノートンといえば「真実の行方/1996」のアーロンと「ファイト・クラブ」のジャック。
「ファイト・クラブ」ではブラッド・ピットを食っているようにも見えた。
でもあれ以来の彼は...監督も兼ねた秀作「僕たちのアナ・バナナ/2000」以外はどうも印象に残らない。
今作以来のノートンに期待したい!
初日のラスト。雨模様でシアターはきっとガラガラかと思っていたが、以外や人入っておりましたわ。
日比谷シャンテ・シネにて...
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by margot2005 | 2008-05-27 22:42 | MINI THEATER | Trackback(32) | Comments(20)

「チャーリー・ウイルソンズ・ウォー」

a0051234_1822856.jpg「Charlie Wilson's War」2007 USA
1980年代のアメリカ。テキサス州選出の下院議員チャーリー・ウイルソンの、実話を元にしたポリティカル・コメディ。

チャーリー・ウイルソンに「フィラデルフィア/1993」「ダ・ヴィンチ・コード/2006」のトム・ハンクス。
富豪の女優ジョアン・ヘリングに「ペリカン文書/1993」「エリン・ブロコビッチ/2000」のジュリア・ロバーツ。
CIAエージェント ガスト・アブラコトスに「カポーティ/2005」のフィリップ・シーモア・ホフマン。
チャーリーの補佐官(秘書)ボニー・バックに「魔法にかけられて/2007」のエイミー・アダムス。
「ジェイン・オースティンの読書会/2007」のエミリー・ブラントがちょい役で出演している。
監督は「ワーキング・ガール/1988」「クローサー/2004」のマイク・ニコルズ。
原作はジョージ・クライルの“Charlie Wilson's War”
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“チャーリーズ・エンジェル”と呼ばれる3人のナイス・バディ女性を秘書に持ち、“酒と女”の日々を満喫している下院議員チャーリー・ウイルソン。
ある日、ラスベガスで歓楽中TVの放映に目が釘付け...
チャーリーは秘書のボニーを伴って一路アフガニスタンへと向かう。
ソ連軍がばらまいた対人地雷によって、手足をなくした子供たちの姿を見たチャーリーは唖然とし、帰国する。
同じくテキサス出の富豪女優ジョアンは共産主義者。彼女にけしかけられたチャーリーは、落ちこぼれCIAのガストを巻き込んでアフガニスタンを救おうと立ち上がるのだった...
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アフガニスタンでは、ソ連の戦闘機を撃ち落とす度“やったぁ!”と歓声が起き、それがワシントンのチャーリーに知らされ、チャーリーは、チャーリーでボニーと抱き合って喜んじゃう...なんてとってもコメディ・タッチに描かれていて笑ってしまう。
ノー天気チャーリーの行動は本当に事実だったのか?とあきれてしまう。
ジョージ・クライルというアメリカ人ジャーナリストが書いたノン・フィクションが元になっているようだが、本もこのようにコメディ・タッチなのか気になる。
それとなぜ今頃このような映画をハリウッドが作ったのだろうか?
アフガニスタンを救った事で表彰されるチャーリー。しかしチャーリーがなし得なかった事がある。それは子供たちのための学校だったようだ。
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チャーリー役のトム・ハンクス、富豪女優ジョアン役のジュリア・ロバーツ、そして落ちこぼれCIAのガストを演じるP.S.ホフマンのトリオは絶妙の配役である。
何れの作品を観ても感じるが、あの平凡な顔で、どのような役も難なく演じるってやはり演技派なのだろうトム・ハンクス。
癖のある役はこの方!P.S.ホフマンで、これでも様になっている。
ボニー役のエイミー・アダムスって「魔法にかけられて」の時もそうだったが、とってもチャーミングな女優。
撮影時40才のジュリア・ロバーツ...貫禄だなぁの一言!
ワーナー・マイカルにて...
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by margot2005 | 2008-05-25 19:14 | USA | Trackback(23) | Comments(10)

「マンデラの名もなき看守」

a0051234_2340135.jpg「Goodbye Bafana」2007 ドイツ/フランス/ベルギー/南アフリカ/イタリア/UK/ルクセンブルグ

黒人初の南アフリカ大統領となったネルソン・マンデラの名もなき看守ジェームズ・グレゴリーと、家族の姿を描いた社会派ヒューマン・ドラマ。
文部省推薦映画で、ストーリーの主人公は看守ジェームズ・グレゴリー。

看守ジェームズ・グレゴリーに 「ヴェニスの商人 /2004」のジョゼフ・ファインズ。
妻グロリアに「ハンティング・パーティ/2007」のダイアン・クルーガー。
ネルソン・マンデラに「アメリカを売った男/2007」のデニス・ヘイスバート。
監督はデンマーク出身のビレ・アウグスト。
原作は主人公ジェームズ・グレゴリーの書いた“Goodbye Bafana”
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1968年、南アフリカ共和国。
ケープタウンの北西に浮かぶロベン島(現在、世界遺産)に家族を伴ってやって来たジェームズ・グレゴリー。彼はそこで白人たちからテロリストの首謀と呼ばれるネルソン・マンデラの看守となる。
グレゴリーはマンデラと故郷が同じで、コーサ語を操る事が出来るため、マンデラや他の囚人たちの手紙をチェックする仕事に就く。
やがて、人種差別主義のグレゴリーもマンデラと接するうち、彼の気高い思想に傾倒していくのだった...
 
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正に邦題が語るように“名もなき看守”が、マンデラの担当になり出世して行く。
マンデラ贔屓...いわゆる黒人贔屓と見なされたグレゴリーは周囲から反撥を買い、妻にも諭されマンデラの看守を辞めたいと願うが取り合ってもらえない苦悩の日々。
差別家だったグレゴリーがマンデラの本当の姿を目の当たりにして、自身の考え方も変わって行く過程を丁寧に描いていて惹き込まれる。
妻グロリアは夫ジェームズの出世しか頭にないが、次第に彼の気持ちを理解して行くようになり、マンデラの顔すら知らない彼女が、ラストで彼に声をかけるシーンは胸を打つ(1990年に解放されたマンデラが妻と歩く姿はTVで放映され記憶に残っている)。
とにかく“アパルトヘイト”ってとんでもない政策だったんだと改めて思う。
ジョゼフ・ファインズは兄のレイフと共に大好きなUK俳優で、彼が主人公を演じるということで是が非でも観にいかなきゃと思っていた。
ジョゼフ中々goodである。
妻グロリアを演じたダイアン・クルーガーもナイス・キャスト。
難をいえば、27年の歳月を描くストーリーなのにジェゼフも、ダイアンもちっとも老けなくて困った。
マンデラ役のデニス・ヘイスバートもお気に入りのアフリカン・アメリカン俳優だが、ネルソン・マンデラと少々雰囲気が違って違和感あるかな?しかし他に誰が?
モーガン・フリーマンなんかマンデラ役にぴったりかと思えるのだが...
シネ・リーブル池袋にて...
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by margot2005 | 2008-05-22 23:49 | ドイツ | Trackback(16) | Comments(4)

「最高の人生の見つけ方」

a0051234_1135263.jpg「The Bucket List」2007 USA
残された人生を悔いなく生きるため、旅に出る初老コンビのアドヴェンチャー付きヒューマン・ドラマ。

大富豪エドワードに「ディパーテッド/2006」のジャック・ニコルソン。
自動車修理工カーターに「セヴン/1995」「ミリオンダラー・ベイビー/2004」のモーガン・フリーマン。
監督はメグ・ライアンの「恋人たちの予感/1989」やジェニファー・アニストンの「迷い婚 -すべての迷える女性たちへ-」のロブ・ライナー。
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ガンで余命6ヶ月と宣告された二人の男。カーターは実直な自動車修理工で、妻、息子、娘、孫に囲まれ暮らしている。もう一人の男エドワードは、若い頃から努力を重ね、一代で巨万の富を得た大金持ち。しかし4回の結婚歴がある彼には家族がなく一人暮らし。
エドワードは所有する病院でカーターと相部屋になる。
この相部屋は、エドワードが奨励する一部屋、二床からきている。
しかし同室に他人がいることに我慢ならないエドワード。大富豪はわがままなのだ。
ある日、カーターが死ぬ迄にしたい事を書いた“棺桶リスト”を発見したエドワードは、リストを実現させようと持ちかける。
そして二人は病院を抜け出しエドワードの所有するジェットで世界旅行へと旅立つのだった...
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気分転換と、シネコンのポイントがたまっていたため観に行くことにした。
ハリウッド二大俳優初共演との事。
映画の中では66才の設定になっているが、お二人とも出演時は70才。
ジャック・ニコルソンってロマコメっぽいタッチの「恋愛小説家/1997」「恋愛適齢期/2003」ではキュートなoyaji役が似合うし、「アバウト・シュミット/2002」では妻に先立たれた初老のoyajiが哀し過ぎる。役者だなぁのニコルソン。
モーガン・フリーマンも「ブルース・オールマイティ/2003」の“GOD”役も「ミリオンダラー・ベイビー」のトレーナー役も良かった。が「セヴン」のフリーマンは最高!
とにかく、どちらの俳優も貫禄で、楽しみながら...多分そうであったろう...演じている。
エベレスト、タージマハール、ピラミッド、アフリカのサバンナ、香港のバーetc.と登場するが、あれってCGかな?二人が揃ってそれぞれの場所でロケするなんてちょっとあり得ない気がする。
ストーリー的に大胆過ぎて、現実ではあんな事不可能だろうが、まぁ映画だから...
“死ぬ迄にしたい事”をここまで実践出来たら、きっと思い残すことはないだろう。
監督ロブ・ライナーの作った「恋人たちの予感」は大好きな作品。
ワーナー・マイカルにて...
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by margot2005 | 2008-05-19 01:32 | USA | Trackback(24) | Comments(2)

「アイム・ノット・ゼア」

a0051234_224790.jpg「I'm Not There.」2007 USA/ドイツ
6人の豪華俳優がボブ・ディランを演じる、ボブ・ディラン伝記物語。

フォーク・ソングに別れを告げたロック・スター ジュードに「エリザベス:ゴールデン・エイジのケイト・ブランシェット。
フランス人の美大生と結婚したムーヴィー・スター ロビーに「キャンディ/2006」ヒース・レジャー。
後に牧師となるジャックに「ニュー・ワールド/2005」のクリスチャン・ベール。
アウトロー ビリー・ザ・キッドに「ハンティング・パーティ/2007」のリチャード・ギア。
詩人アルチュール・ランボーに「ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男/2005」「パヒューム ある人殺しの物語/2006」のベン・ウイショー。
黒人少年ウディ・ガスリーにマーカス・カール・フランクリン。
他にロビーの妻クレアに「恋愛睡眠のすすめ/2005」のシャルロット・ゲンズブール。
記者ジョーンズに「華麗なる恋の舞台で/2004」のブルース・グリーンウッド。
歌手アリス・ファビアンに「エデンより彼方へ/2002」のジュリアン・ムーア。
ジュードの元恋人ココに「ブロークバック・マウンティン/2005」ミッシェル・ウイリアムズ。
と豪華な顔ぶれが揃っている。
ナレーションは俳優であり、シンガーでもあるクリス・クリストファーソン。
監督、原案、脚本は「ベルベット・ゴールドマイン/1998」「エデンより彼方へ/2002」のトッド・ヘインズ。
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予告で、“6人の俳優がそれぞれ異なる6つのイメージのボブ・ディランを演じる”という。
6人がディランのそっくりさんになるのか??いやそんな事は無理かも?と思いつつ観に行って...まぁなんと斬新で、観る者を惹き付ける映画なのだろうと感嘆してしまった。

ディランに影響を与えたというフランスの詩人アルチュール・ランボー。
デビュー前のディランは黒人のブルース・シンガー ウディ・ガスリーから歌作りを学んだという。
後にカトリックの洗礼を受け、聖書の世界に傾倒して行ったディランの姿はジャック(ジョン牧師)なのか?
ジュードはフォークからロックへと華麗な転身を遂げた60年代半ばのディランの姿。
結婚し子供をもうけたが、仕事の成功により家庭に破綻をきたすムーヴィー・スター ロビーはディランと重なる。
オートバイ事故の後、田舎で隠遁生活を送っていたディランの姿はビリー・ザ・キッドなのだろう?
ひょっとして見たかも知れない(記憶には無し)1973年に作られた「ビリー・ザ・キッド 21才の生涯」という映画に出演している。
その映画でビリーを演じているのはクリス・クリストファーソン。
シーンと俳優を変えながら、ディランの生き様をものすごく上手くつなぎ合わせてあり“スゴイ!”の一言!
先だって他界したヒース・レジャーの姿をスクリーンで観る事ができた。いや良い俳優だなぁとしみじみ感じる。
オスカー助演女優にノミネートされたC.ブランシェット。このカメレオン女優は男になりきっているが、彼女の演じるパートのみ白黒で撮影されていて、ちょっとカバーされたかな?と思わずにはいられない。
ザ・ビートルズが影響を受けたというボブ・ディラン。
ジュードのシーンで彼らがディランとじゃれてるカットは笑える。
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ボブ・ディランといえば“風に吹かれて /Blowin' In The Wind”や“ライク・ア・ローリング・ストーン/Like A Rolling Stone””天国への扉/"Knockin' on Heaven's Door”“ジャスト・ライク・ア・ウーマン/Just Like A Woman”etc.
彼の曲に関しては詳しくないが、ピーター・ポール&マリーがカバーした“くよくよするなよ/”Don't Think Twice, It's All Right”や、ザ・バーズが歌って大ヒットした「ミスター・タンブリンマン/Mr.Tambourine Man」は名曲。
タイトルの“I'm not there”は未発表のボブ・ディランの曲だそう。
シャルロット・ゲンズブールは“Just Like A Woman”を歌っている。
ボブ・ディランを知らない人が観て楽しめるか?かなり疑問?
“I'm Not There”サウンドトラック
有楽町シネカノン二丁目にて...
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by margot2005 | 2008-05-17 22:21 | MINI THEATER | Trackback(10) | Comments(11)

「ハンティング・パーティ」

a0051234_09167.jpg「The Hunting Party」2007 USA/クロアチア/ボスニア・ヘルツェゴビナ
アメリカのジャーナリストが体験した実話を元にしたあっと驚く社会派サスペンス・アクション。

元敏腕TVレポーター サイモンに「綴り字のシーズン/2005」のリチャード・ギア。
サイモンとコンビのカメラマン ダックに「クラッシュ/2004」「ブレイブ・ワン/2007」のテレンス・ハワード。
新米TVプロデューサー ベンジャミンに「イカとクジラ/2005」のジェシー・アイゼンバーグ。
「敬愛なるベートーヴェン/2006」のダイアン・クルーガーがワン・シーンに出演している。
監督はリチャード・シェパード。
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凄腕の戦場レポーター サイモンはカメラマンのダックとコンビを組み、ボスニア戦争の生中継中、突然感情的になりキレてしまう。それが理由で解雇されたサイモンは以後消息を絶っていた。
数年後、二人はサラエボで再会する。
そこでサイモンはダックに“500万ドルの賞金がかけられた戦争犯罪人フォックスを捕らえようじゃないか!”と持ちかける。
ダックが伴って来た新米プロデューサーのベンジャミンも加わり、三人のフォックスを追う危険な旅が始まる...
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シャンテ・シネで繰り返し観た予告に誘われて...リチャード・ギアもテレンス・ハワードも大好きなハリウッド俳優だし、この二人の顔合わせだけでも楽しめるかな?なんて思いつつ、全然期待しないで観に行ったところ...これが実話がらみの痛快!ちょっとコメディ・タッチも入ったサスペンス・アクションで得した気分になった。
オープニングに“信じられない展開(ラスト)は実話である”のコメントが出る。
観終わって、マジであのラストは事実なの?とびっくりする。
クロアチアやボスニア・ヘルツェゴビナでロケされた。
かつて、冬期オリンピック(1984年)が開催されたサラエボ。シンボルである五輪マークが描かれたジャンプ台周辺は、今や廃墟のようにも見える。
遠景で映し出されるサラエボの町...白い部分が多い...良く見るとそれはずらり並んだ墓標。戦争の傷痕が墓標となって残っている。
昨年の12月に観た「サラエボの花/2006」を思い出すシーンも登場するが、戦争の悲惨さは殆ど描かれていないので、痛快サスペンス・アドベンチャーのノリで楽しめる。
日比谷シャンテ・シネにて...
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by margot2005 | 2008-05-14 00:30 | MINI THEATER | Trackback(21) | Comments(2)

「モンテーニュ通りのカフェ」

「Fauteuils d'orchestre」...aka「Avenue Montaigne」「Orchestra Seats」2006 フランス
パリ8区にあるカフェを舞台に描いた群像劇。

ヒロイン ジェシカに「ロシアン・ドールズ/2005」のセシル・ドゥ・フランス。
ピアニストのジャン・フランソワ・ルフォールに「地上5センチの恋心/2006」のアルベール・デュポンテル。
妻ヴァレンティーヌに「息子の部屋/2001」「エンパイア・オブ・ザ・ウルフ/2005」のラウラ・モランテ。
女優カトリーヌ・ヴェルセンに「輝ける女たち/2006」のヴァレリー・ルメルシェ。
初老の資産家ジャック・グランベールに「輝ける女たち」のクロード・ブラッスール。
彼の息子フレデリクに「ディディーヌ/2007」のクリストファー・トンプソン。
ジェシカの祖母に「ガスパール/君と過ごした季節(とき)/1990」のシュザンヌ・フロン。シュザンヌ・フロンにとっては遺作となった。
アメリカ人のプロデューサー(監督)ブライアン・ソビンスキーに「フィクサー/2007」のシドニー・ポラック。
監督、脚本は「シェフと素顔と、おいしい時間/2002」のダニエル・トンプソン。
やはり息子のクリストファーも脚本に参加している。
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田舎から希望を胸に大都会パリへやって来たジェシカ。
8区にあるカフェへ飛び込み”働きたい!”と願い出る。ここは“ムッシュー”しか雇わない名門カフェ“カフェ・ド・テアトル”。
自分を売り込みなんとか働かせてもらえることになる。
この次期、有名なオークションや、コンサート、そしてシアターで舞台も開催されるため、カフェにとっては人手が足りなかったのである。
カフェの常連であるピアニストのジャン・フランソワは今の仕事の環境に満足していない。
TVドラマの人気女優カトリーヌは舞台の初日を控えイライラをつのらせている。
初老の資産家ジャックは長年集めてきたコレクションをオークションにかけるため忙しい日々。
しかし彼の息子フレデリクは亡くなった母親の思い出がいっぱい詰まったそのコレクションを売り払おうとする父親を許せない。
そんな彼らに持ち前の素晴らしい笑顔でサービスするジェシカだった...
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現実ではこんなことあり得ないと思うが...特にラスト...まぁ映画だから許してしまう。
ジェシカの存在って、カフェのお客であるセレヴたちにとっての癒しみたいなものだろうか?
出会う人みんなに好かれてしまうジェシカを演じる、セシルの笑顔がたまらなく愛らしくって、愛らしくって困ってしまうほど...
クリストファー・トンプソンて自分で脚本書いてるから仕方ないけど、若い女性にモテる役が続く...しかしながら文句なしに素敵なフランス俳優!!
シャルル・アズナブールしか判らなかったが、流れる60年代のフレンチ・ポップスがお洒落。
ライトアップされたエッフェルや、ダイアナが事故にあったアロマ橋(シャンゼリゼに近い)側のモニュメントがキャンドルの明かりに照らされ、モンテーニュ通りにある高級ホテル プラザ・アテネも登場し、パリ好きにはたまらない。
原タイトルは“オーケストラの肘掛け椅子”。
渋谷ユーロスペースにて...
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by margot2005 | 2008-05-10 01:38 | フランス | Trackback(10) | Comments(0)

イタリア映画祭2008...「対角に土星」

「Saturno contro」...aka「Saturn in Opposition」 2007 イタリア/フランス/トルコ
都会で生きる、夫婦、ゲイ・カップルたちの愛と友情を描く群像ドラマ。

「ぜんぶ、フィデルのせい/2006」「娘と狼/2006」のステファノ・アッコルシと「イタリア的、恋愛マニュアル/2005」「カイマーノ/2006」「題名のない子守唄/2006」のマルゲリータ・ブイがアントニオ&アンジェリカ夫婦。
ダヴィデ&ロレンツォのゲイ・カップルに「家の鍵/2004」「題名のない子守唄」のピエルフランチェスコ・ファヴィーノとルカ・アルジェンデーロ。
翻訳家のネヴァルにセッラ・イルマズ。
映画のタイトルにもなっている星占い好きのジャンキー ロベルタにアンブラ・アンジョリーニ。
監督、脚本は「向かいの窓/2003」のフェルザン・オズペテク。
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作家のダヴィデはゲイで、料理が上手く、いつも彼の回りには人が集まっている。
彼の親友で銀行家のアントニオは妻で精神科医のアンジェリカに隠れて浮気をしている。そしてその現場にダヴィデの恋人ロレンツォが出くわす。
星占いが趣味のロベルタは麻薬から逃れなれない日々。
ネヴァルは誰かれなしに自分の言いたい事を言いまくるobasan。
それぞれが、それぞれに人生を謳歌していた。
そんなある夜、いつものように集まった食事の席でロレンツォがクモ膜下で倒れ植物人間となり、皆の祈りも空しく亡くなるのだった...
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リッチな階級の人々の群像劇で、ローマやラッツィオでロケされた景色や、彼らのファッションもお洒落なイタァーリア映画。
ダヴィデとロレンツォ役のピエルフランチェスコ・ファヴィーノとルカ・アルジェンデーロが見つめ合う姿...マジでゲイか?と思えるくらいゲイっぽくて...

亡くなったロレンツォの両親がやって来るシーン...
始め、息子の恋人がダヴィデである事に驚く父親だったが、やがて理解し別れの時はダヴィデを抱擁する。あのシーンは良かったな。
最近フランス映画に出演が多いアッコルシと、毎度おなじみのブイ、二人の有名俳優の共演も素敵だが、ダヴィデ役のファヴィーノはオーラのある俳優で素敵だ。
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今年のイタリア映画祭...観に行ける日にちと時間を合わせなければならないので、他に観たい作品もあったがあきらめた。
昨年はおばかなコメディも観たけど、今年観た5作品はどれも重厚な映画ばかり...
ちょっと重かったけど、みな素晴らしい映画でイタリア映画を堪能することが出来た。
「カラヴァッジョ」上映中(イタリア語)
有楽町朝日ホールにて...
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by margot2005 | 2008-05-08 23:43 | 映画祭 | Trackback(1) | Comments(2)

イタリア映画祭2008...「副王家の血筋/副王家の一族」

a0051234_23105654.jpg「I Viceré」2007 イタリア/スペイン
スペイン副王の末裔であり、シチリアの名門貴族ウゼダ家の父と息子の葛藤を描くイタリア版大河ドラマ。

ウゼダ家の長男コンサルヴォに「ひばり農園/2007」のアレッサンドロ・プレツィオージ。
父親ジャコモ公爵にランド・プッツァンカ。
妹テレーザにクリスティーナ・カポトンディ。
従兄弟ジョヴァンニーノにグイド・カプリーノ。
監督、脚本はロベルト・ファエンツィア。
原作はフェデリコ・デ・ロベルトの“副王たち”
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幼い頃、ウゼダ家の長男コンサルヴォは公爵の父親ジャコモの命により修道院へ送られる。そこには従兄弟のジョヴァンニーノがいた。いやいや入った修道院を抜け出そうとした夜、ジョヴァンニーノに見つかり、彼の案内で俗っぽい修道院を知ることになる。
1860年、ガリヴァルディのシチリア進軍のおかげで修道院から逃れることが出来たコンサルヴォ。しかし家に戻った彼を待っていたのは死の床につく最愛の母の姿だった。
やがて母は亡くなり、その後すぐに従姉と再婚する父親。コンサルヴォはそれを許せるはずもなく父親への憎しみをつのらせて行くのだった...
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“副王”というのは君主の代理人で君主の名を以て植民地や属州を統治する官職名であるそうだ。この頃イタリアはスペインの一部分だった。
この時代(日本では明治)首長である父親の権力って絶対的なものだった。
子供にも権力を行使する父親。妻は決して夫に逆らえず、子供に泣きつかれてもどうする術もない。
幼い頃父親に歯向かい修道院に送り込まれたコンサルヴォ。父親に嫌われているという憎悪が増大し、病に伏せる母親を裏切って、従姉と愛し合う父親を見て憎悪の炎が燃え盛る。
しかし大人になった彼は父親に似ている事に愕然としつつ、権力の意味を再確認し、その世界へと身を投じて行く姿は末恐ろしいかも??
上映時間は120分。
少年時代のコンサルヴォもきっちりと描き、青年となったコンサルヴォと権力をふるい続けるジャコモ公爵を中心に、一族の姿を満遍なく描き、大河ドラマにしては短い時間ながら盛り上がって行くストーリーは見応えがある。

ルキノ・ヴィスコンティの「山猫/1963」ではサリーナ公爵が没落前に表舞台から身を引くストーリーが描かれているが、こちらはジャコモ公爵が死を迎えるまで権力を握り続けるストーリーとなっている。
何度か観た「山猫」がまた見たくなる。
有楽町朝日ホールにて...
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by margot2005 | 2008-05-07 23:56 | 映画祭 | Trackback(6) | Comments(0)