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「フランドル」

a0051234_1848516.jpg「Flandres」 2006 フランス 
2007年度フランス映画祭上映作品。
映画の謳い文句は....
“この土地で、あなたを待つ
カンヌ映画祭グランプリ受賞 世界を席巻した愛の寓話”
“赤裸々な人間描写と美しく牧歌的な田園風景が見どころ”
そして、”寓話的ラヴ・ストーリー”と言うコメントもあるが、余りにも赤裸々過ぎて、ジャポネのわたしにはついて行けない作品であった。
監督、脚本はブリュノ・デュモン。主演の俳優たち、バルブにアデライード・ルルー、デメステルにサミュエル・ボワダン。そしてブロンデルにはアンリ・クレテル。
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ベルギー国境にある、雪が舞うフランドルの景色は確かに素晴らしいものがあったが、中東もどきの戦場の場面にはどうコメントして良いのやら?残酷な場面に目を背けてばかり。途中で出ようかと思ったが、いつも映画は最後迄観る人なんで、エンド・クレジットが始まるなり席を後にした。
久方ぶりの、凡人には理解出来ない、狂気とも思えるフランス版戦争ラヴ・ストーリーか?
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フランス最北部に位置するフランドル地方の小さな村。そこに住むデメステル(ボワダン)は農場で麦を育てている。
彼はある日、幼なじみのバルブ(ルルー)に戦場に行くと告げる。
バルブはデメステルと農場でセックスした後、酒場で出会った男ブロンデル(クレテル)にも身を任せる奔放な娘。女友だちブリシェ(ジャン・マリー・ブルヴェール)はそんなバルブを非難するが...
一方で、戦場に居るデメステルとブロンデル。異常なまでの暴力行為が展開され、仲間が殺され、いつ自分たちが殺されるかも解らない恐怖が続く。
フランドルに残ったバルブは妊娠に気がつく。相手は戦場にいるブロンデルであったが、私生児を身ごもった事からバルブは精神に支障を来たし始める。
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この映画での戦場というのはいったい何処なのだろう?と疑問に思う...中東の砂漠っぽい雰囲気もあるが、現実には戦争は行われていない。
'50年代から’60年代にかけてアルジェリア(アルジェリアのフランスからの独立戦争)とフランスの戦争もあったが、この映画は寓話と言う事なので、どこの国でもない架空の話なのだろう。しかし寓話として観るには余りにも残酷で辛い。映画はエンディングのみに救われる。
GW中にも関わらず、シアターはガラガラだった。
渋谷ユーロスペースにて...
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by margot2005 | 2007-04-30 20:27 | フランス | Trackback(10) | Comments(2)

「バベル」

a0051234_23463838.jpg「Babel」USA/フランス/メキシコ
タイトル“バベル”とは旧約聖書“バベルの塔”に由来する。
モロッコ、サンディエゴ(USA)、メキシコ、東京(日本)と、4つの地域で物語は同時進行する。
とにかく話題満載映画で、予告も何度も、何度も観て...でもやはりスゴイ映画だった。
監督は「21グラム/2003」のメキシコ出身アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ。
彼の「21グラム」は観たが「アモーレ・ペレス/ 1999」は未見。機会があれば観てみたい「アモーレ・ペレス」。
「21グラム」の監督という事で、この映画も暗いのではないかとイメージしていたが、それほどでもなく...いやとにかくスゴイ映画で感動してしまった。
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モロッコに旅行中のアメリカ人夫婦リチャードとスーザンに、ブラッド・ピット「Mr.&Mrs.スミス/2005」と「エリザベス/1998」「ヴェロニカ・ゲリン/2003」のケイト・ブランシェット。
リチャード夫婦の子供たちの乳母アメリアにアドリアナ・バラーザ。
アメリアの甥サンチャゴに「キング 罪の王/2005」のガエル・ガルシア・ベルナル。
東京に住む、母を亡くした少女チエコに菊地凛子。チエコの父ヤスジローに役所広司。
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ある出来事をきっかけに、離れそうになった絆を取り戻そうと、二人っきりでモロッコにやって来たアメリカ人夫婦、リチャード(ピット)とスーザン(ブランシェット)。
羊飼いの少年が発砲した銃弾が、二人を乗せた観光バスの窓ガラスを一撃する。そして、その銃弾はスーザンの肩に命中していた。
一方で、サンディエゴに残して来たリチャードとスーザンの子供たちマイク(ネイサン・ギャンブル)とデビー(エル・ファニング)の乳母アメリア(バラーザ)の元へ、モロッコにいるリチャードから電話がかかる。アメリアは母国メキシコで息子の結婚式に帰郷する予定だったが、二人の子供たちを預けるあてもなく、メキシコに連れて行くはめになる。
アメリアを迎えに来た甥サンチャゴ(ベルナル)は、アメリカ人の子供たちをメキシコに連れて行くことにためらいを見せるが...
また一方で、東京麻布の高層マンションに住む聾唖者であるチエコ(菊池)は最近母を亡くしたばかり。母の死因は自殺であった。父親ヤスジロー(役所)とはぎくしゃくした毎日。おまけに聾唖者であるが故に化け物扱いされたチエコは満たされない日々に苦悶する。
やがて、モロッコで起きた発砲事件のライフルは、かつてヤスジローが所有していたと言うことが判明する。
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それぞれのエピソードが上手く繋がって...いやホント上手く繋げたなと感嘆する。
リチャードとスーザン夫婦を演じたブラッド・ピット&ケイト・ブランシェットのコンビが滅茶ナイス!
ブラッド・ピットという俳優は年月を経るごとに素敵な俳優になっていく。
目のあたりに出来たシワと白髪のブラッド・ピットってかなり素敵なんだが...
彼のファンになったのはロバート・レッドフォードが監督した「リヴァー・ランズ・スルー・イット/1992」以来で、ブラッド映画は殆ど観ているかと思える。
この作品では二人の子供の父親役。
モロッコから電話で息子と話すシーンにはジーンと来る。
ガエル・ガルシア・ベルナルと言う俳優にもスゴイ!ものがある。彼の作品も多々観ているが、それぞれの作品で、それぞれにかなりな存在感ありで、やはりスゴイ俳優なのかな...なんて思ってしまう。
ケイト・ブランシェットは大好きな女優の一人で、どんな役を演じても素晴らしい!
オスカーにノミネートされた菊池凛子、高校生には見えなくて困ったが、オーラのある女優だなと感じる。今後の彼女に期待したい!
高層ビルが林立する夜の東京の街の映像が美しい!
見慣れた渋谷の街も、映像で観るとなんとなく美しく感じるのはなぜ?
今日、たまたま渋谷で映画を観て、この映画の”Sibuya”を思いだした。
エンディングに流れるギター曲も物語の余韻に浸れて素晴らしい!
日比谷スカラ坐にて...
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by margot2005 | 2007-04-29 23:57 | USA | Trackback(41) | Comments(8)

「こわれゆく世界の中で」

a0051234_005451.jpg「Breaking and Entering 」2006 UK/USA
心を閉ざした娘を持つ母と、盗みを働く息子を抱える母。二人の女性の間でゆれ動く一人の男の愛の姿を描いたラヴ・ストーリー風人間ドラマ。
「イングリッシュ・ペイシェント/1996」のアンソニー・ミンゲラが監督、脚本。
主演は「アルフィー/2004」「ホリデイ/2006」のジュード・ロウ。
ジュード・ロウ&アンソニー・ミンゲラは「リプリー/1999」
「コールド・マウンティン/2003」以来3度目の組み合わせ。
ジュードが演じたウイルに絡む女性二人のうち、アミラ役のフランス人女優ジュリエット・ビノシュ「隠された記憶/2005」「綴り字のシーズン/2005」も「イングリッシュ・ペイシェント」でミンゲラと組んでオスカーをゲットしている。
もう一人の女性リヴを演じるのはアメリカ人女優ロビン・ライト。ロビン・ライトはとても素敵な女優。最近ではコリン・ファレルと共演した「イノセント・ラヴ/2004」が印象に残る。
ウイルの共同経営者サンディに「ラヴ・アクチュアリー/2003」でポルノ俳優を演じたマーティン・フリーマン。ブルーノ刑事には「ディパーテッド/2006」のレイ・ウィンストンが出演している。
アンソニー・ミンゲラは「イングリッシュ・ペイシェント」以来大好きな監督。
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ロンドンで10年越しの恋人リヴ(ライト・ペン)と、その娘ビー(ポピー・ロジャース )と3人暮らしのウイル(ロウ)は建築家。
ある夜、キングス・ロードにあるウイルとパートナーのサンディ(フリーマン)が経営する建築事務所に強盗が入り、現金や、パソコンが盗まれる。同じ事が再び起こり、ウイルは事務所の前に車を止め見張る事に...そしてある夜、盗みに現れたのは移民の少年だった。ウイルは彼を追いかけ家を突き止める。
突き止めた家には“衣服の修繕”という案内があった。
後日、ウイルはサイズが合わなくなった衣服を持って家を訪ねる。そこには盗みに入った少年ミロ(ラフィ・ガヴロン )と母アミラ(ビノシュ)が住んでいた。二人はボスニアの戦火から英国に逃れて来た移民だった。
ビーの問題もあり、リヴとの間がぎくしゃくしていたウイルはアミラと出会い、彼女に惹かれて行く。
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映画の中でアミラはイスラム系ボスニア人の役。数年前ロンドンに行った時、イスラム系の人々の多さに驚いた。
この映画では、東ヨーロッパやイスラム諸国からやって来た移民の人々と、英国人の貧富の差が描かれている。
生活を支えるため、低賃金で働く母親。学校へも行かず盗みを繰り返す息子。とても哀れである。
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ジュリエット・ビノシュという女優はどんな役を演じても様になる素晴らしい女優。「ポンヌフの恋人/1991」の頃の若いビノシュより、40代になった現在のビノシュの方が魅力的だと感じる。
ジュード・ロウとのベッド・シーンあり。ビノシュはかなりな豊満ボディで...さすがもう若くないのでもろアップは少ないが...
ジュード・ロウがインタビューで、“この役は自分自身に近い”というコメントがあったが、父親であるジュードは子供を持つ役を演じると輝くように見える。実際も映画のように素晴らしい父親なのだろうか?想像してしまう。
やはりもう若くはないロビン・ライト・ペン。彼女の一番好きな作品は「メッセージ・イン・ア・ボトル/1999」。ロビン・ライトは憂いを秘めたミステリアスな女性がとても似合う。
「イングリッシュ・ペイシェント」はめくるめくラヴ・ストーリーだったが、これは見応えのある人間ドラマとなっている。3人の俳優がとにかく素晴らしい!
日比谷シャンテにて...
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by margot2005 | 2007-04-26 00:32 | UK | Trackback(18) | Comments(4)

「ドレスデン、運命の日」

a0051234_23361971.jpg「Dresden」2006 ドイツ
主演の3人、看護士アンナにドイツ人女優のフェリシタス・ヴォール、イギリス人パイロット ロバートにUK人のジョン・ライト、そしてアンナのフィアンセ アレキサンダーにカナダ人のベンヤミン・サドラーといったインターナショナルな俳優人。
監督はドイツ出身のローランド・ズゾ・リヒター。彼は「トンネル/2001」の監督だが、観てない「トンネル」...
この映画は2005年にドイツでTVドラマとして製作された。
第二次世界大戦末期、ドレスデン爆撃の犠牲となった人々の愛と哀しみを描いた感動のドラマ。
コレって究極のラヴ・ストーリーかもしれない?
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1945年1月、ドイツ、ドレスデン。
父親の経営する病院で看護士として働くアンナ(ヴォール)には、同じ病院に勤務する医師アレキサンダー(サドラー)という恋人がいた。来る日も来る日も、運ばれて来るケガ人の手当に奔走するアンナだったが、ある日アレキサンダーからプロポーズを受ける。
一方では、イギリス軍のパイロット ロバート(ライト)が操縦する爆撃機がドイツ軍に撃墜される。パラシュートで脱出には成功したが、地上で銃弾に倒れる。辛くも逃れたロバートは飢えを凌ぎながら偶然アンナの働く病院に潜り込む。ロバートを見つけたアンナは彼を手当するが、ドイツ兵ではなく、敵国イギリスの兵士だという事が解る。しかし逢って以来ロバートに惹かれていたアンナは彼を密告しようとはしなかった。
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舞台となったドレスデンはチェコとポーランド国境に近く、17,8世紀、ザクセン王国の首都として栄え、“エルベ(川)のフィレンツェ”と呼ばれたらしい。
映画の中でも、アンナが友人と“イタリアのフィレンツェに行って川沿い(アルノ川)のホテルに泊まりポンテ・ベッキオを眺めましょう!”と言う台詞が登場する。
ラストに現在のエルベ川の風景が登場するが、なんか似ているフィレンツェにと思った。
戦争(1945年2月13日〜14に渡って炎の街と化した)によって破壊に、破壊されたというドレスデンの美しい街は、60年後によみがえり、エルベ川渓谷は2004年に世界遺産に登録された。
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映画の設定ではロバートの母親はドイツ人。日本人にはピンと来ないが、母親の母国を敵に戦う気持ちっていかばかりなものか?とても想像できない。
この映画を観た(る)人ってほとんど戦争を知らない人ばかりだと思う。過去に何度も第二次世界大戦を題材にした、ドイツ悪もの映画を多々観たが、コレは犠牲になった市民(戦争に関わった人々ではなく...)が主人公として描かれており、空襲場面や、逃げ惑う場面はなんか臨場感あってジッと席に座っているのが辛かった。
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深夜、負傷兵が横たわるベッドでのメイク・ラヴ・シーンには、ちょっとやり過ぎかも?なんて...
アンナを演じるフェリシタス・ヴォールはハリウッド女優マギー・ギレンホールに滅茶似てる...ヴォールの方が全然若いが...
ロバートを演じたジョン・ライトは中々素敵な英国人俳優。
日比谷シャンテにて...
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by margot2005 | 2007-04-23 00:30 | ドイツ | Trackback(11) | Comments(10)

「パリ空港の人々」

a0051234_1854587.jpg「Tombes du Ciel」...aka「Lost in Transit」1993フランス/スペイン
1995年に日本でも公開され、2003年にDVD化された。
なぜか今週?家の近くの某有名レンタル・ビデオ店のミニ・シアター系新作コーナーで発見したフランス映画。
主演は「美しき運命の傷痕/2005」 「列車に乗った男/2002 」「メルシー人生/2000」etc.多々映画出演しているジャン・ロシュフォール。
監督、脚本は「灯台守の恋/2004」マドモアゼル/2001」のフィリップ・リオレ。
この映画を観たら誰しもが、N.Y.ジョン・F・ケネディ空港が舞台となったスティーヴン・スピルバーグの「ターミナル/2004」を思い浮かべることだろう。いや似てる...題材は同じ...
パスポートを盗まれた一人の男が織りなす、エスプリの効いたのハートフル・コメディ。実際に空港で生活している人々をモデルに脚本は書かれたらしい。

図像学者アルチュロ(ロシュフォール)はカナダとフランスの二重国籍を持つ。現在の住まいはイタリア、ローマで、妻スサーナ(マリサ・パレデス)はスペイン人というインターナショナルな男。
カナダ、モントリオールの空港でパスポート、財布、靴を盗まれてしまったアルチュロ。搭乗券を手にパリ行きの飛行機に乗る。シャルル・ド・ゴール空港には、スサーナが迎えに来る予定だった。
案の定、パスポートがないため入国管理局に捕まってしまったアルチュロ。彼のインターナショナルな身の上が災いし、しかも、時は12月30日の日曜日の深夜。役所は休みでアルチュロの顔写真の確認も取れない有様。押し問答の末、空港で1泊するはめに...
彼が1泊する事になったトランジット・ゾーン(外国人用処理区域)には、父親の迎えを待つギニア出身の少年ゾラ(イスマイラ・メイテ)、国籍を剥奪されたラティーナのアンジェラ(ラウラ・デル・ソル)、虚言癖のセルジュ(ティッキー・オルガド)、そして何処の国の言葉か解らない言語を話すナック(ソティギ・クヤテ)たちが身を寄せ合って生活していた。a0051234_18542457.jpg

飄々とした雰囲気を持つロシュフォールがぴったしの役。
空港に囚われの身となった夫を取り戻すため、きゃんきゃん騒ぐスペイン出身、イタリア在住の妻はラティンの血かと納得。
フランスに居るというのにパリを見た事がないアフリカの少年ゾラ。彼にパリを見せるため、全員で街に繰り出し、ネオン瞬くパリのシーンにはジーンとくる。エンディングは最高にハートフル!!

スピルバーグの「ターミナル」も、この作品も、空港で生活する人々をモデルに作られたという。世界中の主要な空港で生活する人々ってかなりいるらしい。外(街)に出られないで何年も生活するなんて考えられないが...
シャルル・ド・ゴールの敷地には野生のウサギが一杯生息しているという話は前に聞いた事がある。この映画でも、そのウサギを捕まえて空港のキッチンに持ち込むシーンが出て来る。それもデカイ ウサちゃんたち。
シャルル・ド・ゴールと言えばジャン・レノ&ジュリエット・ビノシュの「シェフと素顔と美味しい時間/2002」を思い出す。シャルル・ド・ゴールは過去に2回乗り降りしたが、また飛行機に乗って行きたいパリへ!
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by margot2005 | 2007-04-21 20:15 | フランス | Trackback(2) | Comments(4)

「クィーン」

a0051234_1913390.jpg「The Queen」2006 UK/フランス/イタリア
パリでパパラッチに追いかけられた末、自動車事故で亡くなったプリンセス・オブ・ウエールズ。彼女の突然の死に苦悩す女王一家と、就任したばかりのトニー・ブレア首相の姿を描いたヒューマン・ドラマ。
エリザベス二世を演じるのは英国女優ヘレン・ミレン「カレンダー・ガールズ/2003」「二重誘拐/2004」。英国首相トニー・ブレアにマイケル・シーン「ブラッド・ダイヤモンド/2006」
エジンバラ公フイリップにジェームズ・クロムウェル「ベイブ/1995」「L.A.コンフィデンシャル/1997」。
監督はスティーヴン・フリアーズ「ヘンダーソン夫人の贈り物/2005」。
とにかく観たい!観たい!と思っていた作品。初日に日比谷のシャンテで観た。最終回シアターはほぼ満員で、オスカーに輝いたヘレン・ミレンの存在も大きいが、ダイアナって日本でも人気あるんだと感じないではいられない。
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1997年8月31日、ダイアナと恋人ドディはパリのリッツ・ホテルが用意したメルセデスに乗り込んだが、執拗に追いかけるパパラッチとのカーチェイスの末、事故に合い亡くなる。
その頃、スコットランドのバルモラル城にいたエリザベス女王(ミレン)一家にも知らせが入る。元夫チャールズ(アレックス・ジェニングス)は王室のチャーター機でパリへ飛び、ダイアナの遺体を引き取りに行きたいと願う。しかし、母エリザベスは、チャーター機など使うと、税金の無駄使いだと国民に非難されると、息子チャールズに告げる。
エリザベスにとってダイアナはいつも頭痛のタネであった。離婚して民間人となったダイアナに、王室として出来る事は何もないとエリザベスは断言する。しかし、亡くなったのは未来のキング、ウイリアムとヘンリーの母親でもあると力説するチャールズ。皇太后(シルヴィア・シムズ)の計らいでチャールズはパリへ飛びダイアナの棺をロンドンに連れ帰る。
ダイアナの葬儀に関しても、国葬ではなく、ダイアナの実家スペンサー家が取り仕切るべきだと主張するクィーン。
ダイアナの事故死の後、英国民に対してエリザベスは何のコメントも発しなかったが、彼らは黙っていなかった。バッキンガム宮殿前には献花があふれ、バルモラル城から戻って来ない女王一家を非難し始める。
やがて、首相に就任したばかりのトニー・ブレア(シーン)は、国民と女王の間に立って行動を起こし始める。
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エジンバラ公と皇太后がスゴイ勢いでダイアナを非難して語る姿には驚いた。
生きていても、死んでもダイアナは厄介だとか...
ウエストミンスター寺院で取り行われる事になった葬儀に、セレヴ(ハリウッド俳優)やホモ(エルトン・ジョンのこと)が来るなんて...
と言った台詞が発せられる。まぁロイヤル・ファミリーにとっちゃセレヴなんてゴミみたいなものであろうが...
あんなにまで中傷して良いのか??
しかしエリザベスについては好意的に描かれている。
トニー・ブレアの妻シェリー(ヘレン・マックリー)が“彼らは税金で生きている!”と非難するが、夫トニーは、クィーンは望んだわけでもなく、仕方なく、若くに即位し、自分自身というものはなく、ただ国民のため、英国のために生涯を捧げた女性と、クィーンをかばうように発言するシーンは中々素敵。
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映画はダイアナの映像だけ実写である。
数年前にパリのアルマ橋の事故現場にある記念碑を訪れたことがある。夜だったが人が集まっており、献花やキャンドルもあった。ダイアナってホントに皆に愛された人なんだなぁと実感した。
英国旅行の際に訪問した、ダイアナが離婚後、二人の王子たちと離れて住んだケンジントン・パレスの広大な邸宅を思い出した。その時、ちょうどダイアナの回顧展のようなものが開催されていて、ダイアナが着たドレスの数々を見る事が出来たが、ダイアナが着てこそ素晴らしいドレスであって、並んだボディに着せられたドレスはなんとなく、寂しく、哀愁を感じたのを記憶している。
ヘレン・ミレンはオスカーに輝いただけあって苦悩するエリザベス二世を素敵に演じている。
エジンバラ公やチャールズ役はなんかピント来なくて困った。
首相トニー・ブレアを演じたマイケル・シーンは本物よりニタニタ笑い過ぎで(何もしないでも顔が既に笑っている)かなり笑える。
スコットランド、アバディーンにあるバルモラル城周辺の景色が素晴らしい!
しかしエリザベスのバルモラル(もちろんクィーンの本物のお城ではなく、別のお城で撮影されていて部屋はセットでしょう)のお部屋はなんか質素で、エリザベスのベッドも、彼女が着るガウンなんかも年期が入ったいつも同じもので...
鹿狩りに行く際に乗るエリザベスの四輪駆動車もかなり古く(映画の中で、チャールズが新しいのに買い替えたら?なんてシーンもあり)質素な生活を送っているんだなと想像する。
ブレア首相がダイアナの死に哀悼を評した際に“People’s Princess”と語ったのを思い出す。
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そういやヘレン・ミレンの夫って、なんか見た顔だとずっと思っていたが、ヒット作を何本も監督しているテーラー・ハックフォードで「愛と青春の旅立ち/1982」〜始まって「レイ/2004」まで彼の映画はお気に入りが多い。お二人熟年結婚らしい。
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by margot2005 | 2007-04-15 19:15 | UK | Trackback(46) | Comments(20)

日本の春...桜...

都内の桜はほぼ散ってしまった...
しかし毎年お花見(桜は見るのみ...御苑は酒類持ち込み禁止なので...)に行く新宿御苑の桜の種類は豊富で、まだ咲いている。
一昨日の御苑の桜...
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家のベランダから見える桜(先週撮影)
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by margot2005 | 2007-04-13 01:19 | Trackback | Comments(6)

「ブラッド・ダイヤモンド」

a0051234_20155727.jpg「Blood Diamond」 2006 USA
アフリカ、シエラレオネを舞台に、巨大なピンク・ダイアモンドを巡る社会派アドヴェンチャー。
出演者は、アフリカ生まれの白人であり、ダイヤ密売人ダニー・アーチャーにレオナルド・ディカプリオ「ディパーテッド/2006」
良き父親で漁師のソロモン・バンディにジャイモン・フンスー。
アメリカからやって来たジャーナリスト、マディ・ボウエンにオスカー女優のジェニファー・コネリー。
「ラスト・サムライ/2003」のエドワード・ズゥイックが監督。ズゥイックと言えばブラッド・ピット主演の「レジェンド・オブ・ザ・フォール/1994」を思い出すが、一番最初に観た彼の映画は、若かりしデミ・ムーア&ロヴ・ロウの「きのうの夜は/1986」である。
映画を観終わって、F.F.コッポラが作った「地獄の黙示録/1979」を思い浮かべた...あこまでの殺戮シーン必要だったのかな?なんて...観ていて辛いシーンも多々あり。
私的には、多くの殺戮場面より、ストーリーをもっと深く描いて欲しかったなぁと残念でならない。
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1999年、アフリカ、シエラレオネは激しい内戦が続いていた。ある日漁師のソロモン(フンスー)は反政府軍に息子ジェイ(カギソ・クイパーズ)を奪われ、妻と幼い娘とも引き離される。そして、ソロモン自身はダイヤモンド採掘場で強制労働を強いられる。採掘中、大粒のピンク・ダイヤモンドを発見したソロモンは、秘密の場所に隠す事に成功する。
一方でダイヤモンドの密輸に深く関わるダーティな男ダニー(ディカプリオ)は、互いに投獄された留置場でソロモンと出会う。ソロモンがピンク・ダイヤモンドを隠し持っている事を知ったダニーはソロモンに執拗につきまとうようになる。
また一方で、アメリカ人ジャーナリストのマディ(コネリー)は海岸のバーで知り合ったダニーに興味を覚える。
それぞれの思惑を胸に、ピンク・ダイヤモンドを目指す危険な旅が始まとうとしていた...
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レオナルド・ディカプリオが主演男優、ジャイモン・フンスーが助演男優と、それぞれがオスカーにノミネートされたが、どちらもオスカーはゲット出来なかった。
映画を観てジャイモン・フンスーに主演男優賞を取ってもらいたかったなぁなんて思ったが...
獣のように走るソロモン役ジャイモンの姿は、緑の大地と融合して素晴らしいシーンとなっている。
ダイヤモンドに興味がない事はないが、あのような立派なピンク・ダイヤモンドを自分の物にするのは生涯不可能である。残念ながら...
タイトルになっている“血塗られたダイヤモンド”とはどういう意味なのか?観る前疑問であったが、たかがダイヤモンドで殺戮が繰り返されていると言う現実に非常に驚いた。
ダニーのラストは少々情け無かった...もうちょっとなんとかならなかったのか?
ダニーが何度も口にする“TIA(This is Africa)”と言う言葉がとても印象的。
アフリカの素晴らしい大自然も堪能できる。
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アフリカ西部ベナン共和国出身のジャイモンは、10代でフランス、パリに渡った。ホームレスのような生活を送った後、モデルとして見いだされ、パリ、ロンドンで活躍した苦労人らしい。
「アミスタッド/1997」で世界中の人々に知られた彼は、「イン・アメリカ/2002」で開花し、「アイランド/2005」で完成された感じ。
素敵な俳優ジャイモンは先週映画の宣伝で来日していた...逢いたかった...
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by margot2005 | 2007-04-11 21:18 | USA | Trackback(31) | Comments(4)

「ハニーVSダーリン 二年目の駆け引き」&「トラブル・マリッジ カレと私とデュプリーの場合」

気分転換で観たハリウッド映画の駄作2本

a0051234_23475670.jpg「ハニーVSダーリン 二年目の駆け引き」2006 USA
「The Break-Up」
主演のカップル、ヴィンス・ヴォーンとジェニファー・アニストンがゴシップ、ネタになった共演作品。本国ではヒットしたドタバタ、ラヴ・コメディだが、やはり日本未公開となった。
出演者は、ブラッド・ピットの元妻ジェニファー・アニストン以外は日本では殆ど知られていない俳優のようだが...ヴィンス・ヴォーンって味あるんだけどな....
 監督は「恋は邪魔者/2003」のペイトン・リード。
シカゴに住むゲリー(ヴォーン)とブルック(アニストン)は、ある日野球場で知り合い、二人で購入したアパートメントに同居する。しかし互いの家族を招いてディナーを終えた後トラブル発生...
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a0051234_23481631.jpg「トラブル・マリッジ カレと私とデュプリーの場合」2006 USA
「You, Me and Dupree」
こちらも主演のカップル...ではない私役のケイト・ハドソンとデュプリー役のオーゥエン・ウイルソンの二人の熱愛がハリウッド・ゴシップとなった。
カレ役は「クラッシュ/2004」のマット・ディロン。
私の父親ミスター・トンプソンにマイケル・ダグラスが出演している。
監督はアンソニー・ルッソ。
コレは上「ハニーVSダーリン〜」を上回るハリウッド、スーパー級ドタバタ駄作。
同じく日本未公開。アメリカ、カナダではヒットしたみたいだが...
新婚夫婦カール(ディロン)とモリー(ハドソン)の家に、失業中のデュプリー(オーゥエン)が転がり込んで来る所から騒動が始まる...
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二つの映画の二人のヒロイン...
ジェニファー・アニストン映画はDVDで色々と観ているが、これという作品は一個もない。「フレンズ」のジェニファーは中々良かったが、いつまでたっても“綺麗で、スタイルが良くて、センスの良い着こなしで、素敵なヘアーのおねえさん”のイメージ。
ケイト・ハドソン映画もDVDでそれなりに観ているが、これって言うのがやはりない...ママのゴールディー・ホーンのようなコメディ女優はやはり無理かな?とてもチャーミングな女優さんなんだけど...

とにかくどちらの作品も日本で公開されない理由はわかる。余りにもくだらない。ハリウッドが作るドタバタ、コメディにも過去には素晴らしい作品があったが、昨今のハリウッド、ドタバタに関しては救いようがない気がする。まぁ気分転換にはなるが...
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by margot2005 | 2007-04-09 00:11 | USA | Trackback(8) | Comments(2)

「ホリデイ」

a0051234_195145.jpg「The Holiday 」2006 USA
「恋愛適齢期/2003」のナンシー・メイヤーズが監督、脚本のロマンティック・コメディ。
「恋愛適齢期」はモチ観ている。
ハリウッドが作るロマンティック・コメディってかなりくだらないのだが、気分転換には格好の映画かもしれない。最近疲れまくっているので、気分転換、気分転換...で観て来た。
ストーリーは読めるし、陳腐なんだが、なんか楽しんで観てしまった感じ。
出演者はキャメロン・ディアス、ジュード・ロウ「アルフィー/2004」
、ケイト・ウインスレット、ジャック・ブラック。
おまけでルーファス・シーウェル「トリスタンとイゾルデ/2006」、「パリ、ジュテーム/2006」にエドワード・バーンズ、イーライ・ウオーラックまで出ている。
舞台はUSAのLA(ハリウッド) &UKの田舎(サリー州)。
UKの田舎が舞台なのがとっても良かった。
この作品はヒロイン二人、キャメロン演じるセレヴのアマンダが住む瀟洒なプール付きの豪邸&ケイト演じるライターのアイリスが住むメルヘンティックな家が主人公。
二つの家がとっても素敵なのである。
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それぞれ、アメリカとイギリスに暮らす二人の女性アマンダ(ディアス)とアイリス(ウインスレット)は、クリスマス休暇の間だけ“ホーム・エクスチェンジ”をする。
アマンダは同居中の恋人イーサン(バーンズ)の浮気が原因。アイリスはずっと恋いこがれていたジャスパー(シーウェル)にフィアンセがいたのが原因。で、現実から逃避したかった二人は、それぞれの家に向かう。
そして互いの家で、アマンダはアイリスの兄グラハム(ロウ)と出会い、アイリスはアマンダの仕事仲間マイルズ(ブラック)と出会う。
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アマンダのお隣さんである、ハリウッドの元有名脚本家アーサー(ウオーラック)とアイリスとの出会いも素敵にハリウッド的。
ジュード・ロウはスーパー級の優しさに、涙まで流し、とろける笑顔で、素敵で真面目な男を演じている。
シーウェル&バーンズは大好きな俳優。でも二人ともどうもパットしない役が多くて哀しい。
ジャック・ブラックのあの笑顔はジュード・ロウに勝るとも劣らないくらい素敵なのだが...
キャメロンがゴージャスなドレスを身に付けていて楽しめる。“まるでバービー人形みたいに綺麗!”と言われるシーンがあるが、キャメロンは30過ぎてもバービーOKかもしれない?
ロンドンから車で40分、サリー州の雪が舞う田園風景が素晴らしく美しい!

下、映画の舞台となった雪のないShereの田園風景
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by margot2005 | 2007-04-05 20:18 | USA | Trackback(28) | Comments(12)