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ロバート・カーライル大好き!「フェイス」「リトル・ストライカー」

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ロバート・カーライルの表情はたまらなく人を惹きつける。「アンジェラの灰/1999」のアル中で、妻に依存ばかりしている子持ちの情けない男の姿。「フル・モンティ/1997」では妻に捨てられ、息子を取り戻そうと奮闘する男の役。
「フェイス」は1998年に公開されている。「リトル・ストライカー」はシアターでは公開されなかったようである。wowowで放送していたので観ることができた。

「フェイス」「 Face」1997 UK
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監督はアントニア・バードで、「司祭」の女流監督のようだが残念なことに未見。
主演はロバート・カーライル。クライム・サスペンスだが、カーライル演じるレイの恋人コニー(レナ・へディ)、相棒ディヴ(レイ・ウインストン)、レイの子分のような存在のスティヴィー(スティヴン・ウォディントン)との人間模様も描かれている。

舞台はロンドン、イースト・エンド。5人組の武装強盗団、レイ(カーライル)をリーダーにディヴ、スティヴィー、ジュリアン(フィリップ・デイビス)、ジェイソン(デイモン・アルバン)で、彼らは“フェイス”と呼ばれている。彼らが計画した大胆なやり方で、造幣工場の現金強奪に成功する。しかし奪った金は少額紙幣ばかりで、それぞれの取り分は少なかった。
この後の展開はほとんどの強盗映画のストーリーとなんら変わらない。しかし最初にも書いたが、彼らの人間関係が詳しく描かれていて、ただのクライム・サスペンスより見応えがある。カーライルの表情が実に良い。
コニー役のレナ・へディはUK女優で、わたしが今迄に観たUK映画に多数出演しているのだが、どうも記憶にない。へディの最新作はテリー・ギリアムの「ブラザーズ・グリム/2005」。

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「リトル・ストライカー」「There's Only One Jimmy Grimble」2000 UK/フランス
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監督、脚本はジョン・ヘイ。主演のサッカー少年ジミーはルイス・マッケンジー。彼のサッカーのコーチ エリック・ウィラル役にロバート・カーライル。母ドナにジーナ・マッキー。老婆役にジェーン・ラポテア。「フェイス」のレイ・ウィンストン がジミーの母ドナを愛する男ハリー役で出演している。英国ではサッカーとは呼ばずフットボールと言う。

UK、マンチェスターに住むサッカー少年ジミー・グリンブル(マッケンジー)。彼はシングル・マザーであるドナ(マッキー)と二人暮らし。母ドナが、又新しい男ジョニー(ベン・ミラー)を連れて来た。まるでバカっぽい男で、ジミーはうんざりしている。おまけに学校ではいじめられっ子で ...というのもマンチェスターはマンチェスター・ユナイテッド(かつてデイヴィッド・ベッカムが所属していたため、この映画でもベッカムの名前が登場する。)のファンがほとんど。もう一つあるクラヴ・チーム マンチェスター・シティ ファンはいじめられるのである。コーチとしてやって来たエリック・ウィラル(カーライル)は、学校の掲示板に“スクール杯選手選抜テスト”を掲載する。元々ジミーは闘争心にかけ、試合の中でも躊躇してしまい、常にドジってばかりいた。ある夜、ジミーは近所に住む老婆(ラポテア)より、不思議な魔力を持つシューズを手にいれる。そして彼のサッカー快進撃が始まるのである。ラストは感動もの!!

ジミーをいじめまくる金持ち息子ゴードン(ボビー・パワー)がラストで コケたり、コーチのエリックはかつてマンチェスター・シティのストライカーであったとか、老婆はほんとは魔法使いだったのか?とか...少年の夢を描いた素敵なファンタジー・ドラマ。
サイモン・ボズウェル&アレックス・ジェイムズのmusicが最高!!なのとジミー役のルイス・マッケンジーがサッカー滅茶旨い!!
カーライルが見せる、あのやさしい表情がたまらない。きっと良い人だ!カーライル!
カーライルは1999年「ワールド・イズ・ナット・イナフ」で、007映画に必ず登場する悪役レナード演じている。bad guyもこれ又似合う彼である。

 
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by margot2005 | 2005-11-27 21:56 | UK | Trackback(1) | Comments(2)

「さよなら、さよならハリウッド」

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「Hollywood Ending」2002 USA
カンヌ国際映画祭(2002)オープニング作品!

ウディ・アレン・ムービーは映画館で観ることはない...ほとんどビデオかDVDで観て来た。あの軽妙な会話が素晴らしいお気に入りの映画監督である。 NYmanの彼が描く景色もお洒落だし...この映画の中に“成功したらパリに住もう!”と言う台詞がある。

やはりアレンの「世界中がアイ・ラヴ・ユー/1999」では、ゴールデン・ホーン演じるステッフとアラン・アルダ演じるボブ夫婦がクリスマス休暇にパリを訪問するストーリーで、ホテル・リッツ・パリやシャンゼリゼのネオン街、セーヌ湖畔で(寒かっただろうなぁ?)ダンスに興じるシーンもある。アレンもパリが好きなのかな?

主演の監督ヴァル・ワックスマンを演じるのはウディ・アレン。もちろん監督、脚本もアレンである。彼の元妻エリー役はティア・レオーニ「天使のくれた時間/2002」。ヴァルのエージェント アルに「フォー・ザ・ボーイズ/1991」「わかれ道/1994」の監督マーク・ライデル。エリーのフィアンセで、ハリウッドのメジャー映画会社ギャラクシー・ピクチャーズの大物プロデューサー ハル役にトリート・ウイリアムス「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ/1984」。ギャラクシーの重役エドにジョージ・ハミルトン(懐かし過ぎ...)。

ウディ・アレン映画は90%位が台詞でなりたっているように思えるのだが、これもそうで、ヴァルとアル、ヴァルとエリーの会話を中心に、ヴァルが推薦した中国人撮影カメラマン チャンの通訳(バーニー・チェン)との会話、撮影現場に出没するエクスクァイア・マガジーンの記者アンドレア(ジョディー・マーケル)との会話、会話の連続。

オスカーに二度輝いたヴァル・ワックスマン(アレン)、巨匠と呼ばれた時期もあったが、平たく言えば...ただの変人、わがまま人間。今や落ち目で、不本意ながら雪山で脱臭剤のコマーシャルを撮影している。自称シェイクスピア女優でオフ・オフ・ブロードウエイに出ているロリ(デブラ・メッシング)と同居中。彼が雪山から戻ったら、エージェントより脚本が届いていた。それは製作費6000万ドルのハリウッド・メジャー映画“眠りなき街”であり、この映画のプロデューサーは元妻エリー(レオーニ)であった。エリーはフィアンセ ハル(ウイリアムス)に、この作品を監督するのはヴァル以外にいないと断言していた。ヴァルは“エリーと組むのはとんでもないことだ!”と言う。しかしエージェントのアル(ライデル)は“返り咲くには絶好のチャンスだ”とヴァルに言い聞かす。そしていよいよヴァルとエリーの再会の日が来た。NYに集まったのは映画会社重役の、ハル、エド(ハミルトン)、エリー、エージェントのアル、そしてヴァル。案の定、映画製作に関して凝り性のヴァル...ああだ、こうだと注文を付ける。エリーとアルはヴァルの売り込みに必死だが、ハルは後日この映画の監督になる人に連絡すると言って立ち去った。しかし数日後、エージェントのアルより“監督は君だ!ギャラは 50万ドルとヒット収益の10%!”と言う電話が入る。エリーの取り計らいにより、ヴァルの注文である中国人カメラマン カオ・チャンが採用され撮影が始まった。しかしここでトラブル...ヴァルが失明するのである...それはストレス性で一時期的なものだという。困ったエージェント アルが考えついたのは...。

いやアレンの映画ってほんと笑える!!絶妙の会話連発!まあ映画の台詞だからかなりオーヴァーなのは否めないが、観ていて観客をぐいぐい引き込むのはやはり彼の技であろうか!?
映画の中、ハリウッド・セレヴ役ティア・レオーニのパンツ・ルックがスッゴイお洒落!ヴァルの若い恋人ロリは「誘惑のアフロディーテ/1995」のミラ・ソルヴィーノを彷彿とさせる...これもアレンお得意のパロディであろうか...。ウディ・アレンの風貌(とぼけた顔etc.)どうも好きではないのだが、ついつい観てしまう彼の映画...やはり人を引きつけてやまない才能の持ち主であるのかと脱帽する!
この映画は2002年に製作されたようだが、日本で公開されたのは2005 年??状態...やはり観客呼べなきゃダメだものね...偉そうに言うわたし自身もDVDで観ましたが...sorryウディ!
現在DVDになっている。
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by margot2005 | 2005-11-24 01:55 | MINI THEATER | Trackback(4) | Comments(6)

「Jの悲劇」

a0051234_0415785.jpg「Enduring Love」2004 UK

原作“愛の続き”はブッカー賞作家イアン・マーキュアンの世界的ベストセラー小説。
監督は「ノッテイング・ヒルの恋人/1999」のロジャー・ミッチェル。脚本はジョー・ペンホール。
“悲劇のJ”を演じる二人...ジョー役はnewジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグ「ロード・トゥ・パーデッション/2002、シルヴィア/2003」、もう一人のJ・ジェッド役は、やはり「ノッテイング・ヒルの恋人」で印象深いリス・エヴァンス。
ジョーの恋人役クレアにサマンサ・モートン「イン・アメリカ/三つの小さな願いごと/2002」。他に「ラヴ・アクチュアリー/2003」でoyajiシンガー ビルを演じたビル・ナイがジョーの友人ロビン役で出演している。

クレイグは「シルヴィア」の時素敵だなと思った。その前の「ロード・トゥ・パーディション」ではポール・ニューマン演じるやくざの親分の情けないおぼっちゃま役で悲惨だった。
毎度のことだが、特にサスペンスものなので、公式サイトは観なかったが、あのような展開には!!!??であった!!栄えあるブッカー賞(日本の芥川賞のようなものか?)受賞作品とのことだが、心理描写の多いストーリーなので、本で読んだ方が良いかなと感じた。いつものことだが、羊が散歩しているUKの長閑な田園景色が美しい!

恋人クレア(モートン)と素敵な午後を過ごそうと、ロンドンからオックスフォード郊外にやって来た大学教授のジョー(クレイグ)。ジョーとクレアが乾杯しようとシャンペンのボトルを開けようとした、まさにその時、気球が静かな草原に落下してきたのである。その気球には一人の少年が乗っていた。彼は恐怖で気球から飛び降りることが出来ない。少年の乗った気球のバスケットを押さえ込もうとジョーは走った。他にも近くにいた3人の男たちが急いで走り、彼らがバスケットを押さえた瞬間突風が吹き、気球は天へと上昇して行ったのである。バスケットにぶら下がった男たちは上へ上へと...。しかし力尽きた男たちはバスケットから手を離し、自ら草地へと飛び降りた。しかし気がつくとロープに捕まったままの男が一人空高く舞い上がって行くのが見えた。もうどうにもならない、ただ見ているだけの男たち...そして力尽きた気球の男は、ジョー、クレアたちが見守る中落下して行ったのである。

友人ロビン(ナイ)の家で夕食を共にしたジョーとクレア。ジョーはロビンと妻のレイチェル(スーザン・リンチ)に、このとんでもない悲劇について語り、精神的に辛い思いをしていると告白する。気球はその後無事着陸し、少年は無事であった。
ある日男から電話が入る。彼の名前はジェッド(エヴァンス)。オックスフォードの田舎で一緒に気球を助けようとした彼である。ここからが原題の“愛の続き”が始まるのだが、ネタばればれになってしまうので書くのはよそう。

始めにも書いたが、映画のタイトル(原題)も熟知しないで観にいったので、タイトルが出た時に??どういうことになるんだろうストーリーは?と思った。
食事のシーンが多くって、特にクレイグさん、何度も食べるの大変だろうなと思うが、これが実に美味しく食べている。あれも演技なのだ...と関心した。
new007(下写真)のクレイグはナイス・バディである。それで選ばれたのかな?とも思ってしまったが、素敵なボンドになるのではないかと思う。サマンサ・モートンちょっと太ったのかな?いやかなりかも。リス・エヴァンスってストーカーっぽい変な役似合い過ぎなんだが...。ロビン役のビル・ナイが暗くなるストーリーのなかで、あのひょうきんな...良い味出してるこの方!原作読んでみたくなる一作である。
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by margot2005 | 2005-11-23 22:52 | UK | Trackback(12) | Comments(13)

「やさしい嘘」

「Depuis qu'Otar est parti...」...aka「Since Otar Left」2003 フランス/ベルギー
セザール賞(新人監督賞/ジュリーベルトゥチェリ)受賞!
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監督はフランス人のジュリーベルトゥチェリ。主演のエカおばあちゃんは90才の役を演じているが、撮影時は85才だったというエステール・ゴランタン。娘のマリーナにニノ・ホマスリゼ 、その娘アダにディナーラ・ドルカーロワ。台詞はグルジア語、フランス語、ロシア語。東京では2004年の秋に公開された。やはり何度も予告編を観たのだが、映画館へは行かなかった。今回wowowで放送があったので観た。DVDは発売されている。

ソ連邦の崩壊により一つの国となったグルジアを舞台に、祖母、母、娘3人の家族の絆を描いた感動のドラマ。グルジアの首都トリビシの貧しいアパートに暮らすエカおばんちゃん(ゴランタン)。彼女はパリへ出稼ぎに行った息子オタールからの手紙を楽しみに生きている。ソ連邦崩壊後の混乱で、生活は貧しかった。娘マリーナ(ホマスリゼ)が郵便局で働き、家族は細々と生きていた。フランス語が流暢に話せる孫のアダ(ドルカーロワ)は、将来この生活から抜け出そうと考えている。ある日、オタールが建設現場の事故で亡くなったとの知らせがはいる。ヴィザも所持していない、フランスでの彼は不法労働者で、遺体はパリの地に仮埋葬されたとのことであった。マリーナは悩む、息子オタールからの便りを生き甲斐にしているエカに真実が告げられようか?悩んだ末、マリーナはアダに、オタールのふりして祖母エカに手紙を書いてやってくれと頼む。しばらくこの“嘘”が続いたが...やはりこの“やさしい嘘”に疑問を抱いていたのだろうか?エカは娘、孫を伴ってオタールが住んでいたフランスへと旅立つ。ラストシーンが余りにもせつない。

息子に対する母親の限りない愛。息子ばかりで一緒に暮らす娘マリーナはちょっと気の毒だが、息子に対する母の愛は海よりも深いのであろうか?アダのボーイ・フレンドが“トルコに行こう!”と誘うのはグルジアの隣国がトルコであったためかと納得した。エカの亡くなった夫の蔵書がフランス語の本ばかりで、ソ連邦の人たちはフランスに憧れがあるのだなぁと又また納得。
とにかく心暖まるハート・ウオーミング・ストーリーである。主演のエステール・ゴランタン80才になってから女優になったというスゴイ方。背中はかなり曲がってるが、足取りはOKな元気なばあちゃんだ。

下の写真“願いの木”(その辺の道路端に植えてある普通の木)と呼ばれているらしい。これに神社のおみくじのように...この国は紙ではなく、布であるが...結んで願いを叶えるという。それぞれの国によってやり方は違うが考えることはさほど変わらないなと思った。
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by margot2005 | 2005-11-20 23:52 | フランス | Trackback | Comments(4)

「隣の女」

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「La Femme d'à côté」...aka「The Woman Next Door」1982 フランス

製作、監督、脚本はフランソワ・トリュフォー。主演はハリウッド映画でもおなじみのジェラール・ドパルデュー「グリーン・カード/1990」「宮廷料理人ヴァテール/2000」と、ファニー・アルダン「永遠のマリア・カラス/2002、「恍惚/2003」。「恍惚」ではドパルデューとアルダンが中年夫婦を演じている。
アルダンはお気に入りの女優の一人。50才過ぎても尚現役で素敵なマダム。今でもスタイル抜群で脱帽!この映画は20年以上前の作品だが、現在のアルダンと余り変わらないのには...スゴ過ぎ!アルダン!トリュフォーとアルダンは一時期パートナーで二人の間には1983年に生まれた娘ジョセフィーヌがいる。

かつて愛しあったが、若さゆえ別れてしまった男と女が隣人となった。互いに家庭があるため、どうにもならない愛に身を焦がすという...フランス映画お得意の大不倫映画。しかしこんな偶然はまあ映画でしかあり得ないと思うが...。アルダンの夫役にアンリ・ガルサン。ドパルデューの妻役にミシェル・ボームガルトネル。

映画の始まりは、明け方、一台の救急車が閑静な郊外の住宅地を走り抜ける所から始まる。そして回想シーン...地元でテニスコートとレストランを経営するマダム・ジューヴ(ヴェロニカ・シルベール)の語りと共に物語は進行する。
エンジニアのベルナール(ドパルデュー)は郊外の家に妻アルレット(ボームガルトネル)、息子トマスと平和な毎日を送っていた。ある日、隣の空き家に子供のいない夫婦フィリップ(ガルサン)とマチルド(アルダン)が引っ越して来た。アルレットは新しい隣人が来て大喜びだが、ベルナールはマチルドに逢って動揺を隠せない...このあたり、男は相当焦ってるが、女は非常に冷静である。そうこうしているうち、とんでもないことに、トマスはマチルドに懐き始め、マチルドはトマスを愛しく思い始める。アルレットの提案で隣人夫婦を家に招待することになった。気まずいベルナールは残業を理由に家に戻らない。“失礼よ!”となじるアルレット...そしていよいよベルナールから行動を起こし始める。アルレットの目を盗んで“隣の女”マチルドに電話をかけるのである...我慢できなかったのであろう(男ってそうかも...)。最初マチルドは知らんぷりを決め込むのだが、ついに焼け木杭に火がついてしまった。この後は想像していただきたい。

マチルドに振り回される男たちは哀れである...ベルナールともう一人の男フィリップ。男を振り回して、悩ます女、マチルドを演じるアルダンぴったりの役。今や世界的な俳優で貫禄たっぷりのドパルデューが若い...キュートなのだ...当たり前なのだが、今の彼と比べてみるのも...使用前、使用後で興味深い。
「柔らかい肌/1964」と並んでトリュフォーの素敵な大不倫映画。
これは何度も観たお気に入りのトリュフォー映画。
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by margot2005 | 2005-11-20 20:13 | フランス | Trackback | Comments(0)

「柔らかい肌」

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「La Peau douce」...aka「The Soft Skin」1964 フランス/ポルトガル

監督、脚本はヌーヴェル・ヴァーグの旗手フランソ・トリュフォー。ヒロイン、ニコルを演じるのは25才の若さで自動車事故で亡くなったフランソワーズ・ドルレアック。彼女はカトリーヌ・ドヌーヴの姉で「ロシュフォールの恋人たち/1966」で共演している。二人はほんとに良く似ている。横顔なんか双子のようだ。ヒロインの愛人ピエール役はジャン・ドザイー。その妻フランカ役はネリー・ベネデッティ。

愛する妻子がいながら若い愛人の元に走った男の哀れな物語。トリュフォーの傑作中の傑作姦通劇ということであるが、いや素晴らしい!映画のタイトルは良く聞いて(見て)いたが、今回初めて観ることができたwowowで。映画はモノクロで、1960年代のパリの街並が撮影に使われている。この頃ってツイストの時代だったのだと?映画のシーンで納得。

パリのアパルトマンに住む文芸評論家のピエール・ラシュネー(ドザイー)は妻フランカ(ベネデッティ)、娘サビーヌ(サビーヌ・オードバン)と幸せな日々を送っていた。ある日講演でリスボンに向かう飛行機の中、スチュワーデスのニコル(ドルレアック)に強く惹かれる。同じホテルに泊まっていた二人はバーで落ち合い一時を共にする。帰りの飛行機の中、ニコルはピエールにマッチを渡す。それには彼女の電話番号が書いてあった。パリに戻りニコルに電話し、二人の関係は始まった。二人で過ごしたいがために、普段なら引き受けないランスの地方講演に、ニコルを伴って出かけるピエール。若い娘同伴だと知られてはならないピエールは、ニコルをほったらかしにしておく。そして彼女の非難を浴びるのである。社会的に地位があり、家庭もある男が、若い女に夢中になって行く。男は妻や友人に浮気がバレないかと心配し、女はその男の行動が気に入らない。夫の浮気を疑った妻フランカに詰問されてもシラを切るピエール。しかしニコルと撮った写真のネガを妻に見つけられ...。

ピエールは自業自得なのだが、なぜかとても哀れである。ピエールを演じるジャン・ドザイーの余りにも温和な顔(表情)のせいだろうか?妻や友人に情事がバレて困るのなら浮気しなきゃ良いのに...と思うが...そうは行かないのが人間の性なのだろう。写真で情事がばれてしまうのは、ルイ・マルの「死刑台のエレベーター/1958」と共通していると思った。パリの街中のレストランで撮影されたという映画のラスト・シーンがスゴイ!ドルレアックの冷やかで哀しげな表情がとても美しい!
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by margot2005 | 2005-11-19 22:34 | フランス | Trackback | Comments(2)

「僕の妻はシャルロット・ゲンズブール」

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「Ma femme est une actrice」...aka「My Wife Is an Actress」2001 フランス

イヴァン・アタルが、「フレンチなしあわせのみつけ方/2004」の人気女優シャルロット・ゲンズブールを妻に持った、夫の苦悩(実生活であるが...)を描くラヴ・コメディ。
ヒロインのシャーロットは本人役。イヴァン・アタルはスポーツ記者役。彼は監督、脚本も担当している。
シャーロットの英国での新作映画の相手役に英国俳優のテレンス・スタンプ「コレクター/1965」が出演。
シャーロットの夫イヴァンはとてもコメディが似合う...それもドタバタっぽいのが...

パリに住むスポーツ記者イヴァン・アタルと人気女優シャルロット・ゲンズブール夫妻。食事に出かければ、ファンにサインをねだられ、一緒に写真まで撮りたいと言われる。ファン・サービスに徹した(現実のシャルロットはどうなのか?気になるが...)妻シャルロットに我慢できない夫イヴァン。たまには夫婦二人でゆっくりと食事をしたいと望むが叶わない。そして家に帰れば喧嘩が始まる。
例えば、シャルロットに頼まれ、イヴァンがレストランの予約をすると、やんわりと“満席です!”と断られるのだが、シャルロットがレストランに予約の電話をかければ、二つ返事で”ウイ・マダム!”となる。
新作映画で、シャルロットが英国俳優ジョン(スタンプ)と共演することになった。彼はプレイ・ボーイで有名。心配になった夫は妻に“映画には出演しないでくれ!”と懇願する。しかし、それを振り切って英国に向かう妻。妻が気が気でならない夫は、週末にユーロスターでロンドンへと向かい撮影現場に駆けつける。

軽快なテンポで描かれるラヴ・コメディ。二人のバトルはリアルで実に面白い。「コレクター」で有名なテレンス・スタンプ健在!
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by margot2005 | 2005-11-17 22:35 | フランス | Trackback(2) | Comments(2)

「フレンチなしあわせのみつけ方」

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「Ils se marièrent et eurent beaucoup d'enfants」 ...aka「And They Lived Happily Ever After」2004 フランス

セルジュ・ゲンズブールとジェーン・バーキン(今ではエルメスのバーキン・バッグとして有名だが...)の娘シャルロットと、パートナーであるイヴァン・アタルのコンビ作。監督、脚本はアタルである。アタルはハリウッド映画「インタープリター/2005」にちょい役で出演している。シャルロットは「21グラム/2003」でショーン・ペンと共演した。有名カップルの娘として生まれたシャルロットは10代で「なまいきシャルロット/1985」に主演し、子供ながら確かな演技と評された。

映画は端的に言えば、共稼ぎ夫婦の子育て、家事の苦悩(それほだ大変だとは思えないが...)を描いたドタバタ・コメディ。フランス人は結構男が威張っていて、家のことは女がするといった雰囲気が強いらしい。大昔、王(男)が常に実権を握っていた名残か?そういや、この国にはクイーンはいなかった。そういったことって影響されてるのかな?と感じる。かつては女性は家にいて夫を待ち家事に励んだ。が、しかし、今では男も育児や、家事に参加するというふうに変わって来ている。だが、この映画ではやはりというか...。

車のセールスマンである夫のヴァンサン(アタル)は仕事だけで家のことはしない。休みの日は職場の友人とサッカーし、夜は夜で友人たちとトランプゲームに興じる。妻のガブリエル(ゲンズブール)は不動産屋で働くキャリア・ウーマン。ヴァンサンの自分勝手な行動が許せないガブリエルは夫を攻めるが、反省しないばかりか浮気までしている。

二人が派手な喧嘩をするシーンがすごくリアルで楽しい。あれだけ派手にやればストレス発散できるだろうが...あとの片付けが大変(まあ映画だから良いけど...)。やはり二人のコンビで描いた(設定は違っている)「ぼくの妻はシャルロット・ゲンズブール/2001」の続のような作品である。
不動産屋のガブリエルが案内するアパルトマンのお客にジョニー・デップが出演しているのには驚いた。このデップとのラスト・シーンがお洒落!
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by margot2005 | 2005-11-15 22:24 | フランス | Trackback(1) | Comments(4)

「灯台守の恋」

a0051234_084125.jpg「L'Équipier」...aka 「The Light」2004 フランス

ヒロインは「仕立て屋の恋/1989」「マドモアゼル/2001」
のサンドリーヌ・ボネール。
ヒロインを愛する男たちにフィリップ・トレトンとグレゴリ・デランジェール「ヴォン・ヴォヤージュ/2003」。監督は「マドモアゼル」のフィリップ・リオレ。彼は「マドモアゼル」の前にこれの企画していたという。リオレよりこの作品のオファーがあった際、即座にOKしたというボネール。彼女はお気に入りの女優である。映画の中、彼女の台詞は少なく、顔(表情)で演技してる。いやボネールの演技は素晴らしい!

フランス映画には珍しく、始めから結末の読める映画なので、ネタばれ関係なしでストーリーを書きたいと思う。フランスの最西端のまだ西にあるブルターニュー地方のウエッサン島が舞台。まさにここで撮影されたという。カミーユ(アン・コンサイエ)は亡くなった両親の家を売却するため、故郷であるウエッサン島へ戻って来た。迎えてくれたのは叔母ジャンヌ(マルティーヌ・サルセイ)。父親が作ったたくさんの椅子を始めとして、思い出のいっぱい詰まった家でカミーユは叔母と最後の食事をした。食事の後、叔母の様子が何かおかしい...先に休むと言って叔母がいなくなった後、彼女はテーブルに置いてあった、アントワーヌ・カサンティ著“わが世界の果て”という本を開く。表紙にある灯台のイラストは、父親が灯台守をしていたラ・ジュマンに良く似ていた。そして過去へと物語は戻る。
マベ(ボネール)は父親が灯台守で、夫のイヴァン(トレトン)もやはり灯台守である。二人は愛し合っていたが、子供には恵まれなかった。ある日、この島へよそ者がやって来た。昔イギリスから渡って来たケルト人の祖先が多く住むこの地の人々は、よそ者を嫌っていた。やって来た青年は笑顔が素晴らしい元時計職人のアントワーヌ(デランジェール)。彼はアルジェリアからの帰還兵で、片方の手は自由が効かなかった。灯台守のチーフであるイヴァンの家に住むことになったアントワーヌはマベを意識するようになる。この辺の二人の振る舞いが、実に哀しい。それこそ今すぐにでも抱きあいたいって雰囲気の顔をみせるのだ二人は...しかしそんなこと出来ようにない...ほんと二人の演技が旨い!よそ者を嫌うイヴァンの仲間たちは必死でアントワーヌを島から追い出そうとするが、マベの夫イヴァンは彼を受け入れようと努力する。

“微笑みの貴公子”と呼ばれているデランジェールの“微笑み”は癒される。イヴァン役のトレトンも人の良い、粗野で無教養な男が似合い過ぎ。父親とアントワーヌ、二人が一緒に仕事をしていたラ・ジュマン灯台をカミーユが訪れるところでエンディングを迎える。灯台のシーンは出来うる限り本物のラ・ジュマンで撮影されたという。現在この灯台は自動化され一般公開されている。しかし灯台守の仕事って過酷だなぁと切に感じた。上にも書いた「マドモアゼル」にも灯台の話が出て来て、やはり“ひと時の恋”を描いている。この映画を観たら「マドモアゼル」もきっと観たくなるであろう!この作品にはハリウッド映画「マディソン郡の橋/1995」がちょいと入ってるなと感じる方も多いであろう、が、しかし断然こちらがgood。
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by margot2005 | 2005-11-14 00:53 | フランス | Trackback(21) | Comments(23)

「ロバと王女」

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「Peau d'âne」... aka 「Donkey Skin」2003 フランス

王女カトリーヌ・ドヌーヴ、王子ジャック・ペラン のコンビが演じたファンタジー・ミュージカル・ドラマ。いきなり歌は歌うが、ダンスは無しなので正確にはミュージカルと呼ぶのにはふさわしくないかも。
原作はシャルル・ペローの“ロバの皮”。
監督は「シェルブールの雨傘/1964」「ロシュフォールの恋人たち/1966」のジャック・ドゥミ。音楽はミッシェル・ルグラン。
1970年に公開(日本では1971)以来ビデオにもDVDにもなっていないというが、今回、今流行のデジタル・ニュー・マスター版で上映中!
21世紀の今日、第一線で活躍している往年のフランス人俳優て(女優)カトリーヌ・ドヌーヴだけではないだろうか?ブラック・コメディ・ミュージカル「8人の女たち/2002」でも主役を演じていた。
ジャック・ペランは「コーラス/2004」に製作も兼ね出演している。
他に、“青の国”の王にジャン・マレー「魅せられて/1996」、“赤の国”の王妃にミシュリーヌ・プレール「肉体の悪魔/1947」、森の妖精にデルフィーヌ・セイリグ「夜霧の恋人たち/1968」といった配役。

“青の国”の王様は金、銀、宝石を産むロバのおかげでたいそうに裕福であった。しかし最愛の妃を病気で亡くし、うちひしがれていた。妃は臨終の際、“わたしよりも美しい人が現れない限り再婚はしないと誓って!”と言う言葉を残して亡くなった。案の定、妃より美しい女性が現れるはずもなく、王は今だ独身のままだ。側近たちは諸国より王にふさわしい女性の肖像画を調達して来たが、誰も王のめがねにかなう人はいない。そして最後に差し出された肖像画の女性、彼女こそ王妃より美しい女性であったが、それは王の娘、王女であった。実の父である王と結婚することも出来ず、王女は妖精の手を借りて“赤の国”へと逃れる。そこに登場するのがEver After...の王子である。

この童話は後半“シンデレラ”にとても良く似ている。父からもらったロバの皮をかぶり、身分を隠した王女は家畜の世話をする仕事を与えられ、そして、そこで王女は“ロバの皮”と呼ばれるようになる。“シンデレラ”は靴で決まるが、この物語は指輪でプリンセスが決まるのである。

“青の国””赤の国”それぞれの人の衣装がすべて同じ色でそろえてあったり、それぞれの国の従僕の顔や馬にまで青や赤で色付けしてあるのには笑った。実におとぎ話の世界である。かつてグリムやアンデルセン童話にはまったが、その後このフランス人シャルル・ペローの童話を何作か読んだ覚えがある。映画のドヌーヴは20代後半であろうか...素晴らしく奇麗である。王女役のドヌーヴが着る豪華なドレスが美しい。パリの南西に位置するロワール地方、そこに建つ有名なシェノンソー城とシャンボール城が撮影に使われている。このお城は3年前観光で訪れたことがあり、非常に懐かしかった。監督のドゥミはロワール地方の出身ということである。一番下の写真は現在のドヌーヴのショット。
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by margot2005 | 2005-11-13 18:26 | フランス | Trackback(8) | Comments(10)