カテゴリ:ヨーロッパ( 49 )

「ストックホルムでワルツを」

「Monica Z」…aka「Waltz for Monica」2013 スウェーデン
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スウェーデンの田舎町ハーグフォッシュに住む電話交換手のモニカはシングルマザー。一人娘のエヴァ・レナを両親に預け、時折ストックホルムのジャズクラブでシンガーとしてステージにたつ忙しい日々を送っている。そんな折、モニカの歌を聞いた評論家がニューヨークで歌わないかと誘いをかけてくる。母親放棄の娘モニカに父親は厳しい態度を取るが、いつかシンガーとしての成功を夢見る彼女はその誘いを受けニューヨークへと旅立つ。しかしニューヨークでは無惨な結果に終り、帰宅したモニカに父親はシンガーをやめ、エヴァ・レナのために生きるよう宣告する…

モニカ・ゼタールンドにエッダ・マグナソン。
ストゥーレ・オーケルベリにスベリル・グドナソン。
モニカの父親ベントにシェル・ベリィクヴィスト。
モニカの娘エヴァ・レナに「エージェント・ハミルトン ~ベイルート救出大作戦~/2012」のNadja Christiansson。
マリカにヴェラ・ヴィタリ。
監督はペール・フリー。

モニカ・ゼタールンドは確固たる信念の持ち主であった。頑なまでに自分の生き方を主張し、目的に向かってがむしゃらに突き進むかなりの自己中人間。一時期父親との不和が激しかったが、そこは親子…最後は父親も娘のことを認めることになる。そしていつも側にいて気になるベーシストのストゥーレ。彼との愛が成就したラストに一安心した。

スウェーデンを代表するモニカ・ゼタールンドのことはもちろん初めて知った。この方きっと 国民的シンガーだったのだろう。
ジャズを母国語で歌うという発想は中々素晴らしい。それはニューヨークでエラ・フィッツジェラルドと出会い…“あなたの大ファンです!”なんて言ったモニカに“英語で歌って意味は理解出来てるの?”と言われたことからきている。“白人にソールミュージックが歌えるの?”と言われたようなもの。あの時モニカは相当傷ついただろうと察する。でもそれごときでめげるモニカではない。
やがて母国語で歌ったジャズのスタンダードナンバーがヒットしスター街道まっしぐら!そして舞台女優としての才能も開花させ人気を得る。
男を手玉に取るのが非常に上手いモニカ。演じるのは女優初仕事というエッダ・マグナソン。彼女は正統派 スウェーデン美人でご本人にも似ていてナイス・キャスティング。

映画のウェブサイトに“北欧中を熱い感動の涙で包んだ…”とある。“ワルツ・フォー・デビー”が流れるエンディング…私的にもしばし感動に浸った。

ヒューマントラストシネマ有楽町にて
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by margot2005 | 2014-12-11 00:10 | ヨーロッパ | Trackback(7) | Comments(2)

「オオカミは嘘をつく」

「Big Bad Wolves」2013 イスラエル
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森の中でかくれんぼする一人の少年と二人の少女。鬼になった少年は一人の少女を見つけ、もう一人の少女を探し当てる。しかしそこに少女の姿はなく片方の靴だけが残されていた。やがてそれは凄惨な少女暴行殺人事件へと発展する。
連続殺人事件を捜査する刑事のミッキは高校の宗教学の教師であるドロールを最重要容疑者と断定する。ミッキは同僚と共に不法極まりない取り調べでドロールを追いつめるが、決して口を割ろうとはしない。しかしミッキの拷問とも思える取り調べがYou Tubeに流れ署長に呼ばれた彼は停職処分となる…

ミッキにリオル・アシュケナージ。
ギディにツァヒ・グラッド。
ドロールにロテム・ケイナン。 
ギディの父親ヨラムにドヴ・グリックマン。
ミッキの同僚ラミにメナシェ・ノイ。
署長にドゥヴィール・ベネデック。
馬に乗った男(アラブ人)に「ワールド・オブ・ライズ/2008」のカイス・ナシェフ。
エティにナティ・クルーゲル。
監督、脚本はアハロン・ケシャレス&ナヴォット・パプシャド。

ポスターにあるように...“昔々あるところに幼い女の子がいました...”で始まるのはシャルル・ペローの童話“赤ずきん/Little Red Riding Hood”。で、やはり狼は嘘をつくのだ。

定職処分になったミッキが黙っているワケがない。密かに行動開始したミッキはドロールの家の前に張り込み執拗に追いつめる。しかしそこへ現れたのは他ならぬ被害者である少女の父親ギディ。そしてここからドラマは“Big Bad Wolves”へとまっしぐらに駆け抜ける。

原タイトルの“大きな悪い狼たち”…狼は複数になっているところがミソ。邦題の“オオカミは嘘をつく”はなんとなく結末が予想されてしまうのではないか?と想像したがやはりで…でも全ては語られず見るものに委ねられる。

クエンティン・タランティーノが絶賛したというドラマはかなりの凄まじさ。次に何が起こるのか?と興味津々で息も付けない展開に、エンドロールが始まるやいなや思い切り息をついてしまった。シアターも混んでいたし...。
スーパー級に緊迫したムードの中、ちょっと一休みって感じでユーモアを交える(鼻歌を歌いながらケーキを焼いたり、携帯でママと会話したりして...)辺りは実に上手い。アハロン・ケシャレス&ナヴォット・パプシャドのデビュー作「ザ・マッドネス 狂乱の森/2010」が是非見たいものだ。

ギディが不動産屋エティから買った新しい家はアラブ人が多く住む地域。エティはこのようなアラブ人が多い物騒な地域になぜギディは家を買ったのだろう?と疑問を抱くが、家が売れたことを喜ぶあまり余計な詮索はしない。やがてギディが住み始めた新しい家に馬に乗ったアラブ人が通りかかる。近隣者として挨拶に来たアラブ人に何食わぬ顔で挨拶を交わすギディ。そうギディは新しく買った家の地下室でとんでもない秘密を隠していたから…。

イスラエル人とアラブ人が交わらないのは世界中の人々が知っている現実。ドラマで彼らのよそよそしい態度を見れば一目瞭然。ミッキとアラブ人の遭遇も出てくるが、そのやり取りはぎこちなくて面白い。十字軍の頃からの確執は今だ続くといった様子。

被害者の父親であるギディの執念とも思える行動も然ることながら、突然訪問した父親ヨラムの行動に背筋が凍る。なんと似た親子だろう!と感嘆せずにはいられない。

ヒューマントラストシネマ有楽町にて
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by margot2005 | 2014-12-04 00:08 | ヨーロッパ | Trackback(7) | Comments(0)

「馬々と人間たち」

「Hross í oss」…aka「Of Horses and Men」2013 アイスランド/ドイツ/ノルウェー
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アイスランドの小さな村にもようやく春が訪れようとしている。
独身男コルベインはシングルマザーのソルヴェーイグに惹かれていて、ある時、馬に乗り彼女の家を訪ねたところお茶に招かれる。やがてソルヴェーイグの家を辞去し牝の愛馬に乗り家路へと進む道、あろうことか柵を超えたソルヴェーイグ自慢の種馬が近づきコルベインの愛馬をキズものにしてしまう。ショックから立ち直れないコルベインもようやく落ち着きを取り戻し愛馬に銃を向ける。一方でソルヴェーイグは彼女の愛する種馬を去勢するしかなかった...。

コルペインにイングヴァール・E・シーグルソン。
ソルヴェーイグにシャーロッテ・ボーヴィング。
ヨハンナにシグリーズル・マリア・エイルスドティール。
ヴェルンハルズルにステイン・アルマン・マグヌソン。
エーギットールにヘルギ・ビョルンソン。
グリームルにキャルタン・ラグナルソン。
フアン・カミーリョにフアン・カミーリョ・ロマン・エストラーダ。
監督、脚本はベネディクト・エルリングソン。

村人たちはコルベインとソルヴェーイグの行く末に興味津々。観光客を迎える準備に忙しい村人も二人が気になって仕方がないのだ。そして双眼鏡片手に二人の姿をウオッチングする姿あり。

飲んだくれのヴェルンハルズルは海上に停泊するロシア船に愛馬と共に乗り込みウオッカを手に入れる。強い酒ウオッカは飲み過ぎに注意…といわれたにも関わらず陸に戻る間もウオッカを飲みまくるヴェルンハルズル。案の定飲み過ぎた彼は草原で眠ってしまい命を落とす。
エーギットールとグリームルは馬を柵に入れることでもめ争いの追跡劇を始める。
スウェーデン出身の馬のトレーナー志願のヨハンナは見事な手綱さばきをするスーパーウーマン。そんな彼女に惚れる旅人フアン・カミーリョ。

コルペインとソルヴェーイグが惹かれ合うように、互いの愛馬も惹かれ合っている様子が実に可笑しい。アイスランド舞台の馬と人間のオムニバス群像コメディは馬が主人公で人間は脇役といった感じ。壮大なる草原を走り回る馬が美しい。
春とはいえ冷たい海を泳ぐ馬…馬って水泳得意なんだと感心しきり。まぁ人間以外全ての動物は泳げるようだが…。

BSの旅番組で何度も見たアイスランド。かの地に行くことは多分叶わないだろうけどとても興味深い国ではある。で、この映画の予告をシアターで観ていたため少々気になっていた。ハリウッド大作やその他の映画のロケーションにも登場している魅惑的なアイスランドは実に美しい国(島)。

大笑いするほどでもないけど、なんか可笑しいアイスランド映画は期待以上に楽しめる。
映画のラストで…“映画撮影において馬を決して傷つけてはいません。”という案内がでる。映画の中で馬を射殺したり、去勢したり、果ては馬の内蔵を取り出すシーン迄でてくるのだから…。

シアター・イメージフォーラムにて
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by margot2005 | 2014-11-27 23:58 | ヨーロッパ | Trackback(2) | Comments(2)

「人生はマラソンだ!」

「De Marathon」2012 オランダ
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ギーアにステファン・デ・ワレ。
キースに「闇を生きる男/2011」のフランク・ラマース。
ニコにマルセル・ヘンセマ。
ユースにミムン・オアイッサ。
ユースのおじホセインに「ドゥーニャとデイジー/2008」のマフーブ・ベンムーサ。
脚本、出演(レオ)にマルティン・ヴァン・ワールデンベルフ。
監督はディーデリック・コーパル。

ロッテルダムに住むギーアは父親から引き継いだ自動車工場を営んでいる。ある日、ギーアが従業員たちにひた隠しにしていた税金滞納がバレ、工場経営がヤバいことが皆に知られてしまう。従業員はほぼ仲間状態のキース、ニコ、レオ、の三人とエジプト移民のユース。ユース以外の4人は、昼食時からビールを飲み、仕事をしているのか?遊んでいるのか?わからないほど能天気な日々。そんな彼らを目の当たりにしユースが立ち上がる...。

ユースは元ランナーで、マラソンで走っては広告料を稼いでいた話を皆に聞かせる。そしてユースはロッテルダム、マラソンに出場し、完走すれば工場を救えるというアイデアを思い付く。ギーアたちは早速スポンサー探しを始めるが、案の定ことごとく断られる始末。困ったユースは最後の手段で彼らをおじフセインの経営する自動車販売店へと案内する。最初は渋っていたフセインも、全員完走出来れば税金を肩代わりすると約束してくれる。

オランダ映画は「ようこそ、アムステルダム美術館へ/2008」以来。
シアターで予告を何度も観て少々気になっていた一作。“感動作!”とさかんに宣伝していたが、それほどの感動ではなかったかな?
マラソンのシーンはハートウォーミングではあったが…。

ギーアは、勉強が嫌いで、親の財布から金をくすねる息子と、認知症の母親を抱える末期ガン患者。
レオは売春宿で出会った女と同居し、男はもう買わない!と宣言した彼女が男と遊び回る姿に絶望し、彼女の子供を引き取る心優しい男。
ニコは同居していた女性に去られ意気消沈中だが、スポーツ・ショップで出会った若くてハンサムな青年に恋をしてしまう。
キースの妻は敬虔なるクリスチャンで、食事の度に祈りをささげ、日曜は労働をせず礼拝に行かねばならないと諭す。キースの息抜きは大好きな模型電車を走らせること。
そんなそれぞれのキャラは面白い。

シネスイッチ銀座にて(既に上映終了)
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by margot2005 | 2014-09-01 23:54 | ヨーロッパ | Trackback(1) | Comments(0)

「エージェント・ハミルトン ~祖国を愛した男~」

「Hamilton: Dans l'intérêt de la nation」…aka「Hamilton: In the Interest of the Nation」2012 スウェーデン
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カール・ハミルトンに「未来を生きる君たちへ/2010」「ヒプノティスト-催眠-/2012」「エージェント・ハミルトン ~ベイルート救出大作戦~/2012」「ホビット 竜に奪われた王国/2013」のミカエル・パーシュブラント。
モウナに「エージェント・ハミルトン ~ベイルート救出大作戦~」サバ・ムバラク。
ロブ・ハートに「ベンジャミン・バトン 数奇な人生/2008」「タイタンの戦い/2010」「ビトレイヤー/2013」のジェイソン・フレミング。
ベンジャミン・リーにレイ・フィアロン。
カールの上司DGに「エージェント・ハミルトン ~ベイルート救出大作戦~」のレンナルト・ユールストレム。
スウェーデン首相サラ・ランドハグに「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス/1999」のペルニラ・アウグスト。
カールのボス、ステファン・ヴァーンマンに「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女/2009」「ミレニアム2 火と戯れる女/2009」のペーター・アンデション。
カールの恋人マリアにFanny Risberg。
監督はキャスリン・ウィンドフェルト。

スウェーデンのスパイ、カール・ハミルトンはテロリストと武器の売買をしているロシアのマフィア組織に潜入する。しかし謎のテロリストに狙撃され組織のメンバーは全て殺され、武器も奪われ逃走されてしまう。一人生き残ったハミルトンは彼らの陰謀の情報をつかみ祖国のために奔走する...

「エージェント・ハミルトン ~ベイルート救出大作戦~」の前に作られたスウェーデン製スパイアクション。
20年間スパイ活動をし、恋人マリアと新しい人生を歩もうと決断したカールがマリアの死によって再び祖国スウェーデンに忠誠を誓うドラマとなっている。
前作をシアターで観て、本作もとても観たいと思っていたところwowowで上映されやっと見ることができた。先々週以来北欧映画をまとめて上映してくれるwowowよ!ありがとう!

カール・ハミルトンを演じるミカエル・パーシュブラントがスパイ役なんて…と「エージェント・ハミルトン ~ベイルート救出大作戦~」のレビューにも書いたが、ソフトな彼が頭脳(もちろん身体も使う)で“悪者”と闘う姿が実にクール!「エージェント・ハミルトン ~ベイルート救出大作戦~」同様世界を飛び回るハミルトンに目が離せない。彼を助けるモウナの存在も素敵だ。
北欧舞台の映画はスクリーンに映る景色が素晴らしく美しい。スウェーデン舞台の本作も海に囲まれたストックホルムの街がとても綺麗だった。
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by margot2005 | 2014-07-24 20:47 | ヨーロッパ | Trackback | Comments(0)

「家族の灯り」

「O Gebo e a Sombra」…aka「Gebo et l'ombre」「Gebo and the Shadow」2012 ポルトガル/フランス
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ジェボに「そして、デブノーの森へ/2004」「ミュンヘン/2005」「宮廷画家ゴヤは見た/2006」「神々と男たち/2010」「楽園からの旅人/2011」のミシェル・ロンズデール。
ドロテイアに「鞄を持った女/1961」「山猫/1963」「ブーベの恋人/1963」のクラウディア・カルディナーレ。
ソフィアにレオノール・シルヴェイラ。
ジョアンにリカルド・トレパ。
カンディアに「死刑台のエレベーター/1957」「黒衣の花嫁/1968」「ぼくを葬る/2005」「クロワッサンで朝食を/2012」のジャンヌ・モロー。
シャミーソにルイス・ミゲル・シントラ。
監督、脚本は「コロンブス 永遠の海/2007・ノン、あるいは支配の空しい栄光/1990」「ブロンド少女は過激に美しく/2009」のマノエル・ド・オリヴェイラ。
レオノール・シルヴェイラ/リカルド・トレパ/ルイス・ミゲル・シントラの三人はオリヴェイラ監督の常連俳優。
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老人ジェボは帳簿係として細々と生活している。その帳簿係も会社のお情けから続けられている有様。ジェボは妻ドロテイアと息子の妻ソフィアの三人暮らし。愛する息子ジョアンは8年前に疾走以来戻って来ない。しかしある夜ジョアンがいきなり帰ってくる。ジョアンの出現で穏やかな生活が乱れ始め3人は動揺し始める...

原タイトルは“ジェボと影”。邦題の“家族の灯り”はスーパー級に家族思いのジェボからきているのかも知れないが、かなり短絡的につけた模様。

マノエル・ド・オリヴェイラ映画を鑑賞したのは「クレーヴの奥方/1999」「夜顔/2006」以来6作目。
昨年の9月に渋谷で上映されたオムニバス作品の「ポルトガル、ここに誕生す ギマランイス歴史地区/2012」は見損なってしまった。wowowでの放送を期待したい。

主人公のミッシェル・ロンズデールは「楽園からの旅人」では神父を演じていた。本作では貧しいが、穏やかで心優しいジェボ役が似合っている。
懐かしのクラウディア・カルディナーレはwowowで放送されたジャン・デュジャルダン主演の「海の上のバルコニー/2010」で母親を演じていて、あまりにもおばあさんで驚いた。それというのもメイクが濃かったから余計に顔年齢が強調されていて…本作では濃いメイクではないのと、全編暗いシーン(ランプの時代)であるため、ジャンヌ・モロー同様顔年齢が強調されることはない。年を重ねた女優は照明を落とした映画に出演すべし!かも知れない。ジュンヌ・モローがキュートなのだ。
カルディナーレ映画は昨年11月に渋谷のル・シネマで公開されていた「ふたりのアトリエ 〜ある彫刻家とモデル/2012」を見逃してしまっている。

オリヴェイラ映画はどれもこれも舞台劇を見ているような雰囲気がある。本作はそれの最たるもので、クラシックなMusic(シベリウス)が流れる中、シーンはジェボの家のリヴィングルームが90%以上。ジェボとドロテイア、ジェボとソフィアの語らい。そしてジェボとドロテイアとソフィアの元へ隣人のカンディアやシャミーソが訪れ語らいが始まる。原作が戯曲であることを知り、道理でであった。
しかしながらあの唐突なるエンディングには驚き。

神保町 岩波ホールにて
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by margot2005 | 2014-03-11 21:27 | ヨーロッパ | Trackback(3) | Comments(0)

「愛さえあれば」

「Den skaldede frisør」…aka「Love Is All You Need」2012 デンマーク/スウェーデン/イタリア/フランス/ドイツ
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フィリップに「あぁ、結婚生活/2007」「リメンバー・ミー/2010」「ゴーストライター/2010」「ケイト・レディが完璧(パーフェクト)な理由(ワケ)/2011」のピアース・ブロスナン。
イーダに「未来を生きる君たちへ/2010」「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮/2012」のトリーヌ・ディルホム。
イーダの夫ライフに「未来を生きる君たちへ」のキム・ボドゥニア。
フィリップの息子パトリックにセバスチャン・イェセン。
イーダの娘アストリッドにモリー・ブリキスト・エゲリンド。
フィリップの亡妻の妹ベネディクテに「しあわせな孤独/2002」のパプリカ・ステイーン。
監督、原案に「しあわせな孤独」「ある愛の風景/2004」「アフター・ウエディング/2006」「悲しみが乾くまで/2008」「未来を生きる君たちへ」のスザンネ・ビア。
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スザンネ・ビア作品ということで観に行った次第。そしてスザンネ・ビアらしからぬ大人のラヴ・ストーリーは、舞台となったイタリア、ソレントのレモン畑の香りが漂うばかりに爽やか。しかしただ爽やかなだけではない。
主人公の男女にはそれぞれツライ体験がある。フィリップは愛する妻を交通事故で亡くして以来立ち直れていない。一方でイーダは乳がんと闘った末、髪は抜け、おまけに夫は若い女と浮気をしている。
そしてある日、フィリップとイーダはデンマーク、コペンハーゲンの空港で遭遇する。それというのも、フィリップの息子パトリックと、イーダの娘アストリッドが結婚することになり、空港では花婿の父と花嫁の母の出会いだった。この辺りはかなり出来過ぎだけど、映画だから許してしまった。

イタリア舞台のデンマーク映画で、ピアース・ブロスナンのキャスティングに興味を惹かれた。ブロスナンはデンマークで知り合った女性と結婚したUK人の実業家フィリップ役。

少々ネタバレする...コペンハーゲンで出会った二人はイタリア、ソレントで再会し惹かれ合うが、その地では結ばれない。コペンハーゲンに戻ってからフィリップはイーダにアプローチをかける。でもそこでもイーダはすぐにフィリップを受け入れないのだ。やがて大ラス、夫ライフにさよならしたイーダは再びイタリアに向かう。あの展開はスゴく良かった。
感動のドラマってほどではなかったが、今迄観たスザンネ・ビア作品のなかで一番ロマンティックな作品かな。

イーダ役のトリーヌ・ディルホムはニ作品でお目にかかっている。前作「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮」は時代物ということもあるが、本作の彼女は中々素敵だ。
原タイトルは“ハゲの美容師”とそのものズバリのタイトルだが、髪が伸びてベリー・ショートのイーダがとてもチャーミングに映る。
しかしながらピアース・ブロスナンはそろそろ60歳だというのに実にsexyなのだ。元ジェームズ・ボンドならでは…。

TOHOシネマズ・シャンテにて(6/27迄)
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by margot2005 | 2013-06-28 00:26 | ヨーロッパ | Trackback(5) | Comments(0)

「エージェント・ハミルトン ~ベイルート救出大作戦~」

「Hamilton: Men inte om det gäller din dotter」…aka「Agent Hamilton 2 - In persönlicher Mission」2012 スウェーデン
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ある日、スウェーデン情報局のエヴァの娘がテロ組織に誘拐される。カール・ハミルトンは少女の代父(ゴッドファーザー)でもあった...
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カール・ハミルトンに「未来を生きる君たちへ/2010」「ヒプノティスト-催眠-/2012」のミカエル・パーシュブラント。
Mouna Al Fatharにサバ・ムバラク。
エヴァに「歓びを歌にのせて/2004」のフリーダ・ハルグレン。
「ドレスデン、運命の日/2006」のジョン・ライトがサウジアラビア出身のUK人役で出演している。
監督はトビアス・ファルク。

例によって期間限定レイトショーのみの公開。最近通うようになったヒューマントラストシネマ渋谷での上映で、期間限定レイトショーながらシアター満席だった(一番小さなシアター)。
本作は本国スウェーデンで大ヒットしたスパイ・アクションシリーズの第二弾。昨年8月に公開された第一弾「エージェント・ハミルトン 〜祖国を愛した男〜/2012」は観ていない。何はともあれ、主演が最近気になるスウェーデン人俳優ミカエル・パーシュブラントで観たかった一作。

穏やかな役柄しか見たことがないミカエル・パーシュブラントがシークレット・エージェントだなんて??だったがコレが中々似合っている。アクションよりも頭脳で挑むシーンの方が多いのもミカエル・パーシュブラントならではの魅力なのかも知れない。
本作も、前作「エージェント・ハミルトン 〜祖国を愛した男〜/2012」も既にDVDになっている。

ドラマは幼い少女がイスラムのテロ組織に誘拐されることから始まる。テロ組織に挑むハミルトンの頭脳作戦が秀逸。ヨーロッパや中東を舞台に繰り広げられる展開も素晴らしい(スウェーデン、ストックホルム/UK、ロンドン以外のロケはスペイン)。
しかしながら幼い少女にイスラムの教えを洗脳するテロ組織たちが実に恐ろしい。

ハミルトンの相棒役で、ヨルダン出身のサバ・ムバラクがスゴくクールなのと、「歓びを歌にのせて」でのレナ役が印象的だったフリーダ・ハルグレンが懐かしい。

ヒューマントラストシネマ渋谷にて(既に上映終了)
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by margot2005 | 2013-06-19 21:46 | ヨーロッパ | Trackback | Comments(0)

「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮」

「En kongelig affære」…aka「A Royal Affair」 2012 デンマーク/スウェーデン/チェコ・リパブリック
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18世紀後半。英国王ジョージ3世の妹カロリーネは15歳でデンマーク王クリスチャン7世と結婚する。しかしクリスチャンは精神を病んでおり、カロリーネは結婚生活に絶望を感じ、次第に孤立して行くのだった...
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ヨハン・フリードリヒ・ストルーエンセに「偽りなき者/2012」のマッツ・ミケルセン。
王妃カロリーネ・マティルデに「アンナ・カレーニナ/2012」のアリシア・ヴィキャンデル。
デンマーク王クリスチャン7世にミケル・ボー・フォルスゴー。
ユリアーネ・マリーエに「未来を生きる君たちへ/2010」のトリーヌ・ディルホム。
監督、脚本は「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女/2009」の脚本家ニコライ・アーセル。

“デンマークでは王室史上最大のスキャンダルとして誰もが知る18世紀後半の実話…”ということながら日本人であるが故、もちろんそんなこと知らなかった。
王妃カロリーネは英国王ジョージ2世の孫にあたり、英国王ジョージ3世の妹。

精神を病んだ夫に絶望した妻は夫の侍医であるドイツ人医師ヨハンと密通を重ねる。野心家のヨハンは啓蒙主義に心酔しており、国王クリスチャンをも操り宮廷を支配するまでになる。しかしクリスチャンの父親であるフレデリク5世の妻ユリアーネと、摂政フレデリクも黙ってはいなかった。

しかしながら、一介の侍医が摂政となり、それが持続するなんてあり得るのだろうか?精神を病んだ国王と孤独な王妃の心をつかんだのは認めるけど...。
ヨハンのラストはあれが当然の姿かと思える。

侍医ヨハンを演じるマッツ・ミケルセンはヨーロッパのお気に入り俳優の一人。若い王妃と恋に落ちる役どころは...少々お年かな?とも思ったけど、あの時代年の差が激しいカップル(あの時代はもちろん男が年上)は多々いたようなので違和感ないのかも知れない。
マッツ・ミケルセンは時代物も似合うが、私的にマッツ映画は現代物が好き。「偽りなき者」のルーカスは素晴らしかった。

王妃カロリーネ役のアリシア・ヴィキャンデルは「アンナ・カレーニナ」のキティ役で記憶に新しいスウェーデン出身のチャーミングな女優。

デンマーク王フレデリク5世(クリスチャン7世の父親)の妻ユリアーネ・マリーエはクリスチャン7世の実母ではないので、ちょっと意地悪なおばさんのノリで君臨している姿が以外にユーモラスに描かれていて面白い。

デンマークの歴史にはそれほど興味がないので、デンマーク王室史上最大のスキャンダルといわれても、そうなんだ…くらいの感覚しかないが、ロケされた景色が素晴らしく美しくかった。で、やはりこれだからヨーロッパ映画はやめられない。ロケーションはチェコ・リパブリック。

渋谷 Bunkamura ル・シネマにて(既に上映終了)
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by margot2005 | 2013-06-18 00:39 | ヨーロッパ | Trackback(6) | Comments(4)

「メランコリア」

「Melancholia」2011 デンマーク/スウェーデン/フランス/ドイツ
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ジャスティンに「マリー・アントワネット/2006」のキルステン・ダンスト。
クレアに「アンチクライスト/2009」のシャルロット・ゲンズブール。
マイケルに「ロシアン・ルーレット/2010」のアレキサンダー・スカルスガルド。
ジョンに「フォーン・ブース/2002」のキーファー・サザーランド。
姉妹の母親ギャビーに「家の鍵/2004」「エンジェル/2007」「彼が二度愛したS/2008」「ある公爵夫人の生涯/2008」「わたしを離さないで/2010」のシャーロット・ランプリング。
父親デクスターに「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国/2008」「ニューヨーク、アイラヴユー/2008」「リミッツ・オブ・コントロール/2009」のジョン・ハート。
リトル・ファーザー(執事)に「007/カジノ・ロワイヤル/2006」 「007/慰めの報酬/2008」「ヴィクトリア女王 世紀の愛/2009」のイェスパー・クリステンセン。
ジャスティンのボス、ジャックに「宮廷画家ゴヤは見た/2006」「天使と悪魔/2009」「ドラゴン・タトゥーの女/2011」のステラン・スカルスガルド。
新人ティムに「ファニーゲームU.S.A./2007」のブラディ・コーベット。
クレアとジョンの息子レオにキャメロン・スパー。
ウェディング・プランナーに「ソウル・キッチン/2009」のウド・キア。
監督、脚本は「ダンサー・イン・ザ・ダーク/2000」「ドッグヴィル/2003」「アンチクライスト/2009」のラース・フォン・トリア。
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ラース・フォン・トリアが描く世界はどうもダメだがこれは素敵な作品だった。なんといっても映像が素晴らしく美しい。オープニングのスローモーション映像は何度も予告で観ていて、絶対に観たい!と思っていた。こんな素敵な映画なのに上映期間が短くて驚く(上映最終日の最終回は半分くらいの入りだった)。

巨大惑星メランコリアと地球が衝突し世界が終わりを迎える…がテーマ。これがハリウッド映画なら大スペクタクルで描かれることだろう。しかしラース・フォン・トリアの手にかかると幻想的で、この上なく美しく描かれていてファンタスティック!!

映画は“第1部ジャスティン”“第2部クレア”とそれぞれのヒロインを中心に描いている。第1部では情緒不安定なジャスティンが起こすトラブルの数々が描かれ、第2部ではクレアの心境を丁寧に描いている。
第1部では不安定極まりなかったジャスティンが、第2部の終盤では落ち着きを取り戻し、逆にクレアが動揺しまくっている。この姉妹の対比が面白い。


映画の撮影に使われたTjolöholm Castleはチューダー様式のスエーデンの城。映像ではなく実際に訪れたらもっと、もっと素敵に映るスポットであるに違いない。

映画のポスターはジャスティンが“ハムレット”のオフィーリアのように見える。映画の中にジョン・エヴァレット・ミレイの“オフィーリア”の絵や、カラヴァッジョ、そしてオープニングにも登場する雪景色を描いたブリューゲル“雪中の狩人”など、などアートの世界も楽しめる。

“メランコリア”とは直訳すると“鬱病”。盛大なる結婚披露宴の最中、会場を抜け出し、ウエディング・ドレスのままバスタブに身を沈めるジャスティンは情緒不安定な女性。やがてパーティも終盤を迎え夫マイケルとベッドを共にするはずが…“ちょっと待って!”と言い残し部屋を出て行く。あげく、ジャックから紹介されたばかりの新人ティムと庭でsexする始末。あんなに素敵なマイケルと結婚したばかりでこの女性いったいどうなってるの?と疑いまくりで...でも情緒不安定な人間の取る行動は計り知れない。案の定二人は結婚式当日に別離を迎える。
ジョンがクレアに”君の家族はみな異常だ!”というようにギャビーとジャスティンはマジでクレージーな母娘だ。

巨大惑星メランコリアが地球に接近して来る。不安と恐怖で落ち着かないクレアを必死になだめるジョン。しかし結果ジョンの取る行動は男らしくなかった実に。やはり最後に開き直るのは女性かも知れない。

ギャビー役のシャーロット・ランプリングがいつものように怪しい魅力を振りまいている。別れた夫デクスターを演じるジョン・ハートも良いな。でも地味な存在でありながら密かに存在感を示すリトル・ファーザー役のイェスパー・クリステンセンが記憶に残る。
「インタビュー・ウイズ・ヴァンパイアー/1994」でブラッド・ピットと共演した時は人形のようにキュートだったキルステンも来月30歳になるという。キルステンは「マリー・アントワネット」も素敵だったが、ジャスティンが素晴らしい!カンヌ映画祭で女優賞に輝いたのも頷ける。
アレキサンダー・スカルスガルドがステラン・スカルスガルドの息子だとは初めて知った。似てなくもないが、息子の方がハンサム。わたし的にちょっと好みかな。
「ソウル・キッチン」で懐かしかったウド・キアがまたまた登場していて嬉しい限り。この方若い!

日比谷 みゆき座にて(既に上映終了)
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by margot2005 | 2012-03-07 22:19 | ヨーロッパ | Trackback(6) | Comments(0)