カテゴリ:MINI THEATER( 225 )

「アデライン、100年目の恋」

「The Age of Adaline」2015 USA/カナダ
a0051234_033729.jpg

1937年、29歳のアデラインは車の事故に遭い、一度心臓は止まるが雷の直撃により生き返る。やがてそれが原因でアデラインの老いがストップしてしまう…

アデラインに「ニューヨーク、アイラヴユー/2008」「50歳の恋愛白書/2009」「ザ・タウン/2010」「野蛮なやつら/SAVAGES/2012」のブレイク・ライブリー。
エリスに「フィレーネのキライなこと/2003」「わたしに会うまでの1600キロ/2014」のミキール・ハースマン。
ウィリアムに「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国/2008」「正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官/2009」「小さな命が呼ぶとき/2010」「42 〜世界を変えた男〜/2013」のハリソン・フォード。
キャシーに「ジェイン・オースティンの読書会/2007」「新しい人生のはじめかた/2008」「マシンガン・プリーチャー/2011」「ウォルト・ディズニーの約束/2013」のキャシー・ベイカー。
フレミングに「ファウンテン 永遠に続く愛/2006」「ブッシュ/2008」「やさしい嘘と贈り物/2008」「インターステラー/2014」のエレン・バースティン。
監督は「セレステ∞ジェシー/2012」のリー・トランド・クリーガー。

名前を変え、髪型を変え、娘のフレミングとも別れて暮らすアデライン。かつて恋もしたが、自身の特性を知られたくないため別れるしか方法がなかった。年月が経過したある夜、大晦日のパーティで魅力的な独身男性エリスと出会い心乱れる。恋してしまってははならないと誓うアデラインながら彼のアタックに抵抗できない。やがてエリスに誘われるまま彼の両親の家を訪れたところ、紹介されたエリスの父親は遥か昔に愛したウィリアムだった。
この後の展開は予想通りながら、ハッピー・エンドの結末に嬉しくなる。シアター女性だらけだったのも納得。斜め前にいた男性は途中で挫折したのか?席に戻って来なかった。

中年になっても容貌は全く変わらず、娘と一緒だと姉妹のように映るアデラインは周りの人々から怪しまれFBIに拉致されそうになる。
永遠の美は女性の憧れかも知れないが、FBIに追いかけられてヒロインが逃げ出すのも理解できる。捕まったら標本(人体実験??)にされてしまうのだから…。

最近ロマンティックな映画の公開は極端に少ないので、しばしとてもロマンティックな雰囲気に浸れて幸せだった。
アデライン役のブレイク・ライブリーがクラシックな雰囲気をも持ち合わせていてナイスなキャスティング。彼女が纏う1930年代から21世紀現在のファッションも美しい。

「フィレーネのキライなこと」で知ったオランダ人俳優のミキール・ハースマン。「わたしに会うまでの1600キロ」での出番は少なかったけど、本作ではたっぷりの出演で中々素敵な俳優だ。
他にハリソン・フォードにキャシー・ベイカー&エレン・バースティンと豪華な名優の競演。出演陣がとても素晴らしくて、ファンタジーっぽいドラマも素敵で、久々に映画に魅せられた。
ハリソン・フォードは大好きなハリウッド俳優。来月公開される「スター・ウォーズ/フォースの覚醒/2015」のハリソンが楽しみ。

シネリーブル池袋にて
[PR]
by margot2005 | 2015-11-06 00:35 | MINI THEATER | Trackback(5) | Comments(0)

「白い沈黙」

「The Captive」 2014 カナダ
a0051234_21563149.jpg

雪に覆われるカナダ・ナイアガラフォールズの街。造園会社を営むマシューは妻ティナとスケート選手を夢見る9歳の娘キャスと幸せに暮らしている。ある吹雪の日、車に残したキャスが忽然と消えてしまう。警察に捜査を依頼するが、証拠も何もないためマシューは刑事に疑惑を持たれてしまう。妻ティナにも責められやりきれないマシューは日々車を走らせ娘探しを始める。
8年後、マシューは妻ティナと別居し、自責の念からひたすら娘探しを続けていた…

マシュー・レインに「あなたは私の婿になる/2009」「グリーン・ランタン/2011」「デンジャラス・ラン/2012」「ハッピー・ボイス・キラー/2014」のライアン・レイノルズ。
ティナ・レインに「デビルズ・ノット/2013」「イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所/2014」のミレイユ・イーノス。
キャス・レインに「アウトロー/2012」のアレクシア・ファスト。
ジェフリー・コーンウォールに「死ぬまでにしたい10のこと/2003」「アンダーワールド/2003」「君への誓い/2012」のスコット・スピードマン。
ニコール・ダンロップに「RENT/レント/2005」「アンストッパブル/2010」「トランス/2013」のロザリオ・ドーソン。
ミカに「ロビン・フッド/2010」「フルートベール駅で /2013」「ノア 約束の舟/2014」のケヴィン・デュランド。
ヴィンスに「華麗なる恋の舞台で/2004」「カポーティ/2005」「デジャヴ/2006」「アイム・ノット・ゼア/2007」「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命/2012」「デビルズ・ノット/2013」「パパが遺した物語/2015」のブルース・グリーンウッド。
監督、脚本、原案、製作は「秘密のかけら/2005」「クロエ/2009」「デビルズ・ノット/2013」のアトム・エゴヤン。

犯人がキャスを連れ去ったのには理由があった。ストーリーが進むにつれ、隠しカメラやインターネットでの誘いと、キャスが消えた理由がだんだんわかってくる。映画のオープニングは犯人と少女。でもドラマは犯人の日常には少ししか触れないし、少女をどのような目的で拉致したのかも最初は良くわからない。そして少女の両親の日常を時折挿みながら、主軸は捜査を進める刑事たち。ジェフリーとニコールの刑事コンビが執念を見せる。でもニコールが拉致されたのには驚いた。

ドラマは時系列で描かれないので過去と現在が行ったり来たりして少々ややこしい。
アトム・エゴヤンの世界はどれもこれもダーク。映画の舞台は雪に埋もれるカナダ・ナイアガラフォールズの街。
原タイトルは“捕虜/監禁された”とそのものずばりながら、邦題の「白い沈黙」にそそられ、白い世界にダークなサスペンスとくればドラマはかなり盛り上がるように思える。でも誘拐された少女たちをインターネットでは見れるが、どこにいるのかわからない。ラスト犯人は殺されるがどうもすっきりしなくて困った。
「デビルズ・ノット」のラストもすっきりしなかった記憶が…。それってアトム・エゴヤンの世界なのかも知れない?

俳優陣は皆素晴らしい。
先だって「ハッピー・ボイス・キラー」で少々変なキャラのライアン・レイノルズを見たばかり。本作は忽然と姿を消した娘を案じる真面目な父親役が似合っている。来月公開される「黄金のアデーレ 名画の帰還/2015」も楽しみだ。

TOHOシネマズシャンテ
[PR]
by margot2005 | 2015-10-24 22:04 | MINI THEATER | Trackback | Comments(0)

「アメリカン・ドリーマー 理想の代償」

「A Most Violent Year」2014 USA/アラブ首長国連邦
a0051234_20155710.jpg
a0051234_2015498.jpg

1981年、ニューヨーク。移民のアベルはオイルカンパニーを経営する実直な男で、美しい妻アナと娘に囲まれ幸せな日々を送っている。ある日、アベルは事業を拡大するため全財産を一時金にして土地を購入するが、30日以内に残金を支払わなければ頭金は戻らない。そこで残金支払いのため銀行から融資を受ける。そんな折、アベルの会社のトラックが何ものかに襲われオイルと共に消えてしまう。トラック運転手のジュリアンは傷を負い入院。そしてトラックは再び襲われ、アベルの家にも脅しがかけられる…

アベル・モラレスに「マリア/2006」「ワールド・オブ・ライズ/2008」「ロビン・フッド/2010」「ウォリスとエドワード 王冠をかけた恋/2011」「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌/2013」「ギリシャに消えた嘘/2014」のオスカー・アイザック。
妻のアナに「ツリー・オブ・ライフ/2011」「英雄の証明/2011」「ゼロ・ダーク・サーティ/2012」「ラブストーリーズ エリナーの愛情/2013」「ラブストーリーズ コナーの涙/2013」のジェシカ・チャステイン。
アベルの腹心アンドリューに「タクシードライバー/1976」「あなたの死後にご用心!/1991」「ドライヴ/2011」のアルバート・ブルックス。
ローレンス検事に「ペーパーボーイ 真夏の引力/2012」「大統領の執事の涙/2013」「グローリー/明日への行進/2014」のデヴィッド・オイェロウォ。
ピーター・フォレンテに「GOAL!/ゴール!/2005」「さよなら。いつかわかること/2007」「ココ・アヴァン・シャネル/2009」「ジンジャーの朝 さよなら、わたしが愛した世界/2012」「アメリカン・ハッスル/2013」「デビルズ・ノット/2013」「グローリー/明日への行進」のアレッサンドロ・ニヴォラ。
トラック運転手のジュリアンに「ビトレイヤー/2013」のエリス・ガベル。
監督、脚本、製作は「オール・イズ・ロスト 最期の手紙/2013」のJ・C・チャンダー。

オイルのタンクローリーが何度か盗まれる事件が起きた時、ひょっとしてアベルの狂言?なんてとんでもないことを想像したが、アベルは真面目一筋の人間だったようだ。ローレンス検事から脱税疑惑を受けたのも元はと言えばアナのせいだし…。

アナの父親はギャング。組合のメンバーであるピーター・フォレンテもギャングで、豪邸に住んでいる。南米からの移民であるアベルとフォレンテ。そして土地持ちのユダヤ人や、韓国人の金貸しが登場するニューヨークは間違いなく人種のるつぼである。
アベルに雇われるトラック運転手ジュリアンもやはり移民者。成功した者と、アメリカン・ドリームをつかむことができなかった者のラストが哀れに映る。
ギャングの娘で、しばし過激な行動に出る妻に対し冷静で暴力を好まない夫...相反する夫婦が興味深い。

アルバート・ブルックスの出演が懐かしい。
シアターで見逃しwowowで見た「インターステラー/2014」にも出演していたジェシカ・チャステインは今ハリウッドで一番売れる女優かも知れない。ドラマの中で彼女が纏う80年代のファッションはジョルジオ・アルマーニのデザインとエンドクレジットに記されていた。とにかくスゴくゴージャス!
しかしながら、アナはとてもオシャレなのにアベルがいつも同じキャメル色のコートを着ているのが不思議だった。夫は着るものに無頓着だったのか?それとも製作者の意図なのか?理由はわからない。アベルのコート目に焼き付いてしまっている。

1981年のアメリカは原タイトルにあるように“最も暴力的な年”で統計史上犯罪が最も多い年だったらしい。
映画のシーンほとんど冬。雪が舞い、積もる寒々しいニューヨークの街が物語を盛り上げている。
ちょっと気になる俳優オスカー・アイザックとアレッサンドロ・ニヴォラの出演に興味を注がれ、シアターで予告編も何度か見て期待は高まった。サスペンスフルなタッチで進行する社会派ドラマはとても見応えがあった。

TOHOシネマズ・シャンテにて
[PR]
by margot2005 | 2015-10-16 22:08 | MINI THEATER | Trackback(4) | Comments(2)

「ハッピー・ボイス・キラー」

「The Voices」2014 USA/ドイツ
a0051234_20322073.jpg

a0051234_20323464.jpg

バスタブ工場で働くジェリーは家族も友達も恋人もいない孤独な青年。犬のボスコと猫のミスター・ウィスカーズが心の支えであり唯一の友だち。ジェリーは時折、精神科医のウォーレン博士にセラピーを受けている。
ある日、工場の経理で働くフィオナをデートに誘うがすっぽかされ落ち込むばかり。帰り道ジェリーは大雨の後ずぶ濡れになったフィオナを見つけ車に乗せる。やがて少々混乱気味だったジェリーは、はずみでフィオナを殺害してしまう…

ジェリーに「あなたは私の婿になる/2009」「グリーン・ランタン/2011」「デンジャラス・ラン/2012」のライアン・レイノルズ。
フィオナに「ボヴァリー夫人とパン屋/2014」のジェマ・アータートン。
リサに「マイレージ、マイライフ/2009」「50/50 フィフティ・フィフティ/2011」「イントゥ・ザ・ウッズ/2014」のアナ・ケンドリック。
アリスに「愛を複製する女/2010」のエラ・スミス。
ウォーレン博士に「アニマル・キングダム/2010」「世界にひとつのプレイブック/2012」「イノセント・ガーデン/2013」「マジック・イン・ムーンライト/2014」のジャッキー・ウィーヴァー。
シェリフに「マリア/2006」のスタンリー・タウンゼント。
監督は「チキンとプラム~あるバイオリン弾き、最後の夢~/2011」のマルジャン・サトラピ。

ダークなブラック・コメディは最初笑えたがだんだんエスカレートしていって笑えるというより少々引きそうだった。
映画を見終わってすぐにアルフレッド・ヒッチコックの「サイコ/1960」を思い起こした。主人公のジェリーが母親絡みで「サイコ」のノーマンと被る。

猟奇殺人者となったジェリーは死体を切り刻み、ホームセンターで山ほど買い込んだキーパー(野菜とか肉を保存する容器)に詰め、切り落とした生クビは冷蔵庫に保管する。部屋の壁面に所狭しと積み上げられたキーパーが不気味。
ジェリーの母親は“声が聞こえる”という精神疾患を患い、病院に収容されるのを拒んで自ら死を選んでいた。ジェリーも母親同様“声が聞こえる”人。ジェリーが耳にするのはペットのボスコとミスター・ウィスカーズの喋る声。そして生クビとなったフィオナの声まで聞こえてくる。“一人じゃ寂しいから誰か連れて来て!”とフィオナにそそのかされたら、ジェリーはもう止まらない。

かっこいい系のモテる男が似合うライアン・レイノルズが、ピンクの超ダサイ作業着が意外に似合って可笑しくて仕方なかった。
ラストは天国で、歌とダンスにイエス・キリストまで登場しびっくり仰天。
ライアン・レイノルズは犬&猫と、鹿にモンキーの声も担当している。
アメリカの大田舎が舞台ながらロケーションはドイツ。

シネマート新宿にて
[PR]
by margot2005 | 2015-10-02 22:59 | MINI THEATER | Trackback(3) | Comments(0)

「ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声」

「Boychoir」2014 USA
a0051234_2343298.jpg

母子家庭に育つ少年ステットはトラブル・メーカーの問題児。ある日、彼の通う学校に国立少年合唱団がやって来る。それは校長のミス・スティールがステットの歌の才能を見込み合唱団のオーディションを手配したのだった。しかし土壇場になってステットは逃げ出してしまう。そんな折、母親が車の事故で亡くなってしまう…

ステットにギャレット・ウェアリング。
カーヴェルに「主人公は僕だった/2006」「新しい人生のはじめかた/2006」「シェフ 三ツ星フードトラック始めました/2014」「靴職人と魔法のミシン/2014」のダスティン・ホフマン。
国立少年合唱団の付属学校長に「P.S.アイラヴユー/2007」「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで2008」「しあわせの隠れ場所/2009」「わたしの可愛い人-シェリ/2009」「バレンタインデー/2010」「ミッドナイト・イン・パリ/2011」のキャシー・ベイツ。
教師ドレイクに「ワルキューレ/2008」のエディ・イザード。
同じくウーリーにケヴィン・マクヘイル。
ジェラルドに「ポセイドン/2006」「リンカーン弁護士/2011」のジョッシュ・ルーカス。
校長のミス・スティールに「レイチェルの結婚/2008」「29歳からの恋とセックス/2012」のデブラ・ウィンガー。
監督は「シルク/2007」のフランソワ・ジラール。

ステットは母親の葬儀で初めて自分の父親と顔を合わせる。父親のジェラルドは裕福だが家庭があるためステットの引き取りを拒み、ミス・スティールに里親探しを依頼する。しかしミス・スティールはステットを国立少年合唱団に入れるようジェラルドに頼み込む。やがてジェラルドは臨時の入学は認められないながらも、金の力でステットを国立少年合唱団の付属学校に入学させる。そしてそこでステットを待っていたのはカーヴェルの厳しい指導と、クラスメートの執拗なイジメだった。
母子家庭の貧困生活。でも類いまれなる“ボーイ・ソプラノ”の才能を持つ少年ステット。ドラマは少々出来過ぎながらもラストに感動する。

“ボーイ・ソプラノ”は神からのギフトで、ある朝突然その美しい声は消滅してしまうと言う。大人の声に変わってしまった少年がその後、アルト等の声楽家に転向しても成功する保証はないらしい。まさに一定時期だけの“天使の歌声”。
オスカー俳優ダスティン・ホフマン&キャシー・ベイツや、ちょっとお気に入りのハリウッド俳優ジョッシュ・ルーカスとデブラ・ウィンガーの出演が豪華。

TOHOシネマズ・シャンテにて
[PR]
by margot2005 | 2015-09-28 23:10 | MINI THEATER | Trackback | Comments(0)

「Dearダニー君へのうた」

「Danny Collins」2015 USA
a0051234_22123010.jpg

70年代にロック・シンガーとして活躍したダニー・コリンズはもう何年も曲がかけず、おまけにかつてのヒット曲を歌うことに虚しさを覚えていた。そんなある日、ダニーのマネージャーで親友でもあるフランクがジョン・レノンの手紙を持って現れる...

ダニー・コリンズに「 ヴェニスの商人2004」「オーシャンズ13/2007」「陰謀の代償 N.Y.コンフィデンシャル/2010」のアル・パチーノ。
メアリー・シンクレアに「華麗なる恋の舞台で/2004」「愛する人/2009」「キッズ・オールライト/2010」「ジンジャーの朝 さよなら、わたしが愛した世界/2012」「フェイス・オブ・ラブ/2013」「あの日の声を探して/2014」のアネット・ベニング。
フランク・グラブマンに「しあわせはどこにある/2014」のクリストファー・プラマー。
サマンサ・リー・ドネリーに「JUNO/ジュノ/2007」「ミスター・アーサー/2011」「ダラス・バイヤーズ・クラブ/2013」のジェニファー・ガーナー。
トム・ドネリーに「ブルージャスミン/2013」「シェフ 三ツ星フードトラック始めました/2014」のボビー・カナヴェイル。
ホテルのスタッフ、ニッキー・アーンスにジョシュ・ペック。
同じくジェイミーに「セッション/2014」のメリッサ・ブノワ。
監督は「ラブ・アゲイン」「ラストベガス/2013」の脚本家ダン・フォーゲルマン。

ジョン・レノンの手紙には“裕福になっても心は同じ”と書かれていた。あの時あの手紙を受け取っていたら、もっとましな人生を送れたかもしれない…”しかし今更思ってもどうしようもない。そこでダニーは今から自分の人生を立て直そうと立ち上がる。まずツァーをキャンセルして息子トムを訪ねるためニュージャージーへと向かう。

かつてダニーのグルーピーだった女性との間に生まれた息子と初めて対面するが、存在を拒否されてしまう。息子トムには優しくてしっかりものの妻サマンサと、ADHD(多動症)の可愛い一人娘がいた。おまけにサマンサは第二子を妊娠中。ダニーはまずサマンサと孫を抱き込もうと考える。

ダニーが長期滞在するニュージャージー・ヒルトンのマネージャー、メアリーとの出会いも微笑ましい。
アル・パチーノは今年75歳。歌うシーンもあって実にシブい。
そしてドラマのバックに流れるのはジョン・レノンの名曲の数々…Imagine/Working Class Hero/Love/Beautiful Boy/Nobody Told Me等々。

ドラマのモデルになったのは英国のシンガーソングライターのスティーヴ・ティルストンで、かつて大成功をおさめ今でも現役だそう。もちろん彼のことは全く知らない。映画の舞台はアメリカで、名前もダニー・コリンズに変えられている。
真実に発想を得たフィクションながら中々素敵なヒューマン・ドラマだった。

1971年21歳のスティーヴ・ティルストンは雑誌ZigZagのインタビューで、“成功や富が自分の曲作りをダメにしてしまうのではないかと恐れる。”と話した。その記事を読んだジョン・レノンが励ましの手紙をZigZagの記者に送ったものの本人には届かず、34年(2005年)ぶりにオークションにかけられたその手紙がティルストンの元に届く。手紙にはジョンとヨーコのサインの他に電話番号が記されていた。
ほんと、ジョンの手紙を手にしていたら、ジョンに電話をかけ話していたら、スティーヴ・ティルストンの人生は少々違ったものになっていたかも知れない。人生は時として皮肉なものだ。

角川シネマ有楽町にて
[PR]
by margot2005 | 2015-09-23 22:20 | MINI THEATER | Trackback | Comments(0)

「わたしに会うまでの1600キロ」

「Wild」 2014 USA
a0051234_20573369.jpg

a0051234_20574259.jpg

a0051234_2058953.jpg

a0051234_2058301.jpg

a0051234_211275.jpg

“アメリカ西海岸を南北に縦断する過酷な自然歩道パシフィック・クレスト・トレイル(PCT)にたった一人で挑み、3ヵ月間で1600kmを踏破した実在の女性シェリル・ストレイドの冒険物語。”

シェリルに「恋人たちのパレード/2011」「デビルズ・ノット/2013」「グッド・ライ~いちばん優しい嘘~/2014」のリース・ウィザースプーン。
ボビーに「夫以外の選択肢/2004」 「ザ・マスター/2012」「きっと、星のせいじゃない/2014」のローラ・ダーン。
ポールにトーマス・サドスキー。
リーフにキーン・マクレイ。
シェリルの友人エイミーに「ボルケーノ/1997」「ロシアン・ルーレット/2010」のギャビー・ホフマン。
グレッグに「ダラス・バイヤーズ・クラブ/2013」のケヴィン・ランキン。
フランクに「セッションズ/2012」のW・アール・ブラウン。
ジョナサンに「フィレーネのキライなこと/2003」のミキール・ハースマン。
監督は「ヴィクトリア女王 世紀の愛/2009」「カフェ・ド・フロール/2011」「ダラス・バイヤーズ・クラブ/2013」のジャン・マルク・ヴァレ。

映画を見てまず思い出したのは「イントゥ・ザ・ワイルド/2007」。映画を見た後製作者の一人は「イントゥ・ザ・ワイルド」の製作者で「ラブ&マーシー 終わらないメロディー/2014」のビル・ポーラッドと知った。本作は女性一人の大冒険ドラマで、同じく実話である。
たった一人で過酷な大自然に挑戦したシェリルにはどのような過去があったのだろうか?それらはフラッシュバックとなってドラマの中に映しだされる。

ボビーの夫は飲んだくれで暴力的。子供を連れ家を出た彼女はシングルマザーとなってもいつも明るさを絶やさずシェリルとリーフにとっては素晴らしい母親だった。そんなボビーが46歳の若さで亡くなってしまう。

最愛の母親の死を受け入れることができず、優しい夫ポールがいるにも関わらず手当り次第にsexをしドラッグに溺れる日々。やがてポールと離婚したシェリルは自分探しの旅に出る決意をする。
自分探しの旅に出る...というのはとても良く理解出来る。一人旅なら尚更自分を見つめる事もできるし、しかしこの女性はなんと過酷な旅を選んだのだろう?山歩きの経験もないのに...おまけに歩く前から後悔しているように見えたし、でも人生のどん底にいたシェリルにとって、どうしてもやらねばならないことだったに違いない。

9/1の映画サービスディにシアターに行ったら満員で断られた。で、別の日に..まぁまぁの入りだった。
どこかのレビューにリース・ウィザースプーンってそれほど魅力を感じない女優…と書いている。というのも“キューティ・ブロンド”のリースからイメージが抜けないからかも知れない。オスカー主演女優賞をゲットした「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道/2005」は確かに素晴らしかったけど…。そして「グッド・ライ~いちばん優しい嘘」同様本作のリースも中々素敵だ。製作にも参加している。

オープニングとラストに流れるサイモンとガーファンクルの“El Condor Pasa (コンドルは飛んで行く)”がナイス。同じくS&Gの“Homeward Bound(早く家に帰りたい)”も流れ、この曲はヒロインの心境を現しているようでニクい。
ポスターにあるエイブラハム・リンカーンの“決して後ろを振り返らない...”がシェリルの心境を語っている様子。
シェリルが一人奮闘している中、道中で出会うグレッグ、フランク、ジョナサンたちとのエピソードをさりげなく挿み良い感じ。
旅のゴールであるオレゴン州の“神の橋”が見えた時のシェリルの爽やかな顔が素敵だ。映画のラストは感動を与えてくれる。
相変わらず邦題がダサ過ぎる。「Wild」クールなんだけど。

TOHOシネマズ・シャンテにて
[PR]
by margot2005 | 2015-09-13 23:07 | MINI THEATER | Trackback(5) | Comments(2)

「ヴィンセントが教えてくれたこと」

「St. Vincent」 2014 USA
a0051234_23581739.jpg

日々、酒とギャンブルに溺れるヴィンセントの家の隣にシングル・マザーのマギーと息子のオリバーが引っ越してくる。CTスキャン技師のマギーは仕事が忙しく、息子の面倒を見る時間があまりない有様。ある日、マギーに頼まれ仕方なしにオリバーの面倒を見ることになったヴィンセントはベビーシッターで金を稼ごうと思いつく…

ヴィンセントに「ダージリン急行/2007」「ゲットスマート/2008」「リミッツ・オブ・コントロール/2009」「私が愛した大統領/2012」「グランド・ブタペスト・ホテル/2013」のビル・マーレイ。
オリバーにジェイデン・リーベラー。
マギーに「デンジャラス・バディ/2013」「泥棒は幸せのはじまり/2013」のメリッサ・マッカーシー。
ダカに「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)/2014」のナオミ・ワッツ。
ブラザー・ジェラティに「カムバック!/2014」のクリス・オダウド。
ズッコに「ブレイブ・ワン/2007」「ハンティング・パーティ/2007」「奇跡のシンフォニー/2007」 「ザ・レッジ -12時の死刑台-/2011」「大統領の執事の涙/2013」「最高の贈りもの/2013」のテレンス・ハワード。
監督、脚本、製作はセオドア・メルフィ。

ドラマを盛り上げるのはひとえに俳優たちの存在…キャラ…演技。ビル・マーレイ、メリッサ・マッカーシー、ナオミ・ワッツ、そしてオリバー役のジェイデン・リーベラーがスゴく良い。
少々変わった趣のウェス・アンダーソン映画常連のビル・マーレイは偏屈で頑固なオヤジを演じれば天下一品。半パンで登壇する“St. Vincent”がナイス。
愛情深い普通の母親役のメリッサ・マッカーシーを見たのは今回初めて。彼女のキャラはいつも過激だから。
ロシアからやって来た“夜の女”ダカを演じるナオミ・ワッツの成りきりぶりには拍手を送りたい。

金欲しさにオリバーのベビーシッターを引き受けたヴィンセントは12歳の少年を酒場や競馬に連れ回し、子供どうしの喧嘩に割り込んで、オリバーが負けると知るや、相手を攻撃する技を伝授する。頑固オヤジのヴィンセントはモラルなどお構いなしに我が道を突き進んでいる。しかし偏屈で頑固な姿は彼の表の顔で、ヴィンセントの本当の顔は認知症の妻を気遣う心優しい夫。
やがてそれを知ったオリバーは、“St. Vincent”として讃えるのだ。
ビル・マーレイって実は苦手。でも本作を見て、憎たらしいけど、ちょっとチャーミングなビル・マーレイが好きになった。

TOHOシネマズ・シャンテにて
[PR]
by margot2005 | 2015-09-11 00:10 | MINI THEATER | Trackback(13) | Comments(2)

「ナイトクローラー」

「Nightcrawler」2014 USA
a0051234_23225417.jpg
a0051234_23223590.jpg
a0051234_23221723.jpg
a0051234_2322815.jpg

L.A.に住むルイスは定職に就かず、盗みで日銭を稼ぐその日暮らしの日々。毎日観葉植物に水をやり、シャツにアイロンをかける。友人も家族もいない男の楽しみはTVとPC。そんなある夜、“ナイトクローラー”と呼ばれる報道パパラッチ、ジョーと遭遇する。悲惨な映像がTVに売れると知ったルイスは盗んだ高級自転車を、カメラと無線傍受器に交換し夜の街に繰り出す。そして警察無線を盗み聞きし、事件現場へ駆けつけたルイスはショッキングな写真を撮影した後、あるTV局に売り込みに行く…

ルイスに「プルーフ・オブ・マイ・ライフ/2005」「ゾディアック/2006」「マイ・ブラザー/2009」「複製された男/2013」のジェイク・ギレンホール。
ニーナに「トーマス・クラウン・アフェアー/1999」「マイティ・ソー/2011」「マイティ・ソー/ダーク・ワールド/2013」のレネ・ルッソ。
リックに「グアンタナモ、僕達が見た真実/2006」「センチュリオン/2010」のリズ・アーメッド。
ジョーに「ヘイヴン/堕ちた楽園/2004」「エージェント・マロリー/2011」「2ガンズ/2013」のビル・パクストン。
監督、脚本は「落下の王国/2006」「ボーン・レガシー/2012」の脚本家ダン・ギルロイ。

ルイスは私利私欲しか考えず、自分がいかに優秀であるかアピールしまくる。そしてディレクターのニーナも彼の才能を認める。
もし被害者の家族がルイスの行動を知ったら訴えるのではないか?と思ったりもした。嘘が上手くて刑事の追求までかわしてしまう。それはこの男の持って生まれた才能だろう。

ルイスが助手に雇ったリックも社会の底辺で生活している男。日銭が欲しいリックはルイスの助手に採用され一安心。夜になると車の助手席で警察無線から聞いた事件現場へとルイスにナビゲートするのだ。ルイスの要求は完璧で、少しでも間違ったナビをすると怒りが返ってくる。
でも見ていてちょっと驚くと言うか、感心したのは…ルイスは冷酷な人間ながらキレて怒りを爆発することはない。それに意外や言葉も丁寧で、汚い言葉は使わず“Thank You!”や“Please!”がすんなりと発せられる。でもそれがこの男のやり方なのかも知れない。それらの言葉は慇懃無礼とも取れるかも知れないし…。
ひたすら自分の欲望を満たすため、ジョーを騙し、ニーナを手玉に取り、リックを丸め込む姿が恐ろしくもあった。

巷で話題になっている本作のシアターはとても混雑していた。ジェイク・ギレンホールってどうもあのギョロ目がダメで好きになれないのだけど、こういったキャラはもう似合い過ぎる。とにかく彼の怪演と衝撃的な映像に118分があっと言う間だった。
過去の人レネ・ルッソとビル・パクストンの出演が良いな。

新宿シネマカリテにて
[PR]
by margot2005 | 2015-09-09 00:34 | MINI THEATER | Trackback(15) | Comments(2)

「ラブ&マーシー 終わらないメロディー」

「Love & Mercy」2014 USA
a0051234_2045353.jpg
a0051234_20452425.jpg
a0051234_2045517.jpg
a0051234_20412560.jpg

60年代、マネージャーを勤める威圧的な父親との確執から始まり、過酷なツアーと、常にトップにいることにプレッシャーを覚えたブライアンはドラッグとアルコールに救いを求め引きこもりの上肥満化して行く…
80年代、すっかり過去の人となっていたブライアンは、ある日車を買いに自動車販売店を訪ねる。
乗ってみた青いキャデラックをいたく気に入った彼は、セールス・ウーマンのメリンダにも心惹かれデートに誘う…

80年代のブライアン・ウィルソンに「ペーパーボーイ 真夏の引力/2012」「大統領の執事の涙/2013」のジョン・キューザック。
60年代のブライアン・ウィルソンに「キング 罪の王/2005」「リトル・ミス・サンシャイン/2006」「ゼア・ウイル・ビー・ブラッド/2007」「ルビー・スパークス/2012」「それでも夜は明ける/2013」のポール・ダノ。
メリンダ・レッドベターに「幸せのセラピー/2007」「ブッシュ/2008」「やさしい嘘と贈り物/2008」「スリーデイズ/2010」「崖っぷちの男/2011」のエリザベス・バンクス。
ユージン・ランディに「幻影師アイゼンハイム/2006」「私がクマにキレた理由(わけ)/2007」「デュプリシティ ~スパイは、スパイに嘘をつく~/2009」「終着駅 トルストイ最後の旅/2009」「それでも夜は明ける/2013」「ウォルト・ディズニーの約束/2013」のポール・ジアマッティ。
マイク・ラブに「ザ・ホスト 美しき侵略者/2013」のジェイク・アベル。
デニス・ウィルソン「フットルース 夢に向かって/2011」のケニー・ウォーマルド。
カール・ウィルソンにブレット・ダヴァーン。
監督、製作は「イントゥ・ザ・ワイルド/2007」「ツリー・オブ・ライフ/2011」「それでも夜は明ける/2013」の製作者ビル・ポーラッド。

ザ・ビーチ・ボーイズもブライアン・ウィルソンももちろん知っている。本作は“ザ・ビーチ・ボーイズ”の伝記ドラマではなく、ブライアン・ウィルソンの栄光と苦悩の半生を描いた人間ドラマ。

映画は見ようかどうしようか?と迷いながら見に行った。全く期待していなかったので見終わってちょっと感動。60年代のあのサウンドを作った天才ミュージシャン、ブライアン・ウィルソンにこのような悲惨な過去があり、彼を支えたメリンダという素晴らしい女性の存在も知った次第。二度と結婚はしないと言いながらメリンダと再婚したブライアンは幸せになれたようだ。

60年代のブライアンと80年代のブライアン...ジョン・キューザックとポール・ダノがブライアン・ウィルソンを演じているということは、二人は似ているのだろうか?そういえばどことなく似てる雰囲気はある。
ドラマの中でポール・ダノも歌っている。あの独特の高音も中々上手い。
カリフォルニアのビーチリゾート、マリブに建つ瀟洒な館にはもちろんプールがあり。リヴィングに置かれたピアノがビーチの砂の上に鎮座している。そして“僕らはサーフィンはやらない。”なんて言っていたのが可笑しかった。

お抱え精神科医ユージン・ランディの異常なる監視とも思える行動や、過剰なまでに処方する薬の数々。ブライアンの屋敷の家政婦が飲みすぎないよう薬を隠していたのには驚いた。やがて金目当てにブライアンに取り憑くユージンは後にメリンダの手によって訴えられ、ブライアンは正気を取り戻すのだった。

映画のタイトルになっているブライアン・ウィルソンの歌う「Love & Mercy」がラストに流れる。
上にも書いたようにメリンダという女性が素晴らしい。80年代のメリンダのファッションもスゴく素敵だし...。演じるエリザベス・バンクスもナイスキャスティング。もちろんブライアン役の二人、ジョン&ポールもナイスだし、ユージン役のポール・ジアマッティも、とにかく配役が素晴らしかった。

角川シネマ有楽町にて
[PR]
by margot2005 | 2015-08-21 22:52 | MINI THEATER | Trackback(1) | Comments(0)