カテゴリ:ドイツ( 63 )

「ありがとう、トニ・エルドマン」

Toni Erdmann2016 ドイツ/オーストリア/スイス/ルーマニア

a0051234_21191876.jpg

ルーマニア、ブカレストのコンサルタント会社に勤めるイネスは仕事一筋のキャリアウーマンでシングル。ある日、悪ふざけが大好きな父がドイツから娘を訪ねてやって来る…


ヴィンフリート/トニ・エルドマンにペーター・ジモニシェック。

イネスにザンドラ・ヒュラー。

ヘンネベルクにミヒャエル・ヴィッテンボルン。

ゲラルロにトーマス・ロイブル。

イネスの秘書アンカにイングリット・ビス。

同僚でボーイフレンドのティムにトリスタン・ピュッター。

同僚のタチアナに「フィレーネのキライなこと/2003」ハーデヴィッフ・ミニス。

同僚のステフに「エンジェル/2007」ルーシー・ラッセル。

監督、脚本、製作はマーレン・アデ。


イネスの父ヴィンフリートがブカレストに現れたのは愛犬が亡くなり喪失感を埋めるためでもあったが、何といっても異国にいる仕事中毒の娘が気がかりだったから…。


ある日、ヴィンフリートはイネスの働く会社の受付で待ち伏せしていた。連絡もなく現れたことに戸惑うイネスをよそに娘のアパートに滞在を決め込む父親。不穏な空気が漂う中数日が過ぎる。しかしようやく帰ってくれたと思いきや、出っ歯の付け歯に変なカツラを被りトニ・エルドマンという名の別人に扮して再びイネスの前に現れる。


イネスが上司のゲラルロと話しているといきなり現れふざけるヴィンフリート。しかしながら神出鬼没の父親にも調子を合わせてその場をあしらうイネスがスゴい!

ちょっとクレージーな父親の娘は自らのバースデイ・パーティをNudeで参加すること!と決める辺り似た者親子だなと感心しつつ可笑しかった。

上映時間は2時間42分と少々長いが、意外にもダラダラした感じはなかった。でもヴィンフリートが娘のためにしでかす変な?イタズラ…彼の行為にかなり違和感を感じる観客もいるかも知れない。見終わってやはりこれは万人に受ける映画ではないなと思った。


ドイツ人て日本人同様真面目な人間が多いイメージがあるが、映画となると少々趣が違い、奇想天外なコメディが多く作られているような気がする。今年公開された映画では「僕とカミンスキーの旅 /2015」もかなりだったし、ファティ・アキンの「ソウル・キッチン(SOUL KITCHEN/2009」とか「帰ってきたヒトラー/2015」などなど。


ブカレストと言えばニコラエ・チャウシェスクが独裁政治で私腹を肥やし妻と共に贅沢な暮らしをしていた宮殿が有名。今では国民の館と呼ばれ、BSの旅番組で何度も見たことがある。映画の中でも、訪ねて来た父に娘が宮殿見に行く?と言う台詞があった。

イネスが顧客のヘンネベルクの妻を案内するショッピングモールはヨーロッパ最大とか…なぜブカレスト?と思ったけど土地があるからに違いない。


イネスは仕事の時は常に黒のパンツスーツに白のブラウス。しかし遊びとなると彼女のファッションは一変する。メリハリをつけたファッションが素敵だ。

ところでいつも感じるのはドイツ映画を見てあまり美しくないドイツ人女優たちの存在。ヒロインのザンドラ・ヒュラーも間違っても美人とは言えない。ドイツ人で美人女優と言えば絶世の美女“トロイのヘレン”を演じたダイアン・クルーガーと、往年の名女優ロミー・シュナイダー(正確にはウイーン出身)とナスターシャ・キンスキーくらい?

常に仏頂面のイネスを笑わせることに一生懸命のヴィンフリートはエラい!


新宿武蔵野館にて



[PR]
by margot2005 | 2017-07-08 21:34 | ドイツ | Trackback | Comments(0)

「僕とカミンスキーの旅」

Ich und Kaminski…akaMe and Kaminski2015 ドイツ/ベルギー

a0051234_17312505.jpg

スイスの山奥で隠遁生活を送る天才画家マヌエル・カミンスキーはマティスの弟子でピカソの友人。60年代のポップ・アート時代にN.Y.盲目の画家として脚光を浴びたが、突如表舞台から姿を消したため、伝説的な人物となっていた。

一方で31歳の自称美術評論家のゼバスティアン・ツェルナーは金と名声欲しさにカミンスキーのセンセーショナルな伝記を書こうとインタビューを申し込む...


ゼバスティアン・ツェルナーに「二ツ星の料理人/2015」ダニエル・ブリュール。

マヌエル・カミンスキーに「007/カジノ・ロワイヤル/2006」「007/慰めの報酬/2008」「ヴィクトリア女王 世紀の愛/2009」「メランコリア/2011」「007 スペクター/2015」イェスパー・クリステンセン。

ミリアム・カミンスキーに「100歳の少年と12通の手紙/2009」「サンローラン/2014」アミラ・カサール。

カール・ルートヴィヒに「ホーリー・モーターズ/2012」ドニ・ラヴァン。

テレーゼ・レッシングに「永遠のこどもたち/2007」「みんなで一緒に暮らしたら/2011」ジェラルディン・チャップリン。

監督、脚本、製作は「グッバイ、レーニン!/2003」のヴォルフガング・ベッカー。


ある日、ゼバスティアンはスイスの山奥にあるカミンスキーの屋敷を訪問する。彼は傲慢な男で、強引にカミンスキーに取り入ろうとするが娘のミリアムに阻止される。しかしめげない男ゼバスティアンは家政婦に賄賂を渡してカミンスキーの屋敷を物色し始める。やがてカミンスキーを連れ出すため、老人がかつて愛したテレーゼに会わせてやると理由をつけ車で旅に出る。


実在の人物ではないカミンスキーが、ピカソやダリそしてアンディ・ウォーホールと交流があったように描いていて面白い。スクリーンに映し出されるThe Beatlesやモハメド・アリたち有名人との60年代の合成写真はほんもののように映る。ゼバスティアンとその恋人が描かれたアンディ・ウォーホールの絵画があったり、ゼバスティアンが盗み出したカミンスキーの自画像、そしてラスト近くで、カミンスキーの姿を絵に描いてダブらせたり...と全て絵画はFakeながらとても美しくて素晴らしかった。

傲慢な31歳の青年と、一筋縄ではいかない85歳の老人のロード・ムービーは何とも奇想天外で、大人の寓話と書いている記事に納得する


007シリーズでミスター・ホワイト役のイェスパー・クリステンセンが特殊メイクで85歳の老人を演じている。ジェラルディン・チャップリンってまだ70過ぎなのに80代の老婆のようにシワだらけ。あれも特殊メイク?車泥棒カール役で数シーンにしか登場しないドニ・ラヴァンの存在感はさすが。ダニエル・ブリュール傲慢な男が似合う似合う。

関東(都内)では恵比寿でしか上映していないのに、奇想天外な映画だからかGWが終わったからか、上映2週目なのにシアターはガラガラだった(ウイークディの夕方の回)。


恵比寿ガーデンシネマにて



[PR]
by margot2005 | 2017-05-14 19:40 | ドイツ | Trackback(1) | Comments(0)

「ワイルド わたしの中の獣」

「Wild」2016 ドイツ

a0051234_19232426.jpg
a0051234_19233934.jpg
a0051234_19231402.jpg

IT企業で働くアニアにはボーイフレンドも友達もいない。恋に夢中の妹とインターネット電話で話し、寝たきりの祖父の面倒を見ている。アニアの日々は空虚で味気がない。職場と自宅を往復するそんなある日、森の公園でオオカミと出会う...


アニアに「アイヒマンを追え!ナチスがもっとも畏れた男/2016」リリト・シュタンゲンベルク。

上司ボリスに「アイガー北壁/2008」「ミケランジェロの暗号/2010」「ファウスト/2011」「ドッペルゲンガー 凍てつく分身/2014」のゲオルク・フリードリヒ。

妹ジェニーに「さよなら、アドルフ/2012」ザスキア・ローゼンダール。

同僚キムにジルク・ボーデンベンダー。

監督、脚本は「トンネル/2001/出演」のニコレッテ・クレビッツ。



オオカミを彼氏と呼び、マンションを飛び出して荒野にでたアニアは泥水を飲み彼氏に獲ってもらった野ネズミを食べる。あのアニアの姿があまりにもワイルドでかなり引いた。

野生に目覚める女…まぁわかるけど強烈過ぎて見終わってどっと疲れが出たことは間違いない。

本作レイトショーのみで、見る人限られる映画かと思える。私自身見るのを相当迷ったが、今年に入ってから見たい映画があまりないので見に行った次第。そして公開が少ないドイツ映画と言うのが一番の理由。シアターで予告編は見ていなくて、壁に貼ってあるポスターを見たくらい。


しかしながら驚いたのはアニアの執念。一目惚れしたオオカミをゲットするためネットで調べた知識を駆使して捕らえることに成功し、自身の住むマンションに連れ帰り部屋で飼い始める。飼うといっても一目惚れした彼はオオカミであって犬ではないから思ったより大変。部屋を破壊し、至る所に汚物をまき散らすオオカミ。そして“変な音や匂いがする!”と近隣者に騒がれても怯むことなくオオカミと暮すアニア。やがて彼と心を通わすことに成功したアニアは仕事にも行かずどんどん野生に目覚めて行く。


アニアとオオカミとのシーンがとてもリアルだと思って見ていたが、CGとかは使わず生のオオカミを使って撮影したらしい。エンドクレジットでオオカミにも名前がついていたけど誰かが飼育している?


本作は「アイヒマンを追え!ナチスがもっとも畏れた男」以前に鑑賞。少ない出演ながら強烈な印象が残った「アイヒマンを追え!~」のヴィクトリア役のリリト・シュタンゲンベルク。ヴィクトリアは黒髪だったが、本作のアニアはダーティ・ブロンド。

ドイツ国内で最も期待される若手女優の一人であるリリト・シュタンゲンベルクはマジで強烈な個性を放つ女優だ。


シネマカリテにて



[PR]
by margot2005 | 2017-01-22 19:57 | ドイツ | Trackback | Comments(0)

「アイヒマンを追え!ナチスがもっとも畏れた男」

Der Staat gegen Fritz Bauer…akaThe People vs. Fritz Bauer2016 ドイツ

a0051234_23502965.jpg

a0051234_23504553.jpg

1950年代後半の西ドイツ、フランクフルト。検事長フリッツ・バウアーは妻と別居し仕事一筋の生活を送っている。戦後の経済復興が進み、戦争の記憶が風化しようとして行く中、理想主義者のユダヤ人バウアーはナチス戦犯の告発に執念を燃やし続けている。ある日、南米から1通の手紙がバウアーの元へ届く。それには逃亡中のナチス親衛隊中佐アイヒマン潜伏に関する情報が記されていた...


フリッツ・バウアーに「白いリボン/2009」「ゲーテの恋~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~/2010」「23年の沈黙/2010」「コッホ先生と僕らの革命/2011」「パリよ、永遠に/2014」「ヒトラー暗殺、13分の誤算/2015」ブルクハルト・クラウスナー。

カール・アンガーマンに「東ベルリンから来た女/2012」「あの日のように抱きしめて/2014」ロナルト・ツェアフェルト。

ヴィクトリアにリリト・シュタンゲンベルク。

監督、脚本はラース・クラウメ。


アドルフ・アイヒマンを描いた映画と言えば「ハンナ・アーレント/2012」「アイヒマン・ショー/歴史を映した男たち/2015」2本。それぞれにアルゼンチン、ブエノスアイレスでモサドによって拘束された後、イスラエルで裁判にかけられるアイヒマンを描いている。

本作は1950年代の西ドイツ・フランクフルトを舞台に、ナチス戦犯の告発に執念を燃やす検事長フリッツ・バウアーが、ナチス残党による妨害や圧力にさらされながら孤立無援でアドルフ・アイヒマンを追いつめて行く姿を描く。

検事長バウアーの部下カール・アンガーマンは架空のキャラクターで同性愛者。そしてバウアー自身も同じ嗜好の持ち主で、ドラマでは二人の深い友情も語られる。


アドルフ・アイヒマンの罪をドイツ国内で裁きたいと願うバウアーは国家反逆罪に問われかねない危険も顧みず、単身モサド(イスラエル諜報特務庁)に乗り込み極秘情報を提供する。しかし今だ国内に寄生するナチスの残党からの妨害や圧力にさらされ孤立無援の苦しみを強いられる。


1950年代後半を舞台に描かれる「顔のないヒトラーたち/2014」も、ドイツ国民の間でナチスによるユダヤ人虐殺の事実は面倒な歴史として忘れ去られようとしていたことを案じた一人の検事が奔走し、1963年にアウシュヴィッツ裁判が行われることになったいきさつを描いた映画。このドラマを見た時にやはり「ハンナ・アーレント」を思い起こした。

50年代の西ドイツに熱心な検事がいたからこそアイヒマン裁判やアウシュヴィッツ裁判が行われたのだと感心した次第。


ドイツの名優ブルクハルト・クラウスナーが理想主義者のユダヤ人検事長フリッツ・バウアーを好演している。カール役のロナルト・ツェアフェルトも然り、そういえばちょっと太った?

怪しい女/男を演じるリリト・シュタンゲンベルクが強烈な個性を放っている。リリト・シュタンゲンベルク主演で今公開中の「ワイルド わたしの中の獣/2016」も見てきたのでレビューを書こうと思っている。


ヒューマントラストシネマ有楽町にて



[PR]
by margot2005 | 2017-01-21 00:02 | ドイツ | Trackback(2) | Comments(2)

「誰のせいでもない」

「Every Thing Will Be Fine」2015 ドイツ/カナダ/フランス/スウェーデン/ノルウェー

a0051234_22535490.jpg

トマスはカナダ、モントリオール郊外に住む作家。ある冬の夕暮れ、雪道を走っている時丘から突然ソリが滑り降りてくる。慌ててブレーキを踏み車から飛び出す。そこにはうずくまった幼い男の子がいたが幸い怪我はない様子。やがてトマスは男の子を家まで送り届けるが、彼の母親ケイトは、息子クリストファーに“ニコラスは?”と訪ねた後、半狂乱で家を飛び出して行く…


トマスに「オズ はじまりの戦い/2013」「パーフェクト・プラン/2014」のジェームズ・フランコ。

ケイトに「ラブ・トライアングル 秘密/2014」シャルロット・ゲンズブール。

アンに「ミュンヘン/2005」「潜水服は蝶の夢を見る/2007」「隠された日記 母たち、娘たち/2009」「ある神父の希望と絶望の7日間/2014」のマリ=ジョゼ・クローズ。

サラに「アバウト・タイム ~愛おしい時間について~/2013」「スポットライト 世紀のスクープ/2015」レイチェル・マクアダムス。

クリストファーに「インモータルズ -神々の戦い-/2011」のロバート・ネイラー。

トマスの父親に「2012/2009」「小さな命が呼ぶとき/2010」 「パーフェクト・メモリー/2015」のパトリック・ボーショー。

エディターに「フェイク・クライム/2010」「ヘンゼル&グレーテル/2013」のピーター・ストーメア。

監督は「パリ、テキサス/1984」「ベルリン・天使の詩/1987」「アメリカ,家族のいる風景/2005」「Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち/2011」のヴィム・ヴェンダース。


一人の男と3人の女の12年間の物語。

トマスは自己中心で恋人サラとの間に子供はいない。サラは子供を切に望んでいるがトマスは欲しいとは思っていない。彼は小説家として大成することが一番なのだ。サラは常にトマスを気遣うがトマスはそうではなく、別れたいとも思っている。そんな折事故が起こる。

事故はトマスのせいではないものの心に大きな傷ができ、ぎくしゃくしていたサラとの仲は壊れてしまう。やがてトマスは書くことによって自らの責任と向き合おうと考え始める。


出来上がった小説を携えエディターを訪ねるトマス。帰りのエレベーターの中でフランス語の翻訳をしている編集者アンと出会う。

そして事故が忘れられないトマスは、雪も溶けたある日、事故現場に現れクリストファーの母親と再会する。“何しに来たの?”と聞くケイトに”今一度現場を見ておきたかった。”と答えるトマス。そして“何か助けになることがあればいつでも連絡してくれ!”と電話番号を渡して去って行く。


トマスを家に呼び暖炉の火で本を燃やすケイト。ケイトはトマスに“フォークナーは好き?”と聞く。“好きでも嫌いでもない。”と答えるトマス。ケイトは本に夢中になり子供たちが外で遊んでいるのに注意を払わなかった自分を責めている。彼女が暖炉で燃やした本はきっと夢中になって読んでいたフォークナーの本に違いない。


そういえばケイトもアンもシングル・マザー。トマスはおそらくどちらかの女性と結ばれるだろうな?と思っていたが、それはアンだった。

ひょっとしてケイト?なんて思ったけどケイトじゃ出来過ぎだし…。


成長したクリストファーとトマスが対決するシーンが少々不気味。クリストファーがリュックから本を取り出す前のトマスの表情は固まっていた。私自身もひょっとして銃が出てくる...なんて妄想にとらわれた。

留守中邸宅に忍びこみ破廉恥な行いをしたクリストファーを許すトマス。そしてそれに繋がる大ラス...

トマスの笑顔がタイトルの“全てうまくいくさ/何も問題はない”を表現していてとても素敵なエンディングだった。


とにかくこのようなセンシティヴな役柄のジェームズ・フランコは初めて見た。

シャルロット・ゲンズブール、マリ=ジョゼ・クローズ、レイチェル・マクアダムスと3人の女優がそれぞれに光っている。ジェームズ・フランコはもちろん素晴らしい。

2Dで鑑賞。3Dにする必要があったとは思えないけど…。


ヒューマントラストシネマ渋谷にて



[PR]
by margot2005 | 2016-11-15 23:56 | ドイツ | Trackback | Comments(0)

「帰ってきたヒトラー」

「Er ist wieder da」…aka「Look Who's Back」2015 ドイツ
a0051234_0461446.jpg

1945年に自殺したはずのアドルフ・ヒトラーが2014年のベルリンの街に現れる。キオスクの店主からヒトラーそっくりの人物がいるという話を聞いたファビアン・ザヴァツキは首を言い渡されたばかりのTV番組のフリーランスのディレクター。ザヴァツキは元上司であるTVディレクター、クリストフ・ゼンゼンブリンクを訪ね、アドルフ・ヒトラーのそっくりさんを物まね芸人として売り出そうと持ちかける...

アドルフ・ヒトラーにオリヴァー・マスッチ。
ファビアン・ザヴァツキにファビアン・ブッシュ。
クリストフ・ゼンゼンブリンクにクリストフ・マリア・ヘルプスト。
カッチャ・ベリーニにカッチャ・リーマン。
クロマイヤー嬢にフランツィスカ・ヴルフ。
監督、脚本はダーヴィト・ヴネント。

風刺の効いたブラック・コメディはティムール・ヴェルメシュが2012年に発表した風刺小説で、ドイツではベストセラーになったそう。

TVに物まね芸人として登場したアドルフ・ヒトラーのそっくりさんは瞬く間に視聴者を虜にしてしまう。
ドイツの現首相メルケルをデブのおばさん呼ばわりしたり、若者は役立たずばかりだ!と言い放ち、自らのプロパガンダを力説するヒトラーのそっくりさん。しかし彼を一目見ようとブランデンブルク門には人だかりができる。そう彼の人気はうなぎ登りに上昇していく!

TV局に勤めるクロマイヤー嬢の祖母がユダヤ人で、彼女以外の家族は全てナチスによって虐殺されていた。そんな彼女はヒトラーを一目見て、“彼は物まね芸人なんかじゃない!”と激怒するシーンがあり興味深い。

ファビアン・ザヴァツキは1945年に自殺したヒトラーが、正にその場所から現れたことを知り、2014年のベルリンの街に本当にタイムスリップしたと確信する。しかし誰も彼の話を信じず精神を病む病院に隔離されてしまう、あのオチは強烈だった。
相反してヒトラーを利用して大もうけに成功した元TV製作会社副社長カッチャ・ベリーニが、ヒトラーと共にオープンカーに乗ってベルリンの壁の側を悠然と走るラスト・シーンは圧倒的。

こんな映画作って良いのか?と思ったりもしたが、ヒトラーをちゃかした「わが教え子、ヒトラー/2007」というブラック・コメディもあるくらいだから、ドイツ人の懐の深さには脱帽する。
アドルフ・ヒトラーを演じた俳優オリヴァー・マスッチの素顔はヒトラーに似てないらしいが、身振りや話し方はかなりイケてる。

TOHOシネマズ・シャンテにて
[PR]
by margot2005 | 2016-07-14 01:02 | ドイツ | Trackback(3) | Comments(2)

「君がくれたグッドライフ」

「Hin und weg」…aka「Tour de Force」2014 ドイツ
a0051234_052131.jpg

ALS(筋萎縮性側索硬化症)を宣告された男性が、仲間と共に自転車でベルギーを目指すロード・ムービー。

ハンネスに「ヴィンセントは海へ行きたい/2010」のフロリアン・デヴィッド・フィッツ。
キキにユリア・コーシッツ。
ミヒャエルに「THE WAVE ウェイヴ/2008」「ドッペルゲンガー 凍てつく分/2014」のユルゲン・フォーゲル。
フィンに「バーダー・マインホフ 理想の果てに/2008」「ゲーテの恋~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~」「詩人、愛の告白/2012」のフォルカー・ブルッフ。
ドミに「ヴィンセントは海へ行きたい」のヨハネス・アルマイヤー。
マライケにヴィクトリア・マイヤー。
ザビーネに「ゲーテの恋~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~/2010」「バチカンで逢いましょう/2012」のミリアム・シュタイン。
イレーネにハンネローレ・エルスナー。
監督はクリスティアン・ツバート。

フランクフルトに住むハンネスとキキ夫婦は、仲間との毎年恒例の自転車旅行の行き先をベルギーに決めるが、仲間たちは見所のないベルギーに不満を漏らす。しかし夫婦がベルギーを選んだのには重大なる目的があった。
ハンネスとキキ、弟のフィンに友人のミヒャエル、そしてドミとマライケ夫婦が集合し自転車の旅は始まるのだった。

旅の途中ハンネスの実家に寄ることになる。夕食後、母親のイレーネも加わり、ハンネスは自らがALSに冒されていていることを告白する。実はハンネスの父親もALSで亡くなっていた。そして、その時の家族の苦労を知っているからこそ、介護を受ける前に尊厳死を選んだと宣言する。やがてフィンは呆然となって席を立ち、友人たちもショックで言葉を失ってしまう。

告白の翌朝、母親の車でベルギーへ向かうと告げる間もなく、仲間は自転車に乗って出かける準備をしていた。しかしフィンの姿が見えずハンネスは気がかりでならない。やがて追いついてくる姿を見て彼の胸に熱いものがよぎる。
旅の途中ミヒャエルが偶然出会ったザビーネを仲間に加える辺りはドイツ人(ヨーロッパ人)らしい。さすがに最終目的地までは行かなかったけど...。

ベネディクト・カンバーバッチの「僕が星になるまえに/2010」と、フランス映画「母の身終い/2012」を合わせたかのようなドラマは、見終わってやはり“尊厳死”について考えさせられた。
「母の身終い」は尊厳死を問う辛口ドラマだったが、本作は和やかなシーンが多く描かれている。あのように愛する人に囲まれて死んで行く人は幸せに違いない。
最後の、最後に“こんなことには耐えられない!”と言う妻のキキ。そして尊厳死を選んだハンネスの“自分はまだ36歳なのに…”という台詞が胸に迫る。

テーマは重くて苦しいが、バックに流れる音楽が賑やかで、仲間がふざけるシーンもいっぱいあって悲しいドラマがちょっと和らぐようにも思えた。

ハンネスを演じたフロリアン・デヴィッド・フィッツはwowowで見た「ヴィンセントは海へ行きたい」でも病気の役だった。精神的な病ではあったが…その時にちょっと気になったドイツ人俳優。
ミヒャエル役のユルゲン・フォーゲルがいいな。

ヒューマントラストシネマズ有楽町にて
[PR]
by margot2005 | 2016-06-07 00:25 | ドイツ | Trackback(1) | Comments(0)

「消えた声が、その名を呼ぶ」

「The Cut」2014 ドイツ/フランス/イタリア/ロシア/ポーランド/カナダ/トルコ/ヨルダン
a0051234_2043481.jpg

a0051234_2033448.jpg

a0051234_2042595.jpg

a0051234_204813.jpg

a0051234_2041765.jpg

a0051234_2035814.jpg

a0051234_2035076.jpg

1915年オスマン・トルコのマルディン。アルメニア人の鍛冶職人ナザレットは美しい妻ラケルと可愛い双子の娘たちと愛に満ちあふれた日々を送っている。キリスト教徒である彼は教会で祈りを捧げる善き人。しかしある夜、いきなり押し掛けてきた憲兵に、同居していた兄弟と一緒に強制連行されてしまう。
以後ナザレットは強制連行された男たちと共に灼熱の砂漠の中、毎日奴隷のように働かされる。ある日、ナザレットはアルメニア人の老人、女性、そして子供たちが疲れ果てた姿で列をなし歩く姿を目の当たりにする。ぐずぐずする者に容赦なく馬上からムチをふるう憲兵。彼らはどこへ向かっているのか?行き先には何が待ち受けているのだろうか?と自らも不安になる。やがてナザレットたちは手足を縄でつながれ行進させられ行き着いた所は谷底だった。そしてアルメニア人の男たちに処刑が言い渡される...

ナザレット・マヌギアンに「予言者/2009」「第九軍団のワシ/2010」「ある過去の行方/2013」「サンバ/2014」のタハール・ラヒム。
ナザレットの妻ラケルにヒンディ・ザーラ。
ナザレットの親友クリコルに「007/カジノ・ロワイヤル/2006」「WEAPONS/シークレット・ディフェンス/2008」「ゼロ・ダーク・サーティ/2012」のシモン・アブカリアン。
ナザレットを助ける石鹸工場のオーナー、オマル・ナスレディンに「シリアの花嫁/2004」「ミュンヘン/2005」のマクラム・フーリ。
ナザレットのアメリカの親戚ナカシアンに「96時間/リベンジ/2012」「エクソダス:神と王/2014」のケヴォルク・マリキャン。
ナカシアン夫人に「アララトの聖母/2002」のアルシネ・カンジアン。
孤児院院長に「未来を生きる君たちへ/2010」「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮/2012」「愛さえあれば/2012」「ピエロがお前を嘲笑う/2014」のトリーヌ・ディルホム。
縫製工場のピーター・エデルマンに「ゲーテの恋~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~/2010」「ガーディアン/2012」のモーリッツ・ブライブトロイ。
監督、脚本、製作は「太陽に恋して/2000」「愛より強く/2004」「そして、私たちは愛に帰る/2007」「ニューヨーク、アイラヴユー/2008」「ソウル・キッチン(SOUL KITCHEN)/2009」のファティ・アキン。

ファティ・アキン監督、タハール・ラヒム主演で楽しみにしていた一作。
鑑賞したのは昨年12月末。今年一番のレビューにしたかった一作でもある。
本作を見てすぐにイタリア映画祭で見た「ひばり農園/2007」を思い出した。第一次世界大戦下のトルコに住むアルメニア人家族を描くことで始まるドラマは「ひばり農園」と全く同じ。しかし本作はトルコにおけるアルメニア人虐殺が本筋ではなく、一人のアルメニア人の家族探しの旅が大きなテーマとなっていて、トルコの砂漠からレバノン、キューバ、フロリダ、そしてノースダコタへと続く主人公の過酷な旅のエンディングに感動する。
ドラマの中、娘探しをするナザレットがチャーリー・チャプリンのサイレント映画「The Kid/キッド/1921」を見て涙を流すシーンにも心打たれた。
「そして、私たちは愛に帰る」は“愛と死”をテーマに描いた素晴らしいヒューマン・ドラマだったが、本作でもやはり“愛と死”が描かれる。
ファティ・アキンって「ソウル・キッチン(SOUL KITCHEN)」のようなふざけた映画を作るかと思えば、「そして、私たちは愛に帰る」や本作のような超真面目な映画も作る...やっぱり彼は鬼才なのか?!

ナザレットを演じるタハール・ラヒムはほぼ全編に出演し大熱演している。
フランス映画祭2010で見た「予言者」の主人公マリックの面影はもはやなく、多種多様な役柄が似合う俳優だ。wowowで見たジル・ルルーシュと共演のサスペンス「ジブラルタルの罠/2013」ではフランス税関の捜査官役でとても似合っていたのを思い出す。「サンバ」はもちろん最高だったし、タハールは素晴らしいフランス人俳優。
レア・セドゥと共演のロマンス・ドラマ「グランド・セントラル/2013」が見てみたい。

モーリッツ・ブライブトロイは「ひばり農園」でトルコ軍兵士役で出演している。クレジットにしっかりと入っているモーリッツの出演はワンシーンのみ、それもロング・ショットで…。トリーヌ・ディルホムの出演も少ない。
エンドクレジットでファティ・アキン監督が敬愛するマーティン・スコセッシ監督に本作を捧げている。
邦題はかなり陳腐。原タイトル「The Cut」は主人公が鍛冶職人ということもあり意味深い。

角川シネマ有楽町にて
[PR]
by margot2005 | 2016-01-07 23:00 | ドイツ | Trackback(5) | Comments(0)

「23年の沈黙」

「Das letzte Schweigen」…aka「The Sielende」2010 ドイツ
a0051234_0254254.jpg

ドイツの田舎町。ある日、13歳の少女が疾走し、後に死体となって発見されるが事件は迷宮入りしてしまう。そして23年後、以前と全く同じ麦畑で一人の少女が疾走する事件が起きる…

ピアに「ある愛の風景/2004」「未来を生きる君たちへ/2010」「真夜中のゆりかご/2014」のウルリク・トムセン。
ティモに「es [エス]/2002」「SOUL KITCHENソウル・キッチン/2009」「ヒンデンブルグ 第三帝国の陰謀/2001」「ピエロがお前を嘲笑う/2014」のヴォータン・ヴィルケ・メーリング。
エレナに「グッバイ、レーニン!/2003」「陽だまりハウスでマラソンを/2013」のカトリーン・ザース。
ダーヴィトに「バーダー・マインホフ 理想の果てに/2008」「血の伯爵夫人/2009」のゼバスティアン・ブロンベルク。
クリシャンに「白いリボン/2009」「ゲーテの恋~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~/2010」「コッホ先生と僕らの革命/2011」「パリよ、永遠に/2014」「ヒトラー暗殺、13分の誤算/2015」のブルクハルト・クラウスナー。
監督、脚本は「ピエロがお前を嘲笑う/2014」のバラン・ボー・オダー。

23年前に起きた事件は未解決に終わり、その事件のせいで妻と別れることになった元警官のクリシャン。一方で、警官のダーヴィトは妻を亡くしたばかりで情緒不安定に陥っている。クリシャンは今回起きた事件は23年前と同じ犯人だと考え独自に捜査を開始する。

夫とも別れ一人で暮らすエレナは23年前の事件で亡くなった少女の母親。とても酷似した事件が起き戸惑いを隠せない。そんなある日、クリシャンが訪ねて来る。やがて共に配偶者がいない二人は急接近して行く。

成功した建築家のティモは妻子に囲まれ幸せな日々を送っている。そんなある日、麦畑で疾走した少女の事件がTVから流れるのを見て愕然となる。彼は大学生の時にピアと言う一風変わった男と出会い親交を深めていた。そして二人は人には言えない共通の性癖を持っていた。やがてティモは名前を変え、過去を完全に封印して今の生活を得る。妻には知られてはならない性癖をひたすら隠して生きてきたティモは過去に引き戻され茫然自失に陥る。

過去と現在が何度か行ったり来たりする。ピア役のウルリク・トムセンはヘアー・スタイルを変え老けて見せているが、ティモを演じるヴォータン・ヴィルケ・メーリングの容貌が23年前とあまり変わらなく、ほぼ同じ時代の人間に見えて困った。
ウルリク・トムセンはドイツに移住してきたデンマーク人ピアを演じている。彼は善い人役が多いのでこういった役柄は初めて見たが、癖のあるキャラも似合っている。

クリシャンとエレナの急接近と、妻を亡くしたダーヴィトの滑稽なまでの嘆きぶりが、重いサスペンスの中でちょっと一息つける。
面白いサスペンスだったが映画のラストにすっきりしなかった。原タイトルは“最後の沈黙”で、結末はあれで良いのか?と思ったりもしたが、一番すっきりしなかったのは警官のダーヴィトに違いない。犯人は一人ではないと確信し上司に直訴するが聞き入れてもらえず事件解決と納めてしまったのだから...。

「ピエロがお前を嘲笑う/2014」が大ヒットしているのに多分便乗して1週間限定のレイトショー(だれでもワンコイン500円で鑑賞できる)で公開された(既に上映終了)。映画はDVDで上映なので画質は悪い。

新宿 シネマカリテにて
[PR]
by margot2005 | 2015-10-31 00:49 | ドイツ | Trackback | Comments(0)

「ヒトラー暗殺、13分の誤算」

「Elser」…aka「13 Minutes」2015 ドイツ
a0051234_23271859.jpg
a0051234_23271085.jpg
a0051234_2327358.jpg
a0051234_23265613.jpg

1939年11月8日、ミュンヘン。恒例のミュンヘン一揆記念演説を行っていたアドルフ・ヒトラーは、その日の悪天候によりいつもより早く演説を切り上げる。やがて人々が会場から去った後仕掛けられた時限爆弾が爆発する。それはヒトラーの演説が終わった13分後だった...

ゲオルク・エルザーに「白いリボン/2009」のクリスティアン・フリーデル。
エルザに「コーヒーをめぐる冒険/2012」のカタリーナ・シュットラー。
アルトゥール・ネーベ大佐に「白いリボン」「ゲーテの恋~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~/2010」「コッホ先生と僕らの革命/2011」「パリよ、永遠に/2014」のブルクハルト・クラウスナー。
ハインリヒ・ミュラーに「顔のないヒトラーたち/2014」のヨハン・フォン・ビューロー。
監督は「es [エス]/2001」「ヒトラー ~最期の12日間~/2004」「ダイアナ/2013」のオリヴァー・ヒルシュビーゲル。

家具職人ゲオルク・エルザーはスパイなどではなくたった一人でヒトラー暗殺を実行した。自身の暗殺を知ったヒトラーは容疑者に対し徹底的な尋問を命じる。命を受けたナチスの親衛隊ネーベとゲシュタポ局長ミュラーは、“暗殺の背後に誰がいる?”と問いつめエルザー単独犯を決して信じようとしない。やがて尋問は拷問に至るがエルザーの答えは変わらない。いや変えられないのだ。単独犯なのだから…。口を割らないエルザーに業を煮やしたゲシュタポはエルザーの恋人エルザを連行してくる。

ドラマは過去に戻る…美しい湖のほとりで友人たちと音楽やダンスに興じるゲオルク・エルザー。ゲオルクは音楽を愛し、平和を愛する家具職人。ある夜、酒場で人妻エルザと出会い魅了される。エルザは暴力をふるう夫に悩まされているが子供を持つ身で別れることもできない。しかし互いに惹かれ合う二人は逢瀬を重ねて行く。
一方でナチスに対する不満を募らせるゲオルクは、ユダヤ人の友人が連行され過酷な労働を強いられていることを知りますますナチスに対して反感を抱くようになる。そこで彼は行動にでるのだ。
たった一人で組み立てた時限爆弾を森に持ち込み爆発の実験を行う。ゲシュタポも認めたように彼の作った時限爆弾はかなりの優れもの。職人のゲオルクは器用な人だったに違いない。巧妙に計画をたて実行に移したものの爆発時間がズレさぞかし悔しかったことだろう。

拷問のシーンなどとてもリアルで目を背けるシーンが多くちょっとツライ映画。でも又一つナチスが起こした悲惨な史実を知った。
原タイトルは主人公の名前。エンディングにゲオルク・エルザー本人の写真が登場する。
反ヒトラーに転じたネーベが殺されてもエルザーは殺されず、ナチスの収容所で生かされたまま1945年4月9日、ヒトラーの死の少し前に処刑された。
エンディングにゲオルク・エルザーの私生活はフィクションであると記される。そう確かに彼の私生活はドラマティックだった。

BSの旅番組で見たヒトラー演説の場所として有名なミュンヘンのビアホール“ホフブロイハウス”。そこで撮影されたのだろうか?あのシーンはスゴく臨場感があった。
トム・クルーズ主演の「ワルキューレ/2008」でもアドルフ・ヒトラー暗殺が描かれている。ヒトラー暗殺は40回以上行われたにも関わらず一度も成功しなかったと言う。暗殺においてはヒトラーはとてつもない強運の持ち主だったに違いない。

TOHOシネマズシャンテにて
[PR]
by margot2005 | 2015-10-26 23:33 | ドイツ | Trackback(5) | Comments(0)