カテゴリ:イタリア( 60 )

「ドン・ジョヴァンニ 天才劇作家とモーツァルトの出会い」

「Io,Don Giovanni」2009 イタリア/スペイン
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ロレンツォ・ダ・ポンテに「輝ける女たち/2006」「ストーン・カウンシル/2006」のロレンツォ・バルドゥッチ。
アマデウス・モーツァルトにリノ・グアンチャーレ。
アンネッタにエミリア・ヴェルジネッリ。
ジャコモ・カサノヴァにトビアス・モレッティ。
ディーヴァ、アドリアーナ・フェラレーゼ(ドンナ・エルヴィラ)にオペラ・シンガーのケテワン・ケモクリーゼ。
アントニオ・サリエリにエンニオ・ファンタスティキーニ。
監督、脚本は「カルメン/1983」「サロメ/2002」「イベリア 魂のフラメンコ/2005」のカルロス・ラウラ。
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18世紀のウイーン。神父となったロレンツォ・ダ・ポンテは放蕩生活に明け暮れるが、後にヴェネチアを追われウイーンに渡る。そこで彼はモーツァルトと運命の出会いをする…
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ヴィヴァルディの“四季”<夏>と共に始まるオープニング。
オペラ“ドン・ジョヴァンニ”は哀しいかな観たことがない。
オペラの台本を書いたポンテが主人公ドン・ジョヴァンニ(ドン・ファン)と重なる。ヨーロッパ諸国で女性たちを次から次へと愛人にした男の物語がスゴく面白そう。機会があれば是非観てみたい!このオペラ!
映画ではドン・ジョヴァンニとロレンツォ・ダ・ポンテをダブらせ、アンネッタへの燃える恋心も同時に描いている。

ユダヤの家系に生まれた少年エマヌエーレは改宗しキリスト教徒となりロレンツォ・ダ・ポンテと名乗るようになる。彼は後に聖職者となるが放蕩を繰り返した罪でヴェネチアを追われてしまう。1781年、新天地を求めウイーンにやって来たポンテは友人カサノヴァの紹介でサリエリを訪ねる。
クラシックにはスーパー級に疎いのでなぜモーツァルトがイタリア語のオペラを作ったのか?不思議だったが謎が解けた。サリエリの紹介でオーストリア皇帝ヨーゼフ二世に引き合わされたポンテはモーツァルトに会い、彼と共に“フィガロの結婚”“ドン・ジョヴァンニ”を作り上げる。
モーツァルトは“ドン・ジョヴァンニ”の初演4年後に35歳で亡くなるが、ポンテは結婚後子供をもうけ、ヨーロッパからアメリカに渡り、ニューヨークにて89歳で亡くなっている。

「アマデウス/1984」を観てモーツァルトのライバルであるサリエリのことを詳しくを知った。そしてポンテがあのカサノヴァの友人だったことをこの映画は知らせてくれる。
“ドン・ジョヴァンニ”の執筆に関してはカサノヴァも協力を惜しまなかったようだ。
オペラを観る機会などないに等しい。シアターの大画面でしばしオペラの世界に浸れ至福の時を味わった。
ヨーロッパ時代物大好き人間にはツボ映画。一つ難点をあげればポンテ役のロレンツォ・バルドゥッチ、彼は美青年だが、好青年に見えてしまって放蕩ものの女たらしには決して見えなかったのが悔やまれる。
ミロス・フォアマンの「アマデウス」がとても、とても見たくなった。
銀座テアトルシネマにて
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by margot2005 | 2010-04-21 00:00 | イタリア | Trackback(4) | Comments(0)

「ポー川のひかり」

a0051234_1112424.jpg「Cento chiodi」...aka「One Hundred Nails 」2006 イタリア

教授に「アレキサンダー/2004」のラズ・デガン。
パン屋の娘ゼリンダにルーナ・ベンダン。
監督、脚本に「明日へのチケット/2005」のエルマンノ・オルミ。
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イタリア、ボローニャ。ある日、ボローニャ大学で太い釘に打ち抜かれた、まるで磔刑のような古文書が大量に発見される。警察が呼ばれ学内は騒然となる。犯人は誰?なぜこのような事をしでかしたのだろう?
一方で若くして地位と名誉を得たボローニャ大学の哲学教授はポー川へと車を走らせる。乗って来た車や上着を捨て川沿いで見つけた廃屋に住み始める。やがてパン屋の娘ゼリンダと出会い、その風貌から村人たちに“キリストさん”と呼ばれるようになる...

原タイトルは“百本の釘”。イタリア映画祭2008で上映された。
とても哲学的で宗教色の濃い作品。どう見ても一般ピープルに受け入れられる映画ではない。岩波で公開される岩波らしい映画。平日の最終回シスターが数人観に来ていた。シアターでシスターに遭遇するなんてホント珍しくエルマンノ・オルミの“百本の釘”ならではと思った。
邦題の“ポー川のひかり”もとても宗教(キリスト教)的に響く。
イタリア映画に良く登場するポー川沿いの風景は美しく、そこに生きる人々が助け合って暮らす姿には共感する。しかしながら無宗教であり、悟れない人間にとっては少々違和感のある物語。
頭脳明晰で若くてハンサムな大学教授は二度とこの地に現れなかったというラスト...なぜ彼は戻らなかったのだろう?ゼリンダと同様戻るとばかり想像していたが...しかし“隣人を愛せよ”で戻りハッピー・エンディングじゃこの監督の作品にふさわしくない。
主人公のラズ・デガン。アレッシオ・ボーニ似のイケメンだがイタリアンっぽくないと終始感じていた。やはりでイスラエル出身の元モデル。N.Y.のアクターズ・スタジオで学んだ彼はスゴくsexyでゴージャス。
ラズ・デガンはコリン・ファレルの「アレキサンダー」に出演している。DVDがあるので“ダリウス王”を演じた彼を見てみたい。
エルマンノ・オルミ作品は「明日へのチケット」しか観ていない。映画解説によるとオルミ作品では「明日へのチケット」が一番分りやすいとコメントしてある。確かに「明日へのチケット」は気楽に観れる映画だった。「明日へのチケット」を観た後にDVDで「木靴の樹 /1978」に挑戦したが途中で挫折。今一度見る機会があれば挫折しないで見ようと思う。
神保町 岩波ホールにて...
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by margot2005 | 2009-08-09 01:52 | イタリア | Trackback(2) | Comments(0)

「湖のほとりで」

「La ragazza del lago 」...aka「The Girl by the Lake 」2007 イタリア
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サンツィオ刑事に「イル・ディーヴォ/2008」のトニ・セルヴィッロ。
キアラ・カナーリに「あるいは裏切りという名の犬/2004」「私たちの家で(愛と欲望 ミラノの霧の中で)/2006」 のヴァレリア・ゴリノ。
コッラード・カナーリに「輝ける青春/2003」のファブリツィオ・ジフーニ。
サンツィオ刑事の妻に「イル・ディーヴォ 」のアンナ・ボナイウート。
マリオにフランコ・ラヴェラ。
マリオの父に「N-私とナポレオン(ナポレオンの愛人)/2006」 のオメロ・アントヌッティ。
アンナ・ナダルにアレッシア・ピオヴァン。
アンナの父ダヴィテ・ナダルにマルコ・バリアーニ。
アンナのボーイフレンド、ロベルトにデニス・ファゾーロ。
監督はアンドレア・モライヨーリ。
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北イタリアの小さな村。ある日、村の少女アンナの他殺体が湖のほとりで発見される。遺体には争った跡がなく、顔見知りの犯行と断定される。第一発見者のマリオ親子、アンナのボーイフレンド、ロベルト、そしてアンナがベイビー・シッターをしていたカナーリ夫婦。それぞれに悩みを抱える彼らを事情聴取するサンツィオ刑事。彼自身もまた若年性アルツハーマーに冒される妻を抱え、娘とはぎくしゃくする日々を送っていた...
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サスペンスなので誰が犯人なのか?気になるが、この物語は謎解きではなく、親子の愛憎を深く描いたヒューマン・ドラマ。
イタリア映画祭2008で公開された作品で、今年初、シアターで観る映画祭以外のイタリア映画。イタリア映画ってほんとに公開されなくなってしまった。
舞台となった北イタリアの景色は美しく、“世界で一番美しい死体”なんて言われた“ツイン・ピークス”のローラ・パーマーのように湖に横たわるアンナは美しい。
刑事役のトニ・セルヴィッロは「イル・ディーヴォ」のキャラとは全く違う人間を演じているが別人状態でびっくり。トニ・セルヴィッロ&アンナ・ボナイウートは「イル・ディーヴォ」でも夫婦役だった。「イル・ディーヴォ」では二人共老けメイクがスゴかった。
今年5月のイタリア映画祭で予告を観て以来楽しみにしていた作品。もう少々盛り上がりがあっても良いかと感じた静かなサスペンス・ドラマで、悩みを抱えた親子オンパレードの物語。
一人やるせない表情で若年性アルツハーマーの妻を見舞うサンツィオ。そしてラスト、娘を伴って妻を訪ねるシーンは感動的。
ウイーク・デイなら決して満員になどならないイタリア映画も、三連休の中日、午後の回も、観る事が出来た夕方の回も満員札止めだった。多分ラストも同じだったと想像する。
銀座テアトル・シネマにて...
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by margot2005 | 2009-07-22 00:23 | イタリア | Trackback(10) | Comments(0)

「ぜんぶ、フィデルのせい」

a0051234_23501094.jpg「 La Faute à Fidel!」...aka「Blame It on Fidel! 」 2006 イタリア/フランス
ある日突然共産主義に目覚めた両親。彼らの姿を娘アンナの目から見つめたヒューマン・ドラマ。
アンナ役にニナ・ケルヴェル。
ママ マリーに「パリの確率」「恋は足手まとい/2005」のジュリー・ドパルデュー。
パパ フェルナンドに「息子の部屋/2001」のステファノ・アコルシ。
監督、脚本はジュリー・ガヴラス。
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1970年、パリ。スペイン貴族出身で弁護士のフェルナンド(アコルシ)と、マリー・クレールの記者マリー(ドパルデュー)は、娘アンナ(ケルヴェル)、息子フランソワ(バンジャマン・フイエ)と平和な日々を過ごしている。アンナはカトリック・スクールに通うお嬢様で、一家は庭付きの広い家に暮らしている。しかしスペインでフランコ独裁政権を相手に反政府運動を行っていたフェルナンドの伯父が亡くなる。その事をきっかけに、フェルナンドとマリーは共産主義に目覚め始める。それは=質素と、倹約で、広い家を捨て、家族は狭いアパルトマンへと引っ越すことになる。父フェルナンドの命により大好きな宗教の時間にも参加出来なくなってしまいふくれるアンナ。そして新しいアパルトマンにはヒゲヅラの男たちが夜な夜な集まりディスカッションの日々。余りにも変化した生活。アンナは両親に怒りをぶつけ始める...
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最初アンナに“ぜんぶ、フィデルのせい”と吹き込んだのはカストロ嫌いのギリシャ人家政婦。そして訳も解らずフィデルのせいにしてしまったアンナが可愛い。
アンナ役のニナ・ケルヴェルは終始膨れっ面で、笑顔は殆どなし。スゴイ勢いで喋りまくる姿には関心する。将来大物女優になりそう。
主演のニナちゃんあっての映画だと断言したい。
ある日突然、質素、倹約の生活に目覚め、同じ志を持つ人々と団結し始める両親。お嬢様として育った娘はカトリック・スクールでも変な?発言をし、友人も去っていってしまう。
それは9才の女の子にとって凄まじいショックな出来事だと感じるが、その姿を、ちょっとコメディ・タッチを入れながら上手く描いてあって面白い。
ママ役のジェラール・ドパルデューの娘ジュリーも素敵な女優で好きである。
パパ役のステファノ・アコルシはイタリア出身のイケメンでコレまたナイスな俳優。パパ役が実に似合っている。
一番下の写真はキューバの国家元首フィデル・カストロ。映画のチラシを手にしているが、この映画ご覧になったのだろうか?気になる...
東京は恵比寿のガーデン・シネマのみで上映。駅からひたすら歩くこの映画館は絶対観たい!と思う映画以外絶対観に行かない。年に1回行くか、行かないかのシアター。前回「マッチ・ポイント」を観た記憶がある。
寒空の最終回...昨年の秋から予告を観て観たい!と思っていた作品...やはり観に行って良かった。
最近、最終上映に映画を観る機会が圧倒的だが、最終回ってやはり空いていて狙い目かも?
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by margot2005 | 2008-01-31 00:11 | イタリア | Trackback(15) | Comments(9)

「マリア・カラス 最後の恋」

a0051234_20343110.jpg「Callas e Onassis」2005 イタリア/フランス
20世紀最高のディーヴァ マリア・カラスと、20世紀最大の海運王アリストテレス・オナシスの恋物語。
マリア・カラスにイタリアンのルイーザ・ラニエリ。アリストテレス・オナシス役はフランス人のジェラール・ダルモン。
ジョルジオ・カピターニが監督したTV映画。
台詞はイタリア語。

イタリア、ミラノで行われたオーディションに現れたマリア・カラス。審査員たちは、太った上、ステージでは見栄えしなさそうなカラスに最初は冷たい目を向けていたが、オーディションのステージで歌い終えたカラスに彼らは絶大なる拍手を送る。それほどカラスの歌は素晴らしかった。
後に夫となる実業家のバティスタ・メネギーニ(アウグスト・ズッキ)の目に留まり、カラスはディーヴァとなる。
ある日夫と共に、海運王アリストテレス・オナシスの豪華クルージングに招待され、互いに配偶者がありながら、やがて二人は恋に落ちて行く...
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映画を観終わって、ファニー・アルダンが晩年のマリア・カラスを演じた「永遠のマリア・カラス/2002」を思い出したが、アルダンの“マリア・カラス”の方が良かった気がする。
この作品を愛でるとしたら、あの時代(50〜60年代)、彼ら(セレヴ)のファッションやそれぞれの館、そして調度品...
マリア・カラス物語なのに、歌うシーンが余りにも少ない。彼女が拍手喝采を浴びる舞台が数回登場するだけ。もちろん中途半端なステージで、カラスのオペラ狙いで観に行った人は少々不満が残るかも知れない。
それにしてもオナシス所有のボート“クリスティーナ号”は、個人の船というより、客船といった方が似合う。それほどDekai!!
“クリスティーナ号”でモンテカルロを出発した後、ギリシャ、イスタンブールと巡る景色は美しい!!
ギリシャ移民でニューヨーク生まれのカラスと、やはりギリシャ移民のオナシスが急速に結ばれて行く過程や、後にJFKの未亡人ジャッキーと結婚する過程は、事実であるにも関わらず少々端折り過ぎで話に真実味がない。
オナシスとの結婚をあれほど熱望したカラスなのに愛人の域を出ず、一度もオナシス夫人と呼ばれる事はなかった。カラスを捨ててジャッキーとの結婚に至ったオナシスの心がとても理解出来ない。
上映シアターのシャンテ・シネは平日の最終回にも関わらず、ガラガラではなく席半分以上は埋まっており、マリア・カラス ファン集合??
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by margot2005 | 2008-01-29 20:45 | イタリア | Trackback(9) | Comments(6)

「向かいの窓」

a0051234_23435991.jpg「La Finestra di fronte/2003」 イタリア/UK/トルコ/ポルトガル
ラヴ・ロマンス&人間ドラマ映画。
ヒロイン ジョヴァンナにジョヴァンナ・メッツォジョルノ。
ジョヴァンナが出会う老人シモーネにマッシモ・ジロッティ。
ジョヴァンナの向かいの家に住む銀行員ロレンツィオに、ダイアン・レインの「トスカーナの休日/2003」でイケメン・イタリアンを演じたラウル・ボヴァ。
監督、脚本はフェルザン・オズペテク。

日本未公開作品だが、2004年度のイタリア映画祭で上映された。
映画はこの作品が遺作となったマッシモ・ジロッティに捧げられている。
昨年の11月にBSで特集していたルキノ・ヴィスコンティ映画。
その時に見た「郵便配達は二度ベルを鳴らす/1942」の主演俳優がマッシモ・ジロッティ。60年前のジロッティさんは滅茶Coolだった!
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ストーリーは1943年(第二次世界大戦中)のローマで始まる。
そして現代(21世紀)のローマ。
フィリッポ(フィリッポ・ニグロ)とジョヴァンナ(メッツォジョノ)は二人の子持ちのすれ違い夫婦。生活のためフィリッポは夜働き、ジョヴァンナは鳥工場でつまらない経理を担当している。
ある夜フィリッポとジョヴァンナはディナーの後、テヴェレ川に架かる橋の上で迷子になった老人(ジロッティ)と出会う。その老人は記憶喪失のようだった。老人を警察で保護してもらおうと思いながら家に連れ帰ってしまうフィリッポ。ジョヴァンナは知らない老人を連れ帰ったフィリッポに怒りを覚える。
しかしその老人はシモーネという名で、子供たちと心を通わせ始める。
一方でジョヴァンナには秘密があった。それは“向かいの窓”に見える素敵な男を盗み見ることだった。
フィリッポは当てにならない。とうとうジョヴァンナがシモーネを伴って警察に向かう。
その途中突然車から降りたシモーネを探すうち“向かいの窓”の男ロレンツィオ(ボヴァ)と出くわす...
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ジョヴァンナとロレンツィオを出会わせたのはまぎれもなくシモーネ。
つまらない仕事に甘んじるのではなく、希望は自身の力でつかみ取る...なんか人生相談&案内のような素敵な映画である。
ロレンツィオ役のラウル・ボヴァ。この作品ではめがねをかけている。どこかで見た、見た、見た...映画が終わる迄思い出せず...あぁやはりダイアン映画の彼だったんだと後で解った。
「トスカーナの休日」はこの作品の後に作られている。
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by margot2005 | 2007-10-15 00:11 | イタリア | Trackback(5) | Comments(8)

試写会にて...「題名のない子守唄」

a0051234_020840.jpg「La Sconosciuta」2006 イタリア
会場でもらったチラシのタイトル...“イタリア・アカデミー賞 主要5部門独占!
母性を宿したすべての女性に贈る衝撃の感動作”
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GWに有楽町で開催されたイタリア映画祭で予告を観て以来、観たいなと思っていたら、運良く試写会のチケットをゲット。虎ノ門のニッショー・ホールで観てきた。
完全なる女性映画だが、カップルもいた。
このような作品男が観てもつまらないと思うが...
監督は「ニュー・シネマ・パラダイス/1989」「みんな元気/1990」「海の上のピアニスト/1999」「マレーナ/2000」のジュゼッペ・トルナトーレ。
上に書いたトルナトーレ作品の中で、マルチェロ・マストロヤンニ主演の「みんな元気」はお勧めである。
主演のイレーナにロシア出身のクセニア・ラパポルト。
アダケル夫人に「パッション/2004」のクラウディア・ジェリー二。
イレーナの弁護士役で 「カイマーノ/2006」のマルゲリータ・ブイが出演している。
音楽はエンリオ・モリコーネ。
原タイトルは「見知らぬ人」。
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北イタリア、トリエステにやって来たウクライナ出身のイレーナ(ラパポルト)。彼女は貴金属商を営む裕福なアダケル家のメイドになる。そしてイレーナはアダケル家の真向かいのアパートに部屋を借り、裏窓から夜な夜なアダケル家を盗み見していた。
暗く、忌まわしい過去を持つイレーナはやがてアダケル家の一人娘テア(クララ・ドッセーナ)に近づいて行く...
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イレーナの過去と現在をかぶらせながらストーリーは展開して行く。最初イレーナの目的は何なのだろうか?と、とても興味深い。中盤近くになってやっとイレーナの目的が解る。
ストーリーを盛り上げるバック・ミュージックが少々強烈な感じもするが、イレーナの凄まじいことこの上ないスゴイ過去を描くにはアレで良いのかな?と観終わって納得。
全体的に暗い、暗いイメージの作品であるが、希望を感じるラストは良かった。
同じ女性(母)として、こんなにまで過酷で強烈な人生を歩まなければならなかったイレーナが哀れでならない。
この映画とにかくスゴイ作品!
主演のクセニア・ラパポルトの演技にはスゴイものがある。
9/15よりシネスイッチ銀座他で上映。
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by margot2005 | 2007-09-05 00:58 | イタリア | Trackback(38) | Comments(14)

「イタリア的、恋愛マニュアル」

タイトルに“イタリア的”とついていたため、てっきり続編の別映画か?なんて妙に勘違いして観に行ったら、イタリア映画祭(2006年度)で観たものと同じ映画...余りにも忙しくって頭が回ってないのか?ボケがきたのか?
で...「恋愛マニュアル/2005」
上レビューを読むと大笑いして、大満足している。
おまけに公開されたら又観てみたいなんて事も書いてある。
だが、しかし二度目はさほど大笑いはしなかった。
こういった作品て観るのは一回に限るなと思った。
イタリア映画祭(2007年度)で観た「わが人生最良の敵/2006」コンビのカルロ・ヴェルドーネ&シルヴィオ・ムッチーニ、そして「カイマーノ/2006」のジャスミン・トリンカ&マルゲリータ・ブイが出演している。
土曜日の夜だというのにシアターやはりガラガラで、コメディ・タッチのイタリア映画って日本人には受けないのかなぁ?と感じる。
シネスイッチ銀座にて...
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by margot2005 | 2007-07-23 02:23 | イタリア | Trackback(16) | Comments(2)

「太陽はひとりぼっち」

a0051234_23542834.jpg「L Éclipse」...aka「Eclipse」1962 イタリア/フランス
監督はイタリアの鬼才ミケランジェロ・アントニオーニ。
ヒロイン、ヴィットリアには、アントニオーニの「情事/1960」「赤い砂漠/1964」のモニカ・ヴィッティ。
「赤い砂漠」は観ている。
ヴィットリアと出会う男ピエロにアラン・ドロン「太陽がいっぱい/1960」「太陽が知っている/168」
タイトル直訳すれば“太陽・月の食”...“失墜、没落”の意味がある。
IMDbによると台詞はイタリア語(ごくわずか英語の台詞あり)とあるが、BSで放映されていたのはフランス語バージョン。白黒映画。
昔の映画は始めにキャスト&スタッフの名前が紹介される。
それと同時に一世を風靡したという有名なテーマが流れる。その後この作品バック・ミュージックはほとんどない。
カンヌ映画祭、審査員特別賞(ミケランジェロ・アントニオーニ)に輝いた作品。
しかし鬼才と呼ばれる監督が作った作品て、凡人には理解出来ないものがある。
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舞台はローマ。ある日、3年越しの恋人リカルド(フランシスコ・ラバル)に別れを告げたヴィットリア(ヴィッティ)は彼のアパルトマンを後にする。“新しい男が出来たのか?”と言うリカルド。“そうではない”と答えるヴィットリア。リカルドのアパルトマンを出たヴィットリアは自身のアパルトマンに向かう。後を追ってくるリカルド...“後で電話をする”と言うリカルド...“電話はしないで!”と答えるヴィットリア。
株にハマっている母親に会いに出かけたヴィットリアは、そこで株式仲買人ピエロ(ドロン)と出会う。その後二人は急接近し結ばれる。“結婚しよう!”と言うピエロに“Oui!”と言えないヴィットリア。
“明日また会おう、明後日も、いや今夜会おう!”と言って別れる二人...
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カンヌ映画祭(2007)にスターのバッジを付けて現れた元スター、アラン・ドロン
“日本人のお気に入りヨーロッパ俳優”というIMDbのコメントあり。確かにうなずける。
彼のファンって日本にはうじゃうじゃいた(過去形)だろうが、私的には好みではない。
彼は美し過ぎてなんか味がない。
歩き方がガニ股ぽくて笑えるのだが...まぁそれも顔でカヴァーは可能かと思える。
逆にヒロインのモニカ...もぅ滅茶素敵!
彼女はイタリアンなのだが、限りなくアンニュイなモードを漂わせて...アントニオーニお気に入りというのもうなずける。
モニカ映画はフランソワーズ・サガンの「スエーデンの城/1962」がお勧め。
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劇中、“テーブルもクロスも本も男も同じ、飽きるのよ!”と言い放つヴィットリアがニクい。
恋人と別れた夜、ヴィットリアが同じアパルトマンに住む、アフリカ、ケニア帰りのマルタの家で、友人のアニタとアフリカン・ダンスに興じるシーンは素敵。
ラスト、いつも二人が待ち合わせる場所...それは建設中のビル(アパルトマン)の前...
そこに現れなかった二人...あのエンディングこそアントニオーニが描きたかった“愛の不毛”なのだろうか?
「情事」「赤い砂漠」の間に作られたこの作品はアントニオーニ愛の不毛3部作とか...
白黒で解りにくいが、“水”のシーンが美しい!
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by margot2005 | 2007-06-02 01:57 | イタリア | Trackback(4) | Comments(10)

「リプリーズ・ゲーム」

a0051234_2151650.jpg「Ripley's Game」2003 イタリア、UK、USA
パトリシア・ハイスミスの「アメリカの友人」が原作。
「リプリー・The Talented Mr. Ripley/1999」の十数年後の物語。
ダーク・ボガート&シャーロット・ランヴリングの「愛の嵐/1973」のイタリアン人女性監督リリアーナ・カヴァーニが作っている。30年の歳月が経つと著名監督もこんな駄作を作るのか?と驚く。
ただし、北イタリア、ベネト州の景色とエンリオ・モリコーネの音楽が美しい!
ドイツ、ベルリンの街も登場する。
トム・リプリーに「危険な関係/1988」のジョン・マルコヴィッチ。
リプリーに利用される額縁職人ジョナサンに「エニグマ/2001」のUK人ダグレー・スコット。ダグレー・スコットは好きな俳優。
リプリーの相棒リーヴスに「ディパーテッド/2006」「こわれゆく世界の中で/2006」のUK俳優レイ・ウインストン。
ジョナサンの妻サラに「 抱擁/2001」のレナ・へディが出演している。
モチ日本未公開で現在DVDとなっている。
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トム・リプリー(マルコヴィッチ)は、北イタリア、ベネト州にある広大な敷地を持つ瀟洒な邸宅に、チエンバロリストの妻ルイーザ(キアラ・カゼッリ)と住んでいる。
美術品のディーラーであるリプリーは、持ち込んだ貴重な素描の売値で画商と口論し、彼のボディガードを殺してしまう。画商が用意していた120万ドルと、売るはずだった素描も奪い逃走する。
奪った金を相棒のリーヴス(ウインストン)に預け、素描も120万ドルの数倍の値段で売り払うことに成功する。
数年後、リプリーの元へリーヴスが突然訪ねて来る。
彼はロシアン・マフィア殺しを依頼して来たのだ。プロの殺し屋ではないと断るリプリー。しかしリプリーはある事を思いつく。
それはある夜、額縁職人ジョナサン(スコット)の家で催されたパーティ。そこでジョナサンから侮辱を受けたリプリー。リヴェンジのためジョナサンに殺しの手伝いをさせようとする。
ジョナサンは白血病を患っており、先は長くない。美しい妻サラ(へディ)と一人息子のため、殺人の報酬5万ドルを受け取る...そしてここに危険な“リプリーのゲーム”が始まろうとしていた。
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監督、脚本リリアーニ・カヴァーニという事でこの作品観たのだが、サスペンスものとしてはとても満足出来ない。景色がきれいなお洒落な映画といったイメージしか残らなかったのだが...ジョン・マルコヴィッチは素晴らしい俳優で、彼の作品は「危険な関係」以来何作も観ている。どの作品でもマルコヴィッチのオーラが感じとれるのだが、これはどうもダメだった。
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by margot2005 | 2007-05-27 23:01 | イタリア | Trackback(1) | Comments(2)