カテゴリ:イタリア( 66 )

「アンネの追憶」

「Mi ricordo Anna Frank」…aka「Memories of Anne Frank」 2009 イタリア

アンネ・フランクにロザベル・ラウレンティ・セラーズ。
オットー・フランクにエミリオ・ソルフリッツィ。
ハネリ・ホスラーにスルディ・パンナ。
ミープにバコニー・チッラ。
監督、脚本は「ムッソリーニと私/1983」のアルベルト・ネグリン。
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原作はアンネの親友ハネリ・ホスラーのインタビューをまとめた、アリソン・レスリー・ゴールドの”もうひとつの『アンネの日記』”。
イタリアで製作されたTVドラマで台詞はイタリア語(上映は英語バージョン)。
“アンネの日記”は少女時代にしか読んでいない。これを機会に今一度読んでみるかと思った。ジョージ・スティーヴンス監督作で、ミリー・パーキンスが主演の「アンネの日記/1959」をTVで見た記憶がある。それも今一度見てみたいものだ。

本作ではアンネが隠れ家で過ごした様子は殆ど描かれない。アンネはオランダ、アムステルダムの小学校時代同じくユダヤ人である少女ハネリと出会う。
数年後、アンネは父親オットーが経営する会社のビルの中の隠れ家に、両親、姉マルゴー、そしてピーター一家と共に身を潜める。ある日、ハネリはアンネに会いたくてオットーの会社を訪ねるが二人が会うことは叶わなかった。去って行く親友ハネリをカーテン越しに見つめるアンネが可哀想でならなかった。
一方でハネリには幼い妹がいたため隠れ家に身を潜めるには無理があった。やがてハネリは幼い妹と父親と共にナチスに捕われてしまう。

“ホロコースト”を描いた映画を観るのは辛い。この作品でもドイツ、ナチスの迫害におびえるユダヤ人の姿を真正面から描いている。結局アンネは収容所で病気のため亡くなり、ハネリは生きのびる。作家になるのが夢だったアンネ。彼女の父親オットーの部下であったミープの存在も忘れてはならない。ナチスに連れ去られた後、アンネの書いた日記を大切に保管し、作家になりたかったアンネの夢に手を貸したのはミープだったに違いない。
そして戦後、ハネリは希望通りイスラエルのエルサレムに渡り結婚し子供とたくさんの孫をもうける。
運命に翻弄された二人の少女アンネとハネリの物語に、いたたまれない気持ちと共に感動も覚えた。

本作なぜに?スバル座で上映?と少々疑ったが、案の定上映館はガラガラだった(平日最終回)。

有楽町スバル座(5/11まで上映)にて
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by margot2005 | 2012-05-03 23:08 | イタリア | Trackback | Comments(0)

「昼下がり、ローマの恋」

「Manuale d'am3re」…「The Ages of Love」2011 イタリア
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ファビオに「イタリア的、恋愛マニュアル/2005」「わが人生最良の敵/2006」「ハートの問題/2009」のカルロ・ヴェルドーネ。
エイドリアンに「グッド・シェパード/2006」「リミットレス/2011」のロバート・デ・ニーロ。
ビオラに「ダニエラという女/2005」「ストーン・カウンシル/2005」「N-私とナポレオン/ナポレオンの愛人/2006」「マルセイユの決着/2007」「50歳の恋愛白書/2009」「シチリア!シチリア!/2009」のモニカ・ベルッチ。
ロベルトに「輝ける青春/2003」「西のエデン/2008」「あしたのパスタはアルデンテ/2011」のリッカルド・スカマルチョ。
オーグストに「カイマーノ/2006」「題名のない子守唄/2006」「シチリア!シチリア!」のミケーレ・プラチド。
エリアナにドナテッラ・フィノッキアーロ。
ミコルに「愛と欲望 ミラノの霧の中で/2006」「バール・マルゲリータに集う仲間たち/2009」のラウラ・キアッティ。
ロベルトの恋人サラにヴァレリア・ソラリーノ。
恋のキューピット(タクシー運転手)にヴィットリオ・エマヌエーレ・プロピツィオ。
監督、脚本は「イタリア的、恋愛マニュアル」のジョヴァンニ・ヴェロネージ。
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邦題にはいつもダマされる。シネスイッチ銀座に貼ってあったポスターはモニカ・ベルッチ&ロバート・デニーロのツー・ショットばかり目につく。でも原タイトルは「Manuale d'am3re」…って?“恋愛マニュアル3”?
ローマが舞台なのと、リッカルド・スカマルチョが出演しているので観に行った。
熟年バージョンで、コロッセオ、ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂、そしてロングショットでヴァティカンの夜景もスクリーンに現れる。
モニカの名前がついた「モニカ・ベルッチの恋愛マニュアル/2007(恋愛マニュア2)」は残念ながら未公開でDVDも見ていない。wowowで放送していただきたいものだ。

若者、中年、熟年の3つのカップルからなる”LOVE STORY”。
弁護士のロベルトは出張でトスカーナに出向き、その地で美女ミコルと出会う。しかしロベルトには恋人サラがいて、ミコルにはなんと夫がいた。
TVのニュース・キャスター、ファビオには愛する妻と娘がいる。あるパーティで出会ったエリアナに執拗に迫られストーキングされ困り果てるが、エリアナは心に病を抱えていた。
アメリカ人の歴史学者エイドリアンは心臓の移植手術をしたばかり。友人オーグストが管理人をするローマのアパートに住み始め、パリから戻ったばかりのオーグストの娘ビオラと出会う。

美女ミコルに迫られて嬉しいやら困るやらで、おたおたするロベルトを演じるリッカルドが可笑しくて、彼コメディいけてる。
モニカ・ベルッチはどうも好きになれない女優ながら、彼女の映画は良く観てしまっている。シアターは銀座、モニカ狙いのおじさまがいつものようにいた。
デ・ニーロのイタリア語は「ゴッドファーザーPART2/1974」以来。デ・ニーロはどうも気持ち悪いオヤジ化してしまって…若い時は素敵だったのに最近は見る影もない。
「イタリア的、恋愛マニュアル」でも笑わせてもらったカルロ・ヴェルドーネはイタリアン・コメディに欠かせない俳優。女ストーカーに追いつめられ、あたふたする姿は最高!この方はホント騒々しいのだ。
熟年バージョンのラストはあまりの茶番劇で、中年バージョンで盛り上がったのに、最後の、最後でストーリーを失墜させてしまったのではなかろうか?
シリーズものはやはり一番最初が面白い。“恋愛マニュアル”シリーズはまだ続くのか?

シネスイッチ銀座にて
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by margot2005 | 2012-02-27 23:35 | イタリア | Trackback(1) | Comments(0)

「ミラノ、 愛に生きる」

「Io sono l'amore」…aka「I Am Love」2009 イタリア
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エンマに「フィクサー/2007」「倫敦(ロンドン)から来た男/2007」「ベンジャミン・バトン 数奇な人生/2008」「バーン・アフター・リーディング/2008」「リミッツ・オブ・コントロール/2009」のティルダ・スウィントン。
エンマの息子エドアルド(エド)にフラヴィオ・パレンティ。
エドアルドの友人でシェフのアントニオにエドアルド・ガブリエリーニ。
エンマの夫タンクレディにピッポ・デルボーノ。
タンクレディの母親ローリに「ベニスに死す/1971」のマリサ・ベレンソン。
エリザベス(ベッタ)にジョヴァンナのパパ(ボローニャの夕暮れ)「私を撮って/2008」「やがて来る者へ/2009」のアルバ・ロルヴァケル。
ハウスキーパー、イダにマリア・パイアート。
監督、脚本、製作にルカ・グァダニーノ。
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ロシア出身のエンマはイタリア人の大富豪と結婚しミラノの豪邸に住んでいる。日々贅沢な暮らしを送っているが、彼女の心は満たされていなかった。孤独の中で生きているエンマはある日最愛の息子エドアルドから、彼の友人でシェフのアントニオを紹介される。その後、ハウス・パーティの料理をアントニオに依頼し、屋敷で頻繁にアントニオと会うようになる。やがて彼女の中に深く眠っていた情熱が蘇り始める...

「フィクサー」でオスカーをゲットしたティルダ・スウィントンはお気に入り女優の一人。昨年11月に50歳になったティルダ…ナイス・バディとはいえないが、田園風景の中のエンマとアントニオのラヴ・シーンがとても奇麗に映し出されている(ティルダも製作に加わっているゆえ?)。

映画のオフィシャルサイトに“官能”という文字がある。エンマがアントニオのレストランでローリとエドアルドのフィアンセ3人で食事をするシーン…アントニオが作った海老料理に舌鼓を打ち、まるでエクスタシーを感じるような表情を見せる。最初、彼女はアントニオの料理に恋をしたのかも知れない。ある時、エンマは屋敷の厨房でアントニオに再会する。居合わせたエドアルドに促されるままアントニオの作った料理を口に入れる。“アントニオの作ったものは上手いだろう!”という息子。エンマはここでも、えも言われぬ表情を浮かべるのだ。ティルダ・スウィントンの表情にしばし引き込まれる。

娘に会いに行くつもりのサンレモで、ばったりアントニオと出くわしたエンマ。そしてやはり彼女はアントニオの誘惑に勝てなかった。日頃満たされない生活を送っている中年女が、若くて魅力的な男に誘惑されたら、彼の胸に飛び込むのは時間の問題だろう。結局、恋に落ちたエンマは全てを捨てることになる。最愛の息子まで…。
哀しいエンディングながら“真実の愛”に目覚めたエンマが取る行動に共感を覚える。
個性的な役柄が多いティルダが大富豪の有閑マダム?少々違和感ありかと思えたが、じっと耐えるもの静かなティルダもたまには良い。

この物語はミラノが舞台。イタリアは先月ローマとフィレンツェを訪れたばかり。5年前のイタリア周遊旅行ではミラノへも行った。ミラノの大聖堂はイタリア映画に良く登場するが、これでも大聖堂をバックにエンマの姿がスクリーンに現れる。
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ミラノの雪景色と、エンマが暮す、とてつもなく大きくて豪華な屋敷が素晴らしく美しい。その上エンマが身にまとうミラノ・ファッションがオシャレで美しいのも見所の一つ(オスカーにノミネートされた)。エンド・クレジットに“DAMIANI”の文字もあった。

アントニオが住むリグーリア州のサンレモの町並みや、上に書いた田園風景も素晴らしく美しく、ヨーロッパ舞台の映画はこれだからやめられない。

エリザベス役のアルバ・ロルヴァケルは可憐な雰囲気が漂う女優だが(顔がそうかも?)、wowowで見た「30日の不倫/2010」ではピエルフランチェスコ・ファヴィーノ相手に大胆なラヴ・シーンを演じている。どちらもしっくり来る希有な女優の一人。

エドアルド役のフラヴィオ・パレンティはパリ生まれで、フランスとイタリアで育ったイケメン。
Flavio Parenti

ミラノの大聖堂の写真は5年前デジカメで撮ったもの。

渋谷 Bunkamura ル・シネマにて(2/10で終了)
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by margot2005 | 2012-02-11 21:19 | イタリア | Trackback(2) | Comments(0)

「あしたのパスタはアルデンテ」

「Mine vaganti」…aka「Loose Cannons」2011 イタリア
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トンマーゾに「輝ける青春/2003」「西のエデン/2009」のリッカルド・スカマルチョ。
アルバに「シチリア!シチリア!/2009」のニコール・グリマウド。
アントニオに「ひばり農園/2007」「副王家の一族/2007」のアレッサンドロ・プレツィオージ。
兄弟の父親ヴィンチェンツォに「ドン・ジョヴァンニ 天才劇作家とモーツァルトの出会い/2009」のエンニオ・ファンタスキーニ。
母親ステファニアに「対角に土星/2007」のルネッタ・サヴィーノ。
祖母に「暗黒街のふたり/1973」のイラリオ・オッキーニ。
トンマーゾの姉にビアンカ・ナッピ。
トンマーゾの恋人マルコにカルミネ・レカーノ。
トンマーゾの伯母ルチアーナに「カラヴァッジョ 天才画家の光と影/2007」「元カノ/カレ/2009」のエレナ・ソフィア・リッチ。
監督、脚本は「向かいの窓/2003」のフェルザン・オズペテク。
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ローマで恋人マルコと同居中のトンマーゾは作家を目指している。ある日、故郷である南イタリアのレッチェに戻り兄アントニオと再会する。今回の帰郷は父親が経営する老パスタ会社の次期経営者アントニオの社長就任を祝うことが目的だった。祝いの晩餐会が始まる前にトンマーゾはアントニオに自身がゲイであることを告白する。やがて晩餐会が始まり、覚悟を決めたトンマーゾが告白しようとした矢先、あろうことかアントニオが“俺はゲイなんだ。”と宣言し、驚いた父親が心臓発作を起こして入院してしまう…

シアターで映画は観ているが時間がなくてレビューを書いていない。こちらも観て1が月以上経過した。
久方ぶりのイタリアン・コメディで、出演人も豪華ということで非常に楽しみにしていたが…それほど笑えるわけでもなく期待はずれで残念だった。主人公のリッカルド・スカマルチョが実にキュートで、他の男たちも…イタリアンって一部を除いてホント皆イケメン。

10年以上前にフランスに行った時、パリの街中(正確にはいくつかあるルーヴル美術館の一つの門の前/なので人でいっぱいのスポット)でゲイと思われるカップルが白昼キスを交わしているのを見てびっくりした。そしてそのカップルは実に美しかったと記憶する。
しかしオープンなのは一部の人なのかも知れない。今だ偏見は存在するのだ。そしてこの物語の両親はスゴい偏見!と感じたが、我が息子に“俺はゲイなんだ。”なんて宣言されたらやはりショックで寝込むだろうな。

ということでアントニオの両親がうろたえるのは良く分かる。映画の中でトンマーゾもゲイと言うことを両親は知らない。兄弟二人ともゲイなんて聞かされたらますますうろたえたことだろう。
ある日突然トンマーゾの恋人マルコが友人を伴って訪ねて来る。トンマーゾの母が、そうとは知らないゲイのマルコに“ゲイは治るのかしら?”と尋ねるシーンは可笑しかった。

長男のアントニオと次男のトンマーゾ。アントニオは弟の告白を聞いていたにも関わらず、彼を差し置いて自分がゲイだと宣言してしまう。早い者勝ち!!ってワケでもないが、その後両親にゲイだと言えなくなってしまったトンマーゾは心優しいなぁと感心した。

上にも書いたように登場する男たちが皆キュートで、それを見ているだけで満足してしまった感じ。ゲイがテーマの映画ながら、スイートに夢中の祖母と、お酒と男に夢中のルチアーナの存在。そして老舗パスタ会社の共同経営者の娘アルバの存在が素敵だ。

シネスイッチ銀座にて
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by margot2005 | 2011-10-09 22:16 | イタリア | Trackback(2) | Comments(0)

「人生、ここにあり!」

「Si può fare」…aka「We Can Do That」2008 イタリア
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ネッロに「ニルヴァーナ/1996」のクラウディオ・ビシオ。
サラに「イタリア的、恋愛マニュアル/2005」のアニタ・カプリオーリ。
フルラン医師に「愛と欲望 ミラノの霧の中で/2006」「まなざしの長さをはかって/2007」のジュゼッペ・バッティストン。
デルベッキオ医師に「イル・ディーヴォ/2008」のジョルジュ・コランジェリ。
監督、脚本にジュリオ・マンフレドニア。
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1978年、イタリア。“バザーリア法”の制定により精神病院廃絶法が制定され、無制限に患者を収容することが禁じられ、次々に精神病院が閉鎖されていった。そして1983年、ミラノに住む労働組合員のネッロは革新的な考え方が災いし左遷の憂き目に合う。やがて彼は精神病院から出された元患者たちの共同組合運営をまかされる。偏見を持たないネッロは毎日無気力に過ごす彼らと新しい職場で出会い“仕事をして金を稼ごうではないか!”と持ちかける。が、超個性的な彼らは考え方がバラバラでまとまるわけがない。それでもなんとかしなければと諦めないネッロは、彼らの密かな才能を発見し、“床貼り”の仕事を選ぶ…

平日の昼下がり、シアターはほぼ満員で驚いた。周りを見渡せば夏休みとは全く関係のない中高年男女と、若い女性が殆ど、子供が観る映画でもないのにエラいにぎわいだった。

こういった映画を観ていつも感じるのは特殊な役柄を演じる俳優たちの成りきりぶり。それは常に驚かされる。
かつて日本でも“精神病院”と呼ばれていた名称、今日では“心療クリニック”とか“メンタル・クリニック”と表現されている。

イタリア映画祭2009年で公開された時は原題の“やればできるさ”というタイトルがついていた。あいにく映画祭では見逃したが、今回一般公開され観る事が出来た。原題の“やればできるさ”そのものズバリの展開。精神を病む人々が主人公…一度だけ悲しい出来事は起きるが、ユーモアを交えながらほのぼのとして、観ているものの心をも温かくする素敵な人間ドラマだった。

ネッロが“床貼り”の仕事を思いついたのは,彼らが内職で封筒に切手を貼る様を見たからだった。個性豊かな彼らは決して同じ位置に切手を貼らない。束ねて見ると貼られた切手がまるでモザイクのような状態になっているのだ。

恋人サラと同居中のネッロは彼女との生活よりも、元患者たちとの仕事を優先しサラに呆れられている。でもネッロにとって元患者の彼らはまるで自身の大事な子供たちのように大切な存在なのかも知れない。演じるクラウディオ・ビシオがスゴく良かった。元患者を演じる俳優陣は語るまでもなく最高!
シネスイッチ銀座にて
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by margot2005 | 2011-07-31 19:26 | イタリア | Trackback(12) | Comments(0)

「シチリア!シチリア!」

「Baarìa」 2009 イタリア/フランス
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監督、脚本に「ニュー・シネマ・パラダイス/1991」「マレーナ/2000」「題名のない子守唄/2006」のジュゼッペ・トルナトーレ。
ペッピーノにフランチェスコ・シャンナ。
マンニーナにマーガレット・マデ。
マンニーナの母サリナに「靴に恋して/2002」「題名のない子守唄」「抱擁のかけら/2009」のアンヘラ・モリーナ。
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イタリア、シチリアの田舎町バーリア。貧しい羊飼いの次男坊ペッピーノは幼い頃から大人たちと共に一生懸命働き逞しい青年に成長する。第二次世界大戦が終結、共和国となった頃、彼は美しいマンニーナと出会い恋に落ちる。しかし貧しい男との結婚に彼女の家族は大反対。そこで二人は駆け落ちし、屋根から雨水が漏るようなあばら屋に住み愛を育んで行く...

この映画は2009年の東京国際映画祭で上映された。その時とっても観たかったが日にちが合わず、チケットも取れずで断念。ようやく公開され、期待して観に行ったけれど、シチリアのバーリアがどこかも知らない日本人のわたし…おまけに背景は戦争と政治の世界…
“ジュゼッペ・トルナトーレ監督が故郷シチリアの小さな町を舞台に、激動の時代を生き抜いた一人の 男の波瀾万丈の一代記を綴る…”とあるが、残念なことに心を揺さぶられることはなかった。それに少々長過ぎ(151分)。
「ニュー・シネマ・パラダイス」には激しく心揺さぶられたが、こちらは感情移入出来るテーマではなくとても残念。
しかしエンニオ・モリコーネの音楽とロケ(シチリア&チュニジア)された雄大な景色は素晴らしく、子供時代のペッピーノが学校の教室に立たされるシーンから、彼の未来に入って行く展開は絶妙だった。
サリナ役のスペイン人女優アンヘラ・モリーナの存在感が光る。
スクリーン・デビューとなったマーガレット・マデがトップ・モデルというのはこの上なくうなずける。
フランチェスコ・シャンナは1982年生まれなので、撮影時は20代だったろうが、この方貫禄あって老け役ばっちり。ちょっとリチャード・ギアに似てるかな?
「バール・マルゲリータに集う仲間たち/2009」のルイジ・ロ・カーショが数シーンに、「ダニエラという女/2005」「マルセイユの決着/2008」のモニカ・ベルッチがワンシーンに出演している。
銀座で観たのでモニカ狙いのojisamaが多かったが、モニカのシーンは数秒ってとこかな?
シネスイッチ銀座にて(2/4で終了)
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by margot2005 | 2011-02-05 00:12 | イタリア | Trackback(8) | Comments(0)

「ドン・ジョヴァンニ 天才劇作家とモーツァルトの出会い」

「Io,Don Giovanni」2009 イタリア/スペイン
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ロレンツォ・ダ・ポンテに「輝ける女たち/2006」「ストーン・カウンシル/2006」のロレンツォ・バルドゥッチ。
アマデウス・モーツァルトにリノ・グアンチャーレ。
アンネッタにエミリア・ヴェルジネッリ。
ジャコモ・カサノヴァにトビアス・モレッティ。
ディーヴァ、アドリアーナ・フェラレーゼ(ドンナ・エルヴィラ)にオペラ・シンガーのケテワン・ケモクリーゼ。
アントニオ・サリエリにエンニオ・ファンタスティキーニ。
監督、脚本は「カルメン/1983」「サロメ/2002」「イベリア 魂のフラメンコ/2005」のカルロス・ラウラ。
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18世紀のウイーン。神父となったロレンツォ・ダ・ポンテは放蕩生活に明け暮れるが、後にヴェネチアを追われウイーンに渡る。そこで彼はモーツァルトと運命の出会いをする…
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ヴィヴァルディの“四季”<夏>と共に始まるオープニング。
オペラ“ドン・ジョヴァンニ”は哀しいかな観たことがない。
オペラの台本を書いたポンテが主人公ドン・ジョヴァンニ(ドン・ファン)と重なる。ヨーロッパ諸国で女性たちを次から次へと愛人にした男の物語がスゴく面白そう。機会があれば是非観てみたい!このオペラ!
映画ではドン・ジョヴァンニとロレンツォ・ダ・ポンテをダブらせ、アンネッタへの燃える恋心も同時に描いている。

ユダヤの家系に生まれた少年エマヌエーレは改宗しキリスト教徒となりロレンツォ・ダ・ポンテと名乗るようになる。彼は後に聖職者となるが放蕩を繰り返した罪でヴェネチアを追われてしまう。1781年、新天地を求めウイーンにやって来たポンテは友人カサノヴァの紹介でサリエリを訪ねる。
クラシックにはスーパー級に疎いのでなぜモーツァルトがイタリア語のオペラを作ったのか?不思議だったが謎が解けた。サリエリの紹介でオーストリア皇帝ヨーゼフ二世に引き合わされたポンテはモーツァルトに会い、彼と共に“フィガロの結婚”“ドン・ジョヴァンニ”を作り上げる。
モーツァルトは“ドン・ジョヴァンニ”の初演4年後に35歳で亡くなるが、ポンテは結婚後子供をもうけ、ヨーロッパからアメリカに渡り、ニューヨークにて89歳で亡くなっている。

「アマデウス/1984」を観てモーツァルトのライバルであるサリエリのことを詳しくを知った。そしてポンテがあのカサノヴァの友人だったことをこの映画は知らせてくれる。
“ドン・ジョヴァンニ”の執筆に関してはカサノヴァも協力を惜しまなかったようだ。
オペラを観る機会などないに等しい。シアターの大画面でしばしオペラの世界に浸れ至福の時を味わった。
ヨーロッパ時代物大好き人間にはツボ映画。一つ難点をあげればポンテ役のロレンツォ・バルドゥッチ、彼は美青年だが、好青年に見えてしまって放蕩ものの女たらしには決して見えなかったのが悔やまれる。
ミロス・フォアマンの「アマデウス」がとても、とても見たくなった。
銀座テアトルシネマにて
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by margot2005 | 2010-04-21 00:00 | イタリア | Trackback(4) | Comments(0)

「ポー川のひかり」

a0051234_1112424.jpg「Cento chiodi」...aka「One Hundred Nails 」2006 イタリア

教授に「アレキサンダー/2004」のラズ・デガン。
パン屋の娘ゼリンダにルーナ・ベンダン。
監督、脚本に「明日へのチケット/2005」のエルマンノ・オルミ。
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イタリア、ボローニャ。ある日、ボローニャ大学で太い釘に打ち抜かれた、まるで磔刑のような古文書が大量に発見される。警察が呼ばれ学内は騒然となる。犯人は誰?なぜこのような事をしでかしたのだろう?
一方で若くして地位と名誉を得たボローニャ大学の哲学教授はポー川へと車を走らせる。乗って来た車や上着を捨て川沿いで見つけた廃屋に住み始める。やがてパン屋の娘ゼリンダと出会い、その風貌から村人たちに“キリストさん”と呼ばれるようになる...

原タイトルは“百本の釘”。イタリア映画祭2008で上映された。
とても哲学的で宗教色の濃い作品。どう見ても一般ピープルに受け入れられる映画ではない。岩波で公開される岩波らしい映画。平日の最終回シスターが数人観に来ていた。シアターでシスターに遭遇するなんてホント珍しくエルマンノ・オルミの“百本の釘”ならではと思った。
邦題の“ポー川のひかり”もとても宗教(キリスト教)的に響く。
イタリア映画に良く登場するポー川沿いの風景は美しく、そこに生きる人々が助け合って暮らす姿には共感する。しかしながら無宗教であり、悟れない人間にとっては少々違和感のある物語。
頭脳明晰で若くてハンサムな大学教授は二度とこの地に現れなかったというラスト...なぜ彼は戻らなかったのだろう?ゼリンダと同様戻るとばかり想像していたが...しかし“隣人を愛せよ”で戻りハッピー・エンディングじゃこの監督の作品にふさわしくない。
主人公のラズ・デガン。アレッシオ・ボーニ似のイケメンだがイタリアンっぽくないと終始感じていた。やはりでイスラエル出身の元モデル。N.Y.のアクターズ・スタジオで学んだ彼はスゴくsexyでゴージャス。
ラズ・デガンはコリン・ファレルの「アレキサンダー」に出演している。DVDがあるので“ダリウス王”を演じた彼を見てみたい。
エルマンノ・オルミ作品は「明日へのチケット」しか観ていない。映画解説によるとオルミ作品では「明日へのチケット」が一番分りやすいとコメントしてある。確かに「明日へのチケット」は気楽に観れる映画だった。「明日へのチケット」を観た後にDVDで「木靴の樹 /1978」に挑戦したが途中で挫折。今一度見る機会があれば挫折しないで見ようと思う。
神保町 岩波ホールにて...
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by margot2005 | 2009-08-09 01:52 | イタリア | Trackback(2) | Comments(0)

「湖のほとりで」

「La ragazza del lago 」...aka「The Girl by the Lake 」2007 イタリア
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サンツィオ刑事に「イル・ディーヴォ/2008」のトニ・セルヴィッロ。
キアラ・カナーリに「あるいは裏切りという名の犬/2004」「私たちの家で(愛と欲望 ミラノの霧の中で)/2006」 のヴァレリア・ゴリノ。
コッラード・カナーリに「輝ける青春/2003」のファブリツィオ・ジフーニ。
サンツィオ刑事の妻に「イル・ディーヴォ 」のアンナ・ボナイウート。
マリオにフランコ・ラヴェラ。
マリオの父に「N-私とナポレオン(ナポレオンの愛人)/2006」 のオメロ・アントヌッティ。
アンナ・ナダルにアレッシア・ピオヴァン。
アンナの父ダヴィテ・ナダルにマルコ・バリアーニ。
アンナのボーイフレンド、ロベルトにデニス・ファゾーロ。
監督はアンドレア・モライヨーリ。
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北イタリアの小さな村。ある日、村の少女アンナの他殺体が湖のほとりで発見される。遺体には争った跡がなく、顔見知りの犯行と断定される。第一発見者のマリオ親子、アンナのボーイフレンド、ロベルト、そしてアンナがベイビー・シッターをしていたカナーリ夫婦。それぞれに悩みを抱える彼らを事情聴取するサンツィオ刑事。彼自身もまた若年性アルツハーマーに冒される妻を抱え、娘とはぎくしゃくする日々を送っていた...
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サスペンスなので誰が犯人なのか?気になるが、この物語は謎解きではなく、親子の愛憎を深く描いたヒューマン・ドラマ。
イタリア映画祭2008で公開された作品で、今年初、シアターで観る映画祭以外のイタリア映画。イタリア映画ってほんとに公開されなくなってしまった。
舞台となった北イタリアの景色は美しく、“世界で一番美しい死体”なんて言われた“ツイン・ピークス”のローラ・パーマーのように湖に横たわるアンナは美しい。
刑事役のトニ・セルヴィッロは「イル・ディーヴォ」のキャラとは全く違う人間を演じているが別人状態でびっくり。トニ・セルヴィッロ&アンナ・ボナイウートは「イル・ディーヴォ」でも夫婦役だった。「イル・ディーヴォ」では二人共老けメイクがスゴかった。
今年5月のイタリア映画祭で予告を観て以来楽しみにしていた作品。もう少々盛り上がりがあっても良いかと感じた静かなサスペンス・ドラマで、悩みを抱えた親子オンパレードの物語。
一人やるせない表情で若年性アルツハーマーの妻を見舞うサンツィオ。そしてラスト、娘を伴って妻を訪ねるシーンは感動的。
ウイーク・デイなら決して満員になどならないイタリア映画も、三連休の中日、午後の回も、観る事が出来た夕方の回も満員札止めだった。多分ラストも同じだったと想像する。
銀座テアトル・シネマにて...
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by margot2005 | 2009-07-22 00:23 | イタリア | Trackback(10) | Comments(0)

「ぜんぶ、フィデルのせい」

a0051234_23501094.jpg「 La Faute à Fidel!」...aka「Blame It on Fidel! 」 2006 イタリア/フランス
ある日突然共産主義に目覚めた両親。彼らの姿を娘アンナの目から見つめたヒューマン・ドラマ。
アンナ役にニナ・ケルヴェル。
ママ マリーに「パリの確率」「恋は足手まとい/2005」のジュリー・ドパルデュー。
パパ フェルナンドに「息子の部屋/2001」のステファノ・アコルシ。
監督、脚本はジュリー・ガヴラス。
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1970年、パリ。スペイン貴族出身で弁護士のフェルナンド(アコルシ)と、マリー・クレールの記者マリー(ドパルデュー)は、娘アンナ(ケルヴェル)、息子フランソワ(バンジャマン・フイエ)と平和な日々を過ごしている。アンナはカトリック・スクールに通うお嬢様で、一家は庭付きの広い家に暮らしている。しかしスペインでフランコ独裁政権を相手に反政府運動を行っていたフェルナンドの伯父が亡くなる。その事をきっかけに、フェルナンドとマリーは共産主義に目覚め始める。それは=質素と、倹約で、広い家を捨て、家族は狭いアパルトマンへと引っ越すことになる。父フェルナンドの命により大好きな宗教の時間にも参加出来なくなってしまいふくれるアンナ。そして新しいアパルトマンにはヒゲヅラの男たちが夜な夜な集まりディスカッションの日々。余りにも変化した生活。アンナは両親に怒りをぶつけ始める...
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最初アンナに“ぜんぶ、フィデルのせい”と吹き込んだのはカストロ嫌いのギリシャ人家政婦。そして訳も解らずフィデルのせいにしてしまったアンナが可愛い。
アンナ役のニナ・ケルヴェルは終始膨れっ面で、笑顔は殆どなし。スゴイ勢いで喋りまくる姿には関心する。将来大物女優になりそう。
主演のニナちゃんあっての映画だと断言したい。
ある日突然、質素、倹約の生活に目覚め、同じ志を持つ人々と団結し始める両親。お嬢様として育った娘はカトリック・スクールでも変な?発言をし、友人も去っていってしまう。
それは9才の女の子にとって凄まじいショックな出来事だと感じるが、その姿を、ちょっとコメディ・タッチを入れながら上手く描いてあって面白い。
ママ役のジェラール・ドパルデューの娘ジュリーも素敵な女優で好きである。
パパ役のステファノ・アコルシはイタリア出身のイケメンでコレまたナイスな俳優。パパ役が実に似合っている。
一番下の写真はキューバの国家元首フィデル・カストロ。映画のチラシを手にしているが、この映画ご覧になったのだろうか?気になる...
東京は恵比寿のガーデン・シネマのみで上映。駅からひたすら歩くこの映画館は絶対観たい!と思う映画以外絶対観に行かない。年に1回行くか、行かないかのシアター。前回「マッチ・ポイント」を観た記憶がある。
寒空の最終回...昨年の秋から予告を観て観たい!と思っていた作品...やはり観に行って良かった。
最近、最終上映に映画を観る機会が圧倒的だが、最終回ってやはり空いていて狙い目かも?
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by margot2005 | 2008-01-31 00:11 | イタリア | Trackback(15) | Comments(9)