カテゴリ:イタリア( 60 )

「塀の中のジュリアス・シーザー」

「Cesare deve morire」…aka「Caesar Must Die」 2012 イタリア
a0051234_1904447.jpg

監督、脚本は「グッドモーニング・バビロン!/1987」「ひばり農園/2007」のパオロ&ヴィットリオ・ダヴィアーニ。

映画は囚人たちが“ジュリアス・シーザー”を演じ終え、全キャストが舞台上に集合するところから始まる。そして観客からスタンディングオベージョンが起こる。演劇のシーンはカラーだが、刑務所内はモノクロで撮影されている。

舞台はローマ郊外のレビッビア刑務所。そこでは囚人たちによる演劇実習が定期的に行われている。そして毎年一般客を相手に彼らの劇を披露することが決まっている。
演出家ファビオ・カヴァッリにより今年の演目はシェイクスピアの“ジュリアス・シーザー”と決まった。やがて配役を選ぶオーディションが始まり囚人たちはパフォーマンスを熱演する。
オーディションで配役が選ばれ舞台に向けて本格的な稽古が始まる。選ばれた彼らは10年以上の長期刑や終身刑の重犯罪者ばかり。囚人たちは自身に与えられた役柄と、自身の過去が一体化しとてもリアルに見える。それは演技なのか?本当に相手を傷つけたいのか?と錯覚しそうな雰囲気まで漂ってくる。

パオロ&ヴィットリオ・ダヴィアーニは二人とも80歳を超えている。イタリア映画祭2008で観た「ひばり農園/2007」はトルコ軍によるアルメニア人(アルメニア共和国/旧ソ連邦)虐殺を描いた戦争ドラマでとても見応えがあった。本作はドキュメンタリーとは思えないほど演技者が素晴らしい。マジで?本物の囚人たちが演じているの?と確かめたくなるくらいだ。それも監督の技なのだろうか?上映時間(76分)の間スクリーンから目を離せなかったのは言うまでもない。

過去にイタリア映画祭2010で上映された「それもこれもユダのせい/2009」を思い出す。それは刑務所の中の20人の受刑者によって前衛劇をするという企画。出演者はやはり皆受刑者(トリノ刑務所)だった。
このような企画日本では考えられないだろうな?
本作も出演者は受刑者で、そしてドキュメンタリーである。

銀座テアトルシネマにて
[PR]
by margot2005 | 2013-02-24 22:00 | イタリア | Trackback(5) | Comments(0)

「恋するローマ 元カレ/元カノ」

「Ex」2009 イタリア/フランス

イタリア映画祭2010で上映された「元カノ/カレ/2009」の続か?と勘違いして観に行ったのだが、続ではなく映画祭で観たものと同じ作品だった。“恋するローマ〜”なんて頭についてるから別映画だとばっかり...。
レビューはかなり面白いイタリアン・コメディと絶賛している。
a0051234_2355243.jpg

以前にも映画祭で観た「イタリア的、恋愛マニュアル/2005」の続か?と勘違いして観に行ってしまったことがある。またしても同じ間違いをするなんて…でもどうして忘れた頃に一般公開するのか?謎?
そして公開されてる新宿のミニシアターの、それも小さい方の劇場はガラガラだった。イタリアン・コメディって日本人に受けない??

本作はローマが舞台。イタリア人は南の方の人間がおしゃべりらしい。2012年のイタリア旅行の記事にも書いた気がする...ほんとマジでイタリア人てうるさいほど喋る。それも男が...。

大学教授セルジョに「人生、ここにあり!/2008」のクラウディオ・ビシオ。
裁判所の調停員ルカに「カイマーノ/2006」「ジョヴァンナのパパ(ボローニャの夕暮れ)/2008」のシルヴィオ・オルランド。
妻ロレダーナにカルラ・シニョーリス。
レストランを経営するコッラードにジャンマルコ・トニャッツィ。
恋人エリザに「題名のない子守唄/2006」のクラウディア・ジェリーニ。
パリの旅行者で働くマルクに「クララ・シューマンの愛/クララ・シューマン 愛の協奏曲/2008」「ミステリーズ 運命のリスボン/2012」のマリク・ジディ。
恋人ジュリアに「副王家の血筋/副王家の一族/2007」「バッグにはクリプトナイト/2011」のクリスティアーナ・カポトンディ。
医者のパオロにファビオ・デ・ルイージ。
恋人モニークに「我が至上の愛 〜アストレとセラドン〜/2007」のセシル・カッセル。
刑事ダヴィデにアレッサンドロ・ガズマン。
ドン・ロレンツォにフラヴィオ・インシンナ。
離婚調停中のフィリッポにヴィンチェンツォ・サレンメ。
同じく妻カテリーナにナンシー・ブリッリ。
監督、原案、脚本にファウスト・ブリッツィ。

シネマート新宿にて
[PR]
by margot2005 | 2013-01-18 23:18 | イタリア | Trackback | Comments(2)

「ジョルダーニ家の人々」

「Le cose che restano」…aka「Longlasting Youth」 2010 イタリア/フランス
a0051234_23381527.jpg

長男アンドレアに「最後のキス/2001」「007/カジノ・ロワイヤル/2006」「赤い肌の大地/2008」のクラウディオ・サンタマリア。
長女ノラにパオラ・コルテレージ。
次男ニーノに「ストーン・カウンシル/2005」「ドン・ジョヴァンニ 天才劇作家とモーツァルトの出会い/2009」のロレンツォ・バルドゥッチ。
三男ロレンツォに「ヘヴン/2002」のアレッサンドロ・スペルドゥティ。
父親ピエトロに「対角に土星/2007」「ドン・ジョヴァンニ 天才劇作家とモーツァルトの出会い」「あしたのパスタはアルデンテ/2010」のエンニオ・ファンタスティキーニ。
母親アニタにダニエラ・ジョルダーノ。
シャーバに「ダニエラという女/2005」のファリダ・ラウアジ。
シャーバの娘アリナに「パリ、ジュテーム/2006」のレイラ・ベクティ。
ノラの夫アルベルトにマウリーリオ・レト。
アンドレアのパートナー、ミシェルに「ヒア アフター/2010」のティエリー・ヌーヴイック。
ニコライ教授に「噂のモーガン夫妻/2009」のヴィンチェンツォ・アマート。
ニコライの妻フランチェスカにアントニア・リスコヴァ。
カタルド刑事に「シチリア!シチリア!/2009」のフランチェスコ・シャンナ。
監督はジャンルカ・マリア・タヴァレッリ。
脚本は「輝ける青春/2003」「家の鍵/2004」「13才の夏に僕は生まれた/2005」「湖のほとりで/2007」のサンドロ・ペトラリア&ステファノ・ルッリ。
a0051234_2339663.jpg
a0051234_23385355.jpg
a0051234_23384450.jpg
a0051234_23383648.jpg

イタリア、ローマ。ある日、外務省で忙しく働く長男アンドレアが実家に戻って来る知らせが入る。家族は彼に会えることを楽しみにしていた。特に母親アニタは長男アンドレアに会うのが待ちきれずそわそわと落ち着かない。やがて父親ピエトロ、次男の大学生ニーノ、三男の高校生ロレンツォ、そして精神科医で身重の長女ノラと彼女の夫アルベルトも加わりアンドレアを向えるのだった。
そしてその日の午後、ニーノは父親の浮気現場を目撃する。ショックを受けた彼は母親に知らせねば、と彼女を探しだすが面と向かうと告げることが出来す口を閉ざしてしまう。
家族での宴もたけなわの頃三男ロレンツォが兄弟にからかわれながらガール・フレンドの家に泊まりに行く。そして次の日、ロレンツォは家に戻る途中車で事故を起こし帰らぬ人となる...

最愛の息子ロレンツォを亡くした母親アニタは葬儀にも出席せず家に閉じこもってしまう。おかしな行動を取り、人を避けるようになったアニタは“一人になりたい!”と言って施設に入ってしまう。
アンドレアは家族に自身がゲイであることを隠していたが、運命的に出会ったミシェルと共に暮らすようになる。
ニーノは父親の浮気に腹を立て“もう金はいらない!”と言い捨て家を出てしまう。卒業間近の彼はニコライ教授に教えを受けるようになるが、あろうことか彼の妻フランチェスカに恋をしてしまう。
ある時、アンドレアを訪ねたニーノは、兄から“なぜいつまでも結婚しないかわっかただろう!”といいながらゲイであることを聞かされる。その後不法移民のシャーバと出会ったニーノは、兄が外務省に務めているのを承知の上彼女を助けるべく奔走する。

3人の姉弟が主人公ながら、主軸はニーノ。彼は父親との確執、母親を愛してはいるが彼女に会いに施設に行くことが出来ない。ラスト近く姉の説得で再会を果たすが、施設にいる母親の姿を見るのは身を切られるように辛かったに違いない。
兄とはつかず離れずの親愛を示し、シャーバに対する親愛も半端ではない。そして、結ばれることのない恩師の妻フランチェスカへの恋慕が苦しくてならない。
演じるロレンツォ・バルドゥッチは役柄にぴったりだ。自分を犠牲にすることもいとわず、自らの感情も抑え、ネガティヴ系の男を好演している。

「輝ける青春/2003」に続く3部作の最終章と位置づけられた作品だそう。イタリアではTVミニシリーズで放送されたものを399分一挙上映。上映の13:40〜21:15の間に3回休憩があった。観たのは8月初めのウイークディ。観客はほぼ中高年で想像以上に入っていた。

長男役のクラウディオ・サンタマリアと次男のロレンツォ・バルドゥッチ、そして父親ピエトロを演じたエンニオ・ファンタスティキーニ以外は良く知らないイタリア人俳優、ロレンツォ・バルドゥッチは最初誰か思い出せず、途中で「ドン・ジョヴァンニ 天才劇作家とモーツァルトの出会い」のロレンツォ・ダ・ポンテ役だったことを思い出した。彼はマジでキュート。
昨今、移民問題を抱えているイタリア…本作でも中東からやって来た不法移民シャーバと、その娘アリナの姿がある。ふとしたことからニーノはシャーバに手を差し伸べ、カタルド刑事は助けたアリナに恋をしてしまう。ちょっとあり得ない展開だが映画だから許してしまった。

家族の崩壊は三男ロレンツォの死から始まる。
母親アニタは元医師で、次男が生まれた後職を辞している。その決断はきっと心残りだったに違いない。そして夫の浮気。口には出さないが彼女はそれに気づいていた。
ノラは精神科医として成功し、優しい夫と子供ににも恵まれ、何不自由ない生活を送っているように見えるが、ある日、夫を愛していないことに気づく。
アンドレアのパートナー、ミシェルは不治の病に冒され余命いくばくもない。ニーノはニーノで不倫の恋に悩む日々。皆問題を抱えていたのだ。

これは家族の再生物語ではない。“そしてふたたび 大きな愛につつまれる…”とあるように今まで家族だった一部の人が去り、新たに加わった人々との間で新しい愛につつまれるのだ。全体的にスゴく見応えのあるドラマで素晴らしかった。
映画解説に“大家族を描いた大河小説を読むように…”ともあった。次はどのような展開になるのか気が気でならない6時間39分はあっと言う間だった。
ローマが舞台なのでテヴェレ川やコロッセオ、フォロ・ロマーノや、遠方に見えるヴァティカンとサンタンジェロ城etc.それらの景色を見てまたまたローマに行きたくなった。

神保町 岩波ホールにて(9/14まで上映)
[PR]
by margot2005 | 2012-08-30 00:05 | イタリア | Trackback(1) | Comments(0)

「ローマ法王の休日 」

「Habemus Papam」…aka「We Have a Pope」2011 イタリア/フランス
a0051234_045117.jpg

ローマ法王/メルヴィルに「昼顔/1967」「美しい諍い女/1991」「ランジェ公爵夫人/2007」のミシェル・ピッコリ。
ヴァティカン報道官に「カイマーノ/2006」のイエルジー・スチュエル。
グレゴリー枢機卿に「イル・ポスティーノ/1994」のレナート・スカルパ。
精神科医/女に「恋愛マニュアル/イタリア的、恋愛マニュアル/2005」「カイマーノ/2006」「題名のない子守唄/2006」 「対角に土星/2007」のマルゲリータ・ブイ。
監督、製作、原案、脚本、出演(精神科医/男)に「息子の部屋/2001」「カイマーノ/2006」のナンニ・モレッティ。
a0051234_0455956.jpg
a0051234_0455292.jpg
a0051234_0453943.jpg
a0051234_0453157.jpg

新しい法王に選ばれた枢機卿メルヴィルはダークホースだった。まさか?で選ばれてしまった枢機卿メルヴィル。周りも含め本人もマジで驚く展開。で、彼は法王就任演説直前に逃げ出してしまう…

原タイトルはラテン語で、“法王が決まった”という意味らしい。“わたしたちには法王がいる”というInternationalタイトルはラストへのアイロニー?
邦題は映画のテーマと意味合いが違う。それは「ローマの休日/1953」を文字って付けられただろうが、この邦題は全くもっていただけない。

世界中から集まった枢機卿たちはコンクラーヴェの間システィーナ礼拝堂に閉じ込められる。中からは開かないようになっており、誰も入ることは出来ない。その密室で何人もの枢機卿がつぶやく言葉が以外なのだ。彼らは“神様!どうか私が選ばれませんように…”と祈っている。まぁ映画の中なので真実かどうか?分からないが...。

かつて前法王ヨハネ・パウロ2世が亡くなりヴァティカンでのコンクラーヴェの様子をTV中継で見た。「天使と悪魔/2009」ではユアン・マクレガー演じるカメルレンゴ(ローマ教皇の秘書長)が取り仕切るコンクラーベの様子が描かれていたし…。初めてヴァティカンに行った時、地下の墓所に眠るヨハネ・パウロ2世の墓にもお参りした。宗教には疎いが中々興味のあるドラマだった。
本作の予告はイタリア映画祭2012でも、シアターでもさんざん観ており、てっきり笑えるコメディかと想像していた。しかし監督が「息子の部屋/2001」のナンニ・モレッティ。大笑いするコメディを彼が作るはずはないと思った通りの風刺劇。でもホントあのラストには驚き。

ミシェル・ピッコリといえばカトリーヌ・ドヌーヴが思い浮かぶ。ドヌーヴとはフランソワーズ・サガンの小説を映画化した「別離/1968」が印象に残る。アルベルト・モラヴィアの小説を映画化した「軽蔑/1963」でブリジッド・バルドーの相手役を演じたミシェル・ピッコリも忘れられない。そして上に書いた「美しい諍い女」も…。
とにかく山ほどのフランス&イタリア製作の“愛憎劇”に出演してきたピッコリも既に80歳を超えていて、キュートなじいさんといった雰囲気。
自信がなくてちょっとおどおどするようなそぶりを見せるメルヴィル。演じるピッコリは素晴らしく適役だった。
本作でも精神科医として出演するナンニ・モレッティの映画は「息子の部屋」しか観ていない。機会があれば他の作品も観てみたいものだ。モレッティはそろそろ60歳になるというのに俳優としてでもOKなほど魅力的なイタリアン。
精神科医役で数シーン登場するマルゲリータ・ブイはお気に入りのイタリア女優。もうちょっと出番が欲しかったな。

そうそう、コンクラーヴェの間枢機卿たちがこもるのはシスティーナ礼拝堂。全面的に撮影禁止のシスティーナ礼拝堂でロケが行われたとは思えない。ミケランジェロの壁画なども映し出されたが、あれはやはり偽物だったのかな?
TOHOシネマズシャンテにて
[PR]
by margot2005 | 2012-08-12 01:01 | イタリア | Trackback(12) | Comments(4)

「アンネの追憶」

「Mi ricordo Anna Frank」…aka「Memories of Anne Frank」 2009 イタリア

アンネ・フランクにロザベル・ラウレンティ・セラーズ。
オットー・フランクにエミリオ・ソルフリッツィ。
ハネリ・ホスラーにスルディ・パンナ。
ミープにバコニー・チッラ。
監督、脚本は「ムッソリーニと私/1983」のアルベルト・ネグリン。
a0051234_22472735.jpg

a0051234_22473766.jpg

原作はアンネの親友ハネリ・ホスラーのインタビューをまとめた、アリソン・レスリー・ゴールドの”もうひとつの『アンネの日記』”。
イタリアで製作されたTVドラマで台詞はイタリア語(上映は英語バージョン)。
“アンネの日記”は少女時代にしか読んでいない。これを機会に今一度読んでみるかと思った。ジョージ・スティーヴンス監督作で、ミリー・パーキンスが主演の「アンネの日記/1959」をTVで見た記憶がある。それも今一度見てみたいものだ。

本作ではアンネが隠れ家で過ごした様子は殆ど描かれない。アンネはオランダ、アムステルダムの小学校時代同じくユダヤ人である少女ハネリと出会う。
数年後、アンネは父親オットーが経営する会社のビルの中の隠れ家に、両親、姉マルゴー、そしてピーター一家と共に身を潜める。ある日、ハネリはアンネに会いたくてオットーの会社を訪ねるが二人が会うことは叶わなかった。去って行く親友ハネリをカーテン越しに見つめるアンネが可哀想でならなかった。
一方でハネリには幼い妹がいたため隠れ家に身を潜めるには無理があった。やがてハネリは幼い妹と父親と共にナチスに捕われてしまう。

“ホロコースト”を描いた映画を観るのは辛い。この作品でもドイツ、ナチスの迫害におびえるユダヤ人の姿を真正面から描いている。結局アンネは収容所で病気のため亡くなり、ハネリは生きのびる。作家になるのが夢だったアンネ。彼女の父親オットーの部下であったミープの存在も忘れてはならない。ナチスに連れ去られた後、アンネの書いた日記を大切に保管し、作家になりたかったアンネの夢に手を貸したのはミープだったに違いない。
そして戦後、ハネリは希望通りイスラエルのエルサレムに渡り結婚し子供とたくさんの孫をもうける。
運命に翻弄された二人の少女アンネとハネリの物語に、いたたまれない気持ちと共に感動も覚えた。

本作なぜに?スバル座で上映?と少々疑ったが、案の定上映館はガラガラだった(平日最終回)。

有楽町スバル座(5/11まで上映)にて
[PR]
by margot2005 | 2012-05-03 23:08 | イタリア | Trackback | Comments(0)

「昼下がり、ローマの恋」

「Manuale d'am3re」…「The Ages of Love」2011 イタリア
a0051234_23224338.jpg

ファビオに「イタリア的、恋愛マニュアル/2005」「わが人生最良の敵/2006」「ハートの問題/2009」のカルロ・ヴェルドーネ。
エイドリアンに「グッド・シェパード/2006」「リミットレス/2011」のロバート・デ・ニーロ。
ビオラに「ダニエラという女/2005」「ストーン・カウンシル/2005」「N-私とナポレオン/ナポレオンの愛人/2006」「マルセイユの決着/2007」「50歳の恋愛白書/2009」「シチリア!シチリア!/2009」のモニカ・ベルッチ。
ロベルトに「輝ける青春/2003」「西のエデン/2008」「あしたのパスタはアルデンテ/2011」のリッカルド・スカマルチョ。
オーグストに「カイマーノ/2006」「題名のない子守唄/2006」「シチリア!シチリア!」のミケーレ・プラチド。
エリアナにドナテッラ・フィノッキアーロ。
ミコルに「愛と欲望 ミラノの霧の中で/2006」「バール・マルゲリータに集う仲間たち/2009」のラウラ・キアッティ。
ロベルトの恋人サラにヴァレリア・ソラリーノ。
恋のキューピット(タクシー運転手)にヴィットリオ・エマヌエーレ・プロピツィオ。
監督、脚本は「イタリア的、恋愛マニュアル」のジョヴァンニ・ヴェロネージ。
a0051234_2323406.jpg
a0051234_23233185.jpg
a0051234_23231828.jpg

邦題にはいつもダマされる。シネスイッチ銀座に貼ってあったポスターはモニカ・ベルッチ&ロバート・デニーロのツー・ショットばかり目につく。でも原タイトルは「Manuale d'am3re」…って?“恋愛マニュアル3”?
ローマが舞台なのと、リッカルド・スカマルチョが出演しているので観に行った。
熟年バージョンで、コロッセオ、ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂、そしてロングショットでヴァティカンの夜景もスクリーンに現れる。
モニカの名前がついた「モニカ・ベルッチの恋愛マニュアル/2007(恋愛マニュア2)」は残念ながら未公開でDVDも見ていない。wowowで放送していただきたいものだ。

若者、中年、熟年の3つのカップルからなる”LOVE STORY”。
弁護士のロベルトは出張でトスカーナに出向き、その地で美女ミコルと出会う。しかしロベルトには恋人サラがいて、ミコルにはなんと夫がいた。
TVのニュース・キャスター、ファビオには愛する妻と娘がいる。あるパーティで出会ったエリアナに執拗に迫られストーキングされ困り果てるが、エリアナは心に病を抱えていた。
アメリカ人の歴史学者エイドリアンは心臓の移植手術をしたばかり。友人オーグストが管理人をするローマのアパートに住み始め、パリから戻ったばかりのオーグストの娘ビオラと出会う。

美女ミコルに迫られて嬉しいやら困るやらで、おたおたするロベルトを演じるリッカルドが可笑しくて、彼コメディいけてる。
モニカ・ベルッチはどうも好きになれない女優ながら、彼女の映画は良く観てしまっている。シアターは銀座、モニカ狙いのおじさまがいつものようにいた。
デ・ニーロのイタリア語は「ゴッドファーザーPART2/1974」以来。デ・ニーロはどうも気持ち悪いオヤジ化してしまって…若い時は素敵だったのに最近は見る影もない。
「イタリア的、恋愛マニュアル」でも笑わせてもらったカルロ・ヴェルドーネはイタリアン・コメディに欠かせない俳優。女ストーカーに追いつめられ、あたふたする姿は最高!この方はホント騒々しいのだ。
熟年バージョンのラストはあまりの茶番劇で、中年バージョンで盛り上がったのに、最後の、最後でストーリーを失墜させてしまったのではなかろうか?
シリーズものはやはり一番最初が面白い。“恋愛マニュアル”シリーズはまだ続くのか?

シネスイッチ銀座にて
[PR]
by margot2005 | 2012-02-27 23:35 | イタリア | Trackback(1) | Comments(0)

「ミラノ、 愛に生きる」

「Io sono l'amore」…aka「I Am Love」2009 イタリア
a0051234_20254661.jpg

エンマに「フィクサー/2007」「倫敦(ロンドン)から来た男/2007」「ベンジャミン・バトン 数奇な人生/2008」「バーン・アフター・リーディング/2008」「リミッツ・オブ・コントロール/2009」のティルダ・スウィントン。
エンマの息子エドアルド(エド)にフラヴィオ・パレンティ。
エドアルドの友人でシェフのアントニオにエドアルド・ガブリエリーニ。
エンマの夫タンクレディにピッポ・デルボーノ。
タンクレディの母親ローリに「ベニスに死す/1971」のマリサ・ベレンソン。
エリザベス(ベッタ)にジョヴァンナのパパ(ボローニャの夕暮れ)「私を撮って/2008」「やがて来る者へ/2009」のアルバ・ロルヴァケル。
ハウスキーパー、イダにマリア・パイアート。
監督、脚本、製作にルカ・グァダニーノ。
a0051234_2026143.jpg

a0051234_15221226.jpg

ロシア出身のエンマはイタリア人の大富豪と結婚しミラノの豪邸に住んでいる。日々贅沢な暮らしを送っているが、彼女の心は満たされていなかった。孤独の中で生きているエンマはある日最愛の息子エドアルドから、彼の友人でシェフのアントニオを紹介される。その後、ハウス・パーティの料理をアントニオに依頼し、屋敷で頻繁にアントニオと会うようになる。やがて彼女の中に深く眠っていた情熱が蘇り始める...

「フィクサー」でオスカーをゲットしたティルダ・スウィントンはお気に入り女優の一人。昨年11月に50歳になったティルダ…ナイス・バディとはいえないが、田園風景の中のエンマとアントニオのラヴ・シーンがとても奇麗に映し出されている(ティルダも製作に加わっているゆえ?)。

映画のオフィシャルサイトに“官能”という文字がある。エンマがアントニオのレストランでローリとエドアルドのフィアンセ3人で食事をするシーン…アントニオが作った海老料理に舌鼓を打ち、まるでエクスタシーを感じるような表情を見せる。最初、彼女はアントニオの料理に恋をしたのかも知れない。ある時、エンマは屋敷の厨房でアントニオに再会する。居合わせたエドアルドに促されるままアントニオの作った料理を口に入れる。“アントニオの作ったものは上手いだろう!”という息子。エンマはここでも、えも言われぬ表情を浮かべるのだ。ティルダ・スウィントンの表情にしばし引き込まれる。

娘に会いに行くつもりのサンレモで、ばったりアントニオと出くわしたエンマ。そしてやはり彼女はアントニオの誘惑に勝てなかった。日頃満たされない生活を送っている中年女が、若くて魅力的な男に誘惑されたら、彼の胸に飛び込むのは時間の問題だろう。結局、恋に落ちたエンマは全てを捨てることになる。最愛の息子まで…。
哀しいエンディングながら“真実の愛”に目覚めたエンマが取る行動に共感を覚える。
個性的な役柄が多いティルダが大富豪の有閑マダム?少々違和感ありかと思えたが、じっと耐えるもの静かなティルダもたまには良い。

この物語はミラノが舞台。イタリアは先月ローマとフィレンツェを訪れたばかり。5年前のイタリア周遊旅行ではミラノへも行った。ミラノの大聖堂はイタリア映画に良く登場するが、これでも大聖堂をバックにエンマの姿がスクリーンに現れる。
a0051234_2145166.jpg

a0051234_2144110.jpg

ミラノの雪景色と、エンマが暮す、とてつもなく大きくて豪華な屋敷が素晴らしく美しい。その上エンマが身にまとうミラノ・ファッションがオシャレで美しいのも見所の一つ(オスカーにノミネートされた)。エンド・クレジットに“DAMIANI”の文字もあった。

アントニオが住むリグーリア州のサンレモの町並みや、上に書いた田園風景も素晴らしく美しく、ヨーロッパ舞台の映画はこれだからやめられない。

エリザベス役のアルバ・ロルヴァケルは可憐な雰囲気が漂う女優だが(顔がそうかも?)、wowowで見た「30日の不倫/2010」ではピエルフランチェスコ・ファヴィーノ相手に大胆なラヴ・シーンを演じている。どちらもしっくり来る希有な女優の一人。

エドアルド役のフラヴィオ・パレンティはパリ生まれで、フランスとイタリアで育ったイケメン。
Flavio Parenti

ミラノの大聖堂の写真は5年前デジカメで撮ったもの。

渋谷 Bunkamura ル・シネマにて(2/10で終了)
[PR]
by margot2005 | 2012-02-11 21:19 | イタリア | Trackback(2) | Comments(0)

「あしたのパスタはアルデンテ」

「Mine vaganti」…aka「Loose Cannons」2011 イタリア
a0051234_21494087.jpg

トンマーゾに「輝ける青春/2003」「西のエデン/2009」のリッカルド・スカマルチョ。
アルバに「シチリア!シチリア!/2009」のニコール・グリマウド。
アントニオに「ひばり農園/2007」「副王家の一族/2007」のアレッサンドロ・プレツィオージ。
兄弟の父親ヴィンチェンツォに「ドン・ジョヴァンニ 天才劇作家とモーツァルトの出会い/2009」のエンニオ・ファンタスキーニ。
母親ステファニアに「対角に土星/2007」のルネッタ・サヴィーノ。
祖母に「暗黒街のふたり/1973」のイラリオ・オッキーニ。
トンマーゾの姉にビアンカ・ナッピ。
トンマーゾの恋人マルコにカルミネ・レカーノ。
トンマーゾの伯母ルチアーナに「カラヴァッジョ 天才画家の光と影/2007」「元カノ/カレ/2009」のエレナ・ソフィア・リッチ。
監督、脚本は「向かいの窓/2003」のフェルザン・オズペテク。
a0051234_21493295.jpg
a0051234_21492431.jpg
a0051234_2149112.jpg
a0051234_2149083.jpg
a0051234_21484982.jpg

ローマで恋人マルコと同居中のトンマーゾは作家を目指している。ある日、故郷である南イタリアのレッチェに戻り兄アントニオと再会する。今回の帰郷は父親が経営する老パスタ会社の次期経営者アントニオの社長就任を祝うことが目的だった。祝いの晩餐会が始まる前にトンマーゾはアントニオに自身がゲイであることを告白する。やがて晩餐会が始まり、覚悟を決めたトンマーゾが告白しようとした矢先、あろうことかアントニオが“俺はゲイなんだ。”と宣言し、驚いた父親が心臓発作を起こして入院してしまう…

シアターで映画は観ているが時間がなくてレビューを書いていない。こちらも観て1が月以上経過した。
久方ぶりのイタリアン・コメディで、出演人も豪華ということで非常に楽しみにしていたが…それほど笑えるわけでもなく期待はずれで残念だった。主人公のリッカルド・スカマルチョが実にキュートで、他の男たちも…イタリアンって一部を除いてホント皆イケメン。

10年以上前にフランスに行った時、パリの街中(正確にはいくつかあるルーヴル美術館の一つの門の前/なので人でいっぱいのスポット)でゲイと思われるカップルが白昼キスを交わしているのを見てびっくりした。そしてそのカップルは実に美しかったと記憶する。
しかしオープンなのは一部の人なのかも知れない。今だ偏見は存在するのだ。そしてこの物語の両親はスゴい偏見!と感じたが、我が息子に“俺はゲイなんだ。”なんて宣言されたらやはりショックで寝込むだろうな。

ということでアントニオの両親がうろたえるのは良く分かる。映画の中でトンマーゾもゲイと言うことを両親は知らない。兄弟二人ともゲイなんて聞かされたらますますうろたえたことだろう。
ある日突然トンマーゾの恋人マルコが友人を伴って訪ねて来る。トンマーゾの母が、そうとは知らないゲイのマルコに“ゲイは治るのかしら?”と尋ねるシーンは可笑しかった。

長男のアントニオと次男のトンマーゾ。アントニオは弟の告白を聞いていたにも関わらず、彼を差し置いて自分がゲイだと宣言してしまう。早い者勝ち!!ってワケでもないが、その後両親にゲイだと言えなくなってしまったトンマーゾは心優しいなぁと感心した。

上にも書いたように登場する男たちが皆キュートで、それを見ているだけで満足してしまった感じ。ゲイがテーマの映画ながら、スイートに夢中の祖母と、お酒と男に夢中のルチアーナの存在。そして老舗パスタ会社の共同経営者の娘アルバの存在が素敵だ。

シネスイッチ銀座にて
[PR]
by margot2005 | 2011-10-09 22:16 | イタリア | Trackback(2) | Comments(0)

「人生、ここにあり!」

「Si può fare」…aka「We Can Do That」2008 イタリア
a0051234_192914.jpg

ネッロに「ニルヴァーナ/1996」のクラウディオ・ビシオ。
サラに「イタリア的、恋愛マニュアル/2005」のアニタ・カプリオーリ。
フルラン医師に「愛と欲望 ミラノの霧の中で/2006」「まなざしの長さをはかって/2007」のジュゼッペ・バッティストン。
デルベッキオ医師に「イル・ディーヴォ/2008」のジョルジュ・コランジェリ。
監督、脚本にジュリオ・マンフレドニア。
a0051234_1923419.jpg
a0051234_1922539.jpg
a0051234_1921731.jpg

1978年、イタリア。“バザーリア法”の制定により精神病院廃絶法が制定され、無制限に患者を収容することが禁じられ、次々に精神病院が閉鎖されていった。そして1983年、ミラノに住む労働組合員のネッロは革新的な考え方が災いし左遷の憂き目に合う。やがて彼は精神病院から出された元患者たちの共同組合運営をまかされる。偏見を持たないネッロは毎日無気力に過ごす彼らと新しい職場で出会い“仕事をして金を稼ごうではないか!”と持ちかける。が、超個性的な彼らは考え方がバラバラでまとまるわけがない。それでもなんとかしなければと諦めないネッロは、彼らの密かな才能を発見し、“床貼り”の仕事を選ぶ…

平日の昼下がり、シアターはほぼ満員で驚いた。周りを見渡せば夏休みとは全く関係のない中高年男女と、若い女性が殆ど、子供が観る映画でもないのにエラいにぎわいだった。

こういった映画を観ていつも感じるのは特殊な役柄を演じる俳優たちの成りきりぶり。それは常に驚かされる。
かつて日本でも“精神病院”と呼ばれていた名称、今日では“心療クリニック”とか“メンタル・クリニック”と表現されている。

イタリア映画祭2009年で公開された時は原題の“やればできるさ”というタイトルがついていた。あいにく映画祭では見逃したが、今回一般公開され観る事が出来た。原題の“やればできるさ”そのものズバリの展開。精神を病む人々が主人公…一度だけ悲しい出来事は起きるが、ユーモアを交えながらほのぼのとして、観ているものの心をも温かくする素敵な人間ドラマだった。

ネッロが“床貼り”の仕事を思いついたのは,彼らが内職で封筒に切手を貼る様を見たからだった。個性豊かな彼らは決して同じ位置に切手を貼らない。束ねて見ると貼られた切手がまるでモザイクのような状態になっているのだ。

恋人サラと同居中のネッロは彼女との生活よりも、元患者たちとの仕事を優先しサラに呆れられている。でもネッロにとって元患者の彼らはまるで自身の大事な子供たちのように大切な存在なのかも知れない。演じるクラウディオ・ビシオがスゴく良かった。元患者を演じる俳優陣は語るまでもなく最高!
シネスイッチ銀座にて
[PR]
by margot2005 | 2011-07-31 19:26 | イタリア | Trackback(12) | Comments(0)

「シチリア!シチリア!」

「Baarìa」 2009 イタリア/フランス
a0051234_23501918.jpg

監督、脚本に「ニュー・シネマ・パラダイス/1991」「マレーナ/2000」「題名のない子守唄/2006」のジュゼッペ・トルナトーレ。
ペッピーノにフランチェスコ・シャンナ。
マンニーナにマーガレット・マデ。
マンニーナの母サリナに「靴に恋して/2002」「題名のない子守唄」「抱擁のかけら/2009」のアンヘラ・モリーナ。
a0051234_23501019.jpg
a0051234_2350095.jpg
a0051234_23494853.jpg
a0051234_23494092.jpg
a0051234_23493137.jpg

イタリア、シチリアの田舎町バーリア。貧しい羊飼いの次男坊ペッピーノは幼い頃から大人たちと共に一生懸命働き逞しい青年に成長する。第二次世界大戦が終結、共和国となった頃、彼は美しいマンニーナと出会い恋に落ちる。しかし貧しい男との結婚に彼女の家族は大反対。そこで二人は駆け落ちし、屋根から雨水が漏るようなあばら屋に住み愛を育んで行く...

この映画は2009年の東京国際映画祭で上映された。その時とっても観たかったが日にちが合わず、チケットも取れずで断念。ようやく公開され、期待して観に行ったけれど、シチリアのバーリアがどこかも知らない日本人のわたし…おまけに背景は戦争と政治の世界…
“ジュゼッペ・トルナトーレ監督が故郷シチリアの小さな町を舞台に、激動の時代を生き抜いた一人の 男の波瀾万丈の一代記を綴る…”とあるが、残念なことに心を揺さぶられることはなかった。それに少々長過ぎ(151分)。
「ニュー・シネマ・パラダイス」には激しく心揺さぶられたが、こちらは感情移入出来るテーマではなくとても残念。
しかしエンニオ・モリコーネの音楽とロケ(シチリア&チュニジア)された雄大な景色は素晴らしく、子供時代のペッピーノが学校の教室に立たされるシーンから、彼の未来に入って行く展開は絶妙だった。
サリナ役のスペイン人女優アンヘラ・モリーナの存在感が光る。
スクリーン・デビューとなったマーガレット・マデがトップ・モデルというのはこの上なくうなずける。
フランチェスコ・シャンナは1982年生まれなので、撮影時は20代だったろうが、この方貫禄あって老け役ばっちり。ちょっとリチャード・ギアに似てるかな?
「バール・マルゲリータに集う仲間たち/2009」のルイジ・ロ・カーショが数シーンに、「ダニエラという女/2005」「マルセイユの決着/2008」のモニカ・ベルッチがワンシーンに出演している。
銀座で観たのでモニカ狙いのojisamaが多かったが、モニカのシーンは数秒ってとこかな?
シネスイッチ銀座にて(2/4で終了)
[PR]
by margot2005 | 2011-02-05 00:12 | イタリア | Trackback(8) | Comments(0)