「ベロニカとの記憶」

The Sense of an Ending2017 UK

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ロンドンに暮らすトニーは妻のマーガレットと離婚して一人暮らし。年金生活を送りながら趣味で集めた中古カメラの店を経営している。娘のスージーは臨月でシングル・マザーになる予定。そんなある日、法律事務所から一通の手紙が届く。それには初恋の女性ベロニカの母親セーラが亡くなり、一冊の日記が彼に遺贈されたと記されていた…


ドラマは過去と現在を行ったり来たりして進んで行く。

ベロニカの母親セーラがなぜ自分に日記を遺贈したのか?納得がいかないトニーは法律事務所を訪問する。しかし担当者から、日記はベロニカが持っているが、渡すことを拒んでいるという答えが返ってくる。ますますわからなくなってしまったトニーは、過去に思いを馳せ、ベロニカとの再会を決意する。


トニーはとうとうベロニカと再会を果たす。

二人は橋の上で待ち合わせ、ベロニカはトニーを見つけて”ハロー!”と声をかける。でも実際にこのようなことが起きたら、互いに目印でもつけない限り相手がわからないのではないか?と思ったりした。40年ぶりに昔の恋人と再会するってどんな気分なのだろう?

互いに何事もなかったかのような顔をしてお茶するシーンがナイス。その後トニーはストーカーのごとくベロニカの後をつけ真実を知る。


しっとりとした地味な大人のドラマは、どのように展開されるか興味深く、そして見応えがあった。原タイトルの「終わりの感覚」が絶妙。

ラストを迎え、ドラマの中で”僕はベロニカともセーラとも寝ていない。”というトニーの言葉を思い出し謎が解けた。ベロニカではなく母親のセーラが過激な女性だったとは!でもそのようなムード漂わせていた確かに…。

学生時代のトニーの教師役で出演しているお気に入り俳優のマシュー・グードの出番が少なくて寂しい。

本作のシャーロット・ランプリングはとても穏やかな役。優しい表情を浮かべるシャーロットも中々素敵。セーラを演じる本来は穏やかなイメージのエミリー・モーティマーと真逆で面白い。


トニー・ウェブスターに「パディントン2/2017」のジム・ブロードベント。

ベロニカ・フォードに「さざなみ/2015」「アサシン クリード/2016」のシャーロット・ランプリング。

マーガレット・ウェブスターに「フランス組曲/2014」のハリエット・ウォルター。

スージー・ウェブスターに「セルフレス/覚醒した記憶/2015」のミシェル・ドッカリー。

ミスター・ハントに「マリアンヌ/2016」のマシュー・グード。

セーラ・フォードに「ラースと、その彼女/2007」「レオニー/2010」のエミリー・モーティマー。

ジャック・フォードに「キングスマン ゴールデン・サークル/2017」のエドワード・ホルクロフト。

若き日のトニーにビリー・ハウル。

若き日のベロニカに「サンシャイン/歌声が響く街/2013」のフレイア・メイヴァー。

エイドリアン・フィンにジョー・アルウィン。

監督は「めぐり逢わせのお弁当/2013」のリテーシュ・バトラ。


新宿武蔵野館にて



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# by margot2005 | 2018-02-13 20:32 | UK | Trackback | Comments(0)

「スリー・ビルボード」

Three Billboards Outside Ebbing, Missouri2017 UKUSA

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アメリカ、ミズーリ州の田舎町エビングに住むミルドレッド・ヘイズの娘アンジェラは、7か月前に何者かにレイプされた上殺害されていた。しかし犯人は未だ見つかっていない。進展しない警察の捜査にイラつくミルドレッドは抗議の広告を掲げることを思いつく…


アメリカの田舎(ロケ地はノースカロライナ州)って半端じゃないほど何もない?ミルドレッドが息子のロビーと住む家の周りは草原が広がるだけで、近隣には他の家もなかったように思える。

道路沿いに突然出現するスリービルボード。赤に黒字で書かれた文字が眩しい。

それには警察署長ウィロビーの名前が書かれていた。ウィロビーは困惑しながらも理解しようと努力するが、彼の部下の巡査ディクソンは怒りを募らせる。おまけにウィロビーを敬愛する町の住民も憤慨し、広告の掲載をやめるようミルドレッドに忠告する。元夫のチャーリーまでも...。

しかし誰もミルドレッドを諭すことはできず、彼女の行動はますますエスカレートして行く。


シアターで幾度となく予告編を見て期待していた1作。期待以上の素晴らしい!ドラマで大満足。

ミルドレッドを理解していたウィロビーと、ラスト近くで歩み寄るディクソンが最高。あの後、ミルドレッドとディクソンはどう行動したのだろう??とてもとても気になった。


マーティン・マクドナー作品はコリン・ファレル主演の2作品をwowowで鑑賞。ウディとサムも出演する「セブン・サイコパス」はクレージーな映画だった。本作のミルドレッドも相当クレージー。演じるフランシス・マクドーマンドは絶賛されたそう。彼女の「ファーゴ」は最高だったけど、怒りと悲しみを募らせる本作のマクドーマンドも素晴らしい!

マクドーマンド同様、ディクソン役のサム・ロックウェルも他に演じる俳優は思い浮かばないし、ウディ・ハレルソンとケイレブ・ランドリー・ジョーンズも然り。

お気に入り女優アビー・コーニッシュの出演も良かった。アビーって年々太っていく?

若いと思っていたサム・ロックウェルは今年50歳。クセのある個性派俳優で、超クセのあるフランシス・マクドーマンドに負けず劣らずといったところ。他の俳優もウディ・ハレルソンやケイレブ・ランドリー・ジョーンズにピーター・ディンクレイジと個性派ばかり。そうそう壊れたケイレブがお気の毒。


ミルドレッド・ヘイズに「ファーゴ/1996「ヘイル、シーザー/2016」のフランシス・マクドーマンド。

ウィロビーに「スウィート17モンスター/2016」のウディ・ハレルソン。

ディクソンに「フロスト×ニクソン/2008」「月に囚われた男/2009「バッド・バディ!私とカレの暗殺デート/2016」のサム・ロックウェル。

アンに「ウォリスとエドワード 王冠をかけた恋/2011」「セブン・サイコパス/2012のアビー・コーニッシュ。

レッドに「ビザンチウム/2012」「ストーンウォール/2015」のケイレブ・ランドリー・ジョーンズ。

チャーリーに「アメリカン・ギャングスター/2007」「セッションズ/2012」のジョン・ホークス。

ジェームズに「ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式/2007」「ゲーム・オブ・スローンズ シリーズ/2011~2017」のピーター・ディンクレイジ。

ロビー・ヘイズに「マンチェスター・バイ・ザ・シー/2016」のルーカス・ヘッジズ。

アンジェラ・ヘイズにキャスリン・ニュートン。

ペネロープにサマラ・ウィーヴィング。

ディクソンの母にサンディ・マーティン。

監督、脚本、製作は「ヒットマンズ・レクイエム/2008」「セブン・サイコパス/2012」のマーティン・マクドナー。


TOHOシネマズシャンテにて



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# by margot2005 | 2018-02-10 21:44 | UK | Trackback | Comments(8)

「はじめてのおもてなし」

Willkommen bei den Hartmanns…akaWelcome to Germany2016 ドイツ

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ミュンヘンの閑静な住宅地に暮らすリヒャルトとアンゲリカ夫婦。夫は外科医で妻は元教師。生き甲斐を失い暇を持て余すアンゲリカは、ある日突然難民を受け入れると宣言する…


リヒャルトは老いを受け入れることができずシワとり治療に夢中。

アンゲリカは暇を持て余し、日々ワインが手放せなせないアル中。

フィリップは妻と離婚しシングルファーザーとなっても仕事一筋で息子に無視されている。

ゾフィは30代になった今も親の金で大学に通っている。

...と問題を抱えた人ばかり。


しかしナイジェリアからの難民ディアロを受け入れたことで、それぞれに問題を抱えバラバラだったハートマンファミリーが家族の絆を取り戻しハッピーなエンディングを迎える。少々出来過ぎかとも思えるが、まぁ映画だから許してしまった。


ディアロはイスラム過激派により家族全員が殺害され天涯孤独となってドイツに逃れてきた。しかしこの地でテロリストに勘違いされ、一時亡命申請が通らなかったりして…。

ドラマの中、人種差別的発言が交わされるシーンや、ハートマン家の隣人がナチっぽく描かれているのも面白い。

ドイツが抱える難民問題をテーマに描いたヒューマン・コメディは「5パーセントの奇跡~嘘から始まる素敵な人生~」同様ハートウオーミングなストーリー。ドイツ製作で立て続けにハートフルな映画を2本公開とは実に珍しい。


センタ・バーガーはハリウッドやヨーロッパ映画に多数出演した往年の女優でオーストリア出身。てっきりハリウッド女優だと思っていた。監督はセンタ・バーガーの息子。

フィリップを演じるフロリアン・ダーヴィト・フィッツは「君がくれたグッドライフ」では難病役だったけど、本作では一転してコメディに徹していて可笑しい。


アンゲリカ・ハートマンに「ちょっとご主人貸して/1964」「悪魔のようなあなた/1967」のセンタ・バーガー。

Dr.リヒャルト・ハートマンに「ドレスデン、運命の日/2006」「ヒンデンブルグ 第三帝国の陰謀/2011」ハイナー・ラウターバッハ

フィリップ・ハートマンに「君がくれたグッドライフ/2014」の フロリアン・ダーヴィト・フィッツ。

ゾフィ・ハートマンにパリーナ・ロジンスキー。

Dr.タレク・ベルガーに「THE WAVE ウェイヴ/2006」「ピエロがお前を嘲笑う/2014」のエリアス・ムバレク。

ディアロ・マカブリにエリック・カボンゴ。

監督、脚本、製作は「デッド・フレンド・リクエスト/2015」のジーモン・ファーフーフェン。


シネスイッチ銀座にて



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# by margot2005 | 2018-02-09 20:52 | ドイツ | Trackback | Comments(0)

「ルイの9番目の人生」

The 9th Life of Louis Drax2016 UK/カナダ/USA

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サンフランシスコの海辺に暮らす少年ルイは、9歳の誕生日に両親とピクニックに出かけた際崖から転落して大怪我を負ってしまう。病院へ運ばれるが生体反応がなく死亡が確認される。しかし奇跡的に蘇生し昏睡状態に…


ドラマは昏睡に陥る前のルイの姿を挟みながら進んで行く。

ナタリーは難産の末ルイを生んだ。彼女の夫ピーターはルイの実父ではない。ルイは養父ピーターを軽視している様子だが、ピーターは心から息子を愛している。そして母親のナタリーは息子ルイが生き甲斐。

担当医Drパスカルに”ルイと私は繋がっているの…”と話しているが、それはルイを深く愛していると言いたいからに他ならない。

一番怪しくない人がというケースが多いサスペンス・ミステリー。途中で何となく感じはしたが、ラストを迎えてやはり!だった。幾度となく自分の身に降りかかる災難…なぜ?ルイはわかっていたのだ。


Dr.アラン・パスカルは子供の頃からの夢遊病者で、時折悪夢にうなされる。昏睡状態のルイが見る夢…ルイはDr.パスカルとリンクしているのではないだろうか?と思った。

監督はホラー映画が好きらしい。過去に見たのはイライジャ・ウッド主演の「マニアック」のみ。本作はホラーではないが、見ようによってはホラーかも知れない。


原作はリズ・ジェンセンによる世界的ベストセラー。小説を読んだら面白いかも?と思ったけど結末がわかってしまったのでやめたほうがよさそう。小説は世界的ベストセラーらしいが映画にはそれほど魅力を感じなかった。


Dr.アラン・パスカルに「ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦/2016」のジェイミー・ドーナン。

ルイ・ドラックスにエイデン・ロングワース。

ナタリー・ドラックスに「ロイヤル・ナイト 英国王女の秘密の外出/2015」のサラ・ガドン。

ピーター・ドラックスに「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場/2015」のアーロン・ポール。

Dr.ペレーズに「シェフ 三ツ星フードトラック始めました/2014」のオリヴァー・プラット。

ダルトン刑事に「ザ・ロード/2009」「アメリカン・バーニング/2016」のモリー・パーカー。

ヴァイオレット・ドラックスに「ブラック・スワン/2010」のバーバラ・ハーシー。

監督、製作は「マニアック/2012(脚本)」のアレクサンドル・アジャ。


ヒューマントラストシネマ有楽町にて



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# by margot2005 | 2018-02-07 20:08 | UK | Trackback | Comments(0)

「5パーセントの奇跡~嘘から始まる素敵な人生~」

Mein Blind Date mit dem Leben…akaMy Blind Date with Life2017 ドイツ

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サリヤはスリランカ人の父とドイツ人の母の間に生まれた真面目な青年。高校生活を送るある時突然、先天性の病気で視力の95%を失ってしまうが、一流ホテルで働きたい夢を諦めることができない。そんなサリヤを励まし支える母と姉。やがて彼はミュンヘンにある最高級5つ星ホテルに見習いとして働くチャンスをつかむ…


サリヤにまつわる人々が全て良い人。愛情深い母親と、サリヤをサポートする姉のシーラ。そしてサリヤを一番サポートするのはホテルで見習いとして働く同僚のマックス。

ホテルで働く人々は皆良い人で、善人ばかり登場させたのは実在の人物が存在するから?なんて思った。そうそう逃げ出した父親だけはダメだった。


自分の障害にめげず、決してあきらめない信念を持ち、ひたすら努力に励むサリヤってスゴイ人だと感動する。とってもハートフルなドラマで見終わって爽やかな気分になる

ラストにモデルとなったサリヤが俳優のコスティア・ウルマンとハグするシーンあり。


サリヤを演じるコスティア・ウルマンが爽やかな好青年のイメージでぴったりの配役。

ラウラ役のアンナ・マリア・ミューエはどこかで見た、見たと思いつつも思いだせず、見終わって調べたところ「青い棘」の美少女だった。「青い棘」以来10数年経過。本作ではシングルマザーをチャーミングに演じている。


サリヤ(サリー)に「誰よりも狙われた男/2013」のコスティア・ウルマン。

マックスに「「THE WAVE ウェイヴ/2008」「シャトーブリアンからの手紙/2011」「ぼくらの家路/2013」のヤコブ・マッチェンツ。

ラウラに「青い棘/2004」「血の伯爵夫人/2009のアンナ・マリア・ミューエ。

クラインシュミットに「顔のないヒトラーたち/2014」「ヒトラー暗殺、13分の誤算/2015」「婚約者の友人/2016」のヨハン・フォン・ビューロー。

サリヤの姉シーラにニラム・ファルーク。

サリヤの母親にジルヴァーナ・クラパッチュ

監督は「白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々/2005」のマルク・ローテムント。


角川シネマ有楽町にて


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# by margot2005 | 2018-02-04 20:56 | ドイツ | Trackback | Comments(0)

「パディントン2」

Paddington2」2017 UK/フランス/USA

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ペルーの山奥からロンドンにやって来たクマのパディントン。今ではブラウン家の一員で、都会暮らしにも慣れ幸せな日々を送っている。そんなある日、世界に1冊しかない飛び出す絵本を見つけたことから騒動に巻き込まれてしまう


クマのパディントン大好きなので公開を楽しみにしていた。

パディントンと、ベン・ウィショーの声がなんとなくミスマッチで好き。英国紳士ばりに話すパディントンがチャーミングなのだ。前作同様パディントンが窮地に立たされブラウン一家総出でクマを助けるために奔走する他愛ない物語。でも映画は大人も十分楽しめるように作られていてナイス!


見ていてパディントンと演じる俳優がうまい具合に溶け合っているところがこの映画の良いところ。

ダブル、ヒューは「ノッティングヒルの恋人/1999」以来の共演ながら、ドラマの中ではあまり関わりがなくて残念。でも何と言ってもこのドラマを盛り上げているのはヒュー・グラント&ブレンダン・グリーソン。コメディの二人は最高!

刑務所のユニフォーム…一足の赤いソックスだけでピンクに染まるなんてありえないけど…粗い男たちが着ていると滑稽で笑わせてくれる。そしてラストのヒューのダンスは最高のパフォーマンスで今一度見たい!


パディントンに「未来を花束にして/2015」「王様のためのホログラム/2016」のベン・ウィショー(声)。

ヘンリーブラウンに「ミケランジェロ・プロジェクト/2013」のヒュー・ボネヴィル。

メアリー・ブラウンに「僕と世界の方程式/2014」のサリー・ホーキンス。

ミセス・バードに「ブルックリン/2015」のジュリー・ウォルターズ。

ジュディ・ブラウンにマデリーン・ハリス。

ジョナサン・ブラウンに「インポッシブル/2012」のサミュエル・ジョスリン。

フェニックス・ブキャナンに「マダム・フローレンス! 夢見るふたり/2016」のヒュー・グラント。

ナックルズに「ヒトラーへの285枚の葉書/2016」のブレンダン・グリーソン。

ミスター・グルーバーに「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期/2016」のジム・ブロードベント。

ルーシーおばさんに「パレードへようこそ/2014」のイメルダ・スタウントン(声)。

パストゥーゾおじさんに「英国王のスピーチ/2010」のマイケル・ガンボン(声)。

監督、脚本は「パディントン/2014」のポール・キング。


TOHOシネマズスカラ座にて(2/2迄)/日本橋、新宿他で上映中


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# by margot2005 | 2018-02-03 21:55 | UK | Trackback | Comments(4)

「女の一生」

Une vie…akaA Woman's Life2016 フランス/ベルギー

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17歳になった男爵家の一人娘のジャンヌは修道院で教育を受け、希望を胸に親の元へと戻る。ある時、ジャンヌは美青年ジュリアンを紹介され恋に落ちてしまう。やがて二人は結婚。愛する人は君だけだ!と約束したジュリアンが乳姉妹のロザリと浮気をしていることが発覚する


結婚後ジュリアンは豹変する。金に執着し暖炉の薪を燃やし過ぎだとジャンヌを非難する。やがてロザリは妊娠するが、相手が誰か決して話そうとはしなかった。


フランスの文豪モーパッサンの古典的名作の映画化なので辛気臭いと想像してはいたがここまでとは。途中でやめようか?とも思ったけど何とか最後まで頑張って鑑賞した。


モーパッサンの小説は過去に読んだことがある。でも相当前なのでストーリーはほとんど記憶にない。おまけに他の名作(ボヴァリー夫人とかアンナ・カレーニナとか)とごっちゃになっているし...。不倫小説って大体ヒロイン(妻)が浮気するから、これもそうだと思い込んでいたら夫の方が浮気する物語だった。


19世紀が舞台なのでドラマは限りなくスローに進む。

17歳から中年女性までを演じるジュディット・シュムラ。17歳はちょっとキツいけど男を知らない女性を果敢に演じている。

男爵を演じるジャン=ピエール・ダルッサンが最初誰だかわからなかった。終盤では老人に変身してしていてますます誰?だった。

そして古典もののヨランド・モローもいつもとは違っていて、彼女らしくないけど思いのほか似合っている。

男に翻弄され続けた女ジャンヌの一生は幸せだったのだろうか?ドラマのラストに希望が見えて、見終わってホッとした。


ジャンヌに「ヴェルサイユの子/2008」「カミーユ、恋はふたたび/2012」 のジュディット・シュムラ。

男爵に「間奏曲はパリで/2013」のジャン・ピエール・ダルッサン。

男爵夫人に「シークレット・オブ・モンスター/2015」のヨランド・モロー。

ジュリアンに「ヴィクトル・ユゴー 笑う男/2012アナーキスト 愛と革命の時代/2015」のスワン・アルロー。

ロザリに「虚空の鎮魂歌(レクイエム)/2012」のニナ・ミュリス。

ポール(成人)に「シャトーブリアンからの手紙/2011」のフィネガン・オールドフィールド。

監督、脚本は「ティエリー・トグルドーの憂鬱</2015」のステファヌ・ブリゼ。


岩波ホールにて(22まで)


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# by margot2005 | 2018-01-31 22:16 | フランス | Trackback | Comments(2)

「ヒトラーに屈しなかった国王」

Kongens nei…akaThe King's Choice2016 ノルウェー

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194049日のノルウェー、オスロ。宮殿の庭で孫と雪遊びに興じるホーコン7世はナチスドイツが侵攻してきたことを皇太子のオラフ5世から知らされる。やがてノルウェー軍が参戦するが軍事力に乏しいノルウェーの主要都市は次々と陥落して行く。

一方で駐ノルウェー・ドイツ公使ブロイアーはヒトラーの命を受けホーコン7世に降伏を求める。ホーコン7世の兄でデンマーク王のクリスチャンは既にナチスドイツに降伏していた。しかしホーコン7世はブロイアーの要求に抵抗する…


ナチスドイツに降伏を迫られたノルウェー国王ホーコン7世が決断を下すまでの3日間を描いた歴史ドラマで、母親や兄弟とアメリカ合衆国に亡命していたハーラル(ハーラル5世現国王)とホーコン7世が再会を果たすシーンでラストを迎える。その時、幼い頃に別れた国王の可愛い孫は少年に成長していた。


公式サイトに”私は決断する...愛する国民のために。”とあるように国王の心意気が感じられる見応えのある歴史ドラマだった。

鑑賞したのは最終上映の週。で、また驚いたのはシアターがかなり混雑していたこと。前回見た「ルージュの手紙」もそうだったが、このシアターはなぜか?作品の上映期間が短い気がする。


かつてこの国はスウェーデン=ノルウェー連合王国だった。

ノルウェーいえばヴァイキング、フィヨルドと、スーパーの魚売り場に並ぶアトランティックサーモン。ノルウェーサバもよく見かける。

ノルウェーで思い出したのはベント・ハーメル監督。彼の作る映画「ホルテンさんのはじめての冒険/2007」「クリスマスのその夜に/2010」は独特の世界で、ハーメル監督以外のノルウェー映画も風変わりものが多い。一部のノルウェーの人の感性って独特(個性的)なのかも知れない。


主演のイェスパー・クリステンセンは「僕とカミンスキーの旅」の天才画家や「007シリーズ」のMr.ホワイトとは全く別人の顔を見せる稀有な俳優。ノルウェー語、ドイツ語、英語と作品によって異なった言語で話す彼は何ヶ国語話せるのだろう?なんて想像してしまう。本作のノルウェー国王役も似合っている。


ホーコン7世(ノルウェー国王)に「僕とカミンスキーの旅/2015」 のイェスパー・クリステンセン。

オラフ5世(ノルウェー皇太子)に「ファイティング・ダディ 怒りの除雪車/2014」のアンドレス・バースモ・クリスティアンセン。

マッタ(ノルウェー皇太子妃)に「ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男/2005」のツヴァ・ノヴォトニー。

ブロイアー(駐ノルウェー・ドイツ公使)に「マーラー 君に捧げるアダージョ/2010」のカール・マルコヴィクス。

アンネリーゼ(ブロイアーの妻)に「ヒトラー暗殺、13分の誤算/2015」のカタリーナ・シュットラー。

ダイアナ(ドイツ公使館秘書)に「ヒトラー ~最期の12日間~/2004」のユリアーネ・ケーラー。

監督は「おやすみなさいを言いたくて/2013」のエリック・ポッペ。


シネスイッチ銀座にて(既に上映終了)



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# by margot2005 | 2018-01-27 21:42 | ヨーロッパ | Trackback | Comments(0)

「ジャコメッティ 最後の肖像」

Final Portrait2017 UK

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1964年のパリ。アメリカ人作家ジェイムズ・ロードは美術評論家でもある。ある日、友人のアルベルト・ジャコメッティから”肖像画(下写真)のモデルになってくれないか?”と頼まれる。やがてロードはジャコメッティの”1日で終わるから~”という言葉を信じてアトリエに…


しかしながらロードのモデルは1日で終わらなかった。帰国する予定だった彼はそれを延期して肖像画のモデルを務めたのだ。

アトリエにはジャコメッティの愛人カロリーヌが突然やって来て作品作りが中断したり、気がのらないと描くのをやめて散歩に出かけたりする。結局作品が完成するのに18日が費やされた。


ジャコメッティは肖像画が完成しかけると白い絵の具でキャンバスを塗りつぶしまた一から描き始めるのだ。同じことが何度も何度も繰り返されロードは困惑してしまう。

ある時、ロードはアトリエに出入りするジャコメッティの弟ディエゴに”いつまでたっても肖像画が完成しないで困っている”と相談。そして兄をよく知るディエゴのアドバイスに従った所、画家はキャンバスを塗りつぶさないで筆を置きとうとう肖像画が完成する。


アルベルト・ジャコメッティについては良く知らないが20世紀を代表する芸術家の一人で、ドラマの中でピカソと交友があったことなどさりげなく語られている。

主演のジェフリー・ラッシュが本人(下二番目写真)に似ている。

気まぐれな天才画家と、生真面目そうな作家が対照的で面白い。それぞれのキャスティングも素晴らしい。

舞台はパリながらロケのシーンは全て英国ロンドン。

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アルベルト・ジャコメッティに「キング・オブ・エジプト/2016」のジェフリー・ラッシュ。

ジェイムズ・ロードに「ノクターナル・アニマルズ/2016」のアーミー・ハマー。

ディエゴ・ジャコメッティに「1408号室/2007」トニー・シャルーブ。

アネットに「黄色い星の子供たち/2010」のシルヴィー・テステュー。

カロリーヌに「127時間/2010」のクレマンス・ポエジー。

監督、脚本は「美女と野獣/2017」のスタンリー・トゥッチ。


TOHOシネマズシャンテにて



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# by margot2005 | 2018-01-21 22:46 | UK | Trackback | Comments(4)

「キングスマン ゴールデン・サークル」

Kingsman: The Golden Circle2017 UKUSA

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スパイ機関キングスマンの本部はロンドンの高級テーラーの地下にある。ある日、一流スパイとなったエグジーはかつてのキングスマン候補生チャーリーの襲撃を受けるが危機一髪で撃退。やがてチャーリーは女ボス、ポピー率いる世界的麻薬組織ゴールデン・サークルに、身を置いていることが判明する


前作のコリンはもちろん、ジェフ、ハル、ジュリアンとオスカー俳優が新たに参加して過激になったキングスマンの続編は007にスラップスティック・コメディを足した様子。もちろん前の方が断然面白かったけど、こちらもそれなりに面白い。

カンボジアの密林に建てられたポピーのゴールデン・サークルはカラフルでド派手。彼女のミンチ・マシーンから作られるハンバーガーはブラック・コメディの世界。


CGを駆使したオープニングから始まって、ラストまでCG満載。エルトンの飛び蹴りもCGならでは?でもエルトンが出演しているのだからもう少し彼の歌が聞きたかった。


前作でまさか?死んだはずない?と思っていたハリーが蘇ったのは良いのだけど、今度はマーリンが!!マーリン役のマーク・ストロングはコリン同様お気に入り英国人俳優。是非次回作でハリーのように蘇っていただきたい!そして英国人マークが歌うカントリーロードが中々イケてる。

前作でエグジーに救われたプリンセス・ティルダがガール・フレンドで登場しているのもナイス。そしてイタリア、アルプスの恐ろしく回転するゴンドラのシーンはスゴかった!


エグジーに「レジェンド 狂気の美学/2015」「イーグル・ジャンプ/2016のタロン・エガートン。

ハリーに「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期/2016」のコリン・ファース。

マーリンに「女神の見えざる手/2016」のマーク・ストロング。

プリンセス・ティルダにハンナ・アルストロム。

ポピーに「アリスのままで/2014」のジュリアン・ムーア。

ジンジャーに「悲しみが乾くまで/2008」「クラウド アトラス/2012のハル・ベリー。

シャンパンに「ヤギと男と男と壁と/2009」のジェフ・ブリッジス。

ウイスキーに「グレートウォール/2016」のペドロ・パスカル。

テキーラに「ヘイル、シーザー/2016」のチャニング・テイタム。

チャーリーにエドワード・ホルクロフト。

ロキシーに「スノーホワイト/氷の王国/2016」のソフィー・クックソン。

エルトン・ジョンは本人役。

監督、脚本、製作は「キングスマン/2014」のマシュー・ヴォーン。


TOHOシネマズ日劇にて



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# by margot2005 | 2018-01-17 21:55 | UK | Trackback(1) | Comments(6)