ジェラール・フィリップ...「赤と黒」

「Le rouge et le noir」2009 デジタルリマスター版 フランス(1954)
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ジュリアン・ソレルに「白痴/1945」「パルムの僧院/1947」〜「危険な関係/1959」「熱狂はエル・パオに達す/1959」のジェラール・フィリップ。
レナル夫人に「うたかたの恋/1935」「ロシュフォールの恋人たち/1966」「8人の女たち/2002」「ゼロ時間の謎/2007」のダニエル・ダリュー。
マチルドに「墓にツバをかけろ/1959」のアントネッラ・ルアルディ。
監督は「肉体の悪魔/1947」「七つの大罪/1952」のクロード・オータン・ララ。

1820年代、フランスの小都市ヴェリエール。貧しい職人の息子ジュリアン・ソレルは家庭教師として町長のレナル家にやって来る。ある夜、レナル夫妻と庭で夕涼みをしていたジュリアンは思い切ってテーブルの下からレナル夫人の手を握る。案の定夫人はその手を握り返して来た。情熱に身をまかせ夫人の部屋に忍び込んだ彼はそこで朝を迎える。やがて二人の間が噂となり、立身出世の夢を抱く野心家のジュリアンはスキャンダルを恐れレナル家を去り神学校へと旅立つ。
神学校のピラール司教は血気にはやる野心家のジュリアンを心配し、パリのラモール公爵のもとで秘書として働くよう手配する。そして気位の高いラモール公爵の娘マチルドをもとりこにし結婚を決める。最初二人の結婚に大反対だったラモール公爵も一歩譲りジュリアンは中尉となる。ところがレナル夫人が無理矢理聴悔師に書かされた告発の手紙によりジュリアンの幸せは引き裂かれてしまうのだった...
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この映画は1954年12月に日本で公開された。その後何度かリヴァイバル上映された模様。私的には今回初めてジェラール・フィリップをスクリーンで観た。
数えてみたらDVDなりBS放映なりで見たジェラール映画は20本を越える。一時期ハマってしまって繰り返し見たものだ。
本棚を物色したらジェラール関連の本が写真集も含め8冊出て来た。かれこれ10年ほど前に神田神保町で伝記や写真集を見つけ、その後セテラ・インターナショナルが発行している写真集も数冊仕入れた。
「アニエスの浜辺/2008」を観た際にジェラール・フィリップの写真が何度か登場したが、手持ちの写真集の写真提供・協力にアニエス・ヴァルダの名前あり。
原作はスタンダーのあまりにも有名な小説“赤と黒”。この本は20代の頃読んで以来読み返してはいない。今一度読んでみようか?と探したが本棚にはなかった。今読んだらどのように感じるのだろう?そのうち文庫本でも仕入れるとしよう。
地位と名誉を併せ持つ地元名士の妻レナル夫人。アプローチは勿論若い男ジュリアンの方から始まる。しかし彼の誘惑にのったレナル夫人は情熱に身を任せる。若い男はそれがだんだん重荷になって来る...そして逃げ出した若い男。年上の女は男を忘れるられるはずもなくラストは悲惨と決まっている。
“愛さえも野心の道具とした彼が、最後に知ったのは...”本当の愛だったという愚かな男の物語。
重い、哀しいドラマながらジェラール・フィリップ演じるジュリアン・ソレルは愛嬌があって憎めなく、笑えるシーンもあり確かに可笑しかった。
映画のジュリアン・ソレルはかなり脚色されていると思う。映画の字幕ではジュリアンではなくジュリヤンとなっている。
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ジェラール・フィリップは「肉体の悪魔」では25歳で高校生役だった。ご本人も年齢的にどうかと思ったらしいが、後に妻となるアンヌの後押しもあり役を引き受けたと言う。こちらも20代前半のジュリアン・ソレルを30代の彼が演じているが、トレ・ヴィアン!なのだ。
ジェラールは36歳で亡くなっているが、ダニエル・ダリューは90歳を過ぎてまだ現役。
20代の頃の「パルムの僧院/1947」や「肉体の悪魔/1947」は素晴らしく美青年で魅力的だが、晩年の「モンパルナスの灯/1957」「危険な関係/1959年」と「熱狂はエル・パオに達す/1959」のジェラール・フィリップ、オーラを感じさせ素晴らしい!
「赤と黒」は銀座テアトルシネマにて12月25日まで上映。
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by margot2005 | 2009-12-06 20:36 | フランス | Trackback | Comments(0)
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