「千年の祈り」

「A Thousand Years of Good Prayers」 2007 USA/日本
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シー氏に「ロミオ・マスト・ダイ/2000」のヘンリー·オー。
イーランに「ジョイ・ラック・クラブ/1993」のフェイ·ユー。
マダムにヴィダ·ガレマニ。
ボリスに「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国/2008」のパシャ·リチニコフ。
監督は「ジョイ・ラック・クラブ」「スモーク/1995」のウェイン・ワン。
原作と脚本はイーユン・リー。

シー氏は中国よりはるばるアメリカに暮らす娘イーランを訪ねる。10数年ぶりに再会した親子。シー氏は妻に先立たれ一人暮らし。イーランもまた離婚し一人で暮らしている。気がかりな父親は娘の私生活をあれこれと詮索するが、彼女は沈黙を守ったまま語ろうとしない。
ある日、公園へ出かけたシー氏はイラン人のマダムと出会う...
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上映時間は短かい(83分)。父と娘の食卓での会話&シー氏とマダムの公園での会話。静かに流れるストーリーはまるでTVドラマを観ているようだった。
食卓に並ぶ中華料理は実に美味しそう!だったな。

“百世修来同舟渡、千世修来共枕眠(同じ舟に乗り合わせるならば百世もの前世の縁がある。枕を共にして眠るのであれば千世もの縁がある)”という中国のことわざから付けられたタイトル。
“親と子として出逢った縁も、また同じ。長い祈りの積み重ねだからこそ、何度ひびが入っても、必ず修復できる。”という事だそうだ。
上のことわざはなるほどと思う。でも、親子の葛藤って以外に多いような気がする。縁は決して切れないけれど...
仕事一筋で家庭を顧みなかった父親。母親が亡くなった途端急接近して来た父親に戸惑う娘の気持ちも良く分る。心配とは言いつつ、30代(多分)の離婚した娘の行動を詮索する父親ってちょっとアブノーマルじゃないかな?
ラスト、現役時代常に不在だった父親の秘密が明かされる。二人は許しあえたことだろう。

モルモン教の布教にアパートにやって来た青年たちに共産主義を説くシー氏。
映画には登場しないが、イーランの元夫も中国人。父親に見つかってしまった交際中のボリスはロシア人で、“交際相手がロシア人で満足?”と父親に問う娘。アメリカに暮らしながらアメリカ人の恋人(夫)を持たないイーランにもそれなりのポリシーがあるのだろう。

同じ言語で話す父と娘の会話は成り立たないのに、互いの母国語である中国語とペルシャ語を使いながら、片言の英語で話すシー氏とマダムが、心を通わせて行く過程がほのぼのとしていて良い感じ。
しかしながら、親子の愛情を感じる感動のドラマってわけでもなく、全体的に辛気くさくてあまりお勧めではない。シアターはやはりガラガラだった。

香港出身のウェイン・ワンはジェレミー・アイアンズの「チャイニーズ・ボックス/1997」や、J.ロペスのロマコメ「メイド・イン・マンハッタン」そしてクイーン・ラティファ主演の「ラスト・ホリデイ/2006」など素敵な映画を作っている。
恵比寿ガーデンシネマにて
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by margot2005 | 2009-11-25 23:03 | MINI THEATER | Trackback(10) | Comments(2)
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Commented by sabunori at 2009-12-09 11:58
margotさん、こんにちは。
>全体的に辛気くさくてあまりお勧めではない
あははは!
確かに静かに淡々と進んでいく物語でしたよね~。
それでも私はなんとなく嫌いじゃないです、この作品。
重苦しい空気の中で2人で囲む食卓・・・
お父さんの作る中華料理が美味しそうなだけに辛い!(笑)
「言葉・言語」ってなんだろう。
心が通じあうことと言葉が通じることはまた別モノなのね。
そんなことを考えつつ観てしまいました。
アメリカが舞台でありながら主要人物たちは全員ネイティブアメリカン
ではないのも興味深かったです。
Commented by margot2005 at 2009-12-11 01:13
sabunoriさん、こんばんは!
いやかなり辛気くさかったですよね?そう思いません??
お父さんの作る料理が美味しそうなだけでなく、多く作るところがミソでしょうか?いつもキッチンでゴミ化していてもったいない!なんて思いつつ観てました。
<心が通じあうことと言葉が通じることはまた別モノなのね...
そうですね。そう思いますね私も。
親子と夫婦は違うけど、空気みたいな存在は同じだと思います。会話しなくても心はつながっているって言うのかしらね。
後からジーンと来る作品かもですね?
シー氏を演じたヘンリー·オーはハリウッド映画にチョイ役でいっぱい出てますね。
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