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ドイツ映画祭2009...「ブッデンブローク家の人々」

「Buddenbrooks」...「Buddenbrooks: The Decline of a Family 」2008 ドイツ
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ブッデンブローク家当主ヨハン(ジャン)に「ザ·バンク 堕ちた巨像/2009」「天使と悪魔/2009」のアルミン・ミュラー・シュタール。
妻エリザベス(ベッツィ)にイーリス・ベルベン。
長男トーマスにマルク・ヴァシュケ。
次男クリスティアンに「青い棘/2004」「ヒトラーの贋札/2007」のアウグスト・ディール。
長女アントーニエ(トーニ)にジェシカ・シュヴァルツ。
トーマスの妻ゲルダにレア・ボスコ。
トーマスの息子ハンノにラバン・ビーリング。
監督はハインリヒ・ブレレーア。
原作は文豪トーマス・マンの“ブッデンブローク家の人々”。
「厨房で逢いましょう/2006」のヨーゼフ・オステンドルフが議院役で出演している。
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19世紀、北ドイツ、リューベック。この交易都市では利益を求める多くの商家がより多くの利益を求めるべく互いにしのぎを削っていた。穀物取引で富と名声を得たブッデンブローク家の二代目ヨハンは一家の繁栄のため娘トーニをハンブルグの商人に嫁がす。しかし商人は破産しトーニは実家へ戻って来る。不確かな社会情勢の下、大きな損失を被ったヨハンは長男トーマスに商社主を譲るが失意の内彼は急死する。
外遊していた次男のクリスティアンが帰国し兄を支えるよう期待されるが、彼には商売に対する意欲がなくトーマスと対立するばかり。トーマスは一家を今一度繁栄させ、守ろうと奔走するが一族が待ち受ける運命から逃れる事は出来なかった...
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ヨハン、トーマス、そしてハンノとブッデンブローク家は繁栄し引き継がれて行くはずだった。ところが、Internationalタイトルにあるように、トーマス、そしてその息子ハンノの死によってブッデンブローク家は終末を迎える。
トーニは二度結婚するが、二度とも彼女の持参金が狙いの夫たちだった。政略結婚のような形でハンブルグの商人に嫁いだトーニは結局夫の破産によって離婚する。親の決めた相手との結婚に逆らえないトーニは渋々承諾するが、鳥肌が立つくらい生理的にイヤな男との生活は計り知れないほどの辛さがあったことだろう。今じゃ考えられないが、あの時代の女性ってホントお気の毒。
長男トーマスはとても美しいゲルダと知り合い妻にするが、彼女は商売に興味がなく音楽を愛する女性だった。息子ハンノにピアノを弾かせ、自ら奏でるヴァイオリン演奏で家族を魅了したが、息子を商人にすべく指名を与えられたトーマスは二人を理解することが出来ない。
次男クリスティアンは外遊し商売の勉強をしたが酒、女や観劇に溺れ堕落して行く。
トーマスが亡くなり一番悲しんだのは妹のトーニ。トーニも又ブッデンブローク家繁栄のため犠牲になった一人で、彼女にとって兄の死はブッデンブローク家の死そのものだったに違いない。

撮影監督ゲルノート・ロルも語っているように、映画の中での19世紀の景色がPC処理で上手く作られていて美しい。
当主ヨハン役のアルミン・ミュラー・シュタールは「イースタン・プロミス/2007」や「ザ·バンク 堕ちた巨像」「天使と悪魔」などWorld Wide公開の作品でもいぶし銀の味わいある名優。前半でお亡くなりになってしまうが彼の存在感は大きい。
「青い棘」で繊細で傷つきやすい若者を演じたアウグスト・ディールも堕落していく様が上手くて迫真の演技が光る。

長い映画の上(152分)、上映前にゲルノート・ロルの挨拶もあり見終えて疲れた。最近混んだシアターで長い間椅子に座っているのがスゴく辛くて...特に両サイドに人がいると益々疲れる(閉所恐怖症気味)。
トーマス・マンの小説は読んでいないが、映画は重厚で秀逸なドラマとなっている。ノーベル賞受賞作家の著名なこの小説は2度映画化され、TVドラマにもなっていると言う。今回映画祭で観る事が出来たのはラッキーだった。読書の秋にトーマス・マンの小説読んでみたい。
新宿バルト9にて
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by margot2005 | 2009-10-26 00:07 | ドイツ | Trackback | Comments(0)
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