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「子供の情景」

「Buda as sharm foru rikht 」...aka「Buddha Collapsed Out of Shame 」2007  イラン

“子供たちは、大人がつくった世界で生きている。”

バクタイにニクバクト・ノルーズ。
アッバスにアッバス・アリジョメ。
監督はハナ・マフマルバフ。

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タリバンによって破壊(2001年3月)された仏像の瓦礫が今も残るバーミヤン。
ある日、6歳の少女バクタイは隣に住む少年アッバスが教科書を読んでいるのを見て、自分も学校へ行って勉強したい気持ちを募らす。しかし学校へ行くにはノートと鉛筆が必要。お金をもらおうと、水汲みに行った母親を探すが何処へ行っても見つからない。そこでバクタイは家から卵を持ち出し売ろうと考え町へと向かう...
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19歳でこの長編映画を作ったイラン人女性ハナ・マフマルバフ。
オフィシャル・サイトによると、“童話とドキュメンタリーの要素をあわせ持ち.....寓話的に描く。”と書いてある。ドキュメンタリーって雰囲気でもないし、童話という言葉は全く持って違う気がする。
岩波ホールで「シリアの花嫁/2004」を観た際にこの映画の予告がかかった。対外、予告って惹き付けられるので、公開されたら観なきゃなんて思っていて、気持ちは少々迷っていたけど観に行ってしまった。

まだ歩けない妹の面倒を見る6歳の少女バクタイ。母を探しに向かう道のり、岩場の切り込みにはまりそうになったり、卵を落として割ってしまうシーン等、小さな少女の行動にハラハラしてしまう。
大勢の中から選ばれたバクタイを演じるニクバクト・ノルーズ。幼気で、健気で、もうなんとも表現出来かねるくらい可愛い。
やっと辿り着いた女学校でのシーン...鉛筆の変わりに持参した母親の口紅で遊んでしまうのも可愛い女の子の世界。
人によってそれぞれ感じ方が違うだろうが、とてもリアルに見え、戦争ごっこをする少年たちに虐められ、涙を流すバクタイの姿が辛過ぎる。
神保町 岩波ホールにて...
Commented by 縁光 at 2009-06-10 09:29 x
戦争ごっこがすごくリアルでしたね。
化粧をした女の子を反イスラムだと誘拐監禁するというのもタリバン流でおぞましく感じました。
最後に撃たれて倒れたら負けで解放されるというルールがあったのが、唯一、子供の遊びの世界らしくて、ほっとした気持ちになりましたね。
Commented by margot2005 at 2009-06-12 22:28
縁光さん、こんばんは!
コメントありがとうございました。
スゴくリアルな戦争ごっこ...観ているのが辛かったですね。
洞窟に連れ込んで、穴をあけた袋をかぶせて虐めるシーンも、子供相手ながら観ていて鳥肌たちました。
ラストで女の子が観念して倒れるストップ・モーションはとても印象的でしたね。
by margot2005 | 2009-05-31 23:00 | アジア | Comments(2)