イタリア映画祭2009...「ジョヴァンナのパパ/ボローニャの夕暮れ」

今年のイタリア映画祭。GWの予定が決まらなくてぎりぎり迄チケットを買わなかった。観に行ける日にちと時間を考えなければならないので、結局買ったのは5本(観たかった作品で前売り分完売が2本)。
30日のラスト上映作品「ジョヴァンナのパパ」。前売りは買えなかったが、上映前にシアターに駆け込んだ所、当日チケット数枚残っていて観る事が出来た。この日の、この作品完売だった。主演のシルヴィオ·オルランドの舞台挨拶にも間に合った。彼は2007年の映画祭で観た「カイマーノ/2006」の印象が残っていたが、実物もユーモアたっぷりのイタリアン。しかしこの映画での彼はとてもシリアスな役を演じている。
今年は合計7本観た。一番観たかったコメディ「見わたすかぎり人生」は前売りが買えず、当日は時間が間に合わずで観損なってしまった。
今年観た映画は時代物と重い映画が殆ど。もっとコメディものを上映して欲しかったなぁのイタリア映画祭2009。
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「Il papà di Giovanna 」...aka「Giovanna's Father」2008 イタリア

ミケーレに「トリノ、24時からの恋人たち/2004(ナレーション)」「カイマーノ」のシルヴィオ·オルランド。
デリアに「ハンニバル/2001」「コラテラル·ダメージ/2001」のフランチェスカ·ネーリ。
ジョヴァンナにアルバ·ロルヴァケル。
ミケーレの親友で刑事のセルジュにエツィオ·グレッジョ。
監督、脚本はプーピ・アヴァーティ。

1938年、ボローニャ。ジョヴァンナは内気な高校生。ジョヴァンナの父親ミケーレは彼女の通う学校の美術教師。二人は毎日一緒に通学する仲の良い親子。
そんなある日、嫉妬に狂ったジョヴァンナが学校の体育館で親友を殺害する。逮捕されたジョヴァンナは裁判の後、心神喪失で精神病院へと送られる...
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第二次世界大戦をさりげなく織り込んで描かれる重くて暗い家族の物語。
まだ子供だと思っていた内気な娘が殺人を犯した事を受け入れられない両親。やがて近隣者はミケーレとデリアに冷たいまなざしを向けるようになる。打ちひしがれた気持ちを身体全体で表現しているシルヴィオ·オルランドが上手い。平穏な娘の人生を、自らの計らいで狂わせてしまったミケーレの気持ちはいかばかりだったろう?
シルヴィオ·オルランドはヴェネツィア国際映画祭で主演男優賞を受賞。
精神病院に収容されているジョヴァンナを見舞うのは父親だけ。母親は一度もジョヴァンナに会いに行かなかった。二人の間にはきっとわだかまりがあったに違いない。それは、夫ミケーレと娘ジョヴァンナの異常なまでの深い結びつきに嫉妬する母デリアと、美しく魅力的な母親に嫉妬する娘ジョヴァンナ。
2005年のイタリア映画祭で上映された(未見)「愛はふたたび/2004」に出演以来躍進が著しいとのアルバ·ロルヴァケル。華奢で古風な顔立ち(ルネッサンス時代の彫像のような...)の彼女にジョヴァンナ役はぴったりかと思える。精神を病んだジョヴァンナを演じる彼女は素晴らしい。
相反し、セルジュにも思いをよせられる魅力的なデリアを演じるフランチェスカ·ネーリ。彼女はハリウッド大作に出演しているとても妖艶なイタリア女優で、デリア役にマッチしている。
暗くて重い作品ながらハッピー·エンディングへとつながるラストに救われる。
2010年に公開予定。
有楽町 朝日ホールにて...
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by margot2005 | 2009-05-06 17:36 | 映画祭 | Trackback(9) | Comments(0)
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