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「ある公爵夫人の生涯」

「The Duchess」2008 UK/イタリア/フランス
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デヴォンジャー公爵夫人(ジョージアナ)に「プライドと偏見/2005」「つぐない/2007」のキーラ・ナイトレイ。
デヴォンジャー公爵に「上海の伯爵夫人/2005」「ナイロビの蜂/2005」のレイフ・ファインズ。
レディ・スペンサーに「家の鍵/2004」「エンジェル/2007」「彼が二度愛したS/2008」のシャーロット・ランブリング。
チャールズ・グレイに「マンマ・ミーア!/2008」のドミニク・クーパー。
レディ・エリザベス・フォスターにヘイリー・アトウェル。
チャールズ・ジェームズ・フォックスに「ラストキング・オブ・スコットランド/2006」「ワールド・オブ・ライズ/2008」のサイモン・マクバーニー。
監督、脚本はソウル・ディブ。
原作はアマンダ・フォアマンの「The Duchess」。
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18世紀後半の英国。スペンサー家の美しい令嬢ジョージアナは17歳で名門貴族デヴォンシャー公爵と結婚する。しかしそれは愛のない結婚で、公爵がジョージアナに求めたのは後継者となる男の子を生むことだけだった。
公爵と結婚後、社交界の花形となったジョージアナは、華やかなファッションで身を飾り、賭け事に興じ、夫に愛されない孤独を紛らわしていた。そんな頃、やはり夫に愛されない孤独な女性レディ・エリザベスと出会い意気投合する...
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マイケル・オコナーの衣装デザインが本年度のオスカーに輝いただけあって絢爛豪華な衣装の数々。フランス王妃、マリー・アントワネットの帽子やドレスを彷彿とさせる衣装が登場し、ファッションの国フランスの影響が大きかったのかと感じる。
この頃ちょうどフランスは革命に燃える時代。後に首相となるチャールズ・グレイが、貴族中心社会打倒のため、市民に立ち上がるよう力説しているシーンが登場する。

映画のオープニング、スペンサー家の敷地に放牧された羊、そのゴージャスな屋敷から始まって、デヴォンシャー公爵のこの上なくゴージャスな館。ジョージアナとグレイが密会する白鳥が遊ぶ池のほとりや、18世紀最大の観光地(保養地)バース...それぞれの景色が素晴らしく美しく、またEngland行きたい!モードに入ってしまった。

亡くなったプリンセス・ダイアナの祖先というデヴォンシャー公爵夫人。その生涯はダイアナのそれと重なる。
夫に愛されず悶々とした日々を送りながらも子供たちには大きな愛を注いだジョージアナ。常に社交界の花形であったが48歳で亡くなり、公爵にエリザベスと再婚するよう遺言を残したジョージアナ。
チャールズ・グレイとの恋は、彼の将来を考えジョージアナの方から身を引いている(夫に従ったまでだが...)。この時代の女性って、子供のため、愛する人のために自分を犠牲にする...なんて、なんて哀れなんだろう。
ジョージアナとエリザベスが出会い友情を育む、しかしそれは夫の裏切りで破局を迎える。日本でも昔、妻、妾同居ってあったようだから、一家の主の権力に屈した女性たちは余りにも哀しい。
名家の令嬢ジョージアナには跡取りを産ませるだけが目的で、公爵が本当に愛したのはエリザベスだったのかも知れない。そのあたりもダイアナ&チャールズ+カミラを彷彿とさせる。
ヨーロッパ時代もの大好きなので小説を是非読んでみようと思う。

とにかく時代物を演じるとぴたりとハマるキーラ・ナイトレイ。同じくレイフ・ファインズも時代物が似合う俳優。
この作品でのレイフは愛情に欠ける非情な人間を演じているため殆ど笑わない。レイフの笑顔って素敵なのに...そういやプレミアでのレイフ。まだ40代ぎりぎりなのにかなり老けちゃっていてビックリした。
チャールズ・グレイ役のドミニク・クーパーは、後に「マンマ・ミーア!」のスカイと知って、別人か??くらい変化している。
シャーロット・ランブリングはいつもながらの貫禄でマザー役を好演。
“公爵夫人”の生き様を描いた完璧なる女性映画で、平日の最終回観客は殆ど女性だった。
シネ・リーブル池袋にて...
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Commented by あすか at 2009-04-24 03:34 x
margotさん、こんにちは!
時代劇ものって普段はあんまり興味がないのですが、これはなんか面白く観ました。
なんだかどろどろでしたね(笑)

キーラは本当に時代劇ものは似合いますね。
衣装がぴったりですもん。そのまま飛び出してきたような感じで。
レイフも、うん、嵌ってました。
彼は最近「愛を読むひと」でも観ましたが、まぁあれは役柄もあるのでしょうが確かにちょっと老けたような気もします。

Commented by margot2005 at 2009-04-25 00:33
あすかさん、こんばんは!
時代ものってまぁ好みですからねぇ?でもこれは良かったのですね。
この時代ってすっごくドロドロしていたのでしょうね?きっと?
キーラ・ナイトレイって実像は過激でわがままそうですが、スクリーンに写された彼女の時代物はほんとに素敵で美しいです。
「愛を読むひと」も楽しみにしている作品です。
レイフは基本的に実際より若い役柄が多いようですね。でも老けてもやはレイフは素敵です。
Commented by なな at 2009-10-15 20:22 x
こんばんは!
DVDで見ました!
衣装はとにかくためいきものでしたよね~
キーラはどの作品でも美しいのですが
この作品のキーラってほんとに惚れ惚れしました。
綺麗なひとはどんな髪型してもお化粧しても似合うのね~
レイフは陰鬱な役で,それでも彼だからどこか同情してしまったわ。
Commented by margot2005 at 2009-10-18 01:18
ななさん、こんばんは!
時代物は衣装が命ですよね。素晴らしかったです。
キーラは古典顔ですよね?なので時代ものにとてもマッチするのでしょう。
イヤな男役のレイフでしたが、彼の顔は優しいので静かで重厚な雰囲気が適役だったと思います。
by margot2005 | 2009-04-19 15:36 | Comments(4)