2009年 03月 24日
「ダウト 〜あるカトリック学校で〜」
ニューヨーク、ブロンクスのカトリック・スクールで起こった“ある疑い”を暴く心理ドラマ。
シスター・アロイシアスに「プラダを着た悪魔/2006」「大いなる陰謀/2007」「いつか眠りにつく前に/2007」のメリル・ストリープ。
フリン神父に「カポーティ/2005」「チャーリー・ウイルソンズ・ウォー/2007」「その土曜日、7時58分/2007」のフィリップ・シーモア・ホフマン。
シスター・ジェイムスに「魔法にかけられて/2007」「チャーリー・ウイルソンズ・ウォー」のエイミー・アダムス。
ミラー夫人に「最後の初恋/2008」ヴィオラ・デイヴィス。
監督/原作/戯曲/脚本に「月の輝く夜に/1987」の脚本家ジョン·パトリック·シャンリー。
1964年、N.Y.ブロンクス。
カトリック・スクールの校長シスター・アロイシアス。彼女は非常に厳格で古い人間。一方で生徒の人望も篤いフリン神父は進歩的な考えを持っていた。
ある時、新人教師のシスター・ジェイムスはスクール唯一の黒人生徒ドナルドとフリン神父の行動が不可解と感じシスター・アロイシアスに相談する。シスター・アロイシアスは即座に二人は“不適切な関係”にあると疑い、フリン神父とシスター・ジェイムスを自分の部屋に呼びつける...
フランス映画祭の前に観た映画。
先だってのオスカー授賞式で、“メリル·ストリープ!あなたはオスカーに15回ノミネートされてますね?”とソフィア·ローレンがイタリア語なまりで語ったのを思い出した。さすがメリル!貫禄たっぷりの演技で圧倒される。
メリル演じる鬼のようなシスター·アロイシアス。校長である彼女は常に厳しい目で生徒に接する。若いシスター·ジェイムスに対しても。しかし老シスターに対しては優しいとまではいかないが、いたわりの態度を示すあたりの彼女の心境は...
同じくオスカー俳優フィリップ·シーモア·ホフマンとメリルとの密室での会話。それは重厚なドラマを最高に盛り上げる。
原作が舞台の戯曲だけあって、映画でも二人のシスターと一人の神父。この3人が演じる舞台を見ているような雰囲気がある。
F.S.ホフマンに詰め寄るメリル·ストリープの凄みは、やはりメリルの勝ちか?
神に仕える身でありながら、”私は疑った。”とシスター·ジェイムスに“懺悔”するかのようなシスター·アロイシアスの告白で物語は終結するが、久方ぶりに観る重厚なドラマに大満足。
受賞こそしてないが、今年度オスカーにノミネートされた俳優たちが4人出演していたためか?平日の昼下がりのシアターはほぼ満席。会話で成り立つこのドラマ。眠りの世界に誘われた方も回りにいたけど...もったいない!このような見応えのあるドラマを観ないで寝ちゃうなんて...
オスカー助演にノミネートされたミラー夫人役のヴィオラ·デイヴィス。少ない出番ながらこの方も存在感あり!彼女は「最後の初恋」とは打って変わった役柄で最初同一人物だとは信じられなかった。
メリル・ストリープにはシリアスなドラマが似合う。
「魔法にかけられて」で脳天気なプリンセスを演じたエイミー・アダムスもシリアスな役も中々good。
お気に入りのコリン・ファースやステラン・スカルスガルドが出演していたので、公開されてすぐ、メリルがはじけちゃう「マンマ・ミーア!/2008」を観たけどレビュー書いてない。
娘ソフィー役のアマンダ・セイフライドのみまともで、他の出演者の歌がへたくそ過ぎで参った。気分転換にはナイスな映画だったけど。
TOHOシネマズ シャンテにて...
飛行機の中でご覧になれて良かったですね。
確かにストーリー的にはそれほど共感を呼ぶような内容ではなかったですが、俳優人が素晴らしかったです!!
最初ナタリー・ポートマンだったのですか?エイミー・アダムスで大正解だったと思いますね。
心理ヒューマン・ドラマなのでやはり出演者の演技がものを言う映画でしょうね。
ヴィオラ・ディヴィスも素晴らしい女優で印象的でした。