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「ホルテンさんのはじめての冒険」

「O' Horten」...aka「La Nouvelle vie de Monsieur Horten」 2007 ノルウェー/ドイツ/フランス

ノルウェー発のハートウォーミング・コメディ・ドラマ。

オッド・ホルテンにボード・オーヴェ。
自称元外交官トリグヴェ・シッセネールにエスペン・ションバルグ。
友人フローにビョルン・フローバルグ。
タバコ屋のトゥーゲルセン夫人にギタ・ナービュ。
製作、監督、脚本に「キッチン・ストーリー/2003」のベント・ハーメル。
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ノルウェー鉄道の運転士オッド・ホルテンは勤続40年。67歳、定年退職の日、ひょんな事から勤務時間に遅れ、タクシーで駅に着いた正にその時、彼が運転するはずの列車は発車したばかり...意気消沈して家に戻った彼は電話にも、ドアのノックにも知らんぷり。真面目な彼の人生が一夜にして狂ってしまったのだ。それ以来ホルテンの身に予期せぬ出来事が起こり始める...
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殺伐とした、ギャング映画と刑事ものが続き、この映画で少しは心温まったかも...
「キッチン・ストーリー/2003」のノルウェー人監督ベント・ハーメルが描くVery ハートフルな世界。実は「キッチン・ストーリー」は観ていない。wowowで放映された際にDVDに落としてあるのだが、それも見てない。探して見てみなきゃ。
雪が舞うノルウェーの首都オスロの街、夜景がとても綺麗。市内に電車が走っている。俄然行ってみたくなるオスロの街。
街をちょっと外れるとスキーのジャンプ・コースがあり、ジャンプ台のてっぺんから街を見渡せるってノルウェーならではの景色ではなかろうか?
細長い国ノルウェー。その鉄道は長々と続き、雪の舞うシーンが多くとても絵になる。もっと、もっと鉄道の旅シーンをスクリーンで観たかった。
物語はほのぼのとしていてチェコ映画「スイート・スイート・ヴィレッジ/1985」を思い出す。
老人が主人公(主要な登場人物はほぼ老人)でテンポも遅く、盛り上がりにかけるこの作品。眠りの世界へ入った方が多々いたかと思える。久しぶりに夫と観たヨーロッパ映画。彼は殆ど寝ていたらしい...まぁ眠るにはバッチリの映画かも知れない?
台詞が少なく、時々アップとなるホルテンさんの表情が物語る。それがとてもナイス!
自称元外交官とのエピソードを始めとして、友人に会いに行った空港でのエピソード、送別会二次会会場に行けず、子供に捕まって眠ってしまったエピソードなど、どれもコレもホルテンさんならではの出会い、出来事で素敵。
心優しいホルテンさんは“チューリップを持ってきたよ、好きだろ。”なんて...施設にいる母親を訪ねたりする。一人暮らしの彼ってずっと独身だったろうなと察する(妻を亡くしたとかではなく...)。なのでラストはとても、とても良かった。
主演のボード・オーヴェは67歳役だが、実際は1936年生まれで撮影時70歳。映画の中でも身体若そうで(ヌードでプールで泳ぐシーンあり)、はつらつとしていてこのおじさまスゴイ。
渋谷Bunkamuraにて...
by margot2005 | 2009-03-08 00:58 | 北欧 | Comments(0)