「マルセイユの決着」

「Le Deuxième souffle」...aka「The Second Wind」2007 フランス
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ギュ(ギュスターヴ)に「ぼくの大切なともだち/2006」「画家と庭師とカンパーニュ/2007」のダニエル・オートゥイユ。
マヌーシュに「ダニエラという女/2005」「N-私とナポレオン(ナポレオンの愛人)/2006」のモニカ・ベルッチ。
ブロ警視に「仕立て屋の恋/1989」のミッシェル・ブラン。
ヴァンチュールに「あるいは裏切りという名の犬/2004」「隠された記憶/2005」「ぼくを葬る/2005」のダニエル・デュヴァル。
オルロフに「ヴァンドーム広場/1998」のジャック・デュトロン。
アルバンに「クリクリのいた夏/1999」のエリック・カントナ。
アントワーヌに「情痴アヴァンチュール/」のニコラ・デュヴォシェル。
監督、脚本は「フォート・サガン/1984」のアラン・コルノー。
原作、台詞は「冒険者/1967」「ル・ジタン/1975」のジョゼ・ジョヴァンニ。

1960年代のパリ。大物ギャング、ギュが脱獄に成功しパリへ戻って来る。彼はかつての相棒の未亡人マヌーシュの元へと向かう。ギュはマヌーシュに説得され、彼女と共にマルセイユからイタリアへ国外逃亡を計画する。やがてマルセイユに現れた彼は、今後の資金作りのためヴァンチュールが仕切る金塊強奪に加わるのだった。そんな折、パリ市警のブロ警視もギュを執拗に追いかけていた...
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クラシックなドラマをクラシックなまま描いているのでとても古くさい。いつも映画を観てどの時代かとすぐ分るのは車...ギャングたちはバカでかいキャディラックやベントレーに乗っている。男はトレンチコートに帽子。女は毛皮のコートに、身体にぴったりのドレス(ボディコン?)。
マヌーシュの家や、ギャングたちの隠れ家の室内装飾。どれもこれもアジアンチック(とても安っぽそう)で、あの頃流行していたらしいアジアもの。
台詞はジョゼ・ジョヴァンニ版を使っているため、“マダム”と言うところを“女将”と言ったり、“ドンパチ”とか“はじき(ピストル)”等古い表現(字幕)になっている。邦題も“マルセイユのおとしまえ”と読ませている。
公開された渋谷のミニシアターは満員とまでは行かないが、連休中ってこともあり半分強くらいの入りだった。観に来ているのは中高年のカップルと若い男性がほとんど。若い女性は見かけなかった。映画はまるで深作欣二の“仁義無き戦い”を思わせる(深作映画観た事ないにも関わらず言わせていただいているが...)やくざ映画の世界。若い男性には“カッコいい!”世界に見えただろうか?
この作品は2004年4月に亡くなったジョゼ・ジョヴァンニに捧げられている。
「サムライ/1967」「仁義/1970」「リスボン特急/1972」のジャン・ピエール・メルヴィルが監督した「ギャング/1966」のリメイクで、66年度版のギャング、ギュ役はリノ・ヴァンチュラ。
チラシによると、ギャング、ギュを演じたダニエル・オートュイユは、原作者であるジョゼ・ジョヴァンニから“原作のイメージに近い”と称賛されたと書かれている。
でもやはりリノ・ヴァンチュラには適わないオートゥイユ。ヴァンチュラのクールさはオートゥイユにはない。
リノ・ヴァンチュラ版は過去に観た事があるが、かなり前なのでまた観てみたい!どこかで放映して欲しいものだ。
モニカ・ベルッチはギャングの情婦似合い過ぎ。
“ドンパチ”のシーンは少なく、長い台詞が多いドラマ。“仁義無き男の闘い”である“マルセイユの決着”。
原タイトル、直訳すれば”第二の風(傾向/動向)”が表しているように、解説に“時代から取り残されて行くギャングたちの生きざまが、美しくも哀しい”と書かれている。ギュの目がそれを物語っている。ギュのラストに目が離せない。
シアターN渋谷にて...
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by margot2005 | 2009-01-16 00:37 | フランス | Trackback(3) | Comments(2)
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Commented by ovni at 2009-01-17 08:01 x
ワオー、そうそうたるメンバーですね!
この記事、おじさん週刊誌で見ましたわ、そういえば。

「ヴァンチュラのクールさはオートゥイユにはない」
うーむ、わかります。
オートゥイユって、最初みたころ、なんだ、フランス人てこんな不細工な男好きなんだーと思ったことありましたもの。
実力はあるけれど、どうもいまいちというところが、、、。
モニカ・ベルッチの美しさは健在ですね。
アラン・コルノーは、好みなので、見たいかな。
Commented by margot2005 at 2009-01-18 00:23
ovniさん、こんばんは!
そうそうたるメンバーで、製作費は日本円で40億かけたと書いてありました。
“おじさん週刊誌”に掲載されてしかるべき映画でしたね。
リノ・ヴァンチュラはとってもクールで、大好きなフランス・クラシック俳優です。
オートゥイユはフランスではドパルデューと並んで有名2大俳優なんでしょうね?
そういえばドパルデュー親子が出演している「めぐり逢う朝」はアラン・コルノーが監督なのですね?とても見てみたくなりました。全く違うジャンルの作品のようですが...
モニカ・ベルッチ、少々首下のシワが気になりましたが、やはり美しいです。
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