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ドイツ映画祭2008...「クララ・シューマンの愛」

「Geliebte Clara」...aka「Clara」2008 ドイツ/フランス/ハンガリー
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クララ・シューマンに「善き人のためのソナタ/2006」のマルティナ・ゲデック。
ロベルト・シューマンに「譜めくりの女/2006」「エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜/2007」のフランス人俳優パスカル・グレゴリー。
ヨハネス・ブラームスにフランス人俳優のマリック・ジディ。
監督、脚本にヘルマ・ザンダース・ブラームス。

19世紀半ば、度重なる演奏活動の末デュッセルドルフに移住して来たロベルトとクララ・シューマン夫妻。ある夜、“ブラヴォー!”の喝采の下、ピアノ コンサートを成功させたシューマン夫妻。そこにはクララの弾くピアノ演奏を熱心に見つめる一人の若者がいた。そしてある日、彼はヨハネス・ブラームスと名乗り自作のスコアーをシューマン夫妻に届ける。彼の天才的な才能を見抜いたロベルトは自身の後継者にしようと彼を家に招き入れる。夫妻の子供たちがブラームスに懐き始め、クララとロベルトは同時にブラームスの才能に惚れこみ3人は奇妙な関係となって行く。しかし3人一緒に暮らせないと感じたブラームスはシューマン家を去っていく。ちょうどその頃ロベルトは精神を病み始めていた...
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原タイトルは“恋人(愛する人)クララ”。
映画はとにかく素晴らしかった!ブラームスやシューマンのピアノ曲がたっぷりと演奏されクラシック・ファンにも十分に楽しめるかと思える。
クラシックには疎い私でも知ってるピアノ曲や、ブラームスの子守唄など流れて音楽映画の世界にどっぷりと浸る事が出来て幸せだった。
クラシック音楽には疎いけれど“クララ・シューマンとヨハネス・ブラームスの恋”については知っている。クララはブラームスより10才以上年上(映画では20才のブラームスがクララと出会い、クララはロベルトに彼の二倍も年上の私と言っている)。互いに強く惹かれ合った二人だが、ロベルトの生前も死後もプラトニックな関係だったという。
8人も子供(亡くなった子供もいる)を産んだクララ。彼女は子育てをしながら病気の夫ロベルトを支え続け、生活のため演奏活動もこなしたというスーパー・ウーマン。
今の時代でも指揮者って男の世界。この時代に精神を病むロベルトの代わりにタクトを振った女性音楽家クララは、楽団員の侮蔑的な眼差しにもめげない強い女性だった。
そのクララを演じたマルティナ・ゲデック、この方どんな役を演じても存在感たっぷりの素晴らしいドイツ人女優。
ロベルト役のパスカル・グレゴリーも精神を病む役柄を演じて上手い。こういった彼は「王妃マルゴ/1994」のアンジュー役を彷彿とさせる。ドイツ語の台詞を喋るグレゴリー...口と声が合ってない感じで、長い台詞の時は顔が映らないようにしていたが、彼の台詞は吹替え?
ブラームス役のフランス俳優マリック・ジディはドイツ語喋っていた。
ブラームス監督はヨハネス・ブラームスの子孫。
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「マーサの幸せレシピ/2001」や「善き人のためのソナタ」で日本でも顔が知れてるマルティナ・ゲデックがクララ・シューマンを演じているからか、それとも音楽ファンが多く集まったのか?定かではないが、2回の上映ともチケット完売だったようだ。この映画は10/31に前売りチケットを無駄にしていたが、やっぱり観たくてシアターに行った。
“ぴあ”で前売りを買って手数料を入れると、当日チケットの1500円より高くなる。それって?不思議??当日チケットを上映2日前からシネコンのカウンターで売っていたらしい。それに気がつかなかったなんて...まぁでも観れたのだから良しとしよう。
新宿バルト9にて...
by margot2005 | 2008-11-06 01:39 | Comments(0)