2008年 09月 20日
「落下の王国」
世界遺産を舞台に繰り広げられる愛の冒険ファンタジー。
スタントマン ロイ/黒山賊に「グッド・シェパード/2006」のリー・ペイス。
ナース エヴリン/エヴリン姫に南アフリカ出身のジャスティン・ワデル。
アレクサンドリアにルーマニア人のカティンカ・ウンタルー。
監督、原案、脚本はインド出身で「ザ・セル/2000」のターセム・シン。
昔、昔のL.A.
事故で半身不随になったスタントマンのロイは自暴自棄から死にたい気持ちになっている。
ある日、ロイは同じ病院に骨折で入院している5才のアレクサンドリアと出会う。お話を聞かせてあげるから、モルヒネを盗んでくるようにと持ちかける。
ロイの語るお話の続きが聞きたいアレクサンドリアは盗んだモルヒネを彼に差し出すのだった...
オープニングで“昔、昔のロサンゼルス”という字幕が出る。
スタントマン ロイがハリウッドの無声映画で活躍したのは1910年代。
この手の映画に解説はいらない。ビジュアルを楽しむアート系映画。
ターセム・シンが作ったジェニファー・ロペス主演の「ザ・セル」はかなり変わった作品だった。観てから随分と時間がたっているので、記憶は薄いが奇想天外な作品だった覚えはある。しかし、ビジュアルはスゴかった。
この作品も少々奇想天外ではあるが、映像がとにかく美しい!!
ロイがアレクサンドリアに話して聞かせるお話。アレクサンドリアがロイに“早く続き聞かせて!”とせがむように、観ている観客までロイが語る物語の続きが聞きたくなってしまう。
ロケされた世界遺産は素晴らしい!の一言。
ローマのコロッセオやパリのエッフェル、そして中国の万里の頂上やエジプトのピラミッド、インドのタージマハールはちらっとだけの映像。
一度は見て見たいインドネシア、バリの棚田や、インドのブルー・シティ、カンボジアのアンコールワット、南太平洋フィジーに浮かぶ小島などなどyodareが出そうだった。
ロイとアレクサンドリアが入院する病院は南アフリカのケープタウンで撮影された。
ラスト、再びロイのために盗みに入った調剤室で足を踏み外し、頭に怪我を負ったアレクサンドリアを車椅子で見舞ったロイ。アレクサンドリアはお話の結末が聞きたくて仕方がない。
語りたくないロイに“続きを聞かせて!”と懇願するアレクサンドリア。あの二人のシーンにはジーンと来る。
この映画も予告を何度も観た。シアターの大画面にかかる予告編はとてもインパクトがあるので、つい期待してしまう。しかし期待を裏切られる事は何度もあり。でもでもこれは期待以上に素晴らしい映画で大満足だった。
ロイを演じたリー・ペイスってUK俳優なのかな?と思っていたがオクラホマ州出身のアメリカン。「上海の伯爵夫人/2005」に端役で出演している。
リー・ペイスがかっこ良くてノックアウトされてしてしまった。
ちょっと太めのアレクサンドリア役のカティンカ・ウンタルーが可愛いくて、可愛いくてどうしようもない。
衣装担当は石岡瑛子。ウエディングのシーンの衣装は最高に素晴らしかった。
タイトルの“落下”は絶望の淵にいるロイと、散々落下して来たスタントマン ロイそのもの。
シネスィッチ銀座にて...
色彩もキレイでした。
ほんとスンバラシイ景色でしたね!
アート系映画って好きですわ。
コレって英国も出資してる映画のようなので、そちらではとっくに公開されていたとばかり思っていました。
石岡さんの作る衣装は素晴らしいですね。景色にとけ込んで、それは、それは美しかったです。
是非ご覧下さいませ。
おもしろかったです!
予告を観て「内容はなさそうだけどとりあえず映像だけ観に行くか」
程度の期待で行ったのですが、思い切り予想を裏切られました。
アレクサンドリア役を彼女にした時点でこの作品は半分は成功してますよね。
スキッ歯でコロンとした体型でつたない英語だけど自信を持っていて、
なんともキュートでした。
スッゴイ良かったですこの作品。
私も同じで、世界遺産の景色の予告を観て、まぁ景色を見れば良いか?なんて思っておりましたが...ストーリーもgoodでしたわね。
そうアレクサンドリア役をルーマニアのあの少女が演じて正解ですね。どこで探してきたのかしら??多分多くのオーディションから選ばれたのでしょうね。
彼女は成長したら美しくなるかも?ですわ。
こんなに残酷でそして甘く美しい「落下のイメージ」は
観た事ありません。
衣装デザインにはもう唖然としてしまい言葉が出ません。
黒の世界がとても鮮やかに感じ、絵画のようでした。
“残酷で、美しい落下のイメージ”...その通りでしたね。
ストーリー展開は少々陳腐でも映像でカバー出来る映画かな?などど想像しながら観に行きましたが、いやいやストーリーも素敵で感動しました。
衣装はマジで素晴らしく美しかったです!