2008年 04月 29日
「ゼア・ウイル・ビー・ブラッド」
石油発掘に成功し、富を得た男の欲望と裏切りを描いた壮絶な人間ドラマ。
主演の“オイルマン”ダニエルに「マイ・レフトフット/1989」でオスカーをゲットし、「ギャング・オブ・ニューヨーク/2001」でも強烈な印象が残る。
カリスマ牧師イーライ(ポールと二役)に「リトル・ミス・サンシャイン/2006」のポール・ダノ。
ダニエルの息子H.Wにディロン・フレイジャー。
ダニエルの弟と名乗る男ヘンリーに「ハムナプトラ/失われた砂漠の都/1999」のケヴィン・J・オコナー。
ダニエルの仕事仲間フレッチャーに「マリア/2006」のキアラン・ハインズ。
監督、脚本は「ブギー・ナイツ/1997」のポール・トーマス・アンダーソン。
原作はアプトン・シンクレアの“Oil!”。
ある日、彼の元へポール(ダノ)という青年が現れ、石油が発掘できる土地を教えるから金を出せと訴える。
そこはポールと双子の兄弟イーライの家族が住む土地だった...
マイケル・ウォールバーグの出世作となった「ブギー・ナイツ」と、アダム・サンドラー&エミリー・ワトソンの、ちょっと変わった趣のラヴ・ストーリー「パンチドランク・ラブ/2002」の監督P・T・アンダーソンって凄まじい映画を作るなぁの一言!
トム・クルーズが苦手なので「マグノリア/1999」は未見。しかしこの監督が作ったので“見てみよう!”リストに入れたいと思う。
P.T.アンダーソンの傑作と言う記事もあるが同感である。
2時間38分という長い映画だが、全編を通してスクリーンに釘付けにされてしまった。一時も息を抜けない...でも疲れるどころか観終わって大満足作品であったことよ!
久々でハリウッド映画万歳!の一作。
“There will be blood”は観て納得のタイトル。そのままの邦題で良かった。いつものように変な?邦題つけたら映画が台無しになってしまう。
“オイルマン” ダニエル役のD・D.ルイスはオスカーをゲットしただけあって、さすが!としか言いようがないカリスマっぽいバッド・ガイをすんばらしく演じている。
対するイーライ(ポール)役のポール・ダノも負けてはいない。この方変な?役似合うのだとても...
ダニエルの喋り(台詞)が多い。彼が喋っていない場面はバック・ミュージックががなり立てる。私的には少々うるさかったあの音楽...でもこの映画にはマッチしていたように思える。
ラスト近く、息子H.W.とダニエルのシーン...人間てあこまで残酷になれるのか?と...その冷酷なまでの侮蔑を含んだ台詞を放つD.D.ルイスって役者だなぁ!と絶賛してしまう。
D.D.ルイス以外に誰がこの役を演じられるかな?と想像しても誰も思い浮かばない。
彼を初めて知ったのは「眺めのいい部屋/1986」だったが、H.B.カーターと結ばれるジュリアン・サンズより出番がうーんと少なく余り印象に残らなかった。しかし次の「存在の耐えられない軽さ/1988」で彼のスゴイ存在を知る事になる。その後の活躍は語るまでもない。
この作品で又また彼のスゴさを知ってしまった。
日比谷シャンテ・シネにて...
margotさんに久々にハリウッド万歳と言わしめるとは!
D.D.ルイスの普段の知的な雰囲気からは考えられないようなパワフルさを発揮してたようで。
2時間38分惹き付けられたままというのはなかなありませんからね。
最近は、ほとんど映画館に行けなくてちょっとフラストレーションがたまってますが、シャンテにも足を伸ばさないとです。はい。
この映画ホント良かったです!
スゴイの一言!男の欲望と裏切りに宗教(キリスト教)を絡めながら...これそアメリカ映画!でしたね。
D.D.ルイスっていやスゴイです。スゴイって言葉しか浮かばない...
知的で繊細なイメージのD.D.ルイスも今や貫禄ですね。
このような素晴らしい作品ながら都内では日比谷と渋谷と東武練馬のワーナーマイカルでしか上映してないって??やはり配給会社は俳優で選ぶんですね?
「フィクサー」「大いなる陰謀」より断然良かったです。
是非シャンテへお出かけくださいまし!
この映画は、久しぶりに映画を観たという充実感に浸れました。
重量級の作品。
アメリカ現代史と絡めて描いてあるところがとても好きです。
コメントありがとうございます!
>この映画は、久しぶりに映画を観たという充実感に浸れました。
重量級の作品。
正にそうでしたね。
「ジャイアンツ」のジミー・ディーンを思い出してしまいました。
D.D.ルイスの演技は素晴らしかったですね。
うんうん、めっちゃ同感!ですよ~。私ももう、大満足の一本でした!
私には『ノーカントリー』よりこっちの方が作品賞ですよ。
『マグノリア』トムちん、いい演技してるんだけどね・・。
ではでは、また来ます~。
そうです!スッゴイよかったですわ、この作品。
「ノーカントリー」はDVDとなりそうです。
「マグノリア」機会があれば見てみますね。