2007年 05月 02日
イタリア映画祭2007...「カイマーノ」
B級映画プロデューサー、ブルーノにシルヴィオ・オルランド。
ブルーノの妻パオラに「恋愛マニュアル/2005」のマルゲリータ・ブイ。
映画監督志望のテレーザに「息子の部屋」「輝ける青春/2003」「恋愛マニュアル/2005」のジャスミン・トリンカ。
俳優マルコにミケーレ・プラチド。
監督は「息子の部屋/2001」のナンニ・モレッティ。
タイトルの“カイマーノ”とはカイマンワニ(南米や中米の河や沼に生息している)のことだそう。
ローマ在住のB級映画プロデューサー、ブルーノは破産寸前状態の上、妻パオラから離婚を言い渡されている。ある夜、彼の古い映画が上映されている劇場に、監督志望の若い女性テレーザが現れ、ブルーノに脚本を手渡す。“カイマーノ”というタイトルのその脚本は権力の階段を駆け上がって首相になった実業家ベルルスコーニが主人公であった。ブルーノは社会派ドラマとは無縁で、このような題材は乗り気ではなかった。しかし、知り合いのプロデューサーが資金を提供してくれ、有名俳優マルコが主人公役を引き受けてくれるとのこと。やがて映画製作が始まる。だが、主人公を演じるマルコは家庭サービスのため急に役を降りると言い出す。それによって資金提供も打ち切られ映画製作は暗礁に乗り上げてしまう。
ドラマは破産状態で売れない監督の苦悩と、実生活で妻に離婚を言い渡される夫の苦悩を描いていて、“プロデューサー、監督、首相という3人の主役を配し、さらに首相役を3人のカイマーノと1人のベルルスコーニが演じるという錯綜した構成になっている。”と映画祭の冊子にコメントしてあるように...少々錯綜した構成に少々疲れてしまったのは否めないが、軽いコメディ・タッチで、売れない監督ブルーノがなんとか仕事をゲットしようと焦る日々の中、離婚寸前の愛する妻(妻に捨てられそうな様子)と息子との団らんに生き甲斐を見いだす姿に、新しい映画制作を絡め、中々面白いストーリーともなっている。でも一つ...イタリアの前首相シルヴィオ・ベルルスコーニについては何も知らないので、イタリアでは相当流行ったらしいが、ピンと来ない場面も多々ありだった。政治的な事は考えないで観た方が良いかもしれない。ベルルスコーニはACミランの会長。そういや劇中サッカー場にヘリで登場するシーンあり。
上映前、テレーザ役のジャスミン・トリンカの舞台挨拶があった。あわててぎりぎりにシアターに駆け込んだため探し求めて見つけたかぶりつき席、舞台より二列目...デジカメ忘れて写真撮れなかった。
上映館の有楽町朝日ホールの椅子ってどうして改良しないのだろう。背もたれが極端に短く、座りづらいたらない。岩波ホールの椅子も同様なんとかならないものだろうか??ということでエンディングが始まるなり席を立ってしまった。生ジャスミンはとてもキュートであったが、この映画での役柄はそれほど素敵な役ではなく、逆にブルーノの妻パオラ役のマルゲリータ・ブイがナイス。「息子の部屋」でも父親を演じた監督モレッティが“カイマーノ(首相)”を演じている。
モレッティを観たのは「息子の部屋」が最初でしたの。
「青春のくずや~お払い」ってスッゴイ タイトルなんですが...「僕のビアンカ」とうタイトルの作品もありますね。過去作品観てみたいですが、レンタルDVDになぞなってないでしょうね?