2007年 04月 21日
「パリ空港の人々」
1995年に日本でも公開され、2003年にDVD化された。
なぜか今週?家の近くの某有名レンタル・ビデオ店のミニ・シアター系新作コーナーで発見したフランス映画。
主演は「美しき運命の傷痕/2005」 「列車に乗った男/2002 」「メルシー人生/2000」etc.多々映画出演しているジャン・ロシュフォール。
監督、脚本は「灯台守の恋/2004」マドモアゼル/2001」のフィリップ・リオレ。
この映画を観たら誰しもが、N.Y.ジョン・F・ケネディ空港が舞台となったスティーヴン・スピルバーグの「ターミナル/2004」を思い浮かべることだろう。いや似てる...題材は同じ...
パスポートを盗まれた一人の男が織りなす、エスプリの効いたのハートフル・コメディ。実際に空港で生活している人々をモデルに脚本は書かれたらしい。
図像学者アルチュロ(ロシュフォール)はカナダとフランスの二重国籍を持つ。現在の住まいはイタリア、ローマで、妻スサーナ(マリサ・パレデス)はスペイン人というインターナショナルな男。
カナダ、モントリオールの空港でパスポート、財布、靴を盗まれてしまったアルチュロ。搭乗券を手にパリ行きの飛行機に乗る。シャルル・ド・ゴール空港には、スサーナが迎えに来る予定だった。
案の定、パスポートがないため入国管理局に捕まってしまったアルチュロ。彼のインターナショナルな身の上が災いし、しかも、時は12月30日の日曜日の深夜。役所は休みでアルチュロの顔写真の確認も取れない有様。押し問答の末、空港で1泊するはめに...
彼が1泊する事になったトランジット・ゾーン(外国人用処理区域)には、父親の迎えを待つギニア出身の少年ゾラ(イスマイラ・メイテ)、国籍を剥奪されたラティーナのアンジェラ(ラウラ・デル・ソル)、虚言癖のセルジュ(ティッキー・オルガド)、そして何処の国の言葉か解らない言語を話すナック(ソティギ・クヤテ)たちが身を寄せ合って生活していた。
飄々とした雰囲気を持つロシュフォールがぴったしの役。
空港に囚われの身となった夫を取り戻すため、きゃんきゃん騒ぐスペイン出身、イタリア在住の妻はラティンの血かと納得。
フランスに居るというのにパリを見た事がないアフリカの少年ゾラ。彼にパリを見せるため、全員で街に繰り出し、ネオン瞬くパリのシーンにはジーンとくる。エンディングは最高にハートフル!!
スピルバーグの「ターミナル」も、この作品も、空港で生活する人々をモデルに作られたという。世界中の主要な空港で生活する人々ってかなりいるらしい。外(街)に出られないで何年も生活するなんて考えられないが...
シャルル・ド・ゴールの敷地には野生のウサギが一杯生息しているという話は前に聞いた事がある。この映画でも、そのウサギを捕まえて空港のキッチンに持ち込むシーンが出て来る。それもデカイ ウサちゃんたち。
シャルル・ド・ゴールと言えばジャン・レノ&ジュリエット・ビノシュの「シェフと素顔と美味しい時間/2002」を思い出す。シャルル・ド・ゴールは過去に2回乗り降りしたが、また飛行機に乗って行きたいパリへ!
おっしゃる様にタイトルで借りたようなものですわ。でも思ったよりも見応えあって、おすすめでございます!
「ターミナル」は素敵な映画でしたね。私も感動しましたわ。
「サブウェイ」てアジャーニでてるんですね?観てないような...
いやー、良かったです。なんか無理がないストーリーで、
原題社会のトワイライトゾーンみたいなところに入り込んでしまった人々を描いてましたねー
ロシュフォールの、そう、ひょうひょうとした感じがピッタリの作品でした。
現代のトワイライト・ゾーンですか?成る程。
パリのシャルル・ド・ゴールへは二度降り立ちましたが、空港にあんなスポットがあるって??一度観てみたいですわ。
ロシュフォールの作品他も観たいですね。