2006年 12月 18日
「あるいは裏切りという名の犬」
2006年度フランス映画祭上映作品
スッゴイ邦題がつけられてしまったようだが、原題はフランスの警視庁があるパリの“オルフェール河岸36番地”の意味。
映画は既にハリウッドがリメイクを企画しているということだが...やめて...
これは主演の二人ダニエル・オートウィユとジェラール・ドパルデューが演じてこそ素晴らしい作品になったのだと心底感じる。
銀座の端っこにある銀座テアトルシネマでのみ上映されているようである。とにかくシアターは滅茶コミ(週末)で...新聞にも映画の紹介が掲載されていたからかも知れない。
同じ銀座でも、有楽町マリオンの丸の内ピカデリーとかで上映されて良いくらいの素晴らしい作品である。だがしかし配給会社は??である...単館上映なんて...いつものことだが??なぜに??
監督は刑事の経験ありと言うオリヴィエ・マルシャルで、実話に基づくストーリー。
出演者は豪華で、警視レオ・ヴリングスにダニエル・オートウィユ「隠された記憶/2005」。同じくドニ・クラインにジェラール・ドパルデュー「「恍惚/2003、隣の女/1982」」。このコンビを観るのは「メルシィ!人生/2000」以来かと思える。
二人の上司である長官ロベール・マンシーニに「アガサ・クリスティーの奥様は名探偵/2005」のアンドレ・デュソリエ。
レオの同僚であり友人であるエディに「ぼくを葬る/2005」で主人公の父親を演じたダニエル・デュヴァル。
レオの妻カミーユ役に「レインマン/1988」でトム・クルーズの恋人を演じたイタリア人女優ヴァレリア・ゴリノ。ヴァレリア懐かし過ぎ...’80年代とほとんど変わらずで二度びっくりである。
クラインの妻エレーヌに「灯台守の恋/2003」のアンヌ・コンシニエ。
大昔('50〜'60)のフランス映画で活躍したミレーヌ・ドモンジョが元娼婦マヌー役で出演している。
1980年パリ、シテ島オルフェール河岸36番地にあるパリ警視庁が舞台。ロベール・マンシーニ(デュソリエ)長官の引退にあたって、正義感あふれるレオ・ヴリングス(オートゥイユ)と、権力志向が強いドニ・クライン(ドパルデュー)の二人が候補に挙がる。かつて親友だったレオとドニ。レオの妻になる前カミーユ(ゴリノ)はドニにも愛されていた。しかしレオとカミーユの結婚の後二人は敵対するようになる。
現金輸送車強盗事件がパリの街で起こる。情報屋から仕入れたネタで犯人のアジトを突き止めたレオは襲撃作戦をたてる。指揮官となったレオに嫉妬するドニは、襲撃に加われるよう長官に直訴する。と言うのも、この事件を解決した人物に、時期長官ポストが約束されていたからだ。襲撃の日、酒に酔って現場に現れたドニは一人勝手な行動を取る。そのためレオの友人エディ(デュヴァル)は犯人に撃たれてしまう。
オープニングはレオが刑務所でむせび泣く所から始まる。その後ストーリーは読めるのだが、とにかく飽きさせない。ギロチン開発国ヨロシク残酷な殺し合いの連続。musicもお洒落だし...久方ぶりで観た満足度100%フランス製ヴァイオレンスである。
今月公開されるフランス映画の中で、これは一番に観たかった作品。この映画の後、別のフランス映画を観る予定だったが、何を観ても色あせそうでやめておいた。
フランスでは過去にアラン・ドロンやジャン・ポール・ベルモンドが刑事を演じクールであったが、21世紀の今、フランスを代表する俳優オートゥイユ&ドパルデューのコンビは最高!!
なぜ今迄公開されなかったのか?謎である。
オートゥイユ&ドパルデューはおばかなコメディても、正統派ヴァイオレンスでも存在感たっぷりで素晴らしい!とにかくたくさんの人に観ていただきたい!!
物語りの構成もとても重厚で、なによりドンパチとかアクション性が過剰ではないところもとても気に入りました。
そうそう、なぜに公開までこんなに時間がかかったのでしょうー
もう一回見たいくらい。でもリメイクは見ないかも。笑
フランスの刑事ものってハリウッドが作る刑事ものと違ってストーリーに重点をおいてあるので鑑賞に堪えますよね。
こういった作品どんどん作って公開していただきたいですが...どうも日本の配給会社ってヨーロッパ映画は公開しぶりますね...実に残念でございます。
リメイクは...まあ期待は全然しませんが...怖いもの観たさで観に行くかもです??
シテ島にはノートルダム寺院を始めとして、ステンドグラスが素晴らしい!サント・シャペル、アントワネットが収容されていたコンシェルジュリー、そして“メグレ警視”で有名なパリ警視庁とお登りさんコースで...又行きたくなって来ましたわ。
私も見てまいりました~
悪くはないと思うんですけど、
いまいちハマリきれなかったんですよね~
フランスから帰国したばかりなので、ツボに入るかなーとも思ったんですけど
そういうわけにもいかずって感じです。(笑)
映画よりもオートゥイユが親子で共演してるってことにビックリしました。
今年は色々お世話になりました。
映画や旅のお話ができて楽しかったです。
来年も宜しくお願いします。^_^
良いお年を~~
今いちハマれなかったですか??私はひさしで観たフランス映画(シアターで)だったのでハマりました。
パリ警視庁は過去におのぼりコースで回った思い出の地ですしね。
名優と呼びたい二人オートゥイユ&ドパルデューも素晴らしかったし、往年のフランスのフリック・ストーリーを彷彿とさせる感じが良かったですね。オートゥイユの娘役(高校生)の彼女ですよね。エマニュエル・ベーアルの前に結婚していた妻との間の子供のようですね。とてもチャーミングなパリジェンヌって感じでしたわ。
こちらこそ映画に、海外旅行にとお話が出来て良かったです。来年も又語りましょう!
良きお年をお迎えくださいませ!
TBさせていただきました。
今年はmargotさんとの交差点が結構多いような・・・?(笑)
私もエンドロールで2004年の作品と知ってビックリしました。
随分時間がかかりましたね、公開までに。
テンポがよくて(あっという間に7年たってしまった!)ひきこまれる作品でした。
そうですねこれからも交わり多々あるよう祈るばかりでございます!
この映画古いんですよ。なぜに?今迄公開されなかったのか?
主演は日本でも有名ムッシューなんですが...
そうあっと言う間の7年でしたね。
もしかしたらコメントだけですがお久しぶりです^^;
記事下の写真の二人。
両方とも斜めからの眼差しでいいですねぇ。
加齢臭がにおい立ってくるようで素敵ですw
乾いた肌もまた魅力です。
出演作ってそんなに見ていないのですが、
強く印象に残ってました。
結構前に製作された作品だったんですか?これ。
それだったら時間がかかったことに疑問が湧きますね。
tracback反映されないのでしょうか?なぜか反映されないブロガーが多々いらっしゃるようですね?申し訳ありませんがどうしようもないのでしょうかねぇ??
この二人良いですよね。ハリウッド俳優に例えるならデニーロ&パチーノだと思うのですが、なんとリメイクはデニーロ&クルーニーということですね。クルーニーは大好きなんですが、ちょっとコレのイメージじゃない感じしますわ。
そうこの作品は日本の配給会社がなぜに?公開してくれなかったのか?なぞでございます。日本でも知られている俳優二人が主演ですのに...配給会社に託された日本での上映作品ってどのような基準(まぁ当然お客を呼べる俳優が出演しているのが一番だと思いますが...)で決められるのか?知りたいですね。
やっとこちらでも公開されて、観てきましたぁ(^.^)
私も満足の100点です。
これは私にとって「2007年公開作品」扱いになっちゃうのですが
今年のBEST10入りは間違いなしです^^
フランス映画って、フランス語だから粋なのに、ハリウッドでリメイクはして欲しくないですね・・・・。
「ディパーテッド」の二の舞にならなきゃいいけど・・・です^^
そうですか満足度100%ですか?良かったです!
わたしもコレ昨年度の私的ベスト10に入れましたわ。
そうなんです。フランス語でしゃべってるから粋なんですよね。もう同感!同感!!ですぅ!
「デパーテッド」のようにならないよう祈りましょう!
ほんとうに、とんでもない邦題だけどね。フランスの題名も、向こうの人だとパリ警視庁の場所だから知ってるけど、日本人にはわかんないしなあ。
こちらにもコメントありがとうございます!
ホントとんでもない邦題ですね。
日本の警視庁も場所の名前で”桜田門”と呼ばれてますよね?
パリには二度行きましたが、シテ島お登りコースの場所にパリ市警があるのは東京のお登りコース(皇居周辺)と同じかもですね?
やっと観ました。 いや~ 実に良いですね~!
この二人の主演だからこその重厚感と渋さでしょうか♪
オートゥイユはもとより、ドパルデューまでもシリアスでカッコ良いとは、遅まきながら発見!でした。
今回初めてフィルムノワールという言葉について調べてみたのですが、marigotさんのオススメフレンチがあればお願いしますm(_ _)m
いやぁ実に良くて良かったです。
今やフランスの名優二人の競演は圧巻でしたわよね。
二人とも、コメディもシリアスも演じられてやはり演技派なのでしょう!
フレンチ・ノワールの最新作。来週公開予定ブノワ・マジメルの「裏切りの闇で眠れ」観たいと思ってます。