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ジャン・ポール・ベルモンド...「勝手にしやがれ」「気狂いピエロ」

2作品ともひたすら破滅へと向かって行く男の姿を描いている。
監督であるジャン・リュック・ゴダールはパリのソルボンヌ大学に通っていた頃、ベルナルド・ベルトリッチ映画「ドリーマーズ/2003」にも登場する、シネマテークの常連になったという。
彼はそこでフランソワ・トリフォーと知り会う。
「気狂いピエロ」のアンナ・カリーナはゴダールの元パートナー。
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「勝手にしやがれ」「À bout de souffle」.. aka 「Breathless」1960 フランス
1960年ベルリン国際映画祭受賞(ジャン・リュック・ゴダール)
監督、脚本はジャン・リュック・ゴダール、ストーリー(原案)はフランソワ・トリュフォー。
主演はジャン・ポール・ベルモンドとジーン・セバーグ「悲しみよこんにちは/1958」。

警官を殺して南フランスからパリへと逃げて来た車泥棒の男ミッシェル(ベルモンド)。彼は道中パトリシア(セバーグ)と言うキュートなアメリカ人留学生と出会う。パトリシアと自由奔放な関係をおくるミッシェルだったが...。
映画はモノクロである。主演のベルモンドがタバコを口にくわえ、帽子(かなりoyaji風)をかぶって、ポケットに手を突っ込み、パリの街中を闊歩している様はかっこ良い。多くの若者が憧れた格好ではなかろうか?シャンゼリゼ大道りでセバーグ演じるパトリシアが、“ニューヨーク・ヘラルド・トリビューン!”と言いながら新聞の売り子に扮しているシーンも記憶に残る。かつてシャンゼリゼ通りにこの新聞社があったという。
映画のラストも印象深い。パリ特有石畳の道路でミッシェルが走る、警官が追いかける、その後をパトリシアが追いかける...。このシーンもシャンゼリゼ同様、雑誌等でも紹介されている。ジーン・セバーグは「悲しみよこんにちは」でブレイクしたアメリ人女優。睡眠薬の多量摂取により40歳で亡くなった。今はパリに眠っている。

この作品はフランス・ヌーヴェルバーグの最高傑作と呼ばれている。
フランス映画ってほんと理解が難しい作品が多い...ストーリーがなんか理解できないまま”Fin”の文字が出て、“ちょっと待って!何を語りたかったの???”てな映画はたくさんある。
下「気狂いピエロ」もその部類。
1957年、やはりヌーヴェルバーグ監督と呼ばれたルイ・マルが作った「死刑台のエレベーター」
と、この「勝手にしやがれ」は私的にも傑作だと思う。
難解ではないので、凡人にも理解できるのだなと切に感じる。
1983年にリチャード・ギアがベルモンド役を演じて「ブレスレス」というタイトルでリメイクされているが、とてもこれにはかなわない。
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ジャン・ポール・ベルモンド...「勝手にしやがれ」「気狂いピエロ」_a0051234_23304163.jpg「気狂いピエロ」Pierrot le fou 1965 フランス/イタリア
監督、脚本はジャン・リュック・ゴダール。主演はジャン・ポール・ベルモンドとアンナ・カリーナ「女は女である/1961、僕セザール10才半1m39cm/2003」

パリに暮らすフェルディナン/ピエロ(ベルモンド)にはリッチな父親を持つ妻マリア(グラッツイエラ・ガルバーニ)と幼い息子がいる。ある夜、5年ぶりに再会したマリアンヌ(カリーナ)とヨリを戻したフェルディナン。彼は妻子を捨てマリアンヌを車に乗せる。所持金がないため、ガソリン・スタンドで人を殴り、代金を踏み倒し逃げる。そして彼らの逃避行が始まるのである。マリアンヌは執拗にフェルディナンのことを“ピエロ”と呼ぶのだが、毎回“俺はフェルディナンだ!”と訂正するシーンが何度も繰り返される...あれは何か意味があるのだろうか?この手の映画はどうも理解が難しい。簡単に言えば“愛の逃避行”なのだが...。
フランス映画には小道具として良く絵が使われる。それは60年代だと日本の水墨画や藤田嗣治などの絵。それがこの映画はルノワールとブラックであり、なぜかとても印象的であった。「勝手にしやがれ」でベルモンドと共演したジーン・セバーグが報道カメラマンとしてカメオ出演している。しかしあのラストには唖然!
下jiichanベルモンド
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Commented by ずも母 at 2005-12-12 07:32 x
ひゃ~~あ忙しい時間にちょっと、おじゃま!
ジャン・ポール・ベルモントと書いてあるのでつい反応してしまった^^
彼は大好きです。上2作はかなり、ハードな物語ですが、「華麗なる大泥棒」「リオの男」ではコミカルな演技もあり・・・おすすめよ~~ん
「ラスクムーン」でも渋いし~~
そしてあまり知られていないのですが、「ふたりの女」と言う映画にもチラっとでています。では・・・では・・・仕事にいきますので・・・
あ~~そう、そう、素敵な温泉みつけました~~皆で行こうね^^
Commented by margot2005 at 2005-12-12 22:27
お忙しそうですね。ようこそお出でいただきました。わたしも忙しくって唸ってますが...ブログを初めて以来...たかがブログ、されどブログ状態でハマっております。ベルモンドに反応ありがとう!正にクラシック映画バンザイですぅ!「華麗なる大泥棒」って批評家たちが絶賛してます。もう一度観てみたいなぁ。「リオの男」もあんまり記憶が...。「二人の女」って知らないなぁ??
温泉行きたいですね。今年は蓼科のバラクラに薔薇を見て、温泉入っただけです。素敵な温泉見つけたのですか?良いですね。行きたいですねぇ!是非...。
by margot2005 | 2005-12-07 01:36 | Comments(2)