2005年 12月 03日
サンドリーヌ・ボネール...「仕立て屋の恋」「マドモアゼル」
「仕立て屋の恋」
「Monsieur Hire」... aka 「M. Hire」1989 フランス
監督、脚本は「ハーフ・ア・チャンス/1998」「橋の上の娘/1999」のパトリス・ルコント。原作はジュルジュ・シムノンの小説「ムッシュ・イールの婚約」。
主演は「可愛いだけじゃダメかしら/1993」のミッシェル・ブランとサンドリーヌ・ボネール。
この映画は余りにもせつなくて...つらい。“僕は君を恨んでないよ。死ぬほどせつないだけだ”の台詞が映画の中に出て来るが、これは公開時のキャッチ・コピーだったそうだ。
隣人との付き合いもなく、一人暮らしの、寡黙な中年男が犯罪に巻き込まれるという、実に気の毒な物語。
一人暮らしの仕立て屋の中年男イール(ブラン)は、真向かいのアパルトマンに引っ越して来た若い女アリス(ボネール)に恋をし、覗き見をしている。ある夜覗かれていることを知ったアリスはイールを攻めるどころか、彼を誘惑し始める。それはアリスのフィアンセ エミール(リュック・テュイリエ)を守るためだった。
イールとアリスが、ボクシング・スタジアムで、試合に夢中の観衆の中、言葉も交わさず、キスもしないで、ただふれあうだけのシーンはせつなくも美しい。
ローザンヌ(スイス)に旅立つため、パリ北駅で待つイール...アリスは来ない...来るわけないのだが...。映画の中でイールが“駅が好きだ!”と語るシーンもあり、駅は出会いや別れがあり、実に哀愁を感じる。
「橋の上の娘」も、中年男と若い娘の出会いが描かれてあり、この作品同様せつない...思い出してしまった「橋の上の娘」。
マイケル・ナイマン の哀愁をおびた音楽が素敵だ。
「マドモアゼル」「Mademoiselle」2001 フランス
監督、脚本フィリップ・リオレ。ヒロイン クレールはサンドリーヌ・ボネール。 クレールと“24時間の恋”をする相手ピエールにジャック・ガンブラン。彼は邦画「カンゾー先生/1998」に出演しているようだが...sorry...観てない。
互いに、愛する妻と夫がいる男と女が、余りにも偶然に出会い、24時間のパッションに身を焦がすという、24時間不倫映画である。
オープニングで、ヒロインのクレール(ボネール)が、夫と子供たちを待つ、一人残った車の中で観光案内のポスターを見る。それは灯台の写真...ここから回想シーンが始まる。
製薬会社のセールス・ウーマン クレールには愛する夫と、可愛い娘、息子がいる。即興劇団に属するピエール(ガンブラン)も妻とは満たされた日々を送っていた。街中のドラッグ・ストアで偶然出会った二人は、後にクレールの会社のカクテル・パーティで、再び出会うことになる。そこにピエールは仲間と余興を演じに来ていたのである。パーティの後、バスに乗って夫と子供たちの待つ家に帰ろうとしたクレール。しかし、忘れ物をしたため、バスではなくピエールの仲間の車で最寄りの駅迄送ってもらうことになった。だが、電車に乗り遅れてしまったクレール...。そして二人はつかの間のパッションに身を焦がす。
家に帰れなくなった理由は、電車に乗り遅れたためと、夫に電話で説明するクレールだが...ああだ、こうだと弁解ばかりで..浮気するのって体力いるなぁ!と変に実感!
映画のタイトル“マドモアゼル”...夫も、子供もいるマダムが“マドモアゼル”と呼ばれるシーンがある。久しぶりで“マドモアゼル”と呼ばれたヒロインは歓びを隠せないが、戸惑い、そしてそこでハタと現実に戻り、夢のような一夜から実生活に戻るような気がしてならない。
「Mの物語」、「恍惚」・・・DVD買ったまま未見ですわん。
「燈台守の恋」で彼女の演技に魅了されました。
サンドリーヌ・ボネールが素敵だなと最初に思ったのは「マドモアゼル」でしたね。
最近ちょっとご無沙汰ですが、また彼女の映画が観たくなりました。
>清楚で清純も、小悪魔も...というのは同感ですね。
フランス映画や俳優がお好きとは嬉しい限りです。
台湾ではハリウッド映画が主流なのでしょうか?
日本は様々な国の映画が配給されるのでありがたいですね。
ジャック・ガンブラン最近どうしているのでしょう??
テレビで見ていると本当に心が痛みすごく残念に思います。
地震のご心配いただいて恐縮しております。
都内も相当(長い時間)揺れ、電車も全面ストップしたため、仕事先からは徒歩での帰宅となりました。
さて都内のたくさんの営業施設で計画停電のため夜(昼間の所もあり)の営業はストップしております。基本的に映画は夜に観に行くので、当分映画を観るのはお預けのようです。
被災は日ごとに悲惨な状態が明らかになり悲しいですね。
本当にご心配のコメントありがとうございました。感謝いたしております。
今、東日本は大変なことになっており、この現状が早くおさまるよう祈るばかりです。