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「灯台守の恋」

「灯台守の恋」_a0051234_084125.jpg「L'Équipier」...aka 「The Light」2004 フランス

ヒロインは「仕立て屋の恋/1989」「マドモアゼル/2001」
のサンドリーヌ・ボネール。
ヒロインを愛する男たちにフィリップ・トレトンとグレゴリ・デランジェール「ヴォン・ヴォヤージュ/2003」。監督は「マドモアゼル」のフィリップ・リオレ。彼は「マドモアゼル」の前にこれの企画していたという。リオレよりこの作品のオファーがあった際、即座にOKしたというボネール。彼女はお気に入りの女優である。映画の中、彼女の台詞は少なく、顔(表情)で演技してる。いやボネールの演技は素晴らしい!

フランス映画には珍しく、始めから結末の読める映画なので、ネタばれ関係なしでストーリーを書きたいと思う。フランスの最西端のまだ西にあるブルターニュー地方のウエッサン島が舞台。まさにここで撮影されたという。カミーユ(アン・コンサイエ)は亡くなった両親の家を売却するため、故郷であるウエッサン島へ戻って来た。迎えてくれたのは叔母ジャンヌ(マルティーヌ・サルセイ)。父親が作ったたくさんの椅子を始めとして、思い出のいっぱい詰まった家でカミーユは叔母と最後の食事をした。食事の後、叔母の様子が何かおかしい...先に休むと言って叔母がいなくなった後、彼女はテーブルに置いてあった、アントワーヌ・カサンティ著“わが世界の果て”という本を開く。表紙にある灯台のイラストは、父親が灯台守をしていたラ・ジュマンに良く似ていた。そして過去へと物語は戻る。
マベ(ボネール)は父親が灯台守で、夫のイヴァン(トレトン)もやはり灯台守である。二人は愛し合っていたが、子供には恵まれなかった。ある日、この島へよそ者がやって来た。昔イギリスから渡って来たケルト人の祖先が多く住むこの地の人々は、よそ者を嫌っていた。やって来た青年は笑顔が素晴らしい元時計職人のアントワーヌ(デランジェール)。彼はアルジェリアからの帰還兵で、片方の手は自由が効かなかった。灯台守のチーフであるイヴァンの家に住むことになったアントワーヌはマベを意識するようになる。この辺の二人の振る舞いが、実に哀しい。それこそ今すぐにでも抱きあいたいって雰囲気の顔をみせるのだ二人は...しかしそんなこと出来ようにない...ほんと二人の演技が旨い!よそ者を嫌うイヴァンの仲間たちは必死でアントワーヌを島から追い出そうとするが、マベの夫イヴァンは彼を受け入れようと努力する。

“微笑みの貴公子”と呼ばれているデランジェールの“微笑み”は癒される。イヴァン役のトレトンも人の良い、粗野で無教養な男が似合い過ぎ。父親とアントワーヌ、二人が一緒に仕事をしていたラ・ジュマン灯台をカミーユが訪れるところでエンディングを迎える。灯台のシーンは出来うる限り本物のラ・ジュマンで撮影されたという。現在この灯台は自動化され一般公開されている。しかし灯台守の仕事って過酷だなぁと切に感じた。上にも書いた「マドモアゼル」にも灯台の話が出て来て、やはり“ひと時の恋”を描いている。この映画を観たら「マドモアゼル」もきっと観たくなるであろう!この作品にはハリウッド映画「マディソン郡の橋/1995」がちょいと入ってるなと感じる方も多いであろう、が、しかし断然こちらがgood。
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Commented by toe at 2005-11-20 00:45 x
こんにちは。
TB&コメントありがとうございました。
いい映画でしたよね~。
灯台守って仕事が、あんなに過酷なものだと初めて知りました。
その過酷さが似合う3人の恋がとてもステキな映画でした~。
Commented by あん at 2005-11-27 22:18 x
あの島に行きたくなりました。あんだったらアントワーヌと島を出たかも(^O^)。
Commented by margot2005 at 2005-11-27 23:33
あんさん、コメントありがとうございます!あの島行きたいですね!でも遠いですわよ。フランスの一番西の、まだその先の海上の島なんですから...。フランスはノルマンディまでは行ったのですが...あの島は多分行けそうにないですね...。
Commented by あん at 2005-11-29 09:02 x
トラコメ有り難う御座いました。素敵な大人の恋、フランス映画らしい秀作でしたね。うーん、遠そう(^O^)船酔いするしな。
Commented by margot2005 at 2005-11-29 22:20
まとめトラお許しくださいませ。大人の恋ですよね...。
わたしも船はダメです。
Commented by ai-colors at 2005-12-09 23:05
こんにちは。TBさせていただきました。
レディースデーでどこの映画観もいっぱい・・・ということでたまたま辿り着いたのがこの映画だったのですが、思いのほかとても良くて。
イヴォンの優しさが切なくて、涙がとまりませんでした。。はあ。
Commented by margot2005 at 2005-12-10 13:43
コメント&trackbackありがとうございました!たまたま観た映画が素敵だと嬉しいですね。ほんとイヴァンは素晴らしい人でした。せつないストーリーはわたしも好きです。
Commented by jester at 2005-12-19 21:31 x
こんにちわ。
私もこの映画、とっても気に入ってしまいました。昨日2回目を見てまいりました。恋物語としてもよかったけれど、男二人の友情もとても良かったデス。TBさせていただきました。
Commented by margot2005 at 2005-12-19 23:10
jesterさんこんばんは!TBありがとうございました!2回目でしたか...良い映画でしたね。サンドリーヌは素敵な女優さんです。男たちの友情も素晴らしかったですよね。
Commented by chatelaine at 2005-12-30 03:20
こんばんは。もう一週間も前ですが、私も観ましたのでTBさせていただきます。主演の三人ともが、みんな切なかったですね…。
デランジェールって、「微笑みの貴公子」という呼び名なんですか~。韓国スターの、某ペ氏のようですね…(え、違います?)
Commented by margot2005 at 2005-12-31 00:52
こんばんは、trackbackありがとう!ご覧になったのですね。ホント切ない3人でしたね。デランジェールはそう呼ばれているようです。ぺ氏は、ハマっていらっしゃる方には申し訳ないのですが、私自身全然興味がわかないので、デランジェールと一緒にしないで...pleaseぅ!
Commented by ラクサナ at 2006-01-23 13:06 x
やっと観ることができて、もう何も言葉が無いくらい良かったです!^^
ラストの二人の父の写真に涙涙・・・・。
単なる恋愛映画に留まらぬ辺り、あの花火の演出といい秀逸でしたね。
3人の俳優の魅力がこの映画を素晴らしい人間ドラマにもしていた気がしマス。あの家は売れないですわよね~売りに出たら、王妃様買ってください!(^^)
リオレ監督の次作が、もう今から楽しみですが・・・
『ターミナル』の元となった『パリ空港の人々』、王妃ご覧になってます?
コチラも観たいけど、なかなか見つからないんですよね。(ーー;
Commented by margot2005 at 2006-01-23 23:01
ラクサナさん!とうとうご覧になったのですわね。良かったですよねこの映画。マベ役のサンドリーヌといい、夫役のトレトン、そして微笑みの貴公子のデランジェール...3人さまそれぞれ素晴らしい配役でした。「ターミナル」の元映画観たいですよねぇ...しかし...ないの??
花火ってフランス人大好きみたいですわよ。事あるごとに打ち上げるみたいですが、やはり日本の花火には負けますわよね。さてあの灯台守のお家ですか...欲しいですわね別荘に...。
Commented by purple in sato at 2006-01-29 23:35 x
TBありがとうございました。
本作はとっても素敵な作品で大満足でした!
ラストに二人の写真が出てきた途端…ジ~ンと胸が
熱くなりました、、、
では、またおじゃまさせてもらいますね♪
Commented by margot2005 at 2006-01-31 00:38
purple in satoさんようこそお出でいただきました。こちらこそtrackbackありがとうございました。この映画はホント素敵でしたよね。
あのラストは素晴らしかったです...ジーンと来ましたね。マベが自転車で、アントワーヌが歩いて出会うあのシーンも素敵でしたわ。
又お出でくださいませ。
Commented by double face-d at 2006-02-27 17:21 x
はじめまして。期待せずに見たのですが、とても良い作品に出会えました。切ない、けれど、でもただつらい恋というわけではなく。
うーん、良かったです!TBさせてください。
Commented by margot2005 at 2006-02-27 22:38
double face-dさんようこそお出でいただきました。trackbackありがとうございました。
期待せずに観て、なおかつ映画が素晴らしいと嬉しくなりますよね。
“恋”は...せつない、つらい...の世界ですが、でも又懲りずに同じ事を繰り返してしまいます。それが“恋”でしょうか?良い作品でした。
Commented by JT at 2007-10-09 18:20 x
こんばんは。
昔の記事にコメントでごめんなさい(^。^;;
自分で、記事を書いてから、margotさんなら記事にされてるかもって思って、お尋ねしましたー
そうか!、「マディソン郡の橋」ですね。どこかで見たシュチュエーションだと思ってたんですが・・・すぐ頭に浮かばなくて、最果ての地のイメージで「シッピングニュース」を引き合いに出してしまいましたー
「マディソン・・・」が女性側の告白、「灯台・・・」が男性側の告白という違いだけで、確かに似てますね。
そういえば、昨日アランドロンがスマスマのビストロスマップに出演して、”若さの秘訣はなんですか?”っていうい質問に、ズバリ ”女性しかない!”って言ってましたが(笑) いい悪いは別として、恋 って生きる活力なのですかね?
Commented by margot2005 at 2007-10-10 00:47
JTさん、こんばんは!
古い記事にコメントいただけるなんて嬉しいです。
こういったタッチのフランス映画は大好きです。
サンドリーヌ&リオレのコンビ映画は素敵ですよね?
「マディソン郡の橋」をすぐ思い浮かべてしまいました。
そうか一方では女性の告白、もう一方では男性の告白..なるほどですね。
スマスマ見逃してしまいましたの。
しかし新聞の番組欄記事でドロンのコメント読みました。やはり女性なんですね若さの秘訣は...でもドロンさんカンヌ映画祭の写真はおじいさんでしたがTVでは素敵だったのでしょうか??
エディット・ピアフもボクサーの彼が亡くなって以来生きる望みを失ったみたいですよね?やはり生きる糧は“恋”でしょうかしら??
Commented by fizz♪ at 2007-10-24 02:58 x
margotさん、こんにちは。
以前『アルフィー』でお邪魔したfizz♪と申します。
私もボネールは好きな女優さんで、今作もとても好きな雰囲気の静かな映画でした。
デランジェールは“微笑みの貴公子”なのですね。村中の女性を惹き付けたハンサム青年ぶりでしたね。
TBさせて頂きました。
Commented by margot2005 at 2007-10-25 01:24
fizz♪ さん、こんばんは!
お起こし頂いて嬉しいです。
サンドリーヌ・ボネールは素敵ですね。
憧れすら感じるお気に入りのフランス女優です。
デランジェールは「ヴォン・ヴォヤージュ」でもハンサムで素敵です。
彼のあの微笑みは天性のものでしょうか??
Commented by 真紅 at 2007-11-14 09:29 x
margotさま、初めまして。真紅と申します。
この映画、DVDになるのが遅かったのですね、2年も前に公開された映画だったとは驚きです。
本当に、心打たれる映画でした。
『マドモワゼル』も未見です、観たいです。
TBさせていただきました!ではでは。
Commented by margot2005 at 2007-11-15 00:46
真紅さん、こんばんは!
古い記事にコメントありがとうございます。
そうですね。かれこれ2年もたっていたんですね公開以来。
「マドモアゼル」のサンドリーヌ素敵ですので、是非ご覧下さいませ。
by margot2005 | 2005-11-14 00:53 | Comments(23)