2023年 03月 02日
「ボーンズアンドオール」
「Bones and All」2022 イタリア/USA
”人喰いの衝動を抑えられない孤独な少女が、同じ秘密を抱えた青年と出会い、葛藤を深めながらも純粋な愛で結ばれていく切なくもおぞましい逃避行の行方を、過激な残酷描写とともに描き出す。”
アメリカを舞台に”カニバリズム”を描いたロマンスホラー。
ずっと守ってくれた父にも捨てられたマレンは家を出る。父はマレンの出征証明書と金を残していた。生まれた場所に行って母を探そうと決心したマレンはバスに乗る。ある夜、奇妙な男サリーに声をかけられる。サリーはマレンと同じ性癖の持ち主で、匂いで引き寄せられたという。やがてサリーのもとを去ったマレンは同族の青年リーと出会い、母親探しが始まる。
以前、スペインを舞台にした「カニバル/2013」を鑑賞した。ジャンルはスリラーながら、ポスターに“LOVE STORY”とある。そして残虐なシーンがゼロ。本作もWebサイトに”純愛”などの文字があるが、かなり強烈!血を滴らせながら人体にかぶりつく姿は少々ゾッとする。
ティモテ・シャラメはすごく繊細な雰囲気を持つ俳優。自身の性癖に対応しきれなくて悩む青年役がとても似合っている。
タイトルの「ボーンズアンドオール」は”骨まで全て食い尽くす”と言う意味でちょっとキモい。キモイで思い出したのはサリー役のマーク・ライアンス。恐ろしくキモいオヤジを怪演している。ライアンスは顔つきが優しいのでアンバランス過ぎる。
日本のポスターに”人を食べて生きる若者たちを描いて、世界が賛否両論”とある。その言葉はとても重い。
新宿で上映していたので、出かけたついでに初日に鑑賞した。なんだかスッキリしないホラー作品。
tomatometerは82%と高評価!
↑の「カニバル」はおすすめ。
リーに「レイニーデイ・イン・ニューヨーク/2019」「フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊/2021」のティモテ・シャラメ。
マレンに「WAVES ウェイブス/2019」のテイラー・ラッセル。
サリーに「ドント・ルック・アップ/2021」のマーク・ライランス。
マレンの父に「PASSINGー白い黒人ー/2021」のアンドレ・ホランド。
シェリーにケンダル・コフィ。
ブラッドに「ハロウィン/2018:監督、脚本、製作総指揮」のデヴィッド・ゴードン・グリーン。
ジェイクに「君の名前で僕を呼んで/2017」「国を売る人/2019」のマイケル・スタールバーグ。
ジャネルに「ブラッドライン/2015~2017」「デッド・ドント・ダイ/2019」のクロエ・セヴィニー。
監督、製作は「君の名前で僕を呼んで/2017」のルカ・グァダニーノ。
新宿ピカデリー