2022年 12月 10日
「チャタレイ夫人の恋人」
「Lady Chatterley's Lover」2022 UK/USA
クリフォード・チャタレイは戦争で下半身付随の身体になって帰還する。夫クリフォードの介護が中心の生活に満たされない日々を送るコニー。後継が欲しいクリフォードはコニーにある提案をする。それは他の男とsexをして子供を得るというものだった。ただし条件は相手の男は同じ階級の人間であること。しかしコニーが選んだ男は森番のオリバーだった…
オリバーとの密会に成功したコニー。しかし情事を重ねるうち恋に落ちてしまう。やがてコニーは、生涯生活に困ることなく貴族の夫と生きるか?愛する人と生きるか?究極の選択に迫られる。
エマ・コリン&ジャック・オコンネルの出演に惹かれて鑑賞。
ジャック・オコンネルは無骨なキャラが似合う。知られるようになったのは「ベルファスト71/2014」だし…。ジャック・オコンネルのラヴストーリー?それも古典ものってどうよ?と思っていたが、やはり無骨な森番役。
エマとジャックの自然の中でのsexも美しい。どこかで”二人の相性が良かった。”との監督のコメントを知った。エマとジャックが演じたことによって、今までの映画とは違って何だか爽やかな「チャタレイ夫人の恋人」がnice。
わたし的に世界三大不倫小説といえば…「ボヴァリー夫人」「赤と黒」「アンナ・カレーニナ」。
「ボヴァリー夫人/2017」「赤と黒/1954/2009」「アンナ・カレーニナ/2012」
「チャタレー夫人の恋人」も不倫小説なのだけど、選んだ3つの小説とは少々違う。それは恋する二人が破滅しない。
D.H.ローレンスの原作小説はかなり前に読んだ。「息子と恋人」も読んだ記憶がある。
「チャタレイ夫人の恋人」は単なる愛欲、不倫ドラマではなく、夫の支配から自立しようとする妻の姿も描いている。小説を今一度読んでみたくなった。
調べてみたら1955~2022の間に「チャタレイ夫人の恋人」は6作あった。1955年度版は今は亡きフランスの名優ダニエル・ダリューがチャタレイ夫人。見てないけど…。見たのは「エマニエル夫人/1974」で有名になったシルヴィア・クリステルのチャタレイ夫人(1981)と、本作にも出演するジョエリー・リチャードソンがヒロイン(1993)のもの。ショーン・ビーンが森番役とは全く忘れていた。お気に入り俳優のリチャード・マッデンが森番でチャタレイ夫人がホリデイ・グレインジャー版もある(2015)。見たいけどDVDしかないので諦めた。 マリナ・ハンズがチャタレイ夫人を演じた「レディ・チャタレー/2006」というタイトルのフランス版があり、これは結構印象に残っている。
ジャック・オコンネルがチャーリー・ハナムと兄弟役で、ボクサーを演じた「ジャングルランド/2019」はストーリーが見ていて辛くて途中挫折した。
俳優でもあるフランス人ロール・ドゥ・クレルモン=トネールが監督した「ムスタング」は、アメリカの牧場を舞台に馬の調教に挑む受刑者の物語で、ベルギー人俳優のマティアス・スーナールツが主人公を演じて中々良いドラマだった。
コニー・リードに「僕の巡査/2022」のエマ・コリン。
オリバー・メローズに「セバーグ/2019」のジャック・オコンネル。
クリフォード・チャタレイにマシュー・ダケット。
ミセス・ボルトンに「もうひとりのシェイクスピア/2011」「パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト/2013」のジョエリー・リチャードソン。
監督は「アデル/ファラオと復活の秘薬/2010:出演」「ムスタング/2019」のロール・ドゥ・クレルモン=トネール。
Netflix
この小説は若い頃読んだことがあります。
正直、ピンと来ませんでした(;'∀')
ロレンスは植物に詳しかったとのことで、小説の中でも
樹木などの描写が印象的だったのを覚えています。
これ現代の話でしたら、子供は同じ階級?の人から
養子をもらってもいいし、治療で夫の子供を
授かることもできたかもですネ?
このストーリーの結末は、覚えてないのです。
こちらで、margotさんのお話を読めて、
いろいろ納得できました(⌒∇⌒)
ありがとうございました\(^o^)/
コメントありがとうございます。
D.H.ローレンスは階級制度とか女性の自立を書いたのですが、
どうも愛欲の方が先走ってしまったかもですね?
時代が時代だし。
樹木などの描写...
なるほどですね。どのチャタレイ映画でも自然(森や木々)とドラマが溶け合ってます。