2022年 04月 06日
「アネット」
「Annette」2021 フランス/ベルギー/ドイツ/USA/日本
ロサンゼルス。攻撃的でやや自虐的かつユーモアのセンスを持つスタンダップ・コメディアンのヘンリーは国際的に有名なオペラ歌手アン・デフラスヌーと情熱的な恋に落ち結婚する。そして世間の注目を集める中、娘が誕生する...
キャリアの低迷に悩むヘンリーに対して、アンはオペラ界の大スター。アネットと名付けられた娘はとてもミステリアスで二人の結婚生活が徐々に狂い始める。やがて家族そろってバカンスに出かけた洋上で事故が起こる。
ドラマはSPARKSのバンドの二人がアダムとマリオンと共に歌い出しスタジオを飛び出すシーンから始まる。
レオス・カラックスによるダークファンタジー・ロック・オペラ!はなんとも例えようのない世界。
ウェブサイトに”デモーニッシュな運命に翻弄される神話的カップル”とあって…デモーニッシュって?調べたところ語源はドイツ語で<鬼神・魔に取りつかれたようなさま/超自然的>とあり、それはドラマにピッタリの表現!
2021年カンヌ国際映画祭監督賞受賞。
アダム・ドライヴァーは”レオスの映画だからこの企画に関わりたいと思った。””スパークスが作曲したミュージカルだから。”とコメントしている。アダムの好演が光る。
原案/音楽のSPARKS/スパークスを知らないのが残念。スパークスは1972年デビューのアメリカのバンド。
アネットは最初パペットで登場する。後にというか、ラスト近くでアネットは人間の女の子になり、父ヘンリーと歌う歌がなんとも切ない。
マリオンはオペラのシーンのみ吹き替え。
エンドクレジットに”Study Chris Rock/クリス・ロック”とあった。クリス・ロックは今別の事で注目されるスタンダップ・コメディアン(俳優/脚本家/監督/プロデユーサーでもある)。
レオス・カラックス映画は「ポンヌフの恋人/1991」はもちろんだけど、37歳で亡くなったギョーム・ドパルデュー主演の「ポーラX/1999」が私的には一番のお勧め。
ヘンリー・マクヘンリーに「ハウス・オブ・グッチ/2021」のアダム・ドライヴァー。
アン・デフラスヌーに「マイ・エンジェル/2018」のマリオン・コティヤール。
指揮者にサイモン・ヘルバーグ。
アネットにデヴィン・マクダウェル。
監督、脚本は「ホーリー・モーターズ/2012」のレオス・カラックス。
グランドシネマサンシャイン池袋