2020年 11月 03日
「アウェイデイズ」
「Awaydays」2009 UK
1979年、イングランド北西部マージーサイド州。1年前に母親を亡くした19歳のカーティは下級公務員。悲しみにくれる父と、エネルギッシュな妹のモリーの3人で郊外の家に暮らしている。絵が上手いカーティに”こんな所に埋もれていないで美術学校へ行け!”とけしかける上司。モリーは収入の全てを遊びに使うカーティを責める。妹を愛するカーティは”次の給料で洋服を買ってやる。”と約束する。ある日、ライヴ会場でエルヴィスと出会う。エルヴィスはカーティが憧れるギャング集団”パック”のメンバーだった…
ギャング集団”パック”は毎週末にサッカースタジアムに通う労働者階級のフーリガン。
カーティは”Awaydays(ある日の遠征)”で成果を果たすが、ボスのゴッドンに認められることはなかった。それでもカーティはエルヴィスの忠告も無視し憧れていた”パック”にのめり込んで行く。
”ポストパンク時代の研ぎ澄まされていたエナジーを記録した真実の物語。”を原作とした、2009年製作映画は11年たってようやく公開された。
青少年を先導してきたゴッドンの末路が悲惨だが自業自得で同情の余地はない。
暴力、セックス、ロックンロール...映画はR18+。そのわけは殴り合う暴力描写が激しいからに他ならない。
破滅的な生き方をする若者たちの行動は理解に苦しむが、この時代ならではの彼らの表現なのかも知れないとも思った。
エルヴィスお気に入りのスポット…川の向こうには大型船が停泊するリヴァプールの港が見える。エルヴィスは何度も”ベルリンに行こう!”とカーティを誘う。ラスト、エルヴィスは再びカーティをベルリンに誘うが、カーティの答えは…。
カーティにニッキー・ベル。
エルヴィスにリアム・ボイル。
ベイビーにオリヴァー・リー。
ゴッドンに「裏切りのサーカス/2011」のスティーブン・グレアム。
モリーに「チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛/2017」のホリデイ・グレインジャー。
監督はパット・ホールデン。
新宿シネマカリテにて