2019年 10月 22日
「エンテベ空港の7日間」
「Entebbe」2018 UK/USA/フランス/マルタ
”1976年6月27日。イスラエルのテルアビブからパリへ向けて出発したエールフランス139便が、4人のハイジャック犯によって乗っ取られる事件が発生する。”
ハイジャック犯は2人のパレスチナ人と、パレスチナに同調する西ドイツの過激派組織のメンバー、ヴィルフリード・ボーゼとブリギッテ・クールマンの4人。コックピットに潜入したボーゼは機長に”ウガンダのエンテベ空港に行け!”と命令する。やがて人質たちはアミン大統領の待つ空港ビルの旧ターミナルに監禁される。
一方で服役中の仲間たちの釈放などの要求を突きつけられたイスラエル政府は交渉に応じる構えを見せるラビン首相と、それに断固反対するペレス国防大臣の対立があり、それは次第に表沙汰になっていく。イスラエル政府は人質解放の道を模索しながらも軍事的解決への準備も怠らなかった。
イスラエルのラビン首相や、後に首相となり、ラビン首相と共にノーベル平和賞を受賞したペレス国防大臣のことは記憶にあるが、“サンダーボルト作戦”と呼ばれたこのテロ事件はあまり覚えていない。
映画は犯人と人質、政府と国防軍の摩擦や思惑が混ざり合う重厚な人間ドラマとなっている。
オープニングはイスラエルのテルアビブに拠点を置く有名なダンスカンパニー”Batsheva Dance Company”のパフォーマンス。
イスラエル国防軍兵士ジーブの恋人サラは、今回の上演では中心的存在のダンサー。
あの少々趣の変わったダンスパフォーマンスはラスト・シーンで本番を迎え、ドラマのエンディングに合わせたようにパフォーマンスのラストも衝撃的だった。
ロザムンド・パイクは「プライベート・ウォー」に続いて実在の人物を演じていて、本作では西ドイツのテロリスト役で頑張っている。
International俳優ダニエル・ブリュール健在。
イスラエル人俳優リオル・アシュケナージ存在感あり。
映画に出まくっているエディ・マーサン。前作(先に公開)はロシア人だったが、今回はイスラエル人役。味のある俳優エディ・マーサンにはオファーが多いに違いない。
ベン・シュネッツァーは「パレードへようこそ」でゲイのマークを演じた素敵な俳優。
ドゥニ・メノーシェも前作とは打って変わって良い人を演じていてナイス。
最近実話をベースにした映画が多い?
ブリギッテ・クールマンに「プライベート・ウォー/2018」のロザムンド・パイク。
ヴィルフリード・ボーゼに「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命/2016」のダニエル・ブリュール。
イスラエル首相イツハク・ラビンに「嘘はフィクサーのはじまり/2016」「運命は踊る/2017」のリオル・アシュケナージ。
国防大臣シモン・ペレスに「偽りの忠誠 ナチスが愛した女/2016」「僕と世界の方程式/2014」「ワイルド・スピード/スーパーコンボ/2019」のエディ・マーサン。
エールフランス機関士ジャック・ルモワーヌに「ジュリアン/2017」のドゥニ・メノーシェ。
イスラエル国防軍兵士ジーブ・ハーシュに「やさしい本泥棒/2013」「パレードへようこそ/2014」のベン・シュネッツァー。
ダンサー、サラにジーナ・ジンチェンコ。
アミン大統領に「ロックンローラ/2008」「シンデレラ/2015」のノンソー・アノジー。
イスラエル国防軍兵士ヨナタン・ネタニヤフにアンヘル・ボナニ。
監督は「リオ、アイラブユー/2014」「ロボコップ/2014」のジョゼ・パヂーリャ。
TOHOシネマズシャンテにて