2019年 09月 22日
「永遠に僕のもの」
「El Ángel」…aka「The Angel」2018 アルゼンチン/スペイン
”1970年代にアルゼンチンで実際に起きた連続殺人事件をモチーフに描く青春クライム・ムービー。”
1971年、アルゼンチンのブエノスアイレス。両親と何不自由ない生活を送る17歳の少年カルリートスは遊びの感覚で盗みを繰り返している。そんな彼を知った両親は環境を変えるため転校させる。やがて新しい学校で青年ラモンと知り合い、二人で組んで大掛かりな盗みに喜びを見出すようになる。そして次第にエスカレートするカルリートスは過激な犯罪にますます喜びを覚えハマりにハマっていく。
原タイトルの”エンジェル”とは連続殺人事件の犯人のこと。彼はまるで天使のように美しい17歳の少年で罪の意識を感じることがほとんどなかったという。
カルリートスは家のピアノの中に盗んだ大量の札束を隠していた。それを発見した時の母オーロラの驚き!は半端じゃなかったに違いない。
転校したことによりラモンと出会い、カルリートスにとって遊びだった盗みが本格的になっていく。両親の計らいは裏目に…。
ラスト、”エンジェル”を捕まえるのに警察が頼りにしたのは彼の母親だった(このパターンよくありそうな気がする)。
逮捕されたカルリートスに、嘘みたいな話だが世界は魅了され欲情したという。それは彼が天使のように美しかったからに他ならない。
ブロンドでベイビーフェイスのロレンソ・フェロはカルリートス役にぴったり。
アルゼンチンやスペインの映画界は時としてかなり刺激的な映画を作る。本作プロデューサーの一人はあのペドロ・アルモドバル。
カルリートスにロレンソ・フェロ。
ラモンにチノ・ダリン。
ホセに「偽りの人生/2012」のダニエル・ファネゴ。
オーロラに「オール・アバウト・マイ・マザー/1998」「ヴエノスアイレスの夜/2001」「アイム・ソー・エキサイテッド!/2013」のセシリア・ロス
監督、脚本はルイス・オルテガ。
ヒューマントラストシネマ有楽町にて