2017年 05月 30日
「光をくれた人」
「The Light Between Oceans」2016 UK/ニュージーランド/USA
1918年、オーストラリア。トム・シェアボーンは戦争の英雄として帰国したが心に深い傷を負い、人生を拒むかのように絶海に浮かぶ無人の孤島、ヤヌス島の灯台守となる。トムは臨時採用扱いだったが、病気療養中の前任者が亡くなり正式採用となる。契約のためバルタジョウズの町に戻ったトムは、その地の有力者の娘イザベルと出会う…
トム・シェアボーンに「X-MEN:アポカリプス/2016」「アサシン クリード/2016」のマイケル・ファスベンダー。
イザベルに「ジェイソン・ボーン/2016」のアリシア・ヴィキャンデル。
ハナに「グランドフィナーレ/2015」のレイチェル・ワイズ。
セプティマス・ポッツに「オーストラリア/2008」「殺し屋チャーリーと6人の悪党/2014」「キング・オブ・エジプト/2016」のブライアン・ブラウン。
ラルフ・アディコットに「オーストラリア/2008」のジャック・トンプソン。
監督、脚本は「ブルー・バレンタイン/2010」「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命/2012」のデレク・シアンフランス。
生命力に輝くイザベルに対してトムは世捨て人。しかし全く違う性格の二人に愛が芽生え結婚に至る。ヤヌス島での生活は不便で孤独だったが、愛する二人にとっては幸せな日々。やがてイザベルは妊娠するが流産してしまう。そして同じことが続きもう子供は持てないのではないかとあきらめかけたその時、海に浮かぶボートに男性の胸に抱かれた女の赤ちゃんを見つける。父親と思える男性は既に亡くなっていたが赤ちゃんは元気いっぱい。イザベルは早速家に連れ帰り世話を始める。一方でトムには事の顛末を町に報告する義務があったが、イザベルに“自分たちの子供として育てたい!”と迫られる。
子供を亡くした妻に迫られた夫はもうどうしようもなかったのだろう。こういう時って先のことなど考えないし善悪の判断も鈍ってしまう。結局、それが原因で悲劇が始まるのだが…。
映画を見終わってとにかくハナが気の毒でならなかった。自分がお腹を痛めて生んだ子供グレースに拒否された上、他の女性をママと呼んで泣き叫ぶなんてあまりにも悲し過ぎる。
もしトムが墓前で泣くハナを目にしなかったら、そしてハナが地元の人間ではなかったら…二人の運命は変わっていたかも?なんて思ったりもした。
寡黙だが深い愛情を示すトム役のマイケル・ファスベンダー、子供をこよなく愛する母親役のアリシア・ヴィキャンデル、そして悲観に暮れるハナを演じるレイチェル・ワイズと、3人の俳優が素晴らしかった。
ラスト、生まれたばかりの息子クリストファーを伴いトムを訪ねるグレース(ルーシー)のシーンが素敵。
ロケ地はニュージーランドとオーストラリアのタスマニア。海のシーンが素晴らしく綺麗だった。
かつて灯台守という仕事があったが、それは世界一孤独な仕事かも知れない。
TOHOシネマズ・シャンテにて
ワタシもあそこは黙ってイザベルの好きなようにさせるでしょうね。
但し、ボートにあったガラガラは証拠隠滅のため持ち帰りません(笑)
ラストはすごく爽やかで心地よかったです。
こんばんは。
男は理性、女は本能と、典型的ななりゆきでした。
男なら黙って従った方が、子供が絡むと女はコワいですから。
そうあのガラガラを持ちかえり、赤ちゃんに与えたのはトムの優しさですが
それが災いとなったのですね。証拠は隠滅しないとマズいです。
ラスト、ナイスでした。
過去の記事に失礼します。
公開時になんとなく見逃してしまったのですが
とっても私好みの作品でした。想像以上によかったです。
実の娘に拒絶されたハナが気の毒でしたが
あの後、無理に母親になろうとせず
時間をかけて少しずつ母親になったのでしょうね。
ハナの人格にとにかく感動しましたが、
娘さんもすてきな母親に成長しましたね。
http://blog.goo.ne.jp/serendpt3/e/35c09f3d0f0ca98385bbbb77be2266fc
こんばんは。
コメントありがとう!
素敵な映画でした。
自身は実の娘に拒否されて打ちひしがれているにも関わらず
原因を作った相手を許してしまうハナの人格には驚きつつも感動しました。
演じるレイチェルも素晴らしかったと思います。
マイケルとアリシアもね。