2017年 05月 28日
「Viva!公務員/オレはどこへ行く?」
「Quo vado?」 2016 イタリア
終身雇用の公務員にしがみつく男ケッコを描いた痛快コメディ。
ケッコにケッコ・ザローネ。
ヴァレリアにエレオノーラ・ジョヴァナルディ。
シローニ女史に「輝ける青春/2003」「孤独な天使たち/2012」のソニア・ベルガマスコ。
ケッコの父親ペッピーノにマウリツィオ・ミケーリ。
ケッコの母親カテリーナにルドヴィカ・モドゥーニョ。
マーニョ大臣にニンニ・ブルスケッタ。
ビネット上院議員にリーノ・バンフィ。
ケッコのフィアンセにアッズラ・マルティーノ。
観測隊員に「愛の勝利を ムッソリーニを愛した女/2009」のパオロ・ピエロボン。
監督、原案、脚本はジェンナーロ・ヌンツィアンテ。
原案、脚本、音楽はルカ・メディチ(ケッコ・ザローネ)。
地方都市で公務員の職にあるケッコは38歳のシングルで両親と同居している。フィアンセに結婚をせがまれているが、心から愛するのはマンマだけ。そんなある時、政府が公務員の人員削除に乗り出し早期退職者を募ることになり、ケッコは退職か勤務地変更か?の選択に迫られる。マーニョ大臣の命によりシローニ女史は次々と早期退職に追い込むことに成功するが、ケッコはだけは絶対に首を縦に振らない。で、彼女はケッコを退職させるべく、嫌がらせでイタリアのあらゆる所に左遷するが全く動じない有様。頭にきたシローニ女史は彼を北極圏にあるノルウェーの離島の観測所に送り込む。やがてケッコはあまりの寒さにイタリアに戻りたい!気持ちが芽生え始めるが、観測所で働くヴァレリアに一目惚れし、彼女の3人の連れ子と共に暮らし始める。
ケッコは一時ヴァレリアとノルウェーで幸せな日々を送っていたが、やはりノルウェーは寒い!ヴァレリアを説き伏せイタリアに戻りプーリアに赴任することになる。とにかくどこまでも公務員なのだ。しかしそんな公務員魂がいやになったヴァレリアはケッコと別れる決断をする。オープニングとエンディングはアフリカ。予想どうり二人のヨリは戻ったわけ。
そもそもイタリア映画の公開が少ない上コメディは数少ない。本作を見て久しぶりに大笑いした。
主演のケッコ・ザローネはイタリアでは有名なコメディ俳優とのこと。でもケッコ・ザローネの映画は今回初めて見た。日本のお笑い芸人にいそうなタイプで、その中の誰かに顔似ている?なんて思ったりもした。
この方多彩な人で主題歌も歌っている。
氷のようなシローニ女史を演じるソニア・ベルガマスコはシリアスなドラマの「輝ける青春」や「孤独な天使たち」より本作のようなコメディがとても似会う女優。
ヒューマントラストシネマ有楽町にて上映中(イタリア映画祭2016で鑑賞済)
シローネ女史は刑事ドラマ「モンタルバーノ」で見たことがあります。役柄は高官の未亡人。その高官が隠れゲイという設定で神秘性の漂う複雑微妙なたたずまいは印象的でした。しかし、こちらの映画の役は単純で力強い悪役で、ディズニー映画の悪女みたいで、面白かったですね。
そうイタリア映画祭で見たんです。
ちょっと調べてみたら刑事ドラマ「モンタルバーノ」はTVドラマですね。
シローネ女史役のソニア・ベルガマスコはこの役にハマっていて面白かったです。
>ディズニー映画の悪女みたい...
って「101」のグレン・クローズですね。似てます。似てます。