2017年 05月 17日
「マンチェスター・バイ・ザ・シー」
「Manchester by the Sea」 2016 USA
ボストンの住宅街で便利屋として生計をたてるリー・チャンドラーは孤独で短気な性格の男。ある日、兄のジョーが心臓発作で倒れたとの知らせを受け病院に向かう…
リー・チャンドラーに「オーシャンズ13/2007」「ジェシー・ジェームズの暗殺/2007」「ザ・ブリザード/2016」「トリプル9 裏切りのコード/2015」のケイシー・アフレック。
ジョー・チャンドラーに「アルゴ/2012」「ゼロ・ダーク・サーティ/2012」「キャロル/2015」のカイル・チャンドラー。
パトリックに「グランド・ブタペスト・ホテル/2013」「とらわれて夏/2013」のルーカス・ヘッジズ。
ランディに「フランス組曲/2014」のミシェル・ウィリアムズ。
ジョージに「最高の人生のはじめ方/2012」「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う/2015」のC・J・ウィルソン。
エリーズ・チャンドラーに「ベティ・ペイジ/2005」「3時10分、決断のとき/2007」のグレッチェン・モル。
ジェフリーに「いとしい人/2007」のマシュー・ブロデリック。
監督、脚本は「マーガレット/2011」のケネス・ロナーガン。
リーは兄ジョーが倒れたとの報告を受けて故郷マンチェスター・バイ・ザ・シーに戻るが、彼は既に帰らぬ人となっていた。医師やジョーの友人ジョージと葬儀の相談をした後、アイスホッケーの練習試合をしているジョーの息子パトリックを迎えに行く。そして弁護士からパトリックの後見人にリーが選ばれていたことを知らされる。
後見人になるには未成年の甥パトリックを引き取らなくてはならない。しかしリーはマンチェスター・バイ・ザ・シーに住むことはできないのでボストンで一緒に暮らそうと考える。一方でパトリックは学校を変わることも友人と別れることも考えられない。やがてリーは決断を下す。
“今のアパートじゃ狭いから部屋を探している”なぜ?”と聞くパトリックに”おまえが訪ねてくるかもしれないから…”と答えるリー。あの会話からパトリックを愛しているリーの気持ちが伝わってきて、とても素敵なシーンだった。続くエンディング…ボートに乗って釣り糸を垂れる二人の姿に引込まれた。
ドラマではたくさんの“死”が描かれ、主人公は深い悲しみを抱えているが、見ているものはそれほど辛くはない。それは所々に織り込まれるちょっとしたユーモアがあるから...。
冬の穏やかな海、道路には雪があり、空は澄んでいる。そんな映像はとても美しかった。
アカデミー主演男優賞をゲットしたケイシー・アフレックの演技は想像以上に素晴らしかった。アカデミー賞の授賞式で、弟ケイシーが主演男優賞に輝いたことを兄のベンが自分のことの様に喜び、ハグをし祝福のキスをしていたシーンがとても感動的だったことを思い出す。やっぱりベンよりケイシーの方が演技派?
本作の予告編はシアターで何度も、何度も繰り返し見た。リーとランディが交わす会話から、この二人はとてつもない悲しみを味わったのだと伝わってくる。映画を見て想像以上に過酷な出来事を体験した二人に驚いた。
ミニシアター公開がちょっと寂しい。
ケイシー・アフレック映画は殆どwowowで鑑賞。「ゴーン・ベイビー・ゴーン/2007」「セインツ -約束の果て-/2013」「ファーナス/訣別の朝/2013」とか見たけど印象に残った映画はない。記憶に残ったのはシアターで見た「ジェシー・ジェームズの暗殺」くらい。でもこの映画でケイシー・アフレックの印象は深く残るに違いない。
シネスイッチ銀座にて
気の強そうな鬼嫁ならジェニファー・ローレンスの方が上を行く感じですかね~(笑)
「水漏れ点検するにはシャワーを出さないと」
ここで入居者の女性が「私がシャワーを浴びてる時に点検するわけ?」
んなわけねーだろ!と心の中で呟きながら
個人的に『ラ・ラ・ランド』で座席の件のこと思い出しちゃいました^^;
おっしゃるように、たくさんの死が描かれた痛みを覚える作品ですが
ところどころに織り込まれるユーモアに救われました。
悲しみの底に沈み、多くを語らないリーですが、さりげないやり取りから
パトリックへの愛が伝わってきましたね。
ケイシー・アフレックの演技がすばらしくて、私も正直びっくりしました。
ケイシーとベンもすてきな兄弟ですね。
こんばんは。
ケーシー・アフレックは詰め寄られてしゅんとなる様がとても似合いますねぇ。
そういえば itukaさんジェニファー・ローレンス苦手でしたよね?
&ジェニファーの鬼嫁はまじでスゴそうです。
シャワーのあの女性の勘違いシーンは、ちょっと暗めのドラマに
上手く織り込まれていて絶妙でした。
『ラ・ラ・ランド』の座席で文句つけたおねえさん思いだしましたか?
こんばんは。
本作の主人公は最初マット・デイモンの予定でしたが
ケーシーに変わって正解でした。彼の代表作になりそうですね。
ユーモアのシーンはタイムリーに上手く取り込まれてナイスでした。
寡黙な男性たちならではの愛情が素敵でしたね。
ベンとケーシーって素敵な兄弟です。