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「The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ」

The Beguiled2017 USA

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1864年、南北戦争最中のアメリカ合衆国バージニア州。深い森の中にあるファーンズワース女子学園には校長のミス・マーサと教師のエドウィナ、そして5人の少女たちが暮らしている。ある日、キノコ狩りに出かけたエイミーが負傷した北軍兵士マクバニーを発見し学園に連れ帰る。やがてマクバニーは女性ばかりが暮らす学園の招かれざる客となる


エドウィナに愛している、結婚しよう!おまけに”今夜君の部屋に行く!”なんて言っておきながら、アリシアのベッドに潜り込んだマクバニー。女の園に男は自分だけ。よりどりみどりならそりゃ若い方が良いに決まっている。でもエドウィナに見つかってしまって階段から突き落とされた後はあれよあれよと言う間に足を切断され、最後は毒キノコを食べさせられてしまった。

マクバニーの遺体を包む布を縫うシーン…”ステッチは細かくねなんて指示するミス・マーサが魔女風で笑いそうだった。演じるキッドマンはモロ魔女の雰囲気でナイス・キャスティング。

笑えるドラマではないのだけど、俳優たちの真剣な表情を見ていると、あらゆるシーンでなぜか?笑えてマジで困った。


ソフィア・コッポラ映画はwowowで鑑賞したスティーヴン・ドーフ&エル・ファニングの「SOMEWHERE2010」以来。

本作は1971年のクリント・イーストウッド主演の「白い肌の異常な夜」のリメイクとのこと。しかしその映画を全く知らなかった。クリント・イーストウッドって監督としては素晴らしいのだが、俳優となるとどうも苦手で彼の映画は”ダーティハリー”シリーズとマカロニウエスタンくらいしかTVで見ていない。唯一「マディソン郡の橋/1992」はシアターで鑑賞している。


イーストウッドの役をコリン・ファレルが演じたなんてなんかしっくりこないけど、本作のマクバニー伍長コリンはナイス・キャスティングだったと思う。

「白い肌の異常な夜」は男性の視点から描いているが、こちらは女性側から描いている。監督&脚本女性だし

あの眉毛のせいなのか?顔つきのせいなのか?コリンは情けないキャラが実に似合う俳優。


本作はカンヌ国際映画祭2017で監督賞を受賞。19世紀の女性たちの衣装や館は美しく映像は素晴らしかったけど、ドラマはそれほどでもなかったかな?


ジョン・マクバニーに「ロブスター/2015」「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅/2016」のコリン・ファレル。

ミス・マーサに「LION ライオン 25年目のただいま/2016」のニコール・キッドマン。

エドウィナに「ドリーム/2016」のキルステン・ダンスト。

アリシアに「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男/2015」「ネオン・デーモン/2016」のエル・ファニング。

エイミーに「サウスポー/2015」のウーナ・ローレンス。

ジェーンに「ナイスガイズ!/2016」のアンガーリー・ライス。

マリーにアディソン・リーケ。

エミリーにエマ・ハワード。

監督、脚本、製作は「マリー・アントワネット/2006」のソフィア・コッポラ。


TOHOシネマズ 新宿(既に上映終了/池袋シネマロサで上映中)にて


Commented by ituka at 2018-03-25 16:53 x
この映画新旧比較すると女性のキャラクターが結構違ってて
これも監督の男女差からくるものかもしれませんね。
旧作ではエル・ファニング役のキャラクターがすごく積極的で
マクバニー伍長をぐいぐい誘惑してるんですよ(笑)
しかし男にとってこの環境は天国そのものと思いました^^

Commented by margot2005 at 2018-03-25 20:41
> itukaさん
こんばんは。
女性陣のキャラが違っているのですか?
エルが演じるアリシアは眠っているマクバニー伍長にそっとキスをしたり
さりげなく誘惑したりしていたのは女性監督ならではの描き方かと感じます。
マクバニー伍長は女の園でまさに天国と地獄を味わったわけですよね。
Commented by Bianca at 2018-03-25 21:24 x
新旧とも≪Beguiled≫というタイトルなんですね。
それにしても「白い肌の~」はあまりに煽情的でしたね。
クリント・イーストウッドは、私も演技者より監督としての彼の方が好きです。
コリン・ファレルはウディ・アレンの「カサンドラ云々」で見ましたが、
いかにもこんな情ない役にピッタリかも知れませんね。
Commented by margot2005 at 2018-03-27 23:15
> Biancaさん
こんばんは。
<Beguiled/欺く>はストレートでナイスなタイトルだと思います。
まぁ邦題にはふさわしくないかもですね。
クリント・イーストウッドは監督とか音楽の才能は抜群ですが
演技者としては今人つなのでしょうかね?
コリンの「カサンドラ云々は「Cassandra's Dream/ウディ・アレンの夢と犯罪」ですね。
彼は情けないキャラが実に似合います。
Commented by セレンディピティ at 2019-03-03 12:23 x
margotさん、こちらにも。
遅ればせながらDVDで見ました。
マクバニーがほんとうにお気の毒なのだけれど
私もおかしくて、ついつい笑ってしまいました。
映像や衣装も美しく、ソフィア・コッポラらしい女の子ムービーでした。
イーストウッド版と比較しながら楽しく見ました。
Commented by margot2005 at 2019-03-05 23:27
> セレンディピティさん
こちらにもコメントありがとう。
さてこの映画はもう笑えて、笑えて困りました。
コリンの顔/眉のせいかも知れません。
イーストウッド版はここまで笑えるのでしょうか?
イーストウッドだめなんですが、機会があれば一度見てみたいです。
by margot2005 | 2018-03-24 21:03 | Comments(6)