2018年 01月 31日
「女の一生」
「Une vie」…aka「A Woman's Life」2016 フランス/ベルギー
17歳になった男爵家の一人娘のジャンヌは修道院で教育を受け、希望を胸に親の元へと戻る。ある時、ジャンヌは美青年ジュリアンを紹介され恋に落ちてしまう。やがて二人は結婚。”愛する人は君だけだ!”と約束したジュリアンが乳姉妹のロザリと浮気をしていることが発覚する…
結婚後ジュリアンは豹変する。金に執着し暖炉の薪を燃やし過ぎだとジャンヌを非難する。やがてロザリは妊娠するが、相手が誰か決して話そうとはしなかった。
フランスの文豪モーパッサンの古典的名作の映画化なので辛気臭いと想像してはいたがここまでとは…。途中でやめようか?とも思ったけど何とか最後まで頑張って鑑賞した。
モーパッサンの小説は過去に読んだことがある。でも相当前なのでストーリーはほとんど記憶にない。おまけに他の名作(ボヴァリー夫人とかアンナ・カレーニナとか)とごっちゃになっているし...。不倫小説って大体ヒロイン(妻)が浮気するから、これもそうだと思い込んでいたら夫の方が浮気する物語だった。
19世紀が舞台なのでドラマは限りなくスローに進む。
17歳から中年女性までを演じるジュディット・シュムラ。17歳はちょっとキツいけど男を知らない女性を果敢に演じている。
男爵を演じるジャン=ピエール・ダルッサンが最初誰だかわからなかった。終盤では老人に変身してしていてますます誰?だった。
そして古典もののヨランド・モローもいつもとは違っていて、彼女らしくないけど思いのほか似合っている。
男に翻弄され続けた女ジャンヌの一生は幸せだったのだろうか?ドラマのラストに希望が見えて、見終わってホッとした。
ジャンヌに「ヴェルサイユの子/2008」「カミーユ、恋はふたたび/2012」 のジュディット・シュムラ。
男爵に「間奏曲はパリで/2013」のジャン・ピエール・ダルッサン。
男爵夫人に「シークレット・オブ・モンスター/2015」のヨランド・モロー。
ジュリアンに「ヴィクトル・ユゴー 笑う男/2012」アナーキスト 愛と革命の時代/2015」のスワン・アルロー。
ロザリに「虚空の鎮魂歌(レクイエム)/2012」のニナ・ミュリス。
ポール(成人)に「シャトーブリアンからの手紙/2011」のフィネガン・オールドフィールド。
監督、脚本は「ティエリー・トグルドーの憂鬱</2015」のステファヌ・ブリゼ。
岩波ホールにて(2/2まで)
そんなに辛気臭かったのですか?どうもご愁傷様。
モーパッサンの短編は[脂肪の塊」「ピエールとジャン」とか好きですけれどね。
このune vieは長くて面白くなさそうですね。女性が浮気しないで夫がするのじゃ踏んだり蹴ったりですよね。
ホント、マジで辛気臭かったです。
「脂肪の塊」ってモーパッサンの傑作のようですね。読んだ覚えあります。
あと「ベラミ」とかも読んだように記憶しています。
貴族の日常を描いているのでスーパースローに進むドラマは長かったです。
やはり女性が浮気する物語の方が好きかな?