2018年 01月 12日
「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」
「The Zookeeper's Wife」2017 チェコ/UK/USA
1939年、ポーランド。ヤンとアントニーナ夫妻はワルシャワでヨーロッパ最大級の動物園を営んでいる。そんな中、ドイツがポーランドに侵攻し第二次世界対戦が勃発。そして次第に動物園の運営も危うくなってくるのだった…
ナチスの占領下となったポーランド。やがて夫妻が運営するワルシャワの動物園にはナチスがやってきて施設を占領してしまう。動物たちがいなくなった獣舎にユダヤ人たちを匿うアントニーナは、ヒトラー直属の動物学者ヘックの突然の訪問に怯える日々を送ることになる。
戦争のため銃殺された動物たち。動物をこよなく愛する夫妻の辛さは想像を絶する。ナチス占領下のポーランドで、動物園の園長夫妻が外交官の杉原千畝ばりに300人ものユダヤ人を助けた史実があったことを知って驚きつつも感動を覚えた。
ゲットーから連れだしたユダヤ人たちに、秘密裏にパスポートを与えナチスから彼らを救ったのだ。密告により二人の女性が銃殺されるが、他の人々は皆生き延びたとエンディングで紹介されていた。
そういえばドイツ人実業家オスカー・シンドラーもユダヤ人を多く救った人物で映画化されている。
アントニーナに”ユダヤ人を何人匿った?”と脅しをかけ動物の檻に閉じ込める。その後、ヘックの行動はアントニーナに好意を持っていたから?と思ったりもしたけど、とことん悪人にはなれなかったということ。でもアントニーナはヘックを軽蔑していたところが痛快だった。
ヘックを演じるダニエル・ブリュールはInternationalなドイツ人俳優。彼は童顔ゆえあまり悪人に見えないで得しているかも?
ジェシカ・チャステインは前作「女神の見えざる手」でスーパー級に強い女性を演じていた。彼女を見た初めての映画はブラッド・ピットの「ツリー・オブ・ライフ/2011」で、本作を見てオブライエン夫人を思いだす。
昨年より物議を醸すハリウッド発端のセクハラ疑惑。インタビューに答えるジェシカの映像をニュースで見たが、素顔の彼女は穏やかな語り口で、本作のヒロインとかぶりとても素敵な女性に見てとれた。
アントニーナに「女神の見えざる手/2016」のジェシカ・チャスティン。
ヤンにヨハン・ヘルデンベルグ。
ヘックに「ヒトラーへの285枚の葉書/2016」のダニエル・ブリュール。
飼育員Jerzykに「ダブリン上等!/2003」「ゲーム・オブ・スローンズ シリーズ/2012~2016」のマイケル・マケルハットン。
監督は「クジラの島の少女/2002」「約束の葡萄畑 あるワイン醸造家の物語/2009」のニキ・カーロ。
TOHOシネマズみゆき座にて
息子が射殺されかかるシーンの彼女の演技に思わず引き込まれました。
「モリーズ・ゲーム」はまたビッチ系の役柄?のようですが、期待しています
強い意志を持ちながらも穏やかなジェシカ・チャステインはなかなか素敵です。
北米で公開の後今ヨーロッパで公開されている「モリーズ・ゲーム」日本では5月に公開予定のようですね。
そうそうジェシカは黒髪に染めています。やはり強い女のようです。
イドリス・エルバの出演が楽しみです。
勇気ある夫妻に感動しました。
ジェシカ・チャステイン大好きです。
本作では、内面の強さを備えつつ愛情深い役どころでしたね。
私もツリー・オブ・ライフで演じた優しいお母さんを思い出しました。
すべてを知ったヘックは自分がまぬけに思えたでしょうね...
でも悪人になりきれなかったところが、ダニエル・ブリュールらしいように思いました。
http://blog.goo.ne.jp/serendpt3/e/3c32655a7be51eac33fe93a91cf50276
こんばんは。
ジェシカ・チャステインは過激なキャラも穏やかな役柄もOKな演技派ですね。
カメレオン女優と呼ばれるケイト・ブランシェットのようにますます素晴らしい女優に
なりそうな予感です。
地味ながらドラマも素晴らしかったです。やはり実話には惹きつけられます。
ダニエル・ブリュールも良かったです。