「残像」

Powidokiaka…Afterimage2016 ポーランド

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1945年、ポーランドのウッチ。第二次世界大戦後スターリン政権の影響が深まる中、造形大学の教授を勤めるストゥシェミンスキは、創作活動の合間積極的に後進の指導にあたっていたが、芸術を政治に利用する政府の要求に反撥し大学を追われてしまう...


ヴワディスワフ・ストゥシェミンスキにボグスワフ・リンダ。

美大生ハンナにゾフィア・ヴィフワチュ。

娘ニカにブロニスワヴァ・ザマホフスカ。

詩人ユリアンにクシシュトフ・ピチェンスキ。

監督、脚本は「カティンの森/2007」「菖蒲/2009」アンジェイ・ワイダ。


2016年10月に亡くなったポーランドの巨匠アンジェイ・ワイダ監督の遺作で、アヴァンギャルドなスタイルで有名な画家ヴワディスワフ・ストゥシェミンスキを描いた伝記ドラマ。

残念なことに前衛画家ヴワディスワフ・ストゥシェミンスキのことは全く知らなくて今回初めて知った。ウッチ・ヴワディスワフ・スチシェミンスキ美術アカデミーは1945年に設立され現在に至っている。


ストゥシェミンスキは片方の足が不自由で松葉杖に頼る生活。美の創造に情熱を傾け信念を貫こうとするが、社会主義政権に抵抗し大学を追われる。追い打ちをかけるように美術館に飾られた作品は壁からはがされ、芸術家デザイナー協会の会員証も没収されて画材を買うこともできない。そして食料を買うのに必要な配給切符まで喪失してしまう。


ラスト近く、食べるために巨大な看板(ポスター)を描くストゥシェミンスキの姿が哀れだった。やがて追いつめられたストゥシェミンスキは病気が悪化し帰らぬ人となる。

ドラマの中でストゥシェミンスキが学生たちにオランダの画家モンドリアンを語っていたが、どことなく似た作風を感じる。タイトルの「残像」は、“ものを見たあと目に残る色だ”と解説するストゥシェミンスキの言葉からきている。

アンジェイ・ワイダの遺作に魂が揺さぶられる。


岩波ホールにて(7/28まで)



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by margot2005 | 2017-07-24 19:50 | ヨーロッパ | Trackback | Comments(0)
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