2017年 06月 22日
「ローマ法王になる日まで」
「Chiamatemi Francesco - Il Papa della gente」…aka「Call Me Francesco」2015 イタリア
1936年にアルゼンチン、ブエノスアイレスでイタリア移民の子として生まれたホルヘ・ベルゴリオが2013年3月に第266代ローマ法王に就任し、フランチェスコと名乗るまでを描いたヒューマン・ドラマ。
ホルヘ・ベルゴリオ(1961-2005)に「モーターサイクル・ダイアリーズ/2003」のロドリゴ・デ・ラ・セルナ。
ホルヘ・ベルゴリオ(2005-2013)に「グロリアの青春/2013」のセルヒオ・エルナンデス。
エステル・バッレストリーノに「モーターサイクル・ダイアリーズ」「今夜、列車は走る/2004」のメルセデス・モラーン。
オリベイラ判事にムリエル・サンタ・アナ。
監督、脚本は「我らの生活/2010」のダニエーレ・ルケッティ。
2013年3月のローマ。コンクラーベのためヴァティカンを訪れたホルヘ・ベルゴリオ枢機卿は運命の日を前に波乱に飛んだ自らの半生を振り返る。
1958年イエズス会に入信したベルゴリオが宣教師として日本へ行くことを熱望するエピソードが語られる。しかし日本へ行くことは叶わなかった。
70年代にアルゼンチン管区長を務め、80年代の終わりにブエノスアイレス大司教、そして2001年に枢機卿に選ばれている。
ベルゴリオがアルゼンチン管区長を務めていた時期はアルゼンチンの軍事独裁政権真っただ中。軍の圧力から教会と神学校を守るため奔走し、又仲間が虐殺された悲惨な過去も体験している。
エステル・バッレストリーノを始めとした反体制派の捕虜が飛行機から突き落とされる光景は衝撃的だった。
常に弱い立場の民衆に手を差し伸べ、勇気ある行動を取るベルゴリオは法王になるべき器を持っていた人物なんだと改めて思った。
ドイツに留学していた時に教会で会った女性に教えられた”結び目を解くマリア”の教えに助けられたエピソードが素敵。
ベルゴリオ役のロドリゴ・デ・ラ・セルナが熱演!
ローマ法王の住むサン・ピエトロ寺院へは観光で二度訪れたことがある。ドラマの中でベルゴリオ枢機卿が屋上に洗濯物を干すシーンがある。サン・ピエトロ広場からは見えないところに上手く干していると想像すると微笑ましくなる。
新宿シネマカリテにて