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「日々と雲行き」

Giorni e nuvole…akaDays and Clouds2007 イタリア/スイス/フランス

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一人娘のアリーチェが成人して家を出て以来、ミケーレとエルサは広々とした家で何不自由なく暮らしている。ある日、修復家のエルサが大学を優秀な成績で卒業し、盛大なるパーティが開かれる。幸せな夜を過ごしたエルサが朝目覚めるとミケーレがとんでもない話を始めるのだった...


エルサに「私と彼女/2015」マルゲリータ・ブイ。

ミケーレに「ハートの問題/2009」「ローマでアモーレ/2012」アントニオ・アルバネーゼ。

アリーチェに「ハングリー・ハーツ/2014」「おとなの事情/2016」アルバ・ロルヴァケル。

ヴィートに「幸せの椅子/2013」「おとなの事情/2016」ジュゼッペ・バッティストン。

ナディアに「恋するローマ 元カレ/元カノ/2009」「カプチーノはお熱いうちに/2014」カルラ・シニョーリス。

リキに「それもこれもユダのせい/2009」ファビオ・トロイアーノ。

サルヴィアーティにパオロ・サッサネッリ。

ミケーレの父にアルナルド・ニンキ。

監督は「司令官とコウノトリ/2012」シルヴィオ・ソルディーニ。


ミケーレは会社を乗っとられて失職したのだ。エルサの卒業記念にカンボジア旅行を計画していた二人。しかしカンボジアどころか家を売らねばならないくらい経済状態は悪化していた。


映画の舞台はリグリア海(地中海の一部)に面した港湾都市ジェノヴァ。

ミケーレの失業にエルサは茫然自失。広々とした家で優雅に暮らす生活に終止符をうつ時が来たのだ。旅好きの夫婦には思い出の品がいっぱい。次に住む家に全て収まるのだろうか?そして友人のナディアに現状を話せなくて電話にでることも出来ない。そんなエルサは生活のため、カタログ販売のコールセンターでアルバイトを始める。

一方で会社を経営していたミケーレはプライドを捨てられずシュウカツに難航。新しい住まいで内装工事をする知人のヴィートを手伝ううち、シュウカツそっちのけで作業にどっぷりハマってしまう。


ミケーレにうんざりしているエルサは時給の良い新しい仕事に就く。そしてボスのサルヴィアーティとトキメキの時間を共にしたりして

エルサと大げんかしたミケーレは娘のアリーチェの家に転がり込む。彼女と一緒にレストランを経営するボーイフレンドのリキに親切にされ温かい気持ちになるミケーレ。

自分のことで精一杯なのに施設にいる痴呆症の父が気がかりでならない優しい息子ミケーレ。

これらのエピソードはとても良かった。


イタリアらしくヒロインはフレスコ画の修復家。

エルサが情熱を注いだ修復が終了し、そこにはマリアに受胎を告げにきた大天使ガブリエルの姿があった。天井画を見上げるエルサの元に現れたミケーレ。二人は互いがいないと生きて行けないことを知る。なんとも素敵なエンディングだった。


映画だからあの展開になったと思う。現実的に考えると離婚という形を取る夫婦が多いに決まっている。でもイタリアの男って妻に対して意外にも強気??

イタリア映画祭2008で上映された時見たかった一本ながら見れなくてやっと公開され見ることができた。


ヒューマントラストシネマ有楽町にて(Viva!イタリア Vol.3で期間、時間限定で公開中)



by margot2005 | 2017-06-13 23:06 | Comments(0)