2017年 02月 06日
「エゴン・シーレ 死と乙女」
「Egon Schiele: Tod und Mädchen」…「Egon Schiele: Death and the Maiden」2016 オーストリア/ルクセンブルグ
20世紀前半のウイーンを舞台に描く天才画家エゴン・シーレの伝記ドラマ。
1910年:ウィーン美術アカデミーを退学したシーレは妹ゲルティをモデルにした裸体画を描き活躍し始める。ある時、友人からヌード・ダンサーのモアを紹介されたシーレは、彼女の褐色の肌に魅せられモデルに登用して裸体画を描き始める。一方でモデルの座を奪われたゲルティはモアに嫉妬を募らせる。
1911年:グスタフ・クリムトのアトリエを訪れたシーレは赤毛のモデル、ヴァリを紹介され同棲を始める。ヴァリはシーレの運命のミューズとなり二人はウイーン近郊の村にアトリエを構える。
1912年:シーレは14歳の少女誘拐の罪で逮捕されるが証拠不十分で釈放される。しかし絵画はわいせつなものと判断され大量の絵が押収される。
1914年:ウイーンに戻ったシーレは通りを挟んだ向いの家に住むアデーレ、エディット姉妹と知り合いになる。
1915年:シーレはヴァリを愛していたが、結婚相手には世間体の良い中産階級の娘エディットを選ぶ。
1918年:スペイン風邪に冒された妻エディットが亡くなった3日後、28歳の若さでシーレもこの世を去る。
エゴン・シーレにノア・ザーヴェトラ。
ゲルティ・シーレにマレジ・リークナー。
ヴァリ・ノイツェルにヴァレリー・パフナー。
モア・マンドゥにラリッサ・アイミー・ブライトバッフ。
エディット・ハルムスにマリー・ユンク。
アデーレ・ハルムスにエリザベト・ウムラウフト。
アントン・ペシュカにトーマス・シューベルト。
ドム・オーゼンにダニエル・シュトレーサー。
グスタフ・クリムトにコルネリオス・オボニャ。
監督、脚本はディーター・ベルナー。
エディットと結婚してもヴァリとは別れたくない。大人になれない、なりたくないエゴン・シーレはエゴイズムの固まりで、なんとスキャンダラスな人生を送った画家だったのだろう!と驚いた。
エゴン・シーレの絵画はBSの絵画番組で見たことがある。もちろん代表作“死と乙女”も。シーレの絵画はオーストリアのレオポルド国立美術館にたくさん収蔵されていて、番組はこの美術館を中心に紹介されていた。
クリムトの絵画は美しいがエゴン・シーレの絵画って美しいのだろうか?いやとても美しいとは思えない。見る者にスーパー級に強烈な印象を与えるのは確かだが...。
シーレのアトリエには自身を描くために巨大な鏡が据えられている。ミューズだったヴァリとのツーショットの絵もこうして描いた様子。
極めて個性的なエゴン・シーレの伝記映画にも関わらずシアターが混んでいて少々びっくり。きっとスキャンダラスな描き方に興味を覚えた人が集まったに違いない。
エゴン・シーレを演じたノア・ザーヴェトラはモデル出身のイケメン。ドイツ系の俳優ってイケメンが少ない気がするが、彼は本当にハンサムだ。
ジェーン・バーキンがヴァリ・ノイツェルを演じた「Egon Schiele - Exzesse/1981」という映画があるそうでちょっと見てみたいと思った。
ヒューマントラストシネマ有楽町にて
シーレとクリムトは師弟かな?でもクリムトの方が親しみ深いです。シーレって息も絶え絶えのような
80年代の「エゴン・シーレ」も見たのですが、感想も書いてないし、主役の俳優も憶えていない…。
ということは独りよがりな映画だったということかも知れません。
(1つ前の記事にも心が動きましたが、身が持たないのでこちらにしました)
こんばんは。
このエゴン・シーレはホント美男です!ボブ・ディラン風...そうかもですね?
クリムトとは師弟関係だったようですが、本作では殆ど語られていません。
私もクリムトの絵画の方が断然好きですね。
80年代の「エゴン・シーレ」ご覧になったのですね。
ちょっと調べてみたらAmazonで売ってるようですが高くて...
TSUTAYAでレンタルできれば見てみたいです。
80年代の主役は良く知らないドイツ人俳優のようですね。
私も映画『エゴン・シーレ 死と乙女』を見てきましたので、ブログを興味深く読ませていただきました。エゴン・シーレ役に、新人ノア・サーベドラ起用したことで、美男のプレイボーイとして知られ、生涯のパートナーであったはずのヴァリを棄て、良家の子女を妻に迎える非情で野心的なシーレを、を奪うような白皙の美貌を生かしてサーベドラが説得力たっぷりに演じていたのが心象的でした。エゴン・シーレにとって大切なのは芸術で、シーレが本当に愛したのは女性ではなく、女性の肉体と性を愛していただけで、本当に女性を心から愛することができない男だったのではないかと感じました。
私も『エゴン・シーレ 死と乙女』を観て、この映画から感じた天才エゴン・シーレとその芸術について整理してみました。読んでいただけると嬉しいです。ご意見・ご感想などコメントをいただけると感謝いたします。
こんばんは。
エゴン・シーレは鏡を使って自画像を描いたくらいですからナルシストだったのでしょうね。
で、やはり自分しか愛せない人間だったのかと思ったりしました。
芸術家ってそのような人が多いような気もします。
ノア・ザーヴェトラがスゴく良かったですね。エゴン・シーレになりきっていたと感じます。
エゴン・シーレの存在はこの映画で初めて知りました。
絵はたしかに天才だと思います。
でも自分しか愛してなかったんでしょうね。
天才って・・・・そうなっちゃうのかな。
ノア君はものすごいハンサムで、まことに眼福でしたわ。
こんばんは。
エゴン・シーレの存在は以前BS番組で紹介しているのを見て知りました。
描く強烈な個性に圧倒されたけど、この映画を見て彼の人生そのものに
圧倒された感じです。
エゴン・シーレってとても自己中な人だったのでしょうね?
モデル出身のノア君はホント目の保養でした。
エゴン・シーレ、早速見ました。
映画としてはシーレの人生を過不足なく淡々と描いていましたが
彼の人生そのものがドラマティックで刺激に満ちているので
見応えがあって引き込まれました。
彼の作品の原動力というか、秘密がわかったように思います。
シーレを演じるノア・サーベトラも魅力的でした!
こんばんは。
シーレの人生はマジでドラマティックでした。とても短い人生だったので
なおさらですね。
シーレを愛したミューズのヴァリの存在の大きさにも驚きました。
大人になれない、いやなりたくないシーレを、モデル出身のノア・サーベトラが熱演!
彼ナイスでした。他の出演陣も良かったです。