2017年 01月 22日
「ワイルド わたしの中の獣」
「Wild」2016 ドイツ
IT企業で働くアニアにはボーイフレンドも友達もいない。恋に夢中の妹とインターネット電話で話し、寝たきりの祖父の面倒を見ている。アニアの日々は空虚で味気がない。職場と自宅を往復するそんなある日、森の公園でオオカミと出会う...
アニアに「アイヒマンを追え!ナチスがもっとも畏れた男/2016」のリリト・シュタンゲンベルク。
上司ボリスに「アイガー北壁/2008」「ミケランジェロの暗号/2010」「ファウスト/2011」「ドッペルゲンガー 凍てつく分身/2014」のゲオルク・フリードリヒ。
妹ジェニーに「さよなら、アドルフ/2012」のザスキア・ローゼンダール。
同僚キムにジルク・ボーデンベンダー。
監督、脚本は「トンネル/2001/出演」のニコレッテ・クレビッツ。
オオカミを彼氏と呼び、マンションを飛び出して荒野にでたアニアは泥水を飲み彼氏に獲ってもらった野ネズミを食べる。あのアニアの姿があまりにもワイルドでかなり引いた。
野生に目覚める女…まぁわかるけど強烈過ぎて見終わってどっと疲れが出たことは間違いない。
本作レイトショーのみで、見る人限られる映画かと思える。私自身見るのを相当迷ったが、今年に入ってから見たい映画があまりないので見に行った次第。そして公開が少ないドイツ映画と言うのが一番の理由。シアターで予告編は見ていなくて、壁に貼ってあるポスターを見たくらい。
しかしながら驚いたのはアニアの執念。一目惚れしたオオカミをゲットするためネットで調べた知識を駆使して捕らえることに成功し、自身の住むマンションに連れ帰り部屋で飼い始める。飼うといっても一目惚れした彼はオオカミであって犬ではないから思ったより大変。部屋を破壊し、至る所に汚物をまき散らすオオカミ。そして“変な音や匂いがする!”と近隣者に騒がれても怯むことなくオオカミと暮すアニア。やがて彼と心を通わすことに成功したアニアは仕事にも行かずどんどん野生に目覚めて行く。
アニアとオオカミとのシーンがとてもリアルだと思って見ていたが、CGとかは使わず生のオオカミを使って撮影したらしい。エンドクレジットでオオカミにも名前がついていたけど誰かが飼育している?
本作は「アイヒマンを追え!ナチスがもっとも畏れた男」以前に鑑賞。少ない出演ながら強烈な印象が残った「アイヒマンを追え!~」のヴィクトリア役のリリト・シュタンゲンベルク。ヴィクトリアは黒髪だったが、本作のアニアはダーティ・ブロンド。
ドイツ国内で最も期待される若手女優の一人であるリリト・シュタンゲンベルクはマジで強烈な個性を放つ女優だ。
シネマカリテにて