2016年 12月 01日
「ブルゴーニュで会いましょう」
「Premiers crus」…aka「First Growth」2015 フランス
フランソワ・マレシャルに「輝ける女たち/2006」「シークレット・ディフェンス(WEAPONS)/2007」「ジャック·メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック·エネミー)No.1と呼ばれた男 Part1/ Part2/2008」「この愛のために撃て/2010」「そして友よ、静かに死ね/2011」のジェラール・ランヴァン。
シャルリ・マレシャルに「巴里の恋愛協奏曲(コンチェルト)/2003」「パリ、ただよう花/2011」「イヴ・サンローラン/2014:監督、脚本」のジャリル・レスペール。
ブランシュ・モービュイソンに「プレイー獲物ー/2010」のアリス・タグリオーニ。
マリーに「石の微笑/2004」「ゼロ時間の謎/2007」「愛の残像/2008」「イヴ・サンローラン」のローラ・スメット。
マリーの夫マルコにラニック・ゴートリー。
ブランシュの母親エディット・モービュイソンにフレデリク・ティルモン。
監督、脚本はジェローム・ル・メール。
パリでワイン評論家として活躍しているシャルリの実家はブルゴーニュにあるワイナリー。ある日、妹のマリーからワイナリーが倒産寸前との報告を受ける。かつてシャルリは農業(ワイン作り)がいやで父親フランソワと衝突し20歳の時に家を飛び出していた。取り急ぎ実家に帰るがやはり父親とは意見が合わない。しかし代々受け継がれてきたワイナリーを手放すわけにはいかないことを理解し、自らの手でワイナリー再建を決意する…
“ワイン作りは家族で行うもの”という代々の家訓に従ってきた父親は、それを破り家を出て行った息子を許すことができないでいる。シャルリはワイン評論家としては一流でも葡萄栽培やワイン作りを経験したことがない。
やがて妹夫婦や隣家のワイナリーの娘で幼なじみのブランシュに助けられ、試行錯誤しながら葡萄を育てて行く。そんな息子の姿に父親の気持ちも変わり始める。
“ワイナリーはお前に委ねる”と父親に宣言されたが、シャルリにはワイン作りに失敗すれば評論家として誰にも信用されなくなる不安があった。
昔からのやり方の自然農法で葡萄を栽培し、収穫した葡萄は足で踏みつぶす。保存には樽を使わず瓶(カメ)を使うと徹底したもの。”ローマ時代に戻るつもりか?”と父親に揶揄されながらもシャルリは自分の意志を貫き通したのだ。
見終わってマジでワインが飲みたくなる素敵なドラマだった。父子でブルゴーニュ産の超高級ワイン、ロマネ・コンティも飲んでいた。羨まし過ぎ!
ドラマはフランス映画らしからぬスーパー級にハッピーなエンディング…それも良かったけど、何といってもブルゴーニュの葡萄畑やシャトーや結婚式が行われた教会が美しくてため息が出る。
ジェラール・ランヴァンがシブい。
Bunkamura ル・シネマにて