2016年 10月 25日
「歌声にのった少年」
「Ya tayr el tayer」…aka「The Idol」2015 パレスチナ/オランダ/UK/カタール/アルゼンチン/エジプト/アラブ首長国連邦
2005年、紛争の絶えないパレスチナ・ガザ地区。姉ヌールと2人の少年の5人組でバンド活動するムハンマドは歌うことが大好きで、“スター歌手になって世界を変える”ことを夢見ている。しかしヌールが重い腎臓病に冒されていることが発覚する。やがて手術費用を稼ぐためムハンマドはウエディング・シンガーとして歌い始め、人々は彼の歌声に魅了される。一方でカイロのオペラハウスに出場することがヌールの夢だったが病気が悪化し亡くなってしまう。
2012年、ガザ地区でタクシー・ドライバーをするムハンマドは、ヌールの叶わなかった夢を果たすためオーディション番組“アラブ・アイドル”への出場を決意する...
ムハンマド・アッサーフ(少年)にカイス・アタッラー。
ムハンマド・アッサーフ(青年)にタウフィーク・バルホーム。
ヌールにヒバ・アタッラー。
アマルにディーマ・アワウダ。
シャーディヤに「キャラメル/2007」「友よ、さらばと言おう/2014」「チャップリンからの贈りもの/2014」のナディーン・ラバキー。
監督、脚本、出演(サミール)は「オマールの壁/2013」のハニ・アブ・アサド。
ムハンマド・アッサーフの子供時代の展開は少々ダラダラと長く、早く大人になって!なんて思いながら見ていた。いつものように前知識なしで見たので、ムハンマドが“アメリカン・アイドル”ならぬ“アラブ・アイドル”で2013年に優勝した有名人だったとは知らずで驚きだった。もちろん本人の映像もあり。ムハンマド役の俳優より本人の方がハンサム。
パレスチナ・ガザ地区に住む青年がエジプトに行くには偽造パスポートを用意し検問をくぐり抜けなければならない。しかし友人の助けもありムハンマドはオーディション番組“アラブ・アイドル”出場を果たしたのだからスゴい!
「オマールの壁」が素晴らしかったので見に行った次第。World-wide (English title)公開タイトルはズバリ「The Idol」。ポップ・スターとして大成功を納めたムハンマド・アッサーフはパレスチナの国民的アイドルで、現在国連パレスチナ難民救済事業機関青年大使を務め平和への活動を続けている。
オーディションで選ばれたガザ地区に暮らす少年少女たちの出演に、ドラマの中の子供時代がとてもナチュラルに映る。
ムハンマド・アッサーフはパレスチナのポップ・スターながら、殆ど耳にすることのない彼の歌声はイスラム教で唱えるコーランの雰囲気?
ヒューマントラストシネマ有楽町
この作品、margotさんの記事を拝見して知って、慌てて見に行ってきました。
たぶんそろそろLASTなので、間に合ってよかったです。^^
アサド監督にはめずらしい、明るい希望のもてるサクセスストーリーでしたね。
ムハンマド・アッサーフというパレスチナを代表する歌手を知ることができてよかったです。
オーディションで選ばれたという子どもたち、かわいかったですね!
ブラジルのスラム街の子どもたちを描いた「トラッシュ!」をちょっと思い出しました。
いつも見に来てくださってありがとう。
さてとても地味な作品で、私も見るの迷ったのですが、監督がハニ・アブ・アサドと言うことで...。
そうサクセスストーリーのアサド監督は初めてですね。
問題を抱えるため、隣の国に行くのにあんなに大変だなんて、ホントお気の毒だと思います。
本物のムハンマド・アッサーフに拍手喝采する映像が見れて
良かったです。
「トラッシュ」の子供たちも生き生きとしていましたよね。