2016年 10月 13日
「ハドソン川の奇跡」
「Sully」2016 USA
2009年1月15日。乗員乗客155人を乗せた旅客機が、ニューヨークのラガーディア空港を離陸した直後バードトラブルによりエンジンが止まってしまう。やがて機体は急速に高度を下げ始めるのだった...
チェズレイ(サリー)・サレンバーガーに「ダ・ヴィンチ・コード/2006」「チャーリー・ウイルソンズ・ウォー/2006」「天使と悪魔/2009」「ウォルト・ディズニーの約束/2013」「ブリッジ・オブ・スパイ/2015」 のトム・ハンクス。
ジェフ・スカイルズに「陰謀のスプレマシー/2012」「エンド・オブ・キングダム/2016」のアーロン・エッカート。
ローリー・サレンバーガーに「アメリカを売った男/2007」「私がクマにキレた理由(わけ)/2007」「最終目的地/2009」「私が愛した大統領/2012」のローラ・リニー。
監督、製作は「チェンジリング/2008」「グラン・トリノ/2008」「インビクタス/負けざる者たち/2009」「アメリカン・スナイパー/2014」のクリント・イーストウッド。
日本でも大きなニュースとなったのでハドソン川に不時着した飛行機事故のことはもちろんTVで見ている。そして機長は確かヒーローだったはず??その後、そのヒーローが事故調査委員会に厳しく追求されていたとは...。
飛行機のエンジンが止まっても翼があるのですぐには墜落しない。しかし機体は急速に高度を下げいつまでも浮かんではいられない。そこで機長は空港に戻るのは時間的に無理と判断する。
ハドソン川に不時着後、サリーとジェフはホテルに閉じ込められる。
事故調査委員会は、片方のエンジンは動いていたので空港に戻れたと主張し、サリーの判断は間違っていたと攻め立てる。
ベテラン・パイロットが妻に携帯電話で“事故調査委員会の判断で職を失うかも知れない!”と話すシーンに、国民にはヒーローと賞賛される人物が現実ではとても苦悩してたことを知って驚いた。
サリーは40年の飛行経験があるベテラン・パイロット。それを示すように若き日のサリーの飛行シーンが織り込まれている。
コックピットではコンピューターが“Pull up!Pull up!”と繰り返し、機内では客室乗務員が“Brace!Brace!”と叫ぶシーンは生々しくてとても臨場感があった。
救出後、“155人は全員無事か?”と確認する台詞にさすが命を預かる機長が発した言葉だと感動する。
ラスト、事故調査委員会から“同じことが起きたら同じ判断をしますか?”と質問されたジェフ。“できれば7月にしていただきた!”と答える様はウイットに富むアメリカ人だと感心しきり。あのシーンはナイス!だった。アーロン・エッカートはお気に入りハリウッド俳優の一人。
トム・ハンクス映画は今月末公開予定の「インフェルノ」が楽しみ!
ドキュメンタリータッチで描かれるドラマはとても見応えがあった。さすがはクリント・イーストウッド。
大ラスでサリーご本人と今でも交流を持つという乗客たちが登場する。
丸の内ピカデリーにて
事故の場面はものすごい臨場感でどきどきしましたが
その後のドラマにも引き込まれました。
事故に巻き込まれた時の一瞬の判断力
最後まで機体に残って全員の無事を確認する責任感
厳しい追求にも落ち着いて対処する平常心などなど
サリー機長のプロフェッショナリズムに感動しました。
アーロン・エッカード演じる副機長との信頼関係もすてきでしたね。
ホント事故の場面はスゴくリアルで臨場感ありました。
飛行機に乗っている気分になりハラハラしましたもの。
サリー機長の判断は素晴らしく、彼を全面的に信頼するジェフとの関係も素晴らしかったと思います。
正に真のプロフェッショナリズムですね。
ある意味、乗客は彼らに命を預けるのですから...