イタリア映画祭2016...「地中海」

「Mediterranea」2015 イタリア/フランス/USA/ドイツ/カタール
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アイヴァは西アフリカのブルキナファソで娘と暮すシングル・ファーザー。ある日、より良い暮らしを求めヨーロッパに働きに出ることを決意する。彼は親友のアバスと共に広大な北アフリカの砂漠を徒歩で横断しリビアの海岸に到着。その後ボートで地中海を渡り南イタリア、ロサルノの街にたどり着く…

アイヴァにクドゥ・セイオン。
アバスにアラサン・シー。
監督、原案、脚本はジョナス・カルピニャーノ。

アイヴァは愛する娘を妹に預けアバスと共にヨーロッパにやって来た。それは命がけの旅で、地中海では窃盗団の掠奪に遭い海に投げだされたりもしたがなんとかイタリア上陸を果たし、二人はロサルノのオレンジ農園で働き始める。アフリカ人をこき使う雇い人に反撥を覚えるアバスに反して、真面目なアイヴァは一生懸命働き続ける。月日がたち農園のオーナーに気に入られたアイヴァは家にも出入りしイタリア人一家と食事を共にするようになる。アイヴァは正当な滞在許可が欲しくてオーナーに頼み込むが良い返事はもらえなかった。
やがて移民労働者たちの反乱が起き、そこには率先して参加するアバスと、躊躇しながらも反乱に加わるアイヴァの姿があった。
ラスト、一生懸命働いても不法移民以外の何者でもない扱いに故郷に帰る決断をしたかに見えたアイヴァ...パーティでの大ラスのアイヴァは残る決断をしたかに見えた。

監督のジョナス・カルピニャーノはイタリアとアフリカ系アメリカンのハーフだそうで、本作を作るにあたり、映画の舞台となったロサルノの隣町に数年居を構え構想を練ったという。
主演の二人以外の出演陣は役者ではなく、監督の友人となったロサルノの隣町の住民がほとんどという。アイヴァ役のクドゥ・セイオンのまなざしがスゴく優しくて素敵なキャスティング。

昨今では日本でもヨーロッパの移民問題のニュースが度々報道されている。
今からちょうど10年前、イタリア映画祭2006で見た「13才の夏に僕は生まれた/2005」で初めてヨーロッパの移民問題を知った。フランス映画祭2009で見た「西のエデン/2008」も移民問題がテーマの素晴らしい作品だった。

2010年の1月に南イタリア、カラブリア州ロサルノの街で移民労働者たちの反乱が起こりイタリア全土に衝撃が走ったらしい。この事件のことは残念ながら知らない。
世界地図で、アフリカ大陸にあるリビアと、ロサルノの街がある南イタリアのカラブリア州の位置を確認した。リビアの海岸とイタリアの海岸の間に地中海が立ちはだかる。

今年もGWの予定がたたずにぐずぐずしてたらやはり見たい映画のチケットは売り切れていた。GW前半は全く行けずで本作が最初の一本。今まさに世界中で問題となっている移民をテーマにしたドラマに心打たれた。

有楽町朝日ホールにて
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by margot2005 | 2016-05-03 19:55 | 映画祭 | Trackback | Comments(0)
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